三重県四日市市では、障害者を雇用する企業が、障害者の意欲や能力を十分に発揮できる職場環境を整備するための費用を補助する「障害者雇用職場空間整備支援事業費補助金」を実施しています。スロープの設置やトイレの改修、専用機器の購入など、ハード面の整備にかかる経費の2分の1(最大50万円)を支援する制度です。令和7年(2025年)12月26日まで申請を受け付けていますが、予算上限に達し次第終了となるため、早めの検討が必要です。本記事では、対象となる設備や申請要件、手続きの流れについて詳しく解説します。
この記事でわかること
- 四日市市独自の障害者雇用支援補助金の詳細条件
- 対象となる工事・機器の具体的なリスト(チェックリスト内容)
- 申請から交付までの具体的なステップと必要書類
- 他の補助金との併用ルールや注意点
この補助金の概要・ポイント
「四日市市障害者雇用職場空間整備支援事業費補助金」は、企業における障害者雇用の促進と職場定着を図ることを目的としています。障害者が働く上で障壁となる物理的な環境(ハード面)を改善するための工事や備品購入を支援するもので、四日市市内に本店を持つ法人が主な対象です。
特に、新たに障害者を雇用する場合だけでなく、現に雇用している障害者のために環境を改善する場合も対象となる点が特徴です。ただし、単なる老朽化に伴う修繕や消耗品の購入は対象外となります。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 最大50万円(1回につき)
- 補助率: 対象経費の2分の1以内
- 対象者: 市内に本店を有し、障害者を1人以上雇用する法人
- 申請期限: 令和7年12月26日(金)午後5時必着(予算なくなり次第終了)
対象者・申請要件の詳細
対象となる事業者
本補助金を申請するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。個人事業主や市外に本店がある企業は対象外となる点にご注意ください。
※「一般常用労働者」とは、雇用期間の定めがない労働者、または1年以上の雇用継続が見込まれ、かつ週の所定労働時間が20時間以上の労働者を指します。
補助金額・補助率の詳細
補助金額は、対象経費の2分の1以内です。1,000円未満の端数は切り捨てとなります。1事業者につき、年度内に1回まで申請可能です。ただし、1回の申請で複数の対象事業(例:スロープ設置と音声ソフト購入など)をまとめて申請することは可能です。
補助対象経費の詳細
対象となる事業は、現に雇用している、または新たに雇用する予定の障害者の就労上の課題を克服し、雇用継続に資するものでなければなりません。四日市市では具体的な対象事業を「チェックリスト」として公開しており、これに該当しない事業は原則対象外となります。
対象となる設備・工事(主な例)
経費に関する注意事項
- 事前着手厳禁: 必ず工事着手前、備品等の購入前に申請が必要です。
- 併用制限: 「四日市市中小企業働きやすい職場づくり補助金」でも対象となる事業の場合、同一事業での併用は不可です(当補助金での申請が優先されます)。
- 雇用要件: 雇用予定で申請した場合、実績報告時に雇用が開始されている必要があります。
- バリアフリー基準: トイレ等の改修は、バリアフリー整備ガイドラインの基準を満たす必要があります。
申請から採択までの流れ
申請は、必ず事業実施前(工事着工前・購入前)に行う必要があります。また、対象外となる事業もあるため、事前に市役所商業労政課へ相談し、チェックリストを確認することが推奨されています。
1
事前相談・チェックリスト確認
実施したい事業が補助対象になるか、「チェックリスト」を用いて確認します。不明点は事前に商業労政課へ連絡しましょう。
2
交付申請(工事着手前・購入前)
申請書、事業計画書、見積書、図面、障害者手帳の写しなどを揃えて提出します。郵送も可能です。
3
交付決定・事業実施
市の審査を経て交付決定通知が届きます。その後、工事の契約・着工や備品の購入を行います。
4
実績報告
事業完了後、実績報告書、領収書の写し、整備後の写真、雇用継続がわかる書類(出勤簿等)を提出します。期限は令和8年3月末までです。
5
補助金の請求・受領
実績報告の審査完了後、請求書を提出し、指定口座に補助金が振り込まれます。
採択されるためのポイント・コツ
この補助金はコンペ形式(競争)ではありませんが、要件を満たしているか厳格にチェックされます。特に「障害者の就労上の課題克服」にどう繋がるかが重要です。
