この記事で解説する「米の需給及び価格の安定に向けた斑点米カメムシ類臨時特例対策」は、令和7年度の募集を終了しています。来年度以降の同様の支援策に備えるための参考情報としてご活用ください。
斑点米カメムシ緊急対策!国の追加防除支援とは?
近年の米価高騰や猛暑・渇水による減産リスクを受け、農林水産省は米の安定供給を図るため「米の需給及び価格の安定に向けた斑点米カメムシ類臨時特例対策」を実施しました。これは、品質低下の大きな要因となる斑点米カメムシ類の被害を抑えるための追加防除費用を国が支援する、臨時かつ特例的な事業です。
この支援策の3つの重要ポイント
- 定額支援: 追加防除の実施面積に対し、10アールあたり1,000円を定額で支援。
- 対象経費: 農薬購入費だけでなく、ドローン散布などを外部委託する費用も対象。
- 広域での取組: 個人ではなく、集落単位や20ha以上のまとまった地域での一斉防除が条件。
助成金(補助金)の概要
| 事業名 | 米の需給及び価格の安定に向けた斑点米カメムシ類臨時特例対策 |
|---|---|
| 実施主体 | 農林水産省 |
| 補助額 | 10アールあたり1,000円(国費・定額) |
| 対象経費 | 追加防除に必要な農薬の購入費、サービス事業体等への防除委託費 |
| 申請期間 | 各都道府県・市町村により設定(令和7年度は募集終了) |
支援対象となる方
本事業の対象となるのは、個々の農業者ではなく、地域で農業に取り組む以下の団体です。
- 市町村
- 農業共済組合
- 農業者が組織する団体(集落営農組織、大規模営農法人など)
- 地域農業再生協議会 など
申請のための必須要件
支援を受けるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。非常に細かく設定されているため、一つずつ確認が重要です。
主要な6つの採択要件
- 注意報の発出: 斑点米カメムシ類の注意報が発出されている都道府県であること。
- 推奨防除の実施: 都道府県が推奨する回数の防除をすでに行っているほ場であること。
- 追加防除の指導: 都道府県から追加防除に関する指導を受けた地区であること。
- 生息状況の確認: 推奨防除後も、都道府県等が定める防除水準を超えるカメムシの生息が確認されたほ場であること。
- 一斉防除の実施: 1集落または概ね20ヘクタール以上のまとまった面積で一斉に追加防除を行うこと。
- 次期作への取組: 収穫後、次期作に向けて残渣のすき込みや畦畔の草刈りなど、カメムシ類の発生を低減させる管理に取り組むこと。
申請手続きの一般的な流れ
申請は各地域の窓口(市町村、JA、農業再生協議会など)を通じて行われました。一般的な手続きは以下の通りです。
-
ステップ1:発生状況の確認と相談
地域の農業普及指導センター等に相談し、追加防除の必要性や要件適合について確認します。
-
ステップ2:要望調査・計画書提出
事業実施主体(集落営農組織など)が、地域の窓口へ事業実施計画書等の必要書類を提出します。
-
ステップ3:追加防除の実施
計画に基づき、ドローン等を利用して地域一斉の追加防除を実施します。
-
ステップ4:実績報告と補助金交付
事業完了後、作業日誌や農薬購入の領収書などを添えて実績報告書を提出し、審査後に補助金が交付されます。
重要:記録の保管を忘れずに!
実績報告の際には、作業日誌、農薬の購入記録(領収書)、防除委託の契約書・領収書など、追加防除を実施したことが客観的にわかる書類が必須となります。必ず整理・保管しておきましょう。
まとめ:来年度の高品質米生産に向けて
「斑点米カメムシ類臨時特例対策」は、米の品質と安定供給を守るための重要な支援策でした。令和7年度の募集は終了しましたが、近年の気候変動を考えると、今後も同様の病害虫被害が懸念されます。
本事業の要件や流れを参考に、地域ぐるみでの防除体制の構築や、適切な防除タイミングの把握など、来年度以降の対策を検討しておくことが、高品質な米作りと経営の安定につながります。
公式情報・お問い合わせ先
本事業に関する国の公式情報は、以下の農林水産省のウェブサイトをご確認ください。申請に関する具体的な手続きは、お住まいの地域の都道府県や市町村の農政担当部署が窓口となります。
- 事業内容に関する問い合わせ: 農林水産省 農産局穀物課
- 申請手続きに関する問い合わせ: 各都道府県、市町村の農政担当部署
類似補助金との比較
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|---|---|---|---|---|---|
| 補助金額 | 最大自治体により異なる(例:被共済者1人あたり月額600円~1,000円、または掛金の20%など)。原則12ヶ月間補助。 | 最大120,000円 | 最大50万円 | 最大30万円 | 最大4万円 |
| 補助率 | 自治体により異なる。 【定額補助の例】被共済者1人あたり月額600円~1,000円 【定率補助の例】事業主負担掛金の20% ※上限額が設定されている場合があります。 | 税抜き購入費の2分の1以内。1台あたり上限60,000円。ただし、路線バス廃止に伴う代替措置の場合は上限120,000円(通勤用に限る)。 | 補助対象経費(消費税及び地方消費税相当額を除く)の合計額に2分の1を乗じて得た額、又は50万円のいずれか低い額。千円未満の端数は切り捨て。 | 補助対象経費の2分の1以内。補助限度額はメニューにより異なる(日本語習得:15万円、地域交流:20万円、職場環境整備:30万円)。 | 補助対象経費の10分の10。1事業所につき4万円が上限です。 |
| 申請締切 | 通年で受け付けている自治体が多いですが、予算がなくなり次第終了する場合や、申請期間が定められている場合があります。詳細は各自治体の公式サイトをご確認ください。 | 令和8年3月31日 | 令和8年1月30日(金曜日) | 令和8年2月27日(金曜日) | 令和8年1月30日(金)まで |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 80.0% | 30.0% | 30.0% | 30.0% | 30.0% |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
| 詳細 | — | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → |
よくある質問
FAQQ この補助金の対象者は誰ですか?
Q 申請に必要な書類は何ですか?
2. 対象者一覧表
3. 退職金共済手帳の写し
4. 掛金の納付を証明する書類の写し
5. 請求書
※自治体によって必要な書類や様式が異なります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。