静岡県富士市では、市内中小企業の働き方改革とDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるため、「富士市テレワーク推進フリーアドレス化支援補助金」を実施しています。本制度は、テレワークの導入と合わせてオフィスのフリーアドレス化を行う事業者に対し、最大100万円(補助率1/2)を助成するものです。オフィスの改修工事費だけでなく、設計コンサルティング費用や備品購入費も対象となる手厚い支援内容が特徴です。令和8年2月28日までの導入完了が条件となっており、計画的な申請が必要です。
この記事でわかること
- 最大100万円の補助金を受け取るための具体的な3つの要件
- 対象となる経費(工事費・備品・コンサル費)の詳細な内訳
- 申請から完了報告までの確実なステップとスケジュール感
- 富士市役所や市内企業の先行事例から学ぶ導入のヒント
この補助金の概要・ポイント
富士市テレワーク推進フリーアドレス化支援補助金は、単にオフィスを改装するだけでなく、「テレワーク」と「フリーアドレス」の両方を導入することで、柔軟な働き方を実現することを目的としています。特に、外部コンサルタントの活用を必須要件としている点がユニークで、専門家の知見を取り入れた質の高いオフィス改革が求められています。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 最大100万円(下限設定なし)
- 補助率: 対象経費の1/2以内
- 対象者: 市内の中小企業者等(常時10人以上の勤務が必要)
- 事業完了期限: 令和8年2月28日まで
対象者・申請要件の詳細
対象となる事業者と必須要件
本補助金は、富士市内に事業所を有する中小企業者等が対象ですが、単に事業所があるだけでは申請できません。以下の3つの要件を「すべて」満たす必要があります。特に従業員数や就労規則の規定については、申請前に自社の状況を確認しておくことが重要です。
補足:「常時10人以上」とは、正社員だけでなく、実態としてそのオフィスで常時勤務しているパート・アルバイト等も含む場合が一般的ですが、詳細な定義については事前の相談時に確認することをお勧めします。また、新築は対象外であり、あくまで既存オフィスの「改修」が対象である点にご注意ください。
補助金額・補助率の詳細
補助金額は、対象経費の合計額の2分の1以内で算出されます。上限は100万円ですので、総事業費が200万円の場合に満額の100万円が支給される計算になります。なお、消費税及び地方消費税相当額は補助対象経費から除外されます。
補助対象経費の詳細
対象となる3つの経費区分
本補助金では、フリーアドレス化に必要なハード面(工事・備品)だけでなく、ソフト面(コンサルティング)も支援対象としている点が大きな特徴です。
経費に関する注意事項
- 汎用性の高いパソコンやタブレット端末などは、一般的に補助対象外となるケースが多いですが、本補助金での取り扱いについては事前に確認が必要です。
- すべての経費は、交付決定後に発注・契約を行ったものが対象です。事前着手は原則認められません。
申請から採択までの流れ
申請にあたっては、まず「富士市地域産業支援センター」への事前相談が推奨されています。いきなり申請書を提出するのではなく、計画段階で相談することでスムーズな手続きが可能になります。
1
事前相談
富士市地域産業支援センターへ連絡し、事業計画や要件の確認を行います。見学可能な市役所5階のフリーアドレスオフィスを参考にすることも可能です。
2
交付申請
申請書(様式1号)および必要書類(事業計画書、見積書、コンサルタントの概要がわかる資料など)を提出します。
3
交付決定・事業実施
市から交付決定通知書(様式2号)が届いた後、契約・発注・工事を行います。事業内容に変更がある場合は変更承認申請が必要です。
4
完了報告
事業完了後、実績報告書(様式5号)を提出します。この時点でテレワーク規定の労基署への届出が完了している必要があります。
5
交付確定・請求
市の検査を経て交付確定通知書(様式6号)が発行されます。その後、請求書(様式7号)を提出し、補助金が振り込まれます。
採択されるためのポイント・コツ
この補助金は「働き方改革」の実効性が問われます。単に机を並べ替えるだけでなく、テレワークと組み合わせた運用ルールが明確かどうかが重要です。
審査で高評価を得るポイント
