制度の概要と目的
富山県では、持続可能で高付加価値な観光地域づくりを推進するため、県内観光事業者等を対象とした「持続可能な観光地域づくり支援事業費補助金」を実施しています。
本補助金は、新たな旅行商品の開発、観光コンテンツの磨き上げ、インバウンド受入環境の整備などを支援するものです。特に、令和6年能登半島地震からの復興に資する取り組みや、観光消費額の増加につながる新規事業が対象となります。
■ 本補助金のポイント
- 最大100万円:事業区分に応じて最大100万円(補助率1/2以内等)を支援。
- 復興支援:能登半島地震で被災した観光地や入込数が減少している地域の活性化を重視。
- 幅広い対象:旅行商品造成からDX化、多言語対応まで4つの区分で募集。
- 新規性重視:過去に実施したことのない新たな取り組みが対象です。
補助対象者
以下のいずれかに該当し、富山県内に事業所を有する法人または個人事業主等が対象です。
- 旅行業者:旅行業法に基づく登録を受けている者
- 宿泊事業者:旅館業法の許可を受けた者、または住宅宿泊事業者
- 観光関連事業者・団体:観光客へ商品やサービスを提供する事業者、DMO候補法人など
- 飲食店(一部区分のみ):富山市中心市街地に位置する飲食店(事業区分4の対象)
補助対象事業と内容
事業は大きく4つの区分に分かれています。自社の取り組みがどれに該当するかご確認ください。
1. 新たな旅行商品の造成
県外発着で県内に1泊以上し、県内の有料観光施設等に1箇所以上立ち寄る新しい旅行商品を造成する事業です。
- 能登半島地震からの復興に資するもの
- 富山ならではの観光資源を活用したもの
- 冬季や平日の需要喚起につながるもの
2. 新たな観光コンテンツの造成や磨き上げ
補助事業終了後に商品として販売、または継続的に実施することを前提とした、新規性のある観光コンテンツ開発事業です。
- 地域資源を活用した体験プログラムの開発
- 既存コンテンツの高付加価値化
3. インバウンド等に対応した受入環境整備
外国人観光客の受入体制を強化するための環境整備事業です。
- 多言語対応(看板、メニュー、ウェブサイト等)
- 無料公衆無線LAN(Wi-Fi)の整備
- キャッシュレス決済の導入
- オンライン予約・決済システムの導入
- 配膳ロボット等の導入による生産性向上
4. 飲食店のインバウンド対応支援
ニューヨーク・タイムズ紙掲載を契機としたインバウンド増加に対応するため、富山市中心市街地の飲食店が行う受入環境整備です。
- メニューや看板の英語表記
- アレルギー表示、ベジタリアン対応表示など
補助率と補助上限額
事業区分ごとに補助率と上限額が設定されています。
| 事業区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|
| 1. 新たな旅行商品の造成 | 1名1泊あたり2,000円 | 1事業者 10万円 |
| 2. 観光コンテンツ造成・磨き上げ | 対象経費の1/2以内 | 1事業者 100万円 |
| 3. インバウンド受入環境整備 | 対象経費の1/2以内 | 1事業者 100万円 |
| 4. 飲食店インバウンド対応 | 英語表記のみ: 1/2以内 アレルギー対応等: 2/3以内 | 英語表記のみ: 15万円 アレルギー対応等: 20万円 |
主な対象経費
事業の実施に直接必要となる以下の経費が対象です(消費税は除く)。
- 企画開発費、モニターツアー費
- 謝金、旅費
- 広報費、印刷製本費
- 通信運搬費、雑役務費
- 借料、機械装置・備品費
- 委託料 など
申請スケジュールと手続き
令和7年度(2025年)の申請受付は複数回に分けて行われます。予算上限に達し次第終了となる場合があります。
受付期間
- 第1期:令和7年4月1日(火)~5月19日(月)
- 第2期:令和7年7月1日(火)~8月19日(火)
- 第3期:令和7年9月12日(金)~10月22日(水)
注意:事前相談が必須です
申請書を提出する前に、必ず富山県地方創生局観光振興室への事前相談(申請書案の提出・確認)が必要です。各期の締切直前ではなく、余裕を持って相談してください。
申請の流れ
- 事前相談:申請書案を作成し、県の担当窓口へ相談・確認を受ける。
- 申請書の提出:受付期間内に必要書類をメールまたは郵送で提出。
- 審査・交付決定:審査会を経て採択・不採択が決定通知されます。
- 事業開始:原則として交付決定日以降に着手します。
- 実績報告:事業完了後、報告書を提出し、確定検査を経て補助金が支払われます。
よくある質問(Q&A)
Q. 既に実施している事業は対象になりますか?
A. 対象になりません。本補助金は「新たな取り組み」を支援するものであり、既存事業の単なる継続は対象外です。
Q. パソコンやタブレットの購入費は対象ですか?
A. 汎用性が高く、補助事業以外の目的にも使用できる備品(PC、タブレット、カメラ、車両など)の購入費は、原則として対象外となります。
Q. 複数の事業区分に申請できますか?
A. 要件を満たせば可能ですが、同一内容での重複申請や、他の補助金との併用については制限がある場合があります。詳細は事前相談時にご確認ください。
まとめ
富山県の「持続可能な観光地域づくり支援事業費補助金」は、復興支援と観光産業の高度化を同時に目指す重要な支援制度です。インバウンド需要の回復や新たな観光ニーズに対応するため、最大100万円の補助を活用して事業のブラッシュアップを図ることができます。
申請には事前相談が必須となっているため、計画段階から早めに県の担当部署へ連絡することをおすすめします。最新の様式や公募要領は富山県公式ウェブサイトで必ずご確認ください。