【2025年最新】住居確保給付金(家賃補助)とは?最大9ヶ月の支給条件・申請方法を徹底解説
補助金詳細
Details離職・廃業後2年以内、または個人の責任・都合によらない休業等で収入が減少し、住居を失うおそれのある方で、一定の収入・資産要件等を満たす方。
・住居確保給付金支給申請書
・住居確保給付金申請時確認書
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
・世帯全員の住民票の写し
・離職・廃業や収入減少が確認できる書類(離職票、シフト表等)
・世帯全員の収入が確認できる書類(給与明細、年金通知書等)
・世帯全員の金融資産が確認できる書類(全ての預貯金通帳の写し等)
・賃貸借契約書の写し
・ハローワークの求職受付票の写し
・入居住宅に関する状況通知書(大家・管理会社が記入)
※自治体により異なる場合があるため要確認
【家賃補助】
・賃貸住宅の家賃(共益費、管理費、駐車場代等は除く)
【転居費用補助】
・転居先への家財運搬費用
・礼金、仲介手数料、家賃債務保証料、住宅保険料
・ハウスクリーニングなどの原状回復費用
・鍵交換費用
※敷金や契約時の前家賃は対象外
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview「失業して家賃が払えない…」「急にシフトを減らされて収入が激減した…」など、予期せぬ事態で住む場所を失う不安に直面していませんか?そんな時に頼りになるのが、国の公的な家賃補助制度「住居確保給付金」です。この制度は、離職や収入減少によって経済的に困窮し、住居を失うおそれのある方々を支援するために設けられています。原則3ヶ月、最大で9ヶ月間、あなたの代わりに自治体が大家さんへ家賃を支払ってくれる非常に心強い制度です。この記事では、住居確保給付金の詳しい内容から、対象となる人の条件、具体的な支給額、申請に必要な書類、手続きの流れまで、どこよりも分かりやすく徹底的に解説します。あなたがこの困難な状況を乗り越え、再び安定した生活を取り戻すための一助となれば幸いです。
この記事でわかること
- 住居確保給付金がどんな制度か
- 自分が対象になるかのチェックリスト(収入・資産要件)
- いくら家賃補助がもらえるのか(支給額の計算方法)
- 申請から支給までの具体的なステップと必要書類
- 受給中にやるべきこと(求職活動)と注意点
① 住居確保給付金の概要
まずは、住居確保給付金がどのような制度なのか、全体像を掴みましょう。
制度の目的と実施組織
住居確保給付金は、生活困窮者自立支援法に基づき、離職や廃業、または個人の都合によらない休業等で収入が減少し、住居を失うおそれのある方に対して、安定した住まいを確保しながら就職に向けた支援を行うことを目的としています。制度そのものは国(厚生労働省)が管轄していますが、実際の申請窓口や相談、支給の実施主体は、お住まいの市区町村となります。そのため、具体的な手続きや支給上限額は自治体によって若干異なります。
家賃補助と転居費用補助の2種類
住居確保給付金には、大きく分けて2つの支援があります。
- 家賃補助:現在お住まいの賃貸住宅の家賃相当額を支給する、最も一般的な支援です。
- 転居費用補助:家計改善のために、より家賃の安い住居への転居が必要と判断された場合に、その初期費用(礼金、仲介手数料など)を補助する支援です。
この記事では、主に利用者が多い「家賃補助」について詳しく解説していきます。
② 支給額・支給期間は?いくら、いつまで貰える?
最も気になるのが、具体的にいくら、どのくらいの期間、支援を受けられるのかという点でしょう。詳しく見ていきましょう。
支給額の計算方法
支給額は、あなたの世帯収入と、お住まいの市区町村が定める「基準額」「家賃上限額」によって決まります。計算方法は2パターンあります。
- 世帯収入が「基準額」以下の場合:
家賃額がそのまま支給されます(ただし、自治体が定める家賃上限額まで)。 - 世帯収入が「基準額」を超える場合:
以下の計算式で算出された額が支給されます。
支給額 = 基準額 + 実際の家賃額 - 世帯の月収
【計算例】東京23区・単身世帯の場合
(基準額:84,000円、家賃上限額:53,700円)
- ケースA:月収8万円、家賃5万円の場合
月収が基準額(8.4万円)以下なので、家賃額の50,000円が支給されます。 - ケースB:月収10万円、家賃6万円の場合
月収が基準額(8.4万円)を超えるので、計算式を適用します。
84,000円 + 60,000円 - 100,000円 = 44,000円
支給額は44,000円となります。(差額の16,000円は自己負担)
支給上限額の目安(自治体別)
家賃の支給上限額は、生活保護制度の住宅扶助額に準じており、自治体や世帯人数によって異なります。以下に主要都市の例を挙げます。
| 自治体 | 単身世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 |
|---|---|---|---|
| 東京23区 | 53,700円 | 64,000円 | 69,800円 |
| 大阪市 | 40,000円 | 48,000円 | 52,000円 |
| 仙台市 | 37,000円 | 44,000円 | 48,000円 |
※上記は目安です。正確な金額は必ずお住まいの自治体にご確認ください。
支給期間と支給方法
支給期間は原則3ヶ月間です。ただし、受給中に誠実な求職活動を続けているにも関わらず、就職できずに要件を満たし続ける場合は、申請により2回まで延長が可能で、最長で9ヶ月間受給できます。支給方法は、自治体から直接、住宅の貸主(大家さん)や管理会社の口座へ振り込まれます。受給者本人に現金が渡るわけではないので注意が必要です。
③ 対象者・条件は?あなたが対象になるかチェック!
