【2025年】札幌市民間建築物吹付けアスベスト対策促進事業|最大120万円・対象者・締切9/26
補助金詳細
Details札幌市内の対象建築物を所有する個人、法人(中小企業等)、マンション管理組合。ただし、市税滞納者や暴力団関係者は除く。解体予定の建物は対象外。
建築物石綿含有調査者派遣申請書、補助金交付申請書、工事計画書、見積書、建物登記事項証明書など
吹付けアスベスト、吹付けロックウール(含有率0.1%超)の除去、封じ込め、囲い込み工事費用
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview札幌市では、建築物に吹き付けられたアスベストの飛散による健康被害を防止するため、調査および除去工事にかかる費用の一部を補助する「民間建築物吹付けアスベスト対策促進事業」を実施しています。調査は市の派遣により無料、除去工事は最大120万円まで補助されます。本記事では、2025年度(令和7年度)の最新情報を基に、申請要件や手続きの流れを徹底解説します。
この記事でわかること
- 札幌市のアスベスト調査・除去補助金の詳細条件
- 無料で利用できる「調査者派遣事業」の仕組み
- 申請から交付決定までの具体的なステップ
- 国や他自治体(神戸市・川崎市等)との制度比較
この補助金の概要・ポイント
札幌市の「民間建築物吹付けアスベスト対策促進事業」は、大きく分けて「調査者派遣(無料)」と「除去等工事補助」の2つの制度から成り立っています。特に調査に関しては、専門家を無料で派遣してもらえるため、初期費用をかけずにリスク診断が可能です。
この補助金の重要ポイント
- 調査支援: 専門調査員を無料で派遣(分析調査含む)
- 工事補助額: 最大120万円(工事費の2/3)
- 対象建材: 吹付けアスベスト、吹付けロックウール(含有率0.1%超)
- 申請期間: 2025年5月9日〜9月26日
対象者・申請要件の詳細
対象となる事業者・建築物
本制度は、札幌市内の民間建築物を所有する個人や法人が対象です。マンションの場合は管理組合が申請者となります。また、市税の滞納がないことや、暴力団関係者でないことが前提条件となります。
| 区分 | 条件 | 対象可否 |
|---|---|---|
| 建築物所有者 | 個人、法人(中小企業等)、マンション管理組合 | ○ 対象 |
| 建築物の状態 | 建築基準法に適合しているもの(違反建築物でない) | ○ 対象 |
| 解体予定 | 解体工事に伴う除去(建物を取り壊す場合) | × 対象外 |
※解体予定の建築物が対象外となるのは、札幌市だけでなく川崎市や神戸市など多くの自治体で共通のルールです。本制度はあくまで「既存建築物の維持保全・健康被害防止」を目的としています。
補助金額・補助率の詳細
除去等工事(除去、封じ込め、囲い込み)にかかる費用に対し、手厚い補助が用意されています。予算には限りがあるため、早めの申請が推奨されます。
最大補助金額(工事)
120万円
補助率
費用の2/3
調査費用
無料(派遣)
他自治体・国の制度との比較
参考として、他の主要都市や国の制度と比較します。札幌市の「調査無料派遣」は非常に利用者にとってメリットが大きい仕組みです。
- 国の制度(参考): 調査は原則25万円/棟が限度。除去は地方自治体の補助額の1/2以内。
- 神戸市(参考): 調査費全額補助(上限25万円)、除去工事は1/3補助(上限300万円)。
- 川崎市(参考): 調査費全額補助(上限15〜25万円)、除去工事は2/3補助(上限300万円)。
※各自治体によって補助率や上限額が異なります。札幌市の場合は「調査は現物給付(無料派遣)」「工事は2/3補助」というバランスの取れた支援内容となっています。
補助対象経費の詳細
対象となる建材・工事
本補助金は「飛散リスクの高い」吹付け材を対象としています。成形板などの飛散リスクが比較的低い建材は対象外となる点に注意が必要です。
| 建材区分 | 具体例 | 対象 |
|---|---|---|
| 吹付けアスベスト | 柱、梁、天井等に吹き付けられた綿状の建材 | ○ |
| 吹付けロックウール | アスベスト含有率が重量の0.1%を超えるもの | ○ |
| 成形板・その他 | スレートボード、サイディング、Pタイル、配管保温材、吹付塗材(リシン等) | × |
工事に関する注意事項
