昨今、都内では住宅を狙った強盗事件や空き巣のニュースが絶えず、ご自身の住まいの安全について不安を感じている方も多いはずです。品川区では、そのような区民の皆さんの防犯意識の高まりを受け、個人宅の防犯性能を高めるための機器購入や設置費用をサポートする強力な助成制度を実施しています。防犯カメラや窓の補強など、住まいの弱点を補うための費用を区が大幅に肩代わりしてくれるこの制度を、賢く活用して安心を手に入れましょう。
この補助金の要点
設置費用の4分の3という高い補助率で、最大4万円まで受け取ることができます。防犯カメラだけでなく、防犯砂利やセンサーライト、窓ガラスのフィルムなど、身近な対策も幅広く対象に含まれているのが特徴です。
品川区住まいの防犯対策補助金の概要
この制度は、品川区内の住宅に住んでおり、住民登録がある世帯主を対象としています。戸建て住宅はもちろん、分譲マンションや賃貸住宅に住んでいる方でも、一定の条件を満たせば申請が可能です。ただし、あくまで『個人宅』を対象としたものなので、マンションの共用部であるエントランスにカメラを付けるといったケースや、事業所への設置は対象外となる点に注意しましょう。
補助上限額
40,000円
補助率は非常にお得な設定になっています。購入・設置にかかった費用の4分の3が戻ってくるため、例えば5万円の防犯対策を行った場合、自己負担額はわずか12,500円で済む計算です。上限の4万円をフルに活用するには、約53,334円以上の支出が目安となりますね。申請期間は令和8年3月13日までですが、予算には限りがあるため、検討している方は早めに動くのが得策です。
どんな設備が補助の対象になるのか
対象となる防犯設備は多岐にわたります。それぞれの設備には細かい要件があるため、購入前に必ずチェックしておきましょう。特に専門家の目から見て注意が必要なポイントを整理しました。
防犯カメラとインターホン
最も人気があるのは防犯カメラです。要件としては、録画機能があることはもちろん、撮影範囲が自身の管理の及ぶ範囲内である必要があります。道路や隣家が映り込む場合は、プライバシー保護に配慮し、必要に応じて相手の同意を得るなどの対応が求められます。また、屋内に設置する『見守りカメラ』は原則対象外ですので、あくまで屋外からの侵入を防ぐ目的で設置しましょう。インターホンについても、録画機能とモニター付きであることが条件となります。
窓まわりの防犯対策
空き巣の侵入経路として最も多いのが窓です。ここを補強するための防犯ガラスや防犯フィルム、面格子の設置も補助の対象です。フィルムを自分で貼る場合は、窓全体に正しく施工されていることが重要ですね。また、クレセント錠付近だけをガードするような部分的な対策ではなく、窓全体の防犯性を高める意識が大切です。
玄関や外構の対策
玄関ドアには、主錠のほかに補助錠を取り付けたり、バールなどでのこじ開けを防ぐガードプレートを装着したりするのが有効です。実用的な点では、センサーライトや踏むと大きな音が鳴る防犯砂利も対象になります。これらはホームセンターなどで比較的安価に購入でき、DIYでも設置しやすいため、他の対策と組み合わせて申請するのも一つの手です。
注意点
最近普及している『スマートロック』は、品川区のこの補助金では『防犯性能の高い錠』には該当しないと明記されています。利便性は高いですが、補助金目的で購入する場合は対象外となるため気をつけましょう。また、新築住宅への設置も原則として認められていません。
申請から給付までの5ステップ
品川区のこの制度は、先に設備を購入・設置してから申請する『事後申請』の形をとります。スムーズに手続きを進めるための流れを確認していきましょう。
対象設備の選定と購入
補助対象となる製品かどうかを確認し、店舗やネットで購入します。領収書は必ず保管してください。
設備の設置と写真撮影
業者に依頼するか自身で設置します。完了後、実際に設置したことが分かるように写真を撮影します。
必要書類の準備
申請書、誓約書、領収書のコピー、設置写真を揃えます。賃貸の場合は大家さんの同意書も必要です。
申請書の提出
区役所窓口、郵送、または電子申請サービスを利用して提出します。電子申請なら24時間可能です。
助成金の受け取り
審査には概ね2ヶ月ほどかかります。無事に承認されれば指定の口座に補助金が振り込まれます。
申請で失敗しないための専門家アドバイス
行政手続きに慣れていない方が最もつまずきやすいのが『領収書』です。特にAmazonや楽天市場などのネットストアで購入する場合、領収書の宛名が苗字だけであったり、ニックネームになっていたりすると、本人確認ができず差し戻されてしまいます。必ず申請者のフルネームが記載された領収書を発行するようにしてください。購入後の再発行が難しいケースもあるため、注文時の設定が非常に重要です。
さらに、設置後の写真も重要です。どこに何がついているのかがはっきりと判別できるように撮影しましょう。防犯カメラであれば、建物との位置関係がわかる引きの写真と、製品の形がわかる寄りの写真の2枚を用意しておくと審査がスムーズです。また、申請期間の締め切りである3月13日は『必着』ですので、郵送の方は余裕を持って数日前にはポストに投函するように心がけてください。
ポイント
令和7年度の予算状況をチェックしたところ、11月末時点ではまだ余裕があるとのことでした。しかし、強盗事件などの報道があると申請が急増し、一気に予算がなくなることもあります。思い立ったが吉日、早めの準備を強くおすすめします。
よくある質問
Q. 昨年度に購入したものですが、今から申請できますか?
A. 残念ながらできません。令和7年度の補助金は、令和7年4月1日以降に購入・設置したものが対象となります。年度をまたいだ申請は認められないルールになっています。
Q. マンションの管理組合として共有部分にカメラをつけたいのですが。
A. この補助金は個人宅向けのため、共有部分への設置は対象外です。管理組合が主体となって行う防犯対策には、別の『防犯設備維持管理補助金』などの制度が用意されているので、そちらを検討しましょう。
Q. 中古品や、友人から譲り受けた設置費用だけでも補助されますか?
A. 原則として、店舗等で購入した新品が対象となります。また、領収書で支払い実績が確認できることが必須ですので、個人間売買や譲渡は対象にならないと考えておきましょう。
Q. 賃貸住宅ですが、勝手に補助錠をつけても大丈夫でしょうか?
A. 申請時に所有者(大家さん)や管理者の同意書が必要です。建物の構造に関わるような設置の場合、後々トラブルになる可能性もあるため、必ず事前に承諾を得てから作業を進めてください。
Q. 審査にはどのくらいの時間がかかりますか?
A. 現在、申請が集中している影響で、振込まで最大3ヶ月程度かかる場合があるようです。焦らずに、区からの決定通知が届くのを待ちましょう。
まとめ
品川区の住まいの防犯対策補助金は、最大4万円という手厚い助成で区民の安全な暮らしをバックアップしてくれる非常に有益な制度です。防犯カメラ1台を設置するだけでも、犯罪者に対する心理的な抑止力は絶大です。さらに窓や玄関の物理的な補強を組み合わせることで、万が一の際の安全性が格段に高まります。手続きは決して難しくありませんので、領収書の宛名などの基本をしっかり押さえ、この機会にぜひご自宅の防犯体制を見直してみてはいかがでしょうか。
※本記事の情報は執筆時点のものです。令和7年度の予算や詳細な要件については、必ず品川区の公式サイトで最新の情報をご確認ください。