三重県内で地域活動に取り組んでいる自治会や団体のみなさん、自分たちの住むまちをより良くしたいという想いを形にするチャンスがやってきました。今回ご紹介するのは、男女共同参画の視点を取り入れた新しいまちづくりを支援する助成金です。最大30万円が定額で補助されるため、自己負担を抑えながら地域課題の解決に向けた第一歩を踏み出せます。本記事では、申請を検討している方に向けて、対象となる事業の考え方や書類作成のポイントを分かりやすく解説します。
この補助金の要点
三重県内の団体や自治会が対象で、男女共同参画の視点を持った地域活性化事業に最大30万円が助成されます。補助率が定額(10/10)のため、少額のプロジェクトでも使い勝手が良いのが特徴です。2026年1月中旬から募集が始まるため、早めの企画準備が採択への近道となります。
助成金の概要と対象となる団体
この助成金は、三重県男女共同参画センター『フレンテみえ』が実施している事業です。目的は非常に明確で、性別に関わらず誰もが自分らしく暮らせる社会を地域から作っていくことにあります。対象となるのは、三重県内に拠点を置く自治体(市町)や、地域で活動する非営利団体、自治会などです。法人格の有無は問われませんが、定款や会則をしっかり備えていることが求められます。
助成される金額は最大で30万円です。この制度の嬉しいポイントは、補助率が定額となっている点にあります。一般的な補助金では『経費の2分の1』といった制限があるケースも多いのですが、この助成金なら予算の範囲内で全額をカバーすることも可能です。ただし、事業が終わった後に実際にかかった費用を報告してからの後払い方式ですので、一時的な立て替えが必要になる点は覚えておいてください。
助成上限額(定額)
30万円
どのような事業が対象になるのか
単なるお祭りや親睦会では、残念ながら採択は難しいでしょう。重要なのは『男女共同参画の視点』と『地域の課題解決』が結びついていることです。具体的にどのような活動が想定されているのか、イメージを膨らませてみましょう。
具体的な活動イメージ
例えば、過去の事例では『男女共同参画の視点に立った防災ハンドブック』の作成が行われました。避難所運営において女性や多様なニーズを持つ人の意見をどう反映させるかといった、非常に実戦的な内容です。他にも、男性向けの料理教室を開催して家事参画を促したり、女性の起業支援ワークショップを地域で企画したりすることも素晴らしいプロジェクトだと言えます。育児中の父親が集まれるコミュニティ作りや、地域の意思決定の場に多様な世代・性別の人を増やすための研修なども、この助成金の趣旨にぴったり合致するでしょう。
ポイント
事業が終わった後も、助成金に頼らずに活動が続くような『継続性』や『発展性』が審査では重視されます。その場限りのイベントで終わらせず、その後の地域にどう根付かせていくかを計画に盛り込みましょう。
経費として認められる範囲
この助成金では、事業を形にするために必要な幅広い費用が対象になります。具体的にどのような項目が認められるのかを把握しておくと、予算計画がスムーズに進むはずです。
| 経費項目 | 具体例 |
|---|---|
| 専門家謝金 | 講演会の講師への謝礼、アドバイザーへの報酬 |
| 広告費 | チラシの作成費用、新聞広告、SNS広告の掲載料 |
| 制作費・開発費 | 啓発冊子の印刷代、Webサイトの制作、動画編集費用 |
| 旅費 | 講師の交通費や宿泊費など |
| 借料・損料 | 会場のレンタル料、機材のリース費用 |
注意点
団体の運営費や飲食代、備品の購入費用(1点数万円を超えるような資産になるもの)は対象外となることが一般的です。あくまで『事業の実施』に直接必要な経費のみを計上するようにしてください。
申請から事業完了までの流れ
この助成金は年度をまたいで進めるスケジュールになっています。初めての方でも迷わないように、5つのステップで解説しましょう。
事前準備と企画検討
地域のどんな課題を解決したいのか、メンバーで話し合います。フレンテみえの公式サイトから過去の事例をチェックするのも良い方法です。
申請書類の作成・提出
1月中旬から2月上旬にかけて書類を提出します。計画書、予算書に加えて、団体の会則や名簿も忘れずに用意しましょう。
審査と交付決定
募集期間終了後、審査が行われて結果が通知されます。4月から翌年2月までの期間が、実際の事業実施期間となります。
事業の実施と経理管理
計画に基づいてプロジェクトを進めます。領収書や写真など、実施を証明する資料はすべて保管しておくことが必須です。
実績報告と入金
事業完了後に実績報告書を提出します。内容の確認が済んだ後に、指定した口座に助成金が振り込まれます。
採択率を高めるための3つのアドバイス
限られた予算を勝ち取るためには、申請書の作り込みが欠かせません。審査員がどのような視点で書類を見ているのか、実務的なポイントをお伝えします。
1. 地域の『今』の課題を具体的に示す
抽象的に『男女共同参画が大切だから』と書くのではなく、自分たちの地域で実際に起きている問題に触れましょう。例えば『避難所の運営会議に女性が1人も参加しておらず、育児中の方の意見が反映されにくい現状がある』といった具合です。具体的な困りごとから出発した計画は、説得力が格段に増します。
2. 誰もが参加しやすい仕組みを作る
どんなに素晴らしい内容でも、一部の関係者だけで盛り上がる企画では高い評価は得られません。託児サービスを設けたり、オンライン配信を併用したり、開催時間を工夫したりするなど、多様な立場の人が参加しやすくなるための配慮を計画に盛り込んでください。これは男女共同参画の理念そのものにも通じる大切な点です。
3. 助成金がなくても続けたいという熱意
審査基準の一つに『将来的な自立性』があります。この助成金は同じ事業で最大3回までしか受けられません。そのため、『1年目は冊子を作る』『2年目はそれを活用した勉強会を開く』『3年目以降は参加費や自主財源で継続する』といったロードマップを示すことができると、採択の可能性が大きく高まります。
よくある質問
Q. 設立したばかりの任意団体でも申請できますか?
A. はい、申請可能です。ただし、団体の実態を証明するために定款(会則)や役員名簿が必要となります。また、活動の目的が助成金の趣旨に沿っていることが重要です。
Q. パソコンやカメラなどの備品を購入してもいいですか?
A. 基本的に備品購入は難しいと考えておいた方が無難です