止まらない物価高騰は、介護や障害福祉の現場において深刻な経営課題となっています。新潟県五泉市では、こうした厳しい状況にある事業所を支えるため、独自の支援金を交付することを決定しました。光熱費や車両の燃料費負担が増大する中で、サービスの質を維持しつつ業務を継続できるよう、最大80万円の支援が受けられるこの制度は、多くの経営者にとって心強い味方になるはずです。
この補助金の要点
五泉市内で介護または障害福祉サービスを提供する事業所が対象です。サービスの種類に応じて4万円から最大80万円の定額支援が受けられます。申請は法人ごとにまとめて行う方式となっており、事務手続きの簡素化が図られているのが大きな特徴です。
五泉市介護・障害福祉サービス事業所物価高騰対策支援金の概要
今回の支援金は、国の臨時交付金を活用して実施されるもので、主に二つの枠組みに分かれています。一つは介護保険法に基づく介護サービス事業所向け、もう一つは障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害者施設等向けです。どちらも原油価格の上昇や食料品、消耗品の値上げによる影響を緩和し、安定したサービス提供体制を維持することを目的としています。
支給額については、事業所の形態によって細かく設定されています。例えば、利用者が生活を共にする居住系や入所系の施設は、光熱費や食費の負担が大きいため、比較的高い支援額が設定されました。一方で、訪問系や相談系のサービスも移動にかかるガソリン代などの負担を考慮し、一定額の支給が受けられるよう配慮されています。
補助上限額(介護サービスの場合)
最大 800,000円
対象となる事業所と支給金額の目安
対象となるのは、基準日である令和7年12月1日において五泉市内に所在し、実際に運営を行っている事業所です。ただし、新しくオープンしたばかりで3ヶ月以上の運営実績がない場合や、すでに休止・廃止している場合は対象外となるため注意が必要です。また、公立の施設や市が直接管理運営している施設も今回の支給対象には含まれません。
| 障害福祉サービス等の区分 | 支援金額 |
|---|---|
| 相談系・訪問系(計画相談支援、居宅介護など) | 4万円 |
| 通所系(生活介護、就労継続支援など) | 12万円 |
| 居住系(共同生活援助など) | 20万円 |
| 入所系(施設入所支援など) | 50万円 |
介護サービス事業所についても、同様にサービス種別ごとに金額が設定されています。特に大規模な入所施設を運営している法人は、建物ごとに最大80万円の支援が受けられる可能性があるため、自社がどの区分に該当するかを事前にチェックしておくことが大切です。
申請の流れを詳しく解説
手続きは決して複雑ではありませんが、法人単位で行うというルールを正しく理解しておく必要があります。個々の事業所がバラバラに書類を提出するのではなく、運営法人が全事業所分を取りまとめて一括申請する形になります。これにより、何度も同じ登記簿謄本や誓約書を出す手間を省くことができます。
通知の確認と書類の入手
五泉市から対象となる可能性がある事業所へ別途お知らせが送付されます。まずはその内容を確認し、市のホームページから申請書や内訳書の様式をダウンロードしましょう。
対象事業所のリストアップ
法人が運営する五泉市内の事業所をすべて洗い出し、それぞれのサービス種別と支援金額を内訳書に記入していきます。入所系と通所系を併設している場合の重複カウントに注意が必要です。
申請書類の作成と押印
交付申請書兼請求書、対象事業所内訳書、誓約書を作成します。振込先口座の通帳の写しなど、口座情報が正しく確認できる資料も忘れずに準備しましょう。
書類の提出
五泉市役所の健康福祉課まで郵送または直接持参して提出します。令和8年2月27日が期限となっていますが、不備があった際の手直しを考慮して早めに動くのが得策です。
交付決定と振込
市で内容の審査が行われた後、法人の指定口座に支援金が振り込まれます。定額支給のため、使途の報告は必要ありませんが、事業継続のための経費として有効に活用しましょう。
採択に向けたポイントと注意点
この支援金は、公募型の補助金とは異なり、要件を満たしていれば原則として支給されるものです。しかし、申請漏れや記載ミスによって受給が遅れるケースは珍しくありません。特に複数の拠点を運営している法人の場合、一つの事業所を記入し忘れるだけで、数万円から数十万円の損失になってしまいます。内訳書を作成する際は、最新の事業所一覧と照らし合わせながら、漏れがないか二重にチェックすることをお勧めします。
注意点
介護と障害の両方のサービスを同一拠点で提供している場合など、支援金が重複して受けられるわけではないパターンが存在します。原則として、どちらか一方の支援金の対象となりますので、自社がどちらの制度で申請すべきか判断に迷う場合は、事前に市の担当窓口へ相談するのが確実です。
ポイント
申請期限は令和8年2月27日と比較的長めに設定されていますが、これは令和7年度の予算枠内での事業です。年度末は窓口が混雑し、書類の不備対応にも時間がかかることが予想されます。年内のうちに準備を整え、余裕を持って提出を済ませてしまいましょう。
よくある質問
Q. 五泉市外に本社がある法人ですが、五泉市内の事業所分は申請できますか?
A. はい、可能です。法人の所在地が市外であっても、実際にサービスを提供している事業所が五泉市内に所在していれば、その事業所分について申請を行うことができます。
Q. 基準日である12月1日に休止している事業所はどうなりますか?
A. 原則として、基準日において休止または廃止している事業所は対象外となります。ただし、一時的な休止であり、近日中に再開が予定されているような特殊な事情がある場合は、個別に健康福祉課へ相談してみてください。
Q. 昨年度も同様の支援金をもらいましたが、今年も申請できますか?
A. はい、今回の支援金は令和7年度の物価高騰に対する新たな支援策ですので、前年度に受給した実績がある法人であっても、要件を満たせば改めて申請して受給することが可能です。
Q. 支援金の使い道に制限はありますか?後で領収書を出す必要は?
A. この支援金は定額支給の『支援金』という性質上、具体的な領収書の提出や、特定の経費への充当報告は求められません。事業継続に関わる光熱費や人件費、備品購入など、法人の判断で柔軟に活用して問題ありません。
Q. 同一の建物で複数のサービスを行っている場合、すべてカウントして良いですか?
A. サービス種別によってルールが異なります。例えば障害福祉の入所系施設で通所サービスを併設している場合、入所系の区分のみでの支給となるのが基本です。ただし、訪問系や相談系を併設している場合は、それぞれの区分で支給されるケースもあります。内訳書の作成前に必ず要綱を確認してください。
まとめ
五泉市の介護・障害福祉サービス事業所物価高騰対策支援金は、地域の福祉インフラを守るための重要な施策です。最大80万円という金額は、小規模な事業所にとっても、大規模な施設にとっても大きな支えとなります。申請手続きは法人単位でまとめて行えるシンプルな仕組みですので、早めに必要書類を揃え、期限までにしっかりと提出を済ませましょう。こうした支援を最大限に活用し、安定した運営基盤を築いていくことが、利用者への質の高いサービス維持につながります。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報や具体的な申請様式については、五泉市役所健康福祉課の公式サイトを必ずご確認ください。