審査でスムーズに承認されるポイント
- チェックリストの事前確認
市が提供しているチェックリストに該当する事業かどうかをまず確認し、不明な場合は自己判断せず担当課に問い合わせることが確実です。 - 導入理由の明確化
「なぜその設備が必要なのか」「それによって障害者がどう働きやすくなるのか」を具体的に説明できるようにしておきましょう。 - バリアフリー基準の遵守
トイレやスロープなどは、国のバリアフリー整備ガイドラインに適合している必要があります。施工業者にもこの点を伝え、基準を満たす設計・見積もりを依頼してください。 - 余裕を持ったスケジュール
予算上限に達すると早期終了する可能性があります。また、工事完了・実績報告が年度内に間に合わないと支給されないため、早めの着手が鉄則です。
よくある失敗・注意点
- [失敗例1] 申請前に発注してしまった → 対策: 見積もり段階で申請し、交付決定通知を受け取ってから発注・契約してください。
- [失敗例2] 雇用予定者が辞退した → 対策: 雇用予定で申請した場合、実績報告時に雇用実態がないと補助金は出ません。確実な採用計画が必要です。
- [失敗例3] 汎用的な備品を購入した → 対策: 単なるパソコンやタブレットなど、障害者支援以外にも使える汎用品は対象外になることが多いです。専用ソフトや支援機器に限定しましょう。
必要書類チェックリスト
活用事例・想定シーン
製造業
車いす用スロープ設置
車いす利用者の新規雇用に伴い、工場入口の段差を解消するためにコンクリート打ちのスロープを設置。安全な移動経路を確保しました。
事務職(オフィス)
視覚障害者用機器
視覚障害のある従業員のために、画面拡大機と音声読み上げソフトを導入。パソコン業務の効率が大幅に向上し、定着に繋がりました。
サービス業
聴覚障害者用パトライト
聴覚障害のあるスタッフが緊急時や呼び出しに気づけるよう、光で合図を送るパトライト設備をバックヤードに設置しました。
よくある質問(FAQ)
Q
まだ雇用していませんが、雇用予定でも申請できますか?
はい、可能です。ただし、実績報告時(事業完了後)には雇用が開始されている必要があります。万が一、雇用予定が取り消しになった場合は補助金が支給されませんのでご注意ください。
Q
自社で施工する場合、人件費は対象になりますか?
いいえ、申請者自身(自社)で施工する場合、資材等の購入費用のみが対象となり、施工にかかる人件費や雑費は補助の対象外となります。施工業者に委託する場合は、施工費(人件費含む)も対象となります。
Q
他の補助金と併用できますか?
対象事業について、他の公的な補助金を受けている場合は対象外です。特に「四日市市中小企業働きやすい職場づくり補助金」でも対象となる事業の場合、同一事業での併用は不可であり、本補助金(障害者雇用職場空間整備支援事業費補助金)での申請を優先する必要があります。
Q
申請期限はいつまでですか?
令和7年(2025年)12月26日(金)午後5時必着です。ただし、期限前であっても年間予算に達し次第、受付終了となりますので、早めの申請をおすすめします。
Q
「一般常用労働者」の定義を教えてください。
雇用期間の定めがない労働者、または1年以上の雇用の継続が見込まれ(雇用期間が1年以上の契約であること)、かつ、雇用保険被保険者として1週間の所定労働時間が20時間以上の労働者を指します。
まとめ
四日市市障害者雇用職場空間整備支援事業費補助金は、障害者雇用に取り組む市内企業にとって、職場環境のハード面を整備するための強力な支援制度です。最大50万円の補助を活用することで、スロープや専用トイレの設置、支援機器の導入など、障害者が働きやすい環境を整えることができます。申請は令和7年12月26日までですが、予算がなくなり次第終了となるため、早めの計画と事前相談が重要です。
障害者雇用は企業の社会的責任(CSR)だけでなく、多様な人材の活躍による組織活性化にも繋がります。ぜひ本補助金を活用し、誰もが働きやすい職場づくりを進めてください。
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免責事項: 本記事の情報は作成時点(2025年9月1日更新情報に基づく)のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず四日市市公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。