【2025年】兵庫県 病床機能転換・再編統合支援|最大4.5億円超・医療機関・12/12締切
補助金詳細
Details兵庫県内の病院・有床診療所(病床機能転換、医療機関再編統合、病床規模適正化を行う医療機関)
事業計画書、事前協議書、整備費内訳書、補助金所要額調など
建物の新増改築費、医療機器購入費、除却費、処分費など
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview兵庫県では、地域医療構想の達成に向け、医療機関の自主的な病床機能の分化・連携を強力に支援する「令和7年度病床機能転換推進・医療機関再編統合等支援事業補助金」の募集を行っています。本事業は、病床の機能転換や病院の統廃合、病床数の削減に取り組む医療機関に対し、施設整備費や設備整備費を補助するものです。特に医療機関の再編統合においては補助上限額の設定がなく、大規模な支援が期待できます。申請締切は令和7年12月12日となっており、事前の調整会議での合意形成が必須となるため、早期の準備が求められます。
この記事でわかること
- 兵庫県の病床機能転換・再編統合支援の全容と補助金額
- 「病床機能転換」「再編統合」「規模適正化」の3つの支援区分
- 地域医療構想調整会議を経る申請プロセスと重要ポイント
- 他県の事例(富山・香川・東京)から学ぶ審査通過のコツ
この補助金の概要・ポイント
本補助金は、兵庫県内の医療機関が地域医療構想に基づいて行う病床機能の再編を支援するものです。国の「地域医療介護総合確保基金」を活用した事業であり、全国的に進められている「病床機能再編支援事業」の一環として位置づけられています。
背景には、2025年問題を見据えた医療提供体制の効率化があります。東京都や富山県など他自治体の公募情報でも触れられている通り、医療法等の一部改正により、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保が急務となっています。兵庫県においても、回復期・高度急性期への機能転換や、過剰病床の削減、医療機関の統合を促進するために、手厚い財政支援が用意されています。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 施設整備で1床あたり最大900万円(再編統合は上限規定なし(詳細は公式サイトを確認))
- 補助率: 1/2(基準額と実支出額の低い方)
- 対象者: 兵庫県内の病院・有床診療所(機能転換・統合・削減を行う機関)
- 申請期限: 令和7年12月12日(金)必着
対象者・申請要件の詳細
対象となる3つの区分
本事業は、実施する内容に応じて以下の3つの区分に分かれています。自院の計画がどの区分に該当するかを確認することが重要です。
| 区分 | 条件・内容 | 対象可否 |
|---|---|---|
| 病床機能転換推進支援 | 不足する病床機能(回復期・高度急性期)への転換を行う場合 | ○ 対象 |
| 医療機関再編統合等支援 | 複数の医療機関の統廃合・集約を行い、稼働病床数が減少する場合 | ○ 対象 |
| 病床規模適正化整備支援 | 稼働病床数を10%以上削減し、過剰病床の解消を図る場合 | ○ 対象 |
| 単なる老朽化更新 | 機能転換や病床削減を伴わない、単なる施設の建て替えや機器更新 | × 対象外 |
補足:他県の事例に見る要件の傾向
富山県の「病床機能再編支援事業」では、対象病床(高度急性期・急性期・慢性期)の減少を伴うことが厳格に求められており、病床稼働率に応じた単価設定がなされています。兵庫県の場合も、単に病床を減らすだけでなく、地域医療構想調整会議において「地域にとって必要な再編である」と合意を得ることが絶対条件となります。
補助金額・補助率の詳細
補助金額は「基準額」と「対象経費の実支出額」を比較して少ない方の2分の1が助成されます。特に「医療機関再編統合等支援」においては上限設定がないため、大規模な病院建設プロジェクトでも活用可能です。
施設整備(新増改築)
900万円 / 床
高度急性期設備整備
2,200万円 / 施設
基準額の詳細一覧
- 施設整備(新増改築): 9,000千円/床(上限50床/施設 ※再編統合は上限規定なし(詳細は公式サイトを確認))
- 施設整備(改修): 4,616千円/床
- 施設整備(改装): 200千円/床
- 設備整備(高度急性期): 22,000千円/施設
- 設備整備(回復期): 10,800千円/施設
- 病床削減支援: 893千円/削減床
※「再編統合」の場合は、上記の上限(50床など)が撤廃され、計画全体規模に応じた支援が可能となります。これは東京都や富山県の「統合支援給付金」と同様に、地域医療の抜本的な見直しを後押しするための特例措置です。
