【2025年】令和7年度 東京都中小企業制度融資|最大2億8000万円・保証料補助
補助金詳細
Details東京都内に事業所(個人事業者は事業所または住居)があり、信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者または組合。NPO法人も条件を満たせば対象。
信用保証委託申込書、決算書(直近2〜3期)、納税証明書、各メニューごとの確認書類(認定書、計画書等)
運転資金、設備資金
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview令和7年度(2025年度)の東京都中小企業制度融資は、都内中小企業の資金調達を強力にバックアップする制度です。東京都、東京信用保証協会、金融機関の三者が協調し、低金利かつ信用保証料の補助を受けられるのが最大の特徴です。今年度は「政策課題対応資金」が拡充され、DX推進や女性活躍、賃上げに取り組む企業への支援が強化されました。最大2億8,000万円の融資限度額と手厚い補助を活用し、事業の成長や経営安定化を目指しましょう。
この記事でわかること
- 令和7年度の最新変更点(DX・女性活躍・賃上げ支援の拡充など)
- 最大2億8,000万円の融資限度額と信用保証料補助の仕組み
- 自社に最適な融資メニューの選び方と申請要件
- 審査をスムーズに進めるための必要書類と手続きの流れ
この制度の概要・ポイント
東京都中小企業制度融資は、中小企業が金融機関から融資を受けやすくするために、東京都が信用保証料の一部補助や預託金の提供を行う制度です。令和7年度からは、社会課題解決に向けた取り組みを支援するメニューがさらに強化されています。
令和7年度の重要ポイント
- 融資限度額: 最大2億8,000万円(組合は4億8,000万円)
- 信用保証料補助: 全事業者2/3補助、小規模企業者1/2補助などメニューにより手厚く支援
- 金利優遇: 特定の要件を満たすと0.2%〜0.6%の金利優遇あり
- 新設・拡充: DX認定企業、えるぼし認定企業、賃上げ実施企業への対象拡大
令和7年度の主な変更点(拡充・新設)
令和7年度は、中小企業の成長と課題解決を後押しするため、以下のメニューが拡充・新設されました。
- 政策課題対応資金の拡充: 「DX・イノベ・産業育成支援」にパートナーシップ構築宣言企業やDX認定取得企業を追加。「女性活躍推進融資」にえるぼし認定企業等を追加。「働き方改革支援」に賃上げ実施企業を追加。
- プロパー協調の新設: 民間金融機関のプロパー融資と協調して支援する「協調支援型特別保証」に対応したメニューを新設。
- スタートアップ支援の拡充: 「創業融資」を利用している事業者も対象に追加され、信用保証料補助(2/3)が適用されます。
- 海外展開支援の拡充: 融資期間が最長15年に延長されました。
- 経営一般の拡充: 営業利益率が前年同期比20%以上減少した事業者も対象となり、限度額が2億8,000万円に引き上げられました。
対象者・申請要件の詳細
対象となる事業者
東京都内に事業所(個人事業者は事業所または住居)があり、信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者または組合が対象です。NPO法人も条件を満たせば対象となります。
| 業種 | 資本金基準 | 従業員数基準 |
|---|---|---|
| 製造業等 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 医療法人等 | (条件なし) | 300人以下 |
※資本金または従業員数のいずれか一方を満たせば対象となります。
※小規模企業者(製造業等20人以下、商業・サービス業5人以下)向けの特別メニューもあります。
融資条件・補助内容の詳細
東京都の制度融資は、メニューによって融資限度額や補助率が異なります。主要なメニューの条件は以下の通りです。
最大融資限度額
2億8,000万円
(組合は4億8,000万円)
信用保証料補助
最大 全額
(メニューにより1/2〜全額)
主なメニュー別条件一覧
| メニュー名 | 信用保証料補助 | 特徴・金利優遇 |
|---|---|---|
| DX・イノベ・産業育成支援 | 小規模企業者 1/2 | DX認定、パートナーシップ構築宣言企業等が対象 |
