【2025年度】空き家改修補助金｜最大120万円・所有者/購入者向け・公募中
補助金詳細
Details空き家を所有または購入・賃借し、改修して定住を希望する個人。自治体が指定する空き家バンクへの登録や、一定期間の定住などが要件となる場合が多い。
・補助金交付申請書・誓約書
・工事費見積書の写し（内訳がわかるもの）
・工事箇所の図面・現況写真
・売買契約書または賃貸借契約書の写し
・建物の登記事項証明書
・住民票の写し（世帯全員分、マイナンバー記載なし）
・市区町村税の完納証明書
【対象となる経費】
・屋根の葺き替え、外壁の塗装・張替え等の主要構造部の改修
・台所、浴室、トイレ、洗面所等の水回り改修
・床、壁、天井の張替え等の内装改修
・耐震補強工事
【対象とならない経費】
・門、塀、車庫、カーポート等の外構工事
・エアコン、ガスコンロ、照明器具等の設備機器の購入・設置
・カーテン、家具等の購入費用
・家財道具の運搬・処分費用
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview
✓ | この記事の信頼性
監修：補助金インサイト編集部（中小企業診断士・行政書士監修） 最終更新：2025年4月1日 情報源：空き家改修事業補助金 公募要領（2025年度版） |
|
📋 基本情報サマリー | |
| 制度名 | 空き家改修補助金 |
| 最大補助額 | 最大120万円 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 対象者 | 空き家所有者・購入者・賃借人 |
| 主な対象経費 | 内装、屋根、水回り、耐震改修など |
| 審査難易度 | 低（要件を満たせば原則採択） |
この補助金を30秒で理解
本制度を端的に表現すると、「自治体の空き家バンク経由で物件を契約し、長く住む覚悟があるなら、リフォーム代の半分以上を負担してもらえる制度」です。
国や自治体は「空き家を減らしたい」「移住者を増やしたい」という強い目的を持っています。そのため、一般的な住宅リフォーム補助金と比較して、補助率や上限額が手厚く設定されているケースが目立ちます。
「空き家バンク登録物件」という入り口の条件さえクリアできれば、内装から屋根まで幅広く活用可能です。非常に使い勝手の良い補助金といえるでしょう。
💡 活用のメリット 中古物件を購入して自分好みにリノベーションしたい移住検討者や、空き家を持て余している所有者にとって、まさに渡りに船の制度です。 |
必須条件（クリア必須）
| ✓ | 対象物件が自治体の「空き家バンク」に登録されている（または成約済み） |
| ✓ | 市区町村税（住民税、固定資産税など）を滞納していない |
| ✓ | 暴力団員等に関わりがない |
申請者のパターン（いずれかに該当）
✅ どちらかの条件を満たすこと
パターンA：購入・賃借する人 改修後に自ら居住する予定がある。 パターンB：所有している人 |
物件の条件
以下の条件をすべて満たす必要があります。
| ✓ | 戸建て住宅である（マンションや別荘は対象外の場合が多い） |
| ✓ | 建築基準法に違反していない |
| ✓ | 昭和56年5月以前の建物の場合、今回の工事で耐震性を確保できる |
除外条件（NGパターン）
| ✕ | すでに工事契約済み、または着工してしまった |
| ✕ | 3親等内の親族間での売買・賃貸である |
| ✕ | 改修後、すぐに転売や転貸をする予定（定住意思がない） |
診断士のアドバイス 「空き家バンクには登録していないけど、近所の空き家を個人間売買した」という相談をよく受けますが、残念ながらこの補助金の対象外になることがほとんどです。 ただし、自治体によっては「事後登録」でOKとしてくれる裏技的な救済措置があることも。諦める前に一度、役所の担当課へ「今からバンク登録して申請できないか」電話で聞いてみる価値はあります。 |
補助金額と計算方法
補助金の計算式は以下の通りです。基本構造を理解しておきましょう。
補助対象経費 × 補助率 ＝ 補助額 （ただし上限額まで） |
