「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」など、高齢者を狙った悪質な電話による消費者被害が後を絶ちません。大切なご家族を巧妙な手口から守るため、千葉市では迷惑電話防止機能付きの電話機などを購入・設置する高齢者世帯に対し、費用の一部を補助する制度を実施しています。この制度を活用すれば、最大10,000円の補助を受けて、ご家庭の防犯対策を強化できます。この記事では、「千葉市迷惑電話等防止機器設置補助金」の対象者、補助金額、申請方法から注意点まで、誰にでも分かるように徹底解説します。ご自身やご両親の安全な暮らしのために、ぜひ最後までお読みください。
この補助金のポイント
- 千葉市在住の65歳以上の高齢者を含む世帯が対象
- 迷惑電話防止機器の購入・設置費用を最大1万円補助
- 補助率は対象経費の4分の3
- 申請には事前の電話予約が必須
- 受付期間は2025年5月7日から10月31日まで(予算上限に達し次第終了)
「千葉市迷惑電話等防止機器設置補助金」とは?
この補助金は、電話による特殊詐欺や悪質な勧誘といった消費者被害を未然に防ぐことを目的として、千葉市が実施している制度です。通話内容を自動で録音する機能や、迷惑電話を自動で判別して着信を拒否する機能を持つ機器の普及を促進し、特に被害に遭いやすい高齢者の安全・安心な暮らしを守ることを目指しています。
補助金の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 千葉市迷惑電話等防止機器設置補助金 |
| 実施機関 | 千葉市(担当:消費生活センター) |
| 目的 | 通話録音装置等の普及を図り、深刻化する高齢者の消費者被害を未然に防止する。 |
| 受付期間 | 2025年5月7日(火)~ 2025年10月31日(木) |
| 注意点 | 申請には事前の電話予約が必須です。予算の上限に達した場合は、期間内でも受付を終了することがあります。 |
| 公式サイト | 千葉市公式ホームページ |
補助金の詳細:いくら、誰が、何に使える?
補助金額と補助率
補助金の額は、対象となる機器の購入費と設置工事費を合わせた金額の4分の3以内で、上限は10,000円です。100円未満の端数は切り捨てとなります。補助は1世帯につき1回、1台限りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の3/4以内 |
| 上限金額 | 10,000円 |
| 計算例① | 12,000円の対象機器を購入した場合 12,000円 × 3/4 = 9,000円 → 補助額:9,000円 |
| 計算例② | 20,000円の対象機器を購入した場合 20,000円 × 3/4 = 15,000円 → 上限額が適用され、補助額:10,000円 |
対象となる方(補助対象者)
この補助金を利用できるのは、以下のいずれかの条件を満たす世帯です。
- 申請日時点で千葉市に住民登録があり、満65歳以上の方のみで構成される世帯
- 申請日時点で千葉市に住民登録があり、家族と同居しているが、日中は満65歳以上の方のみが在宅することが常態である世帯
例えば、高齢のご夫婦二人暮らしの世帯や、日中は家族が仕事や学校で外出しているため、高齢の親御さん一人が家にいる時間が長い世帯などが対象となります。
対象となる機器と経費
補助の対象となるのは、以下のいずれかの機能を持つ機器です。
- 通話録音装置:既存の固定電話機に取り付け、電話がかかってきた際に「この電話は振り込め詐欺などの防止のため、会話内容が自動録音されます。」といった警告メッセージを自動で流し、通話内容を録音する機能があるもの。
- 着信拒否装置:既存の固定電話機に取り付け、相手の電話番号を自動で判別し、迷惑電話からの着信を拒否する機能があるもの。
- 上記機能付き固定電話機:通話録音機能や着信拒否機能が内蔵された固定電話機本体。
補助対象経費には、これらの機器の購入費用だけでなく、設置にかかる取付工事費用も含まれます。
【重要】対象外となるもの
以下のものは補助の対象となりませんのでご注意ください。
- 警告メッセージ機能のない、単に会話を録音するだけの電話機
- 携帯電話、スマートフォン
- SDカードなどの記録媒体
- 販売店が提供する延長保証サービス料
- ナンバー・ディスプレイサービスの契約料や月額利用料
申請方法と流れを5ステップで徹底解説
申請手続きは、決められた手順に沿って進める必要があります。特に、事前の電話予約が必須である点にご注意ください。
【最重要】申請の前に、必ず電話で事前予約をしてください!