住居確保給付金を受給するには、いくつかの要件をすべて満たす必要があります。ご自身が当てはまるか、一つずつ確認していきましょう。
1. 離職・廃業・休業等の状況であること
以下のいずれかに該当する必要があります。
- 申請日から2年以内に離職または廃業した。
- 個人の責任や都合によらず、給与等を得る機会が離職・廃業と同程度まで減少している。(例:フリーランスの仕事が激減した、アルバイトのシフトを大幅に削られたなど)
2. 主たる生計維持者であること
離職や収入減少の時点で、世帯の生計を主として維持していた方(一番の稼ぎ頭だった方)が対象です。
3. 収入要件
申請月の世帯全員の収入合計額が、「基準額 + 家賃額」の合計(収入基準額)を超えていないことが必要です。収入には給与(交通費を除く総支給額)、自営業収入、年金、失業手当などが含まれます。
| 世帯人数 | 基準額(月額) | 収入基準額の例(東京23区) |
|---|---|---|
| 単身世帯 | 84,000円 | 137,700円 |
| 2人世帯 | 130,000円 | 194,000円 |
| 3人世帯 | 172,000円 | 241,800円 |
4. 資産要件
申請日時点での世帯全員の預貯金や現金の合計額が、以下の表の上限額を超えていないことが必要です。株式や投資信託なども資産に含まれますが、生命保険は含まれません。
| 世帯人数 | 資産上限額 |
|---|---|
| 単身世帯 | 504,000円 |
| 2人世帯 | 780,000円 |
| 3人以上世帯 | 1,000,000円 |
5. 求職活動等要件
受給期間中は、常用就職(正社員など安定した雇用)を目指して、誠実かつ熱心に求職活動を行うことが義務付けられています。具体的には、以下のような活動が必要です。
- ハローワークへの求職申込と、月2回以上の職業相談
- 自治体の自立相談支援機関との月4回以上の面談
- 原則週1回以上の企業等への応募・面接
④ 申請方法・手順と必要書類
制度を利用するための具体的なステップを見ていきましょう。書類の準備が多いため、早めに動き出すことが重要です。
申請から支給までの流れ
- 相談窓口へ連絡:まずはお住まいの市区町村の「自立相談支援機関」に電話などで連絡します。どこにあるか分からない場合は、市役所や区役所の福祉担当課に問い合わせるか、厚生労働省の特設サイトで検索できます。
- 必要書類の準備:担当者から説明を受け、必要な書類を集めます。下のリストを参考にしてください。
- 窓口で申請:書類が揃ったら、窓口で申請手続きを行います。郵送で受け付けている自治体もあります。
- 審査:提出された書類をもとに、自治体が支給要件を満たしているか審査します。
- 支給決定:審査に通ると「支給決定通知書」が届きます。
- 家賃の振込:自治体から大家さんや管理会社の口座へ家賃が振り込まれます。
申請に必要な書類リスト
必要書類は多岐にわたります。自治体によって様式が異なる場合があるため、必ず事前に確認してください。
- 申請書・確認書:自治体の窓口やウェブサイトで入手します。
- 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など。
- 離職・収入減少がわかる書類:離職票、解雇通知書、シフトが減ったことがわかる給与明細など。
- 収入がわかる書類(世帯全員分):直近の給与明細、年金振込通知書、預貯金通帳のコピーなど。
- 資産がわかる書類(世帯全員分):すべての預貯金通帳の表紙と最新の残高がわかるページのコピー。
- 賃貸借契約書のコピー:現在住んでいる家の契約書。
- ハローワークの求職受付票:ハローワークで求職登録をするともらえます。
- 入居住宅に関する状況通知書:大家さんや管理会社に記入してもらう書類。
⑤ 支給決定のポイントと注意点
スムーズに支給を受けるために、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
書類の不備をなくす
最も多い不支給の理由は、書類の不備です。世帯全員分の収入・資産関係の書類を漏れなく提出することが重要です。特に、普段使っていない銀行口座なども含め、すべての通帳のコピーが必要になる点に注意しましょう。不明な点があれば、遠慮なく相談窓口の担当者に質問することが大切です。
求職活動を誠実に行う
この制度は、単なる家賃補助ではなく、就労による自立を支援するためのものです。そのため、受給期間中の求職活動は厳しくチェックされます。定められた回数の面談や職業相談、企業への応募を怠ると、支給が中止される可能性があります。活動状況は毎月報告する必要があるため、誠実に取り組みましょう。
収入の変動は速やかに報告
受給中にアルバイトなどで収入を得た場合は、必ず報告する義務があります。収入が増えた結果、収入要件を超えた場合は、その月から支給が中止となります。報告を怠ると、不正受給とみなされ、返還を求められることもあるため注意が必要です。
⑥ よくある質問(FAQ)
Q1. 持ち家(住宅ローン返済中)ですが、対象になりますか?