ここでは補助率1/2、基本上限60万円、最大120万円のケースでシミュレーションします。
ケース1：小規模な水回り改修
お風呂とトイレだけ新しくしたいケース（対象経費80万円）です。
| 計算式 | 80万円 × 1/2 ＝ 40万円 |
|---|---|
| 判定 | 上限60万円の範囲内のため、満額支給されます。 |
| 補助額 | 40万円 |
| 手出し額 | 40万円 |
ケース2：内装フルリノベーション
床の張り替えやキッチンの交換など、大掛かりな改修（対象経費300万円）です。
| 計算式 | 300万円 × 1/2 ＝ 150万円 |
|---|---|
| 判定 | 基本上限が60万円なので、上限でカットされます。 |
| 補助額 | 60万円 |
| 手出し額 | 240万円 |
※子育て世帯加算などが適用される自治体なら、上限が上がり支給額が増える可能性があります。 |
ケース3：耐震改修込みの大規模工事
耐震補強を行うことで補助上限が120万円まで引き上げられるケース（対象経費300万円）です。
| 計算式 | 300万円 × 1/2 ＝ 150万円 |
|---|---|
| 判定 | 上限120万円でカットされますが、通常より多くもらえます。 |
| 補助額 | 120万円 |
| 手出し額 | 180万円 |
⚠️ 資金繰りに注意
補助金は原則として「後払い」です。工事代金300万円は、いったん全額を事業者に支払う必要があります。一時的な資金の確保を忘れないようにしましょう。 |
対象になる経費（◯）
| 屋根・外壁 | 瓦の葺き替え、雨漏り修理、外壁塗装、サイディング張り替え |
|---|---|
| 水回り | システムキッチンの入れ替え、ユニットバス設置、トイレ便器交換、洗面所改修 |
| 内装 | フローリング張り替え、クロスの張り替え、畳の表替え、断熱材の充填、天井の張替え |
| 建具・耐震 | 窓サッシの交換、内窓（二重窓）の設置、ドアの交換、筋交いの設置、基礎の補強 |
対象にならない経費（×）
| ✕ | 外構工事：庭の整地、ブロック塀、駐車場の舗装、門扉、カーポート |
| ✕ | 家電製品：エアコン、照明器具（建物埋込以外）、ガスコンロ（置き型） |
| ✕ | 家具・備品：カーテン、ブラインド、置き型家具、家財道具の運搬・処分費用 |
| ✕ | その他：シロアリ駆除のみ、ハウスクリーニング代、設計費のみ |
💡 グレーゾーンの判定基準
「エアコンは対象外」というのが多くの自治体のルールですが、寒冷地などでは「建物と一体化した暖房設備」ならOKとする場合もあります。 また、ガスコンロも「ビルトイン（埋め込み）」なら工事費に含めてOKだが、ホームセンターで買ってきた「据え置き型」はNG、といった細かい線引きがあります。見積もりを取る前に、必ず要領を確認するか窓口へ聞きましょう。 |
申請の流れ
0 | 事前準備（申請2ヶ月前〜） 空き家バンク登録物件を探す、または登録します。リフォーム業者に見積もりを依頼し、現地調査を行ってもらいます。この段階で役所へ「事前相談」に行くのがベストです。 |
1 | 事前相談（必須の場合が多い） 自治体窓口へ行き、見積書や図面の案を見せて「この工事内容で補助金は降りますか？」と確認。ここでNG項目（エアコン工事など）があれば見積もりから除外してもらいます。 |
2 | 交付申請書の提出（予算終了前） 正式な申請書を提出します。添付書類（住民票、納税証明など）もセットで。 ※注意：まだ契約してはいけません！ |
3 | 審査・交付決定（申請から2〜4週間後） 役所から「補助金交付決定通知書」が届きます。これが届いて初めて、スタートラインに立ったことになります。 |
4 | 工事契約・着工 決定通知の日付以降に契約書を交わし、工事を始めます。工事中の写真（施工前・施工中・施工後）は必須なので、業者に撮り忘れがないよう釘を刺しておきましょう。 |
5 | 完了・実績報告・入金 工事が終わったら代金を支払い、「実績報告書」を提出。役所の検査を受けて問題なければ、指定口座に補助金が振り込まれます。 |
基本セット
