岩手県紫波町で、地域の課題を解決したい、あるいは新しい魅力を作りたいと考えている団体の皆様にとって、心強い味方となるのがこの『地域づくり活動補助金』です。NPO法人やボランティア団体、自治組織が対象となっており、活動の立ち上げから事業の拡大まで、ステージに合わせた支援を受けられるのが大きな特徴といえるでしょう。まちづくりへの第一歩を踏み出したい方や、今の活動をもう一回り大きくしたいと考えている方にとって、非常に使い勝手の良い制度が整っています。
この補助金の要点
団体の設立初期から利用できる『スタートアップ』と、既存事業を伸ばす『ステップアップ』の2コースが用意されています。最大30万円の補助が受けられるだけでなく、公開審査会でのプレゼンテーションを通じて自分たちの活動を町に広くPRできる機会にもなります。
紫波町地域づくり活動補助金の全体像
この制度は、紫波町が掲げる『協働のまちづくり』を具体化するための仕組みです。行政だけでは解決が難しい細かな地域の悩みに対し、住民自らが動くことを資金面でバックアップしてくれます。特筆すべきは、営利を目的としない任意の市民活動団体であれば、法人格を持っていなくても応募できる柔軟性でしょう。少人数のボランティアグループでも、規約や名簿を整えることで申請の土俵に立つことが可能です。
選べる2つの支援コース
補助金には、用途や団体の成長度合いに応じて2つの枠が設定されています。まず、活動を開始してから概ね3年以内の団体が利用できるのが『スタートアップ補助金』です。こちらは上限10万円となっており、驚くべきことに補助率は10/10、つまり対象経費の全額を補助してもらえます。活動を始めたばかりで資金的な余裕がない時期には、これほど心強いサポートは他にありませんね。
さらに、すでに活動実績がある団体や、事業をより広範囲に展開したい場合には『ステップアップ補助金』が適しています。上限は30万円に引き上げられ、補助率は2/3以内という条件に変わります。こちらは1/3の自己負担が必要になるものの、まとまった資金を投入してイベントを大規模化したり、新しい設備を導入したりする際に非常に役立つはずです。
補助上限額(ステップアップの場合)
30万円
対象となる事業と認められる経費
補助の対象となるのは、紫波町内において主として町民に対して実施される事業です。地域の活性化や課題解決につながる公益性があることが大前提となりますが、活動のジャンルは多岐にわたります。高齢者の居場所づくりや子ども向けの学習支援、環境保全活動、伝統文化の継承、さらには移住促進のためのコミュニティ運営など、皆さんの柔軟なアイデアがそのまま事業案として認められる可能性を秘めています。
どのような経費に使えるのか
具体的な使い道としては、チラシの印刷代や、イベントで使用する会場のレンタル料、さらには講師を招く際の謝金や交通費などが一般的ですね。また、事業に必要な事務用品の購入費や、ボランティア保険の加入料なども対象に含まれます。ただし、何でも認められるわけではありません。例えば、自分たちの団体のメンバーに対する人件費や、単なる会合の飲食代、建物の建設に関わる費用などは対象外となりますので注意しましょう。公金を使う以上、事業の目的を達成するために真に必要な経費かどうかが厳しくチェックされるわけです。
注意点
人件費や食料費は原則として対象になりません。また、町の他の補助金をすでに受けている事業はこの制度を併用することができないため、資金計画を立てる前に既存の他制度との整合性を確認しておくことが重要です。
申請から事業開始までのスケジュール
この補助金は、年度が始まる前の1月頃から動き出す必要があります。一般的な補助金と異なり、書類を出して終わりではなく、公開の場での審査会が設けられているのが最大の特徴です。申請を検討されている方は、以下の流れをイメージしておくと準備がスムーズに進むでしょう。
事前相談(1月中旬)
まずは町役場の地域づくり課に相談へ行きましょう。自分たちのアイデアが補助の対象になるか、今のうちに確認しておくことで、その後の書類作成が格段に楽になります。