補助対象経費の詳細
対象となる主な経費
| 経費区分 | 内容・具体例 | 対象 |
|---|---|---|
| 施設整備費 | 新病院の建設費、病棟の新増改築費、病室内の間取り変更工事費など | ○ |
| 設備整備費 | 高度急性期や回復期機能への転換に必要な医療機器の購入費 | ○ |
| 除却費・処分費 | 建物(病棟・病室等)の取り壊し費用や、不要となる医療機器の処分費用 | ○ |
経費に関する注意事項
- 北海道の事例などでも見られるように、施設整備事業や一定額以上の設備整備については、原則として一般競争入札を実施する必要があります。
- 補助金交付決定(内示)前に契約・発注した経費は、原則として補助対象外となります。スケジュール管理には十分ご注意ください。
申請から採択までの流れ
本補助金は、単に書類を提出すればよいものではありません。「地域医療構想調整会議」での合意形成という重要なプロセスが含まれています。
採択されるためのポイント・コツ
本補助金は競争的資金という側面よりも、政策誘導的な側面が強い制度です。そのため、採択の鍵は「いかに県の政策(地域医療構想)と合致しているか」を証明することにあります。
審査で高評価を得るポイント
- 地域医療構想との整合性
自院の利益だけでなく、2次医療圏全体で不足している機能(回復期など)を補う計画であることをデータで示してください。 - 事前の根回しと合意形成
香川県や富山県の事例でも、事前の「意向調査」や「協議」が重視されています。調整会議の場で反対意見が出ないよう、事前に関係機関と調整しておくことが望ましいです。 - 実現可能性の高い資金計画
補助金以外の自己資金や融資の目処が立っていることを示しましょう。特に再編統合の場合、東京都の事例にあるような「債務整理支援」の活用も視野に入れた財務計画が重要です。 - 明確なスケジュール管理
年度内に事業が完了するか、あるいは繰越が必要な大規模工事か、スケジュールを明確にし、県の予算執行に支障がないことをアピールします。
よくある失敗・注意点
- [失敗例1] 調整会議での合意が得られない → 対策: 競合する近隣医療機関との役割分担を明確にし、Win-Winの関係を構築する説明を用意する。
- [失敗例2] 単なる老朽更新とみなされる → 対策: 建て替えであっても、病床機能の転換や削減を伴う「構造改革」であることを強調する。
- [失敗例3] スケジュール遅延 → 対策: 入札手続きや資材調達の遅れを見越した余裕のある工程表を作成する。
必要書類チェックリスト
| 書類名 | 入手先・備考 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 事前協議書 | 県公式サイトよりダウンロード | 必須 |
| 事業計画書(様式1-1) | 区分(転換・再編・適正化)に応じた様式を選択 | 必須 |
| 整備費内訳書(様式1-2) | 見積書に基づき詳細を記載 | 必須 |
| 補助金所要額調(様式2) | 補助金額の算出根拠を示す書類 | 必須 |
活用事例・想定シーン
急性期病床の一部を地域包括ケア病棟へ転換。病室の改修工事とリハビリ機器の導入に補助金を活用。
近隣の2つの病院を統合し、新病院を建設。病床数を適正化しつつ、最新設備を導入。上限規定なし(詳細は公式サイトを確認)の特例を活用。
稼働率の低い病床を廃止し、外来スペースやデイルームに改装。除却費と改装費の補助を受ける。
よくある質問(FAQ)
Q
令和8年度以降も実施されますか?
Q
債務整理支援とは何ですか?
Q
単なる機器の買い替えは対象になりますか?
Q
申請はどこに行えばよいですか?
Q
補助金はいつ支払われますか?
まとめ
兵庫県の「病床機能転換推進・医療機関再編統合等支援事業」は、地域医療構想の実現に向けた重要な施策です。最大の特徴は、再編統合における補助上限の撤廃と、機能転換に対する手厚い支援です。令和7年12月12日の締切に向け、地域医療構想調整会議での合意形成を最優先に進めてください。
本事業は国の制度と連動しており、他県の事例も参考になりますが、兵庫県独自の要件やスケジュールを遵守することが不可欠です。まずは管轄の健康福祉事務所へ事前相談を行いましょう。
この補助金の申請をお考えの方へ
専門家への相談で採択率アップ!まずはお気軽にお問い合わせください。
免責事項: 本記事の情報は作成時点(2025年6月更新情報に基づく)のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず兵庫県公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。