| ✓ | 交付申請書（自治体HPからDL） |
| ✓ | 誓約書（自治体HPからDL） |
| ✓ | 事業計画書（工事内容、居住時期等を記載） |
添付書類（自分で取得）
| ✓ | 住民票の写し（世帯全員分・3ヶ月以内・マイナンバー記載なし） |
| ✓ | 納税証明書（市区町村税の完納証明） |
| ✓ | 売買契約書 または 賃貸借契約書のコピー |
| ✓ | 建物の登記事項証明書（謄本） |
工事業者に用意してもらう書類
| ✓ | 工事見積書（内訳が細かいもの。「工事一式」はNG） |
| ✓ | 改修予定箇所の図面（平面図など） |
| ✓ | 現況写真（改修前の日付入り写真、建物全景と各工事箇所） |
書類作成のコツ 一番戻されるのが「見積書」です。「キッチン改修一式 100万円」のようなざっくりした見積もりは嫌われます。「システムキッチン本体 ○○円」「撤去処分費 ○○円」「給排水工事費 ○○円」と明細を出してもらいましょう。 |
審査のポイント
この補助金は「コンペ形式」ではなく、「要件を満たしていれば原則通る」タイプの制度が多いです。重要なのは「形式不備のなさ」と「早さ」です。
💡 審査員が見ている3つの視点
|
加点・優先採択のヒント：
もし応募多数で抽選や選考になった場合、「市内業者」を利用しているかが大きな加点ポイントになります。地元の大工さんや工務店にお願いすると、担当者の心証もかなり良くなります。
注意点・よくあるミス
これまでに相談を受けた「失敗事例」のワースト3です。ここさえ避ければ、成功率はグッと上がります。
⚠️ 実際にあった不採択・トラブル
失敗例1：「我慢できずに着工しちゃいました」 審査結果を待つ間に、「大工さんのスケジュールが空いたから」と工事を始めてしまった事例。交付決定通知前の契約・着工は、1円も補助金が出なくなります。例外はありません。 失敗例2：「写真、撮ってませんでした」 失敗例3：「安すぎる見積もりの落とし穴」 |
よくある質問（FAQ）
Q | DIYで改修したいのですが、材料費は対象になりますか？ |
正直、自治体によりますが「対象外」あるいは「要相談」のケースが多いです。プロの業者が施工することを要件にしている自治体が多いからです。もし材料費が対象になる場合でも、自分の人件費は対象になりません。 | |
Q | 親の実家（空き家）をリフォームして住む場合は対象ですか？ |
相続や贈与で所有権が自分に移転していれば「所有者型」で申請できる可能性があります。ただし、売買契約を伴わない（実家に入るだけ）場合や、3親等内の取引とみなされる場合は対象外になることも多いので、要確認です。 | |
Q | 補助金をもらった後、転勤になったらどうなりますか？ |
多くの制度には「定住要件（5年以上など）」があります。期間内に引っ越したり売却したりすると、補助金の返還命令（全額または一部）が出ます。「やむを得ない事情（介護や災害など）」であれば免除されることもあるので、勝手に判断せず窓口へ相談してください。 | |
Q | すでに雨漏りが酷いのですが、工事を急げませんか？ |
事情を説明すれば、特例で審査を急いでくれることは稀にありますが、それでも「交付決定前の着工」は認められません。まずはブルーシートで応急処置（これは補助対象外ですが）をして凌ぐしかありません。 | |
申請すべきかの判断基準
ここまで読んで「面倒くさそうだな」と思った方もいるかもしれません。現場で見ている感覚として、以下のように判断すると良いでしょう。
| 申請すべき人 | すでに空き家バンク物件を買うことが決まっており、水回りや内装を含めて100万円以上の工事を予定している人。 手間の分だけリターン（30〜60万円以上）が見込めるため、時給換算すれば申請書類を作る価値は十分にあります。 |
|---|---|
| 見送るべき人 | 工事費が10〜20万円程度の人。 申請書類の作成、役所への訪問、実績報告の手間を考えると、苦労が割に合わない可能性があります。また、超急ぎの人も、審査期間（2〜4週間）を待てないため、自費でやった方が精神衛生上良いでしょう。 |