A1. いいえ、対象外です。住居確保給付金は賃貸住宅にお住まいの方が対象となります。住宅ローンについては、金融機関や金融庁の相談窓口にご相談ください。
Q2. フリーランスや自営業者も対象になりますか?
A2. はい、対象になります。廃業した場合や、個人の責任によらない理由(取引先の倒産、発注の減少など)で収入が大幅に減少した場合に申請できます。
Q3. 滞納している家賃の支払いに使えますか?
A3. いいえ、使えません。この給付金は、申請月以降の家賃を支払うためのものであり、過去の滞納家賃に充当することはできません。家賃滞納については、社会福祉協議会の緊急小口資金などの貸付制度の利用を検討してください。
Q4. 申請から支給開始まで、どのくらいの期間がかかりますか?
A4. 自治体や申請の混雑状況によりますが、一般的には申請から支給決定まで2週間から1ヶ月程度かかることが多いようです。書類に不備があるとさらに時間がかかるため、早めの準備と相談が重要です。
Q5. 一度受給が終わった後、また申請できますか?
A5. はい、再支給の制度があります。一度就職したものの、再び会社の都合で解雇されるなど、一定の要件を満たせば再度申請することが可能です。ただし、前回の支給終了から1年以上経過していることなどの条件がありますので、窓口にご相談ください。
⑦ まとめ:まずは相談窓口へ連絡を
住居確保給付金は、経済的な困難に直面した際の強力なセーフティネットです。要件が細かく、書類準備も大変ですが、住まいを失う危機からあなたを守ってくれます。
重要ポイントの再確認
- 離職・休業等で収入が減った人が対象の公的な家賃補助制度。
- 支給期間は原則3ヶ月、最大9ヶ月。
- 収入・資産・求職活動の3つの要件を満たす必要がある。
- 申請窓口は市区町村の「自立相談支援機関」。
- 書類の準備が多いため、早めに相談することが成功のカギ。
もしあなたが「自分は対象かもしれない」と感じたら、一人で悩まず、まずは勇気を出してお住まいの地域の相談窓口に電話をしてみてください。専門の相談員が、あなたの状況に寄り添い、必要な手続きをサポートしてくれます。この制度を活用し、生活の再建に向けた第一歩を踏み出しましょう。
類似補助金との比較
Comparison| 比較項目 |
この補助金
厚生労働省(実施主体:各市区町村) |
【2025年】エアコン購入費助成金(東京)|最大1...
東京都内各自治体(葛飾区、中央区、豊島区等) |
【2025年】平泉町生活困窮者エアコン購入費等補助...
平泉町 |
【2025年】令和7年度上尾市奨学金利子支援補助金...
上尾市教育委員会 |
【2024年】上士幌町子育て住宅建設助成事業|最大...
上士幌町役場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 補助金額 | 最大5万円 | 最大10万6,000円(葛飾区例) | 最大8万円 | 最大3万円(利子相当額) | 最大250万円 |
| 補助率 | 原則として家賃額(自治体ごとに定められた上限あり)。世帯収入が基準額を超える場合は、「基準額+家賃額-世帯収入額」で算出された額が支給されます。 | 2025/12/08 | 2025/12/08 | 2025/12/05 | 新築: 中学生以下の子ども一人あたり100万円。町内建設業者による施工販売は、上記助成金等の合計額に50万円を加算。 中古: 中学生以下の子ども一人あたり50万円。購入額の1/3以内(1万円未満切り捨て)を上限とします |
| 申請締切 | 2025年12月31日 | 令和7年12月31日まで(自治体による) | 令和7年12月26日まで | 令和7年12月31日まで(郵送の場合) | 令和8年3月31日まで |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 30.0% | 90.0% | 100.0% | 100.0% | 30.0% |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
| 詳細 | — | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → |
よくある質問
FAQQ この補助金の対象者は誰ですか?
Q 申請に必要な書類は何ですか?
・住居確保給付金申請時確認書
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
・世帯全員の住民票の写し
・離職・廃業や収入減少が確認できる書類(離職票、シフト表等)
・世帯全員の収入が確認できる書類(給与明細、年金通知書等)
・世帯全員の金融資産が確認できる書類(全ての預貯金通帳の写し等)
・賃貸借契約書の写し
・ハローワークの求職受付票の写し
・入居住宅に関する状況通知書(大家・管理会社が記入)
※自治体により異なる場合があるため要確認
Q どのような経費が対象になりますか?
・賃貸住宅の家賃(共益費、管理費、駐車場代等は除く)
【転居費用補助】
・転居先への家財運搬費用
・礼金、仲介手数料、家賃債務保証料、住宅保険料
・ハウスクリーニングなどの原状回復費用
・鍵交換費用
※敷金や契約時の前家賃は対象外