福島県では、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示等の対象となった12市町村への移住・定住を促進するため、極めて手厚い支援金制度を運用しています。2025年度(令和7年度)からは、医療・介護・福祉従事者への新たな加算もスタートし、世帯移住や起業を組み合わせることで最大520万円を超える支援を受けることが可能です。本記事では、申請要件から採択のポイントまで、最新情報を網羅して解説します。
この記事でわかること
- 移住支援金の基本額(世帯200万円・単身120万円)と各種加算制度の詳細
- 令和7年度から新設された医療・介護・福祉職向け120万円加算の要件
- 最大400万円が補助される起業支援金の募集スケジュールと対象経費
- 移住検討時の現地訪問費用を補助する交通費等補助金の活用方法
福島12市町村移住支援金の全体像と加算制度
福島県12市町村移住支援金は、県外から対象地域へ移住し、新しい地域を作り出す意欲のある方々を支援するための制度です。対象となる12市町村には、田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村が含まれます。
令和7年度からの新設!医療・介護・福祉従事者加算
2025年(令和7年)4月1日以降の転入者に対し、深刻な人手不足が続く専門職を支援する新たな加算が導入されました。以下の要件を満たす場合、基本額に加えて120万円が支給されます。
- 医療・介護・福祉等に係る国家資格等を有していること
- 県が指定する求人サイト等に掲載された対象施設・事業所に就業すること
- 利用者へのサービス提供を直接的に担う職種であること
子育て世帯への強力なバックアップ
18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、18歳未満の子ども1人につき100万円が加算されます。例えば、夫婦と子ども2人の世帯が移住し、一方が医療従事者として就業した場合、最大で520万円(200万+200万+120万)の支援が受けられる計算となります。
福島県12市町村起業支援金:最大400万円の補助
福島12市町村で新たに事業を開始する方を対象とした起業支援金は、復興の加速化に寄与する意欲的なチャレンジを資金面からサポートする制度です。
採択されるためのポイント:地域との調和
起業支援金は審査制です。単にビジネスとして成立するだけでなく、その事業が12市町村の復興にどのように寄与するか、地域住民の利便性をどう向上させるかという視点が重要視されます。ふくしま12市町村移住支援センターでは、専門家による事業計画のブラッシュアップ支援を行っていますので、申請前に相談することを強く推奨します。
移住検討者のための交通費等補助金
移住を決める前に、現地の雰囲気や生活環境を確認することは不可欠です。福島県では、現地訪問にかかる負担を軽減するための補助制度を用意しています。
- 補助内容: 往復交通費および宿泊費の約半額を補助
- 利用回数: 1年度につき最大5回まで利用可能
- 対象活動: 現地の視察、就職・起業相談、住居探し、体験イベントへの参加など
申請時の注意点
- 交通費等補助金は、現地訪問の前に事前の申請が必要です。
- 移住支援金は、転入後3か月以上1年以内という申請期間の制限があります。
- 予算の上限に達した場合、年度の途中でも受付が終了する場合があります。
申請から受給までの5ステップ
1
情報収集と事前相談
ふくしま12市町村移住支援センターや公式サイト『未来ワークふくしま』で、自身の要件が支援対象に該当するかを確認します。
2
現地訪問・体験
交通費等補助金を活用し、実際に12市町村を訪問。住居や就職先、起業場所の選定を行い、地域の生活環境を肌で感じます。
3
移住・転入届の提出
住民票を対象の12市町村へ移します。移住支援金の申請には、転入前の居住地(東京圏など)や居住期間の証明が必要となります。
4
申請書類の提出
転入後3か月が経過したタイミングで申請を行います。就業証明書や納税証明書、起業の場合は事業計画書など、必要書類を揃えて提出します。
5
交付決定・支援金受領
審査を経て交付決定がなされると、指定の口座へ支援金が振り込まれます。また、アイリスプラザのポイントなどの特典も付与されます。
よくある質問(FAQ)
Q移住支援金と起業支援金は併用できますか?
はい、要件を満たしていれば併用可能です。移住支援金で生活の基盤を整え、起業支援金で事業資金を確保するという活用が多く見られます。
Q東京圏以外からの移住でも対象になりますか?
はい、福島県外からの移住であれば基本的に対象となります。ただし、子育て加算の一部要件など、特定の加算については東京圏(一都三県)からの移住が条件となる場合があります。詳細な居住地要件については事務局へお問い合わせください。
Q医療・介護従事者加算の対象職種を教えてください。
医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、社会福祉士などの国家資格を有し、かつ直接的に利用者へのサービス提供を行う職種が対象です。事務職や管理部門のみの職種は対象外となる場合があります。
Q支援金を受給した後、すぐに転居した場合はどうなりますか?
受給後一定期間(通常5年)継続して居住・事業継続することが条件となっています。期間内に転居や廃業をした場合、受給した金額の全額または一部を返還しなければならない規定があるため、長期的な視点での移住計画が求められます。
Q起業支援金の採択率はどのくらいですか?
採択率は年度や応募数によりますが、事業の具体性と実現可能性、そして地域への貢献度が高いほど採択されやすい傾向にあります。昨年度はキッチンカーや経営支援など多岐にわたる事業が13件採択されています。
福島12市町村への移住は、単なる居住地の変更ではなく、日本の未来を創造するフィールドへの挑戦でもあります。手厚い資金援助だけでなく、現地の支援センターによるきめ細かなサポート体制が整っているのがこのエリアの最大の特徴です。制度を賢く活用し、新しい生活とキャリアを福島でスタートさせてみませんか。
まずは公式サイトで最新情報の確認を
令和7年度の申請期限は令和8年1月30日まで。早めの準備が成功の鍵です。
免責事項: 本記事の情報は2025年4月時点のものです。補助金の内容や予算状況は随時変更される場合があります。申請にあたっては、必ず福島県またはふくしま12市町村移住支援センターの公式サイトで最新の公募要領を確認してください。