三重県志摩市の豊かな自然環境を守り、次世代へと引き継ぐための活動に取り組んでいる団体の皆さまに、心強い支援制度をご紹介します。市民から寄せられた善意である緑の募金を財源としたこの事業は、地域の森林整備や公共スペースの緑化を目的としており、最大20万円の交付を受けることが可能です。美しい景観の維持だけでなく、防災や環境教育といった幅広い視点での活動が期待されているため、自治会やボランティア団体の活動を活性化させる絶好の機会といえるでしょう。
この補助金の要点
志摩市内の森林整備や緑化活動を行う団体に対し、活動経費を最大20万円まで定額で交付します。苗木の購入だけでなく、草刈り機の調達や作業に伴う保険料まで幅広くカバーできるのが特徴です。
志摩市の緑を守るための交付金制度とは
志摩市は、リアス海岸の美しい海とそれを取り囲む豊かな森が共生する素晴らしい地域です。しかし、近年では手入れが行き届かなくなった里山や、荒廃した森林の維持管理が大きな課題として浮上しています。こうした状況を打破するために設けられたのが、緑の募金交付事業です。市民の皆さまの寄付を直接的な地域の緑化活動に還元する仕組みであり、公的な補助金よりも使い勝手が良く、地域に根ざした活動に寄り添った設計がなされています。
交付金の対象となるのは、特定の営利を目的としない組合や団体です。具体的には自治会、PTA、老人会、あるいは緑化を目的として組織されたボランティアサークルなどが該当します。個人での申請は認められていませんが、志摩市をより良くしたいという思いを持つ有志が数名集まって活動していれば、そのハードルは決して高くありません。自分たちの住む街に花を植えたい、あるいは通学路の危険な枝を整理したいといった、身近な要望を形にするための資金として活用できるのです。
支援の柱となる二つの事業区分
この制度には、大きく分けて二つの活用方法があります。一つ目は森林整備事業です。これには、放置された森の植樹や育樹、さらには景観を整えるための間伐などが含まれます。例えば、里山の竹林が広がりすぎて困っている場合に、竹を伐採して広葉樹を植えるといった活動が考えられます。また、森林の中に整備する遊歩道の維持管理なども、この枠組みで支援を受けることが可能です。
二つ目は緑化推進事業です。こちらはより生活圏に近い場所での活動がメインとなります。公共施設や公園、道路沿いへの植栽、さらには地域の子供たちを対象とした森林環境教育の開催などが対象です。単に植物を植えるだけでなく、その大切さを次世代に伝えるセミナーや見学会の開催費用としても認められる点は、非常に現代的なニーズに応えているといえます。地域のコミュニティを強化しながら、環境意識を高める活動にぜひ役立ててください。
補助上限額
20万円(定額)
対象となる経費と具体的な活用イメージ
この交付金の最大の魅力は、対象経費の範囲が非常に広いことにあります。一般的な緑化補助金では苗木代しか認められないケースも少なくありませんが、志摩市の本制度では、活動を支えるための周辺費用も手厚くサポートされます。まず、資材費や原材料費として、苗木や種子、肥料、土壌改良材の購入はもちろん、プランターや柵の設置費用も認められます。地域の公園を花いっぱいにしたいプロジェクトであれば、これだけでかなりの部分が賄えるはずです。
さらに、作業に必要な道具を揃えるための機械装置等費も見逃せません。草刈り機やチェーンソー、スコップ、一輪車などの購入費が対象となります。これまで個人の所有物を持ち寄って作業していた団体にとっては、団体の資産として機材を整備する良いチャンスです。ただし、あまりに高額なものは認められない可能性があるため、事前に事務局と相談しておくのが賢明です。また、作業に従事するボランティアの安全を守るための保険料や、遠方の現場へ向かうための旅費も支出できるため、活動の継続性を確保する上で非常に助かる仕組みとなっています。
ポイント
機械類を購入する場合は、見積書をしっかり取得し、なぜその機種が必要なのかを活動計画に紐付けて説明できるようにしておきましょう。また、ボランティア保険の加入は、事故を防ぎ団体を守るために強く推奨される経費項目です。
申請から事業完了までのステップ
手続きは決して難しくありませんが、年度をまたぐ計画になるため、スケジュール管理が重要になります。申請期間は例年、1月中旬から2月初旬にかけての短い期間に設定されています。令和8年度の事業であれば、2026年の1月13日から2月2日までが受付期間です。この期間に遅れると、どんなに素晴らしい計画であっても受け付けてもらえないため、早めの準備を心がけてください。
活動計画の策定と事前相談
まずは団体内でどのような活動をしたいか話し合います。場所、内容、必要な資材をリストアップし、志摩市の担当課に事前に相談に行くとスムーズです。土地の所有者の許可などもこの段階で確認しておきましょう。