- 事前着手禁止: 交付決定前に契約や工事着手(届出含む)をすると補助対象外になります。
- 資格者の関与: 工事計画の策定や現場体制には「建築物石綿含有建材調査者」の関与が必須です。
- マニュアル遵守: 環境省・厚労省の「石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」に従った施工が必要です。
申請から採択までの流れ
札幌市の制度を利用する場合、まずは「調査者派遣」を利用してアスベストの有無を確認し、その結果に基づいて「除去工事補助」を申請するのが一般的な流れです。
採択されるためのポイント・コツ
アスベスト補助金は、予算枠に達すると早期に受付を終了する自治体が多いです(例:神戸市では8月時点で除去工事の受付終了)。札幌市も例外ではないため、戦略的な申請が必要です。
スムーズな申請のためのポイント
- 早期の調査実施
調査結果が出るまでに時間がかかる場合があります。工事補助の申請期間(9月26日まで)に間に合わせるため、5月の受付開始直後に調査を申し込むのがベストです。 - 専門資格者の確保
工事計画には「建築物石綿含有建材調査者」の関与が必須です。見積もり依頼時に、業者が有資格者を抱えているか必ず確認しましょう。 - 複数見積もりの取得
適正価格での申請が求められます。極端に高い見積もりは審査で指摘される可能性があるため、2〜3社から見積もりを取りましょう。
よくある失敗・注意点
- [失敗例1] 契約のフライング → 対策: 交付決定通知書が手元に届くまで、工事請負契約書にハンコを押してはいけません。
- [失敗例2] 対象外建材の混入 → 対策: 補助対象は「吹付け材」のみです。配管保温材や外壁塗材の除去費用が含まれていないか、見積書の内訳を厳密にチェックしてください。
- [失敗例3] 納税証明書の不備 → 対策: 市税の滞納がないことが条件です。申請前に納税状況を確認し、必要な証明書を取得しておきましょう。
必要書類チェックリスト
| 書類名 | 入手先・備考 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 建築物石綿含有調査者派遣申請書 | 札幌市様式1。調査依頼時に使用。 | 必須 |
| 補助金交付申請書 | 札幌市様式9。工事補助申請時に使用。 | 必須 |
| 工事計画書・見積書 | 施工業者が作成。有資格者の確認印が必要。 | 必須 |
| 建物登記事項証明書 | 法務局で取得。所有者確認のため。 | 必須 |
活用事例・想定シーン
古いビルの機械室天井に吹付けアスベストが発見された事例。普段人が立ち入らない場所でも、空調を通じて飛散するリスクがあるため、補助金を活用して封じ込め工事を実施。
屋内駐車場の天井材に吹付けロックウールが使用されていた事例。調査者派遣を利用して分析した結果、アスベスト含有が判明。管理組合の総会決議を経て、除去工事の補助を申請。
鉄骨の梁に吹き付けられた耐火被覆材の劣化が進み、落下のリスクがあった事例。従業員の健康を守るため、補助金を活用して完全除去を実施。
よくある質問(FAQ)
Q
札幌市以外でも補助金はありますか?
Q
解体工事のついでにアスベスト除去をする場合も対象ですか?
Q
調査の結果、アスベストがなかった場合、費用はどうなりますか?
Q
アスベスト除去工事はどんな業者に頼めばいいですか?
Q
申請期限はいつまでですか?
まとめ
札幌市の「民間建築物吹付けアスベスト対策促進事業」は、無料で専門家の調査を受けられる非常に有益な制度です。除去工事についても費用の2/3(最大120万円)が補助されるため、建物の資産価値維持と利用者の安全確保のためにぜひ活用すべきです。
申請期限は2025年9月26日までですが、調査には時間がかかるため、5月の受付開始と同時に動き出すことを強くお勧めします。まずは対象となる吹付け材があるか、建物の確認から始めましょう。
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免責事項: 本記事の情報は作成時点(2025年度募集要項)のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず札幌市公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。