愛知県豊田市では、高齢者の健康な毎日をサポートするため、帯状疱疹、肺炎球菌、インフルエンザといった感染症の予防接種費用を助成する制度を実施しています。特に50歳を過ぎると発症リスクが高まる帯状疱疹は、激しい痛みを伴うことがあり、予防が非常に重要です。この制度を活用すれば、自己負担を抑えて安心して予防接種を受けられます。この記事では、対象者、自己負担額、申請方法などの疑問に一つひとつお答えします。
■ この助成金のポイント
- 対象者: 豊田市に住民登録のある高齢者(ワクチン毎に年齢要件あり)
- 対象ワクチン: 帯状疱疹、高齢者肺炎球菌、インフルエンザ、新型コロナウイルス
- 助成内容: 接種費用の一部を市が負担し、低額な自己負担で接種可能
- 申請方法: 市から郵送される接種券を利用し、指定医療機関で接種
豊田市の高齢者向け予防接種費用助成金とは?
制度の目的と概要
豊田市が実施するこの制度は、予防接種法に基づき、高齢者の感染症の発症や重症化を防ぐことを目的としています。加齢に伴い免疫力は低下し、感染症が深刻な健康被害を引き起こすリスクが高まります。この制度は、経済的な負担を軽減し、市民の健康を守るための重要な取り組みです。
助成対象となる予防接種
豊田市では、以下の4つの予防接種が助成対象です。それぞれ対象者や期間が異なるためご注意ください。
- 帯状疱疹ワクチン: 50歳代から発症率が高まり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれる、痛みを伴う病気です。皮膚症状が治った後も神経痛が残ることがあります。
- 高齢者肺炎球菌ワクチン: 高齢者の肺炎の原因で最も多い肺炎球菌による感染症を予防し、重症化を防ぐ効果が期待できます。
- インフルエンザワクチン: 高齢者が罹患すると肺炎などを併発して重症化しやすいため、毎年の接種が推奨されています。
- 新型コロナウイルスワクチン: 重症化予防効果が確認されており、高齢者や基礎疾患のある方には特に接種が推奨されます。
助成金額と自己負担額
本制度では、接種費用の総額から市の助成額を差し引いた「自己負担額」を医療機関の窓口で支払います。ワクチンごとに自己負担額は異なります。
| 予防接種の種類 | 自己負担額 | 備考 |
|---|---|---|
| 帯状疱疹(定期接種) | ・生ワクチン(ビケン): 3,000円 ・不活化ワクチン(シングリックス): 1回 6,000円(計2回) | どちらか一方を選択。助成は生涯1回限り。 |
| 高齢者肺炎球菌 | 2,000円 | 過去に23価肺炎球菌ワクチンを接種した方は対象外。助成は生涯1回限り。 |
| インフルエンザ | 1,500円 | 年度に1回。 |
| 新型コロナウイルス | 4,500円 | 年度に1回。 |
助成金を受けられる対象者と条件
助成を受けるには、接種日時点で豊田市に住民登録があり、各予防接種で定められた条件を満たす必要があります。
帯状疱疹(定期接種)
令和7年度から定期接種化されました。以下のいずれかに該当する方が対象です。
- 当該年度内に65、70、75、80、85、90、95、100歳になる方
- 令和7年4月1日時点で100歳以上の方
- 60~64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能またはHIVによる免疫機能に障がいがある方(身体障がい者手帳1級相当)
※過去に任意で帯状疱疹ワクチンの接種費用助成を受けた方は対象外です。対象者には市から接種券が郵送されます。
高齢者肺炎球菌
以下のいずれかに該当し、過去に23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)を一度も接種したことがない方が対象です。
- 65歳の方(65歳の誕生月の翌月上旬に接種券が郵送されます)
- 60~64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能またはHIVによる免疫機能に障がいがある方(身体障がい者手帳1級相当)
インフルエンザ・新型コロナウイルス
以下のいずれかに該当する方が対象です。
- 接種日時点で満65歳以上の方(対象者には9月下旬頃に接種券が郵送されます)
- 60~64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能またはHIVによる免疫機能に障がいがある方(身体障がい者手帳1級相当)
申請から接種までの流れ【4ステップ】
助成を受けるための手続きはシンプルです。基本的な流れを解説します。
ステップ1:接種券を受け取る
対象者には、豊田市から自動的に「予防接種券」が郵送されます。発送時期はワクチンによって異なります。紛失した場合や届かない場合は、感染症予防課へ連絡し再発行を依頼してください。接種券がないと助成は受けられません。
ステップ2:実施医療機関を探して予約する
豊田市の公式サイトで予防接種実施医療機関のリストを確認し、電話などで直接予約します。予約の際は「豊田市の助成を利用したい」と伝えるとスムーズです。
ステップ3:接種当日の持ち物
接種当日は、以下のものを忘れずに持参してください。
- 予防接種券(市から郵送されたもの)
- 健康保険証、運転免許証など(本人確認書類)
- 自己負担金
- (該当者のみ)身体障がい者手帳
ステップ4:接種と支払い
医療機関で予診票を記入し、医師の診察後に接種を受けます。会計時に接種券を提出し、自己負担額を支払って完了です。
助成を受けるための注意点
制度を確実に利用するため、以下の点にご注意ください。
- 対象期間を守る: インフルエンザ等は接種期間が定められています。期間外の接種は助成対象外です。
- 誕生日を確認する: 65歳以上が対象のワクチンは、65歳の誕生日を迎えてから接種してください。誕生日前の接種は全額自己負担となります。
- 接種歴を確認する: 特に高齢者肺炎球菌ワクチンは、過去の接種歴があると対象外です。不明な場合は、かかりつけ医や市役所に確認しましょう。
- 接種券は大切に保管: 接種券は助成を受けるための必須書類です。紛失しないよう保管し、当日は必ず持参してください。
よくある質問(FAQ)
まとめ:豊田市の制度を活用して健康を守ろう
豊田市の高齢者向け予防接種費用助成制度は、市民の健康を守るための心強いサポートです。ご自身やご家族が対象かどうかを確認し、かかりつけ医と相談の上で、この制度を積極的に活用しましょう。予防接種は未来の健康への投資です。この機会に、感染症に負けない体づくりを始めてはいかがでしょうか。
この記事に関するお問い合わせ先
豊田市役所 保健部 感染症予防課
住所: 〒471-8501 愛知県豊田市西町3-60 東庁舎4階
電話番号: 0565-34-6180
ファクス番号: 0565-34-6929