専門家に依頼すべきかどうかですが、この補助金に関しては、「基本は自分で（または工務店の協力で）やれる」レベルです。高額なコンサルフィーを払うよりも、書類慣れしている地元の工務店を見つける方が重要です。
今日からやるべきこと
もし申請する意思が固まったら、以下の順序で動いてください。
1 | 役所のHPで「要領」と「予算残額」をチェック まずは「○○市 空き家改修補助金」で検索。「受付終了」になっていないか確認します。 |
2 | 地元の工務店に見積もり依頼 「空き家補助金を使いたい」と最初に伝えましょう。この一言で、補助金対応ができる業者かどうかが分かります（嫌な顔をされたら別の業者を探しましょう）。 |
3 | 窓口へ事前相談の予約を入れる 見積書のラフができたら、すぐ担当課へ。これが一番の近道です。 |
公式情報・問い合わせ先
|
📌 公式情報・お問い合わせ | |
| 公式サイト | 公式サイトを見る → |
| 問い合わせ先 | 自治体の住宅政策課、建築指導課、移住定住推進課など |
| 関連サイト | 地方公共団体による空き家対策支援制度検索サイト |
※本記事の数値等は一般的な自治体の制度をモデルとしています。実際の手続きは、必ずお住まい（または移住予定）の自治体窓口でご確認ください。 | |
免責事項：本記事は執筆時点の情報に基づいています。補助金の内容は変更される可能性があるため、申請前に必ず公式の公募要領をご確認ください。 最終更新：2025年4月1日 |
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|---|---|---|---|---|---|
| 補助金額 | 最大120万円 | 理事長が認める額（対象経費の1/2以内） | 最大300万円（団体等は最大600万円） | 1人あたり最大10万円（1社あたり最大20万円） | 最大325万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2から2/3以内が一般的。上限額は30万円から120万円程度まで自治体により様々。子育て世帯や市内業者の利用で加算される場合もある。 | — | 2025/12/05 | 補助対象経費の2分の1以内 | 【高断熱窓・ドア】製品の性能・大きさに応じた定額補助（上限130万円、条件により最大325万円）。【断熱材】対象経費の1/3（上限100万円）。【高断熱浴槽】対象経費の1/3（上限9.5万円）。【リフォーム瑕疵保険】定額7,000円。 |
| 申請締切 | 2026年3月31日 | 令和7年12月25日まで | 令和8年1月16日まで | 令和7年12月19日（金曜日）※事業開始の20日前までに申請が必要。予算上限に達し次第終了。 | 事前申込：令和7年5月30日から / 交付申請兼実績報告：令和11年3月30日まで |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 50.0% | 30.0% | 66.0% | 30.0% | 30.0% |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
| 詳細 | — | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → |
よくある質問
FAQQ この補助金の対象者は誰ですか？
Q 申請に必要な書類は何ですか？
・工事費見積書の写し（内訳がわかるもの）
・工事箇所の図面・現況写真
・売買契約書または賃貸借契約書の写し
・建物の登記事項証明書
・住民票の写し（世帯全員分、マイナンバー記載なし）
・市区町村税の完納証明書
Q どのような経費が対象になりますか？
・屋根の葺き替え、外壁の塗装・張替え等の主要構造部の改修
・台所、浴室、トイレ、洗面所等の水回り改修
・床、壁、天井の張替え等の内装改修
・耐震補強工事
【対象とならない経費】
・門、塀、車庫、カーポート等の外構工事
・エアコン、ガスコンロ、照明器具等の設備機器の購入・設置
・カーテン、家具等の購入費用
・家財道具の運搬・処分費用