ステップ1:電話で事前予約
まず、千葉市消費生活センターに電話をして、補助金申請の予約をします。予約なしでの申請は受け付けられません。
- 予約・問い合わせ先:千葉市消費生活センター
- 電話番号:043-207-3601~3603
- 受付時間:平日 8:30~17:30
- 予約開始日:2025年5月7日(火)から
ステップ2:対象機器の購入・設置
電話予約が完了したら、家電量販店などで補助対象となる機器を購入し、ご自宅に設置します。購入の際は、後の申請で必要になるため、「購入日」「購入者名(申請者本人)」「購入品名」「金額」「販売店名」が明記された領収書を必ず受け取り、大切に保管してください。また、機器の機能がわかるカタログや取扱説明書も保管しておきましょう。
ステップ3:申請書類の準備
次に、申請に必要な書類を揃えます。申請書は千葉市のホームページからダウンロードするか、消費生活センターで入手できます。
- 千葉市迷惑電話等防止機器設置補助金交付申請書兼請求書
- 領収書の写し(原本ではありません)
- 補助対象機器の機能が確認できる書類の写し(カタログ、取扱説明書の表紙と機能がわかるページなど)
- 補助金の振込先口座が確認できるもの(通帳やキャッシュカードの写し)
- 本人確認書類の写し(運転免許証、健康保険証など)
ステップ4:申請書類の提出
準備した書類一式を、千葉市消費生活センターへ提出します。提出方法は郵送または持参となります。提出期限は2025年10月31日(木)必着です。
ステップ5:審査・補助金の交付
提出された書類を市が審査し、内容に問題がなければ交付が決定されます。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。通常、申請から振込まで1〜2ヶ月程度かかります。
採択されるための重要なポイント
予算上限と申請時期に注意
この補助金は市の予算に基づいて実施されているため、予算の上限に達し次第、受付期間内であっても終了となります。制度の利用を検討している方は、早めに電話予約をし、申請手続きを進めることを強くお勧めします。
書類の不備は不採択の元
申請書類に不備があると、審査が遅れたり、最悪の場合、不採択となったりする可能性があります。特に以下の点に注意して、提出前に何度も確認しましょう。
- 領収書の宛名は申請者本人のフルネームになっていますか?
- 領収書に購入品名(型番など)が具体的に記載されていますか?
- 申請書兼請求書の記入漏れや押印漏れはありませんか?
- 提出する書類はすべて揃っていますか?
よくある質問(FAQ)
- Q1. 家族が代理で申請することはできますか?
- A1. 申請者本人が高齢等の理由で手続きが難しい場合、ご家族による代理申請も可能です。ただし、申請者名や口座名義は補助対象者本人である必要があります。詳しくは予約の際に消費生活センターにご確認ください。
- Q2. どんな電話機が対象になりますか?市でおすすめの機種は教えてもらえますか?
- A2. 市が特定の機種を紹介・斡旋することはありません。家電量販店の店員に相談するか、公益財団法人全国防犯協会連合会が推奨する「優良防犯電話」などを参考に、ご自身で対象機能を持つ機器をお選びください。
- Q3. 補助金申請前に機器を購入してしまいました。対象になりますか?
- A3. 原則として、電話予約をした後に購入したものが対象となります。すでに購入済みの場合は補助対象外となる可能性が高いですが、念のため電話予約の際に消費生活センターへご相談ください。
- Q4. 申請から補助金が振り込まれるまで、どのくらいかかりますか?
- A4. 申請書類の受理後、審査を経て交付決定通知が送付され、その後、指定口座に振り込まれます。通常、申請から1〜2ヶ月程度かかりますが、申請が集中する時期はさらに時間がかかる場合もあります。
- Q5. 賃貸住宅に住んでいますが、申請できますか?
- A5. お住まいが持ち家か賃貸かは問いません。千葉市に住民登録があり、対象者の要件を満たしていれば申請可能です。
まとめ:今すぐ行動して、特殊詐欺から身を守ろう
今回は、千葉市が実施する「迷惑電話等防止機器設置補助金」について詳しく解説しました。この制度は、高齢者世帯の防犯対策を経済的に支援する、非常に有益なものです。
- 目的:高齢者世帯を特殊詐欺などの被害から守る
- 補助額:最大10,000円(経費の3/4)
- 対象者:千葉市在住の65歳以上の方を含む世帯
- 最重要ポイント:申請には事前の電話予約が必須!
悪質な電話は、いつかかってくるか分かりません。この機会にぜひ補助金を活用し、ご自身と大切なご家族の安全・安心な毎日を守るための第一歩を踏み出しましょう。まずは、下記の問い合わせ先に電話で予約することから始めてください。
お問い合わせ・予約先
千葉市消費生活センター
〒260-0045 千葉市中央区弁天1丁目25番1号
電話:043-207-3601~3603
受付時間:平日 8:30~17:30