栃木県内で社会福祉の向上を目指すボランティア団体やNPO法人の皆様へ、活動の大きな支えとなる助成金制度をご案内します。令和8年度の栃木県地域福祉振興基金(栃の実基金)市民団体支援事業は、1団体あたり最大20万円を助成し、地域共生社会の実現や災害に強い街づくりを後押しするものです。本記事では、申請に必須となる活用希望調査の手続きから、採択率を高める申請書の書き方まで詳しく解説します。
この記事でわかること
- 栃の実基金市民団体支援事業の対象者と助成金額
- 令和8年度の重点推進項目(地域共生・防災)の具体例
- 令和7年12月24日までに必要な活用希望調査の手続き
- 独創性や先駆性が評価される申請書作成のノウハウ
栃木県地域福祉振興基金(栃の実基金)とは
栃木県地域福祉振興基金、愛称『栃の実基金』は、個人や企業からの善意の寄付金を原資として、その運用から生まれる果実(利子)を地域福祉の推進に役立てるために設置されました。社会福祉法人栃木県社会福祉協議会が運営しており、民間ならではの柔軟で先駆的な活動を支援することを目的としています。
この基金は、高齢者、障害者、子どもたちが住み慣れた地域で安心して暮らせる『福祉のまちづくり』を実現するための貴重な財源です。行政の手が届きにくいニッチな課題解決や、住民同士の支え合い活動を行う市民団体にとって、活動をステップアップさせるための大きなチャンスとなります。
令和8年度の重点推進項目
本事業では、特に以下の2つの項目に合致する事業が優先的に評価されます。申請を検討される際は、自団体の活動がどちらの項目に寄与するかを明確にする必要があります。
重点項目1:地域共生社会の実現
制度や分野の枠を超えて、住民一人ひとりが役割を持ち、共に支え合う社会を目指す取り組みです。多世代交流サロンの運営や、ひきこもり支援、子ども食堂を通じた居場所づくりなどが該当します。
重点項目2:災害にも強い街づくり
災害時に高齢者や障害者などの要配慮者を守る仕組みづくりや、地域の防災ネットワークを強化する活動です。防災ボランティアの養成講座、地域住民参加型の避難訓練、福祉防災マップの作成などが期待されています。
助成内容と対象要件の詳細
助成金額の目安
助成金は予算の範囲内で決定されます。原則として単年度の補助となりますが、新規事業の立ち上げ費用や、既存事業を大きく発展させるための経費として活用することが可能です。
対象となる団体
以下のすべての条件を満たす必要があります:
- 栃木県内に拠点を置き、一定数以上の自発的な会員を有する団体
- 組織体制、事業計画、会計収支が明確であること(定款や会則があること)
- 今後も継続的・発展的な活動が見込まれること
- 法人格の有無は問いません(ボランティア団体、NPO法人、市民団体、一般社団法人等が可能)
対象外となるケース
- 営利を目的とする事業
- 既に行政等の公的な助成制度の対象となっている事業(二重受け取り禁止)
- 政治活動や宗教活動を主目的とするもの
申請スケジュールと手続きの流れ
令和8年度(2026年度)に助成を受けるためには、前年度である令和7年(2025年)のうちに『活用希望調査』への回答が必須となります。この調査に基づき、次年度の予算配分や支援の優先順位が検討されるため、実質的な選考の第一歩となります。
1
活用希望調査の提出(重要)
令和7年12月24日までに、管轄の市町社会福祉協議会へ必要書類を提出します。
2
交付予定の通知
栃木県社会福祉協議会にて調査結果が精査され、交付予定団体として選定されます。
3
正式な交付申請
令和8年4月以降、正式な申請書(様式第1号)や事業計画書を市町社協経由で提出します。
4
事業の実施
交付決定後、計画に基づき事業を開始します。領収書等の保管が必須です。
5
実績報告
事業完了後、速やかに報告書を提出し、精算手続きを行います。
採択されやすい申請書の書き方ノウハウ