申請書類の提出
1月13日から2月2日までの公募期間内に、交付申請書、事業計画書、収支予算書を提出します。資材の金額を証明するための見積書や、活動場所がわかる地図、現況写真も添付する必要があります。
審査と交付決定
提出された書類に基づき、緑の募金志摩市委員会などで審査が行われます。内容が適切であると認められれば、交付決定通知書が届きます。事業を開始できるのは、この決定通知が届いてからとなる点に注意してください。
事業の実施と領収書の保管
計画に基づいて苗木の購入や植栽作業を進めます。活動中の様子を写真に収めておくことは、後の報告書作成で必須となります。また、全ての支出に対して必ずフルネームの領収書を保管しておいてください。
実績報告と交付金の受領
事業が終わったら実績報告書を作成し、領収書の写しや活動写真を添えて提出します。内容の確認が終わると、確定した金額が団体の口座に振り込まれます。基本的には後払い方式であるため、一時的な立て替えが必要になります。
採択率を高めるための申請のコツ
審査を通過し、希望通りの金額を受け取るためには、いくつか意識しておきたいポイントがあります。最も重視されるのは、その活動がどれだけ地域に貢献するかという公益性です。例えば、個人の庭を綺麗にする活動には当然ながらお金は出ません。一方で、多くの市民が利用する避難所の周りに木を植える、あるいは景勝地のゴミ拾いと合わせた植樹活動などは高く評価されます。計画書には、その活動によって誰が、どのように喜ぶのかを具体的に書き込むのが得策です。
また、継続性も重要なキーワードになります。今年だけ木を植えて終わり、という活動よりも、その後も団体で草抜きや水やりを続けていく姿勢が見える計画の方が、審査員からの信頼を得やすいものです。管理体制についても、誰が責任を持ってメンテナンスを行うのかを明確にしておきましょう。さらに、予算の妥当性についても厳しく見られます。資材の価格が相場とかけ離れていないか、あるいは活動内容に対して過剰な装備を購入しようとしていないか、第三者の目で見直してみることが大切です。
注意点
この交付金は、原則として他の補助金との重複受給ができません。志摩市の別の緑化補助などを利用している場合は、どちらか一方を選ぶ必要があるため、事前にルールの確認を徹底しましょう。また、領収書がない支出は一切認められないため、宛名が空欄のレシートなどは受け取らないようにしてください。
よくある質問
Q. 任意団体でも申請できますか?
A. はい、可能です。法人格を持たないボランティアサークルや自治会でも申請いただけます。ただし、団体の規約(会則)や役員名簿、活動実績がわかる資料を求められる場合があるため、それらを整理しておくことが前提となります。
Q. 20万円を超える事業の場合はどうなりますか?
A. 交付金の上限は20万円ですので、それを超える部分については団体の自己資金で負担することになります。収支予算書には事業全体の総額を記載し、そのうちの20万円分をこの交付金で賄うという形で申請を行います。
Q. 苗木だけでなく、花の苗でも良いのでしょうか?
A. 緑の募金の趣旨に沿ったものであれば、花の苗も対象となります。ただし、あくまで緑化推進が目的であるため、一時的なイベントの飾り付けなどではなく、地域に根付くような植栽計画であることが望ましいとされています。
Q. 交付金はいつ振り込まれますか?
A. 事業完了後に実績報告書を提出し、その内容が適正であると認められた後に振り込まれます。概ね、報告書の提出から1ヶ月から2ヶ月程度かかるのが一般的です。先に資金が必要な場合は、団体内で一時的な立て替えの手配をしておく必要があります。
Q. 作業をお願いする業者への委託費は対象ですか?
A. はい、対象経費に含まれます。専門的な技術が必要な樹木の伐採や、重機を使った整備などを外部の業者に依頼する場合、その委託費用を計上することができます。ただし、その場合も必ず見積書と領収書が必要になります。
まとめ
志摩市の緑の募金交付事業は、地域の環境を守りたいという情熱を持つ団体にとって、非常に価値のある制度です。最大20万円という金額は、小規模な緑化活動や森林整備を行うには十分な助けとなります。申請期間が冬の短い時期に限られているため、今のうちから仲間と活動の青写真を描き始め、準備を進めておくことをおすすめします。志摩市の豊かな森と緑を自分たちの手で育てる活動に、この交付金を最大限に活用してください。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報や詳細な申請条件については、必ず志摩市の公式ウェブサイトや担当窓口でご確認ください。