事業提案書の提出(2月)
提案書や収支計画書、団体の名簿などの必要書類を整えて提出します。ここでは『何を解決したいのか』を明確に書き込むことが大切です。
公開審査会(3月中旬)
審査員や他の団体の前でプレゼンテーションを行います。熱意だけでなく、具体的な効果や数値目標を伝えることで、採択の確実性が高まります。
交付申請(4月〜5月)
審査で採択が内定した団体は、正式な交付申請書を提出します。この段階で事業の詳細な計画を最終確定させます。
事業開始
町から交付決定の通知(指令書)が届いたら、いよいよ活動スタートです。補助金は後払いが原則ですが、内容によっては前金での支払いを相談できる場合もあります。
採択率をアップさせるためのポイント
せっかく時間をかけて準備するのですから、確実に採択を勝ち取りたいですよね。審査会では、単にやりたいことを話すだけでは不十分です。まず意識すべきなのは『公益性』と『継続性』の2点でしょう。その活動を行うことで、紫波町の町民にどのようなメリットがあるのかを客観的に説明する必要があります。自分たちだけが楽しんで終わるイベントではなく、地域にどのようなポジティブな変化をもたらすかを言語化してください。
次に、お金の使い道の妥当性も重要です。30万円の補助を求めるのであれば、それに見合うだけの成果が期待できるプランかどうかが問われます。見積書を事前に取得しておくなど、収支計画の裏付けをしっかり取っておくことで、審査員の信頼を得やすくなるはずです。また、補助金が終わった後の活動資金をどう確保するかという将来展望まで示せれば、非常に高い評価につながります。
ポイント
公開審査会でのプレゼンは、視覚的な資料(スライドや写真)を用意することをお勧めします。言葉だけでは伝わりにくい活動の雰囲気や現場の様子が伝わることで、審査員の心を動かすことができますよ。
よくある質問
Q. まだ団体を作ったばかりなのですが、申請できますか?
A. はい、可能です。スタートアップ補助金は活動開始から3年以内の団体を想定しています。法人格も不要ですので、規約や役員名簿などの体制が整っていれば申請できますよ。
Q. ステップアップ補助金は何度も利用できますか?
A. 原則として、同じ事業での利用は1回限りとなっています。また、過去2年間に同補助金を受けた団体は対象外となるルールがあるため、長期的な資金計画を立てておくことが必要ですね。
Q. プレゼンテーションが苦手なのですが、対策はありますか?
A. 事前相談の際に、地域づくり課の担当者にプレゼンの構成を相談してみるのが一番の近道です。また、過去の審査会の様子をホームページ等で確認して、どのような質問が出るかシミュレーションしておくと安心でしょう。
Q. 備品の購入費用は対象になりますか?
A. 事業の遂行に直接必要なものであれば対象となります。ただし、汎用性が高いもの(例えば個人のスマホやパソコンなど)は認められにくい傾向にありますので、その事業専用であることを説明できるようにしておきましょう。
Q. 事業の実施期間に決まりはありますか?
A. 通常は、交付決定を受けた日からその年度の3月末までに完了させる必要があります。単発のイベントだけでなく、年間を通じた継続的な活動も対象になりますので、活動実態に合わせた計画を立ててみてください。
まとめ
紫波町の地域づくり活動補助金は、単なる資金提供にとどまらず、地域の課題に立ち向かう皆さんの背中を力強く押してくれる制度です。スタートアップであれば全額補助、ステップアップなら最大30万円という手厚い支援は、団体を次のステージへと引き上げる大きなチャンスになるでしょう。まずは1月の事前相談を目標に、自分たちがこの町で何を成し遂げたいのか、仲間とじっくり語り合うところから始めてみてはいかがでしょうか。皆様の熱意ある提案が、紫波町の未来をより明るく彩ることを期待しています。
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