審査において高く評価されるためには、単に『困っているから助けてほしい』というだけでなく、その事業が栃木県の地域社会にいかに貢献するかという『公共性』と『効果』を具体的に示す必要があります。以下のポイントを意識して計画を作成してください。
1. 課題の具体化と裏付け
『地域の高齢者が孤立している』といった漠然とした表現ではなく、『〇〇地区の独居高齢者世帯は〇〇世帯に上り、そのうち〇割が週に一度も外出していない実態がある』といった具体的な数値や現状を記載します。市町村が策定している『地域福祉活動計画』の内容とリンクさせると説得力が増します。
2. 独創性と先駆性の強調
栃の実基金が求めているのは、既存の行政サービスでは対応できない新しい試みです。『これまでにない手法で多世代を繋ぐ』『ICTを活用して見守りを効率化する』など、他の団体がまだ取り組んでいないような創意工夫を盛り込みましょう。
3. 継続性と自立性の明示
助成金が切れたら活動も終わってしまうのでは意味がありません。今回の助成金をきっかけにどのように活動を軌道に乗せ、次年度以降は会費や自主事業収入、あるいはボランティアの継続的な確保によってどう維持していくかの展望を記述してください。
専門家からのアドバイス
事業計画書を作成する前に、管轄の『市町社会福祉協議会』のボランティアセンター窓口で相談することをお勧めします。彼らは地域の福祉課題の専門家であり、他団体の成功事例や連携可能なリソースを把握しているため、計画のブラッシュアップに繋がります。
よくある質問(FAQ)
Q法人格を持たないボランティアサークルでも申請できますか?
はい、可能です。ただし、会則や規約があり、活動の継続性や会計処理の透明性が担保されていることが条件となります。組織としての実態を示す書類が必要です。
Qどのような費用が助成対象になりますか?
一般的に、事業に直接必要な備品購入費、印刷製本費、講師謝礼金、会場借上料、消耗品費などが対象となります。ただし、団体の運営自体を目的とした固定費や、飲食代(参加者への提供等、事業に不可欠な場合を除く)は認められない場合があります。
Q活用希望調査に回答しなかった場合、令和8年度の申請はできませんか?
原則として、活用希望調査に基づき予算規模や交付対象が検討されるため、この調査への回答がないと次年度の申請が難しくなる可能性があります。必ず期限内に最寄りの市町社協へご相談ください。
Q20万円全額が助成されるのですか?
20万円は上限額です。申請内容の妥当性や予算の状況により、減額査定となる場合もあります。無理に上限まで積み上げるのではなく、真に必要な経費を計上することが評価につながります。
Q他県に本部があるNPOですが、栃木県内の活動なら申請できますか?
基本的には栃木県内で活動し、栃木県の地域福祉向上に寄与する団体が対象ですが、市町社協との連携状況や活動の実績が重視されます。詳細については栃木県社会福祉協議会へお問い合わせください。
お問い合わせ先と提出先
提出書類は、団体が活動している、または拠点としている地域の『市町社会福祉協議会』となります。以下は県全体の取りまとめ事務局の情報です。
まとめ:地域の未来を創る一歩を支援します
栃木県地域福祉振興基金(栃の実基金)は、皆様の情熱ある活動を財政面からサポートする貴重な制度です。令和8年度の助成に向けて、まずは令和7年12月24日までの活用希望調査への回答を忘れないようにしましょう。少子高齢化や孤立、災害リスクといった複雑な課題に対し、市民団体ならではの柔軟な発想で立ち向かう事業をお待ちしています。地元の社会福祉協議会と手を取り合い、より良い栃木県の福祉を共に創り上げていきましょう。
提出期限は令和7年12月24日(水)厳守です
活用希望調査票は栃木県社会福祉協議会のホームページからダウンロード可能です。早めの準備を推奨します。
免責事項: 本記事の情報は2024年作成時点の情報を元にしたシミュレーションです。令和8年度事業の詳細な公募条件や様式は、栃木県社会福祉協議会の公式発表を必ずご確認ください。申請にあたっては、各市町社会福祉協議会窓口での相談が必須となります。