対象となる事業者
- 東京都内に介護保険サービス事業所を有する法人
- 奨学金を返済中の常勤介護職員を新たに雇用し、育成計画を策定・実施する事業者
- 対象職員に対し、奨学金返済相当額を手当として支給する事業者
申請手順
補助金額・補助率
具体例: ある職員に毎月3万円の奨学金返済手当を支給した場合、年間36万円が補助されます。毎月6万円の手当を支給した場合は、上限である年間60万円(月5万円換算)が補助されます。
対象者・申請要件
対象となる事業者
- 東京都内に所在する介護保険サービス事業所等を運営する法人であること。
- 対象職員に対し、育成計画を策定し、計画的な人材育成に取り組むこと。
- 対象職員が資格取得(介護福祉士等)を目指すための支援制度を有していること。
対象となる職員
- 令和7年1月2日から令和8年1月1日までに新たに採用された、介護業務未経験の者等。
- 常勤の介護職員であること(有期雇用を除く)。
- 日本学生支援機構(JASSO)、学校、地方公共団体等の貸与型奨学金の返済を行っていること。
育成計画の要件
本事業の重要な要件として、対象職員のキャリアステップに応じた育成計画の策定が求められます。具体的には、以下の期間内での資格取得を目指す計画が必要です。
- 採用後1年以内: 介護職員初任者研修の修了
- 採用後3年以内: 実務者研修の修了
- 採用後4年目または5年目: 介護福祉士国家試験の受験
補助対象経費
重要: 補助対象となるのは、あくまで「奨学金返済手当」として明確に区分して支給された経費のみです。他の手当や給与に含めて支給した場合は対象外となるため注意が必要です。
必要書類一覧
上記以外にも、法人の登記事項証明書や対象職員の奨学金返還証明書など、状況に応じて追加の書類が必要となります。必ず公式サイトの「提出書類一覧」をご確認ください。
審査基準・採択のポイント
主な審査項目
本事業は要件を満たせば原則として採択される補助金ですが、提出書類の内容は精査されます。特に以下の点が重要視されると考えられます。
- 要件の充足性: 対象事業者・対象職員の要件をすべて満たしているか。
- 育成計画の具体性: 職員のキャリアアップに向けた計画が具体的かつ実現可能か。
- 書類の整合性: 申請書、内訳、証明書等の記載内容に矛盾がないか。
- 制度の適正な運用: 奨学金返済手当が他の給与と明確に区分され、適切に支給される計画か。
採択率を高めるポイント
- 公式サイトのQ&Aや手引きを熟読し、制度の趣旨を正確に理解する。
- 育成計画書は参考様式を活用し、OJTやOff-JTの計画を具体的に記述する。
- 提出前に複数人でダブルチェックを行い、記入漏れや添付書類の不足を防ぐ。
- 申請締切が2回設定されていますが、原則1回目の締切(令和7年11月21日)までの提出が推奨されています。早期の準備・提出を心がけることが重要です。
よくある質問
Q1: 「障害福祉サービス事業所職員」向けの同様の事業との違いは何ですか?
A: 本事業は「介護保険サービス事業所」の職員が対象です。「障害福祉サービス事業所」の職員を対象とした事業は別途存在し、申請窓口や様式が異なります。事業所種別をよくご確認の上、適切な事業へ申請してください。
Q2: 育成計画書は事業所独自の様式でも提出可能ですか?
A: はい、可能です。ただし、事業所独自の様式を提出する場合は、東京都が求める必要項目がすべて盛り込まれているか、公式サイトにある「確認項目表」を用いて自己点検する必要があります。
Q3: 申請は事業所ごとに行うのですか?
A: いいえ、申請は法人単位で行います。複数の事業所に対象者がいる場合でも、法人で申請書類一式を取りまとめて提出してください。ただし、申請内訳や予算書など、一部の書類は事業所ごとに作成が必要です。
Q4: 1回目の締切に間に合わない場合、2回目の締切で申請できますか?
A: 原則として1回目の締切(令和7年11月21日)までに提出することが求められています。1回目の締切以降に採用予定者がいるなど、やむを得ない理由がある場合のみ、2回目の締切(令和8年1月9日)での提出が認められます。
制度の概要・背景
本事業は、東京都が介護分野における人材の確保、育成、定着を促進するために平成30年度から実施している支援制度です。介護業界への新規入職者の経済的負担を軽減するとともに、事業者が計画的な育成体制を構築することを後押しする目的があります。
奨学金の返済を抱える若年層が安心して介護職に就き、キャリアを形成していける環境を整備することで、将来の介護人材の中核を担う職員の育成を目指しています。事業者は本制度を活用することで、採用競争力の強化と職員の定着率向上を図ることが期待できます。
まとめ・お問い合わせ先
「東京都介護職員奨学金返済・育成支援事業」は、新規採用職員の経済的支援と事業者の育成体制強化を同時に実現できる、非常に有効な制度です。申請には育成計画の策定など事前の準備が必要となるため、対象となる職員の採用が見込まれる事業者は、早めに公式サイトで詳細を確認し、準備を進めることをお勧めします。