- 外部コンサルタントの選定
実績のあるコンサルタントを選び、具体的な課題解決策(コミュニケーション活性化、ペーパーレス化など)を計画に盛り込むことが重要です。 - 就労規則の整備状況
テレワーク規定の作成は時間がかかる場合があります。申請段階で社労士等と相談し、準備を進めていることをアピールしましょう。 - 明確な導入目的
「なぜフリーアドレスにするのか」「テレワークとどう組み合わせるのか」というビジョンが明確であることが求められます。
よくある失敗・注意点
- スケジュールの遅延 → 対策: 令和8年2月28日までに「完了」が必要です。工事や納品が遅れるリスクを考慮し、余裕を持った計画を立ててください。
- 対象外経費の混入 → 対策: 消費税や、フリーアドレスと直接関係のない改修費が含まれていないか、見積書を厳密にチェックしましょう。
- 労基署への届出忘れ → 対策: 就労規則の変更は社内周知だけでなく、労基署への届出が完了要件です。これを忘れると補助金が受け取れません。
必要書類チェックリスト
活用事例・想定シーン
富士市では、すでにフリーアドレスを導入している先行事例があります。これらの事例を参考にすることで、自社への導入イメージを具体化できます。
葬祭業
株式会社アーバンゲート
「かぐやの里メモリーホール」を運営する同社は、本補助金を活用してフリーアドレスを導入。広報ふじ(令和7年6月号)でも紹介された成功事例です。固定席をなくすことで、スタッフ間の連携強化や柔軟な働き方を実現しています。
行政機関(モデルオフィス)
富士市役所5階
産業交流部の一部フロア(48席)でフリーアドレスを導入。集中ブースやファミレス席、人工芝席などを設置し、職員の働き方改革を実践しています。見学も可能(要予約)なので、導入前の視察に最適です。
想定シーン
営業・企画部門
外出が多い営業部門や、プロジェクト単位で動く企画部門はフリーアドレスとの相性が抜群です。テレワークと組み合わせることで、出社時はコミュニケーション重視、在宅時は集中作業といったメリハリのある働き方が可能になります。
よくある質問(FAQ)
Q
新築のオフィスでフリーアドレスを導入する場合も対象になりますか?
いいえ、対象になりません。本補助金は既存の職場を「改修」する場合のみが対象となります。新築工事に伴う導入は対象外ですのでご注意ください。
Q
外部コンサルタントは必ず活用しなければなりませんか?
はい、必須要件です。改修する職場の設計にあたり、外部コンサルタントを活用していることが条件となっています。自分たちだけでレイアウトを決めるのではなく、専門家の知見を取り入れることが求められます。
Q
補助金は何回でも申請できますか?
いいえ、補助回数は1事業所につき1回までとなっています。複数回に分けて申請することはできませんので、計画的にまとめて申請することをお勧めします。
Q
市役所のフリーアドレスオフィスを見学するにはどうすればいいですか?
見学を希望される場合は、事前に「富士市地域産業支援センター」までご連絡ください。執務スペース内には入れませんが、共創スペースや全体の雰囲気を見学可能です。
Q
テレワーク規定はいつまでに届け出ればよいですか?
事業完了報告(実績報告)の時点までに、所轄の労働基準監督署への届出が完了している必要があります。交付申請時には届出が完了していなくても申請可能ですが、早めの準備が安心です。
まとめ
富士市テレワーク推進フリーアドレス化支援補助金は、最大100万円の支援を受けながら、企業の生産性向上と働き方改革を同時に実現できる貴重な機会です。外部コンサルタントの活用や就労規則の整備など、ハードルはいくつかありますが、それらをクリアすることでより強固な組織作りが可能になります。
まずは富士市地域産業支援センターへ相談し、市役所のモデルオフィスを見学することから始めてみてはいかがでしょうか。令和8年2月28日までの完了を目指し、早めの行動をお勧めします。
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免責事項: 本記事の情報は作成時点(2025年7月時点の情報に基づく)のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず富士市公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。