| 女性活躍推進 | 全事業者 2/3 または 1/2 | えるぼし認定、女性活躍DB登録企業等が対象 |
| 働き方改革支援 | 全事業者 2/3 または 1/2 | 賃上げ実施、テレワーク推進企業等が対象。特例で金利0.4%優遇あり |
| HTT・ゼロエミッション支援 | 全事業者 2/3 | 省エネ、脱炭素化に取り組む企業。特例で金利0.2%〜0.6%優遇あり |
| 創業融資 | 全事業者 2/3 | 創業前〜創業5年未満。特例で金利0.4%優遇あり |
| エネルギー・ウクライナ等緊急 | 最大 4/5 | 売上・利益減少企業向け。借換にも対応 |
資金使途の詳細
事業に必要な「運転資金」と「設備資金」のいずれにも利用可能です。ただし、メニューによって対象となる経費が限定される場合があります。
| 資金区分 | 内容・具体例 | 対象 |
|---|---|---|
| 運転資金 | 仕入資金、人件費、外注費、諸経費、つなぎ資金など | ○ |
| 設備資金 | 機械装置、車両、内装工事、システム導入費など | ○ |
| 生活資金 | 事業に関係のない個人的な資金、住宅ローンなど | × |
申請から融資実行までの流れ
東京都の制度融資は、原則として金融機関の窓口で申し込みます。事前に認定支援機関等の確認が必要なメニューもあります。
審査通過のためのポイント・コツ
制度融資は「融資」であるため、返済能力の証明が最も重要です。また、政策目的に合致した取り組みであることを示す必要があります。
審査で高評価を得るポイント
- 具体的な事業計画の策定
資金使途とその効果(売上増加、コスト削減など)を数値で示した計画書を作成しましょう。 - 政策要件の確実な充足
DX認定やパートナーシップ構築宣言など、金利優遇や保証料補助の条件となる認定・宣言を事前に取得・実施しておきましょう。 - 返済原資の明確化
借入金をどのように返済していくか、キャッシュフローの見通しを明確に説明できるようにしましょう。 - 専門家の活用
認定経営革新等支援機関(税理士、中小企業診断士など)の支援を受けることで、計画の信頼性が高まります。
必要書類チェックリスト
| 書類名 | 備考 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 信用保証委託申込書 | 金融機関所定の様式 | 必須 |
| 決算書(直近2〜3期分) | 勘定科目内訳明細書を含む | 必須 |
| 納税証明書 | 事業税、法人都民税など | 必須 |
| メニュー別確認書類 | 認定書、宣言書の写し、計画書など(利用メニューによる) | 必須 |
活用事例・想定シーン
生産管理システムの導入資金として活用。DX認定を取得していたため、信用保証料の補助を受け、低コストで資金調達を実現。
女性管理職比率向上に向けた研修費用とオフィス環境整備に活用。えるぼし認定取得により、有利な条件で融資を受けた。
開業資金として活用。認定特定創業支援等事業による支援を受け、金利0.4%優遇と保証料補助のメリットを享受。
よくある質問(FAQ)
Q
個人事業主でも利用できますか?
Q
赤字決算でも融資を受けられますか?
Q
審査にはどのくらいの期間がかかりますか?
Q
経営者保証は必要ですか?
Q
複数のメニューを併用することはできますか?
まとめ
令和7年度の東京都中小企業制度融資は、DX、女性活躍、賃上げ、脱炭素など、現代の経営課題に対応したメニューが大幅に拡充されています。最大2億8,000万円の融資枠と手厚い信用保証料補助は、都内中小企業にとって大きなメリットです。
まずは自社の課題や目的に合ったメニューを確認し、取引のある金融機関や東京都の相談窓口へ早めに相談することをお勧めします。
この制度の利用をお考えの方へ
最適なメニューの選定や事業計画書の作成は専門家への相談が近道です。まずはお気軽にお問い合わせください。
免責事項: 本記事の情報は作成時点(令和7年4月1日現在)のものです。制度の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず東京都産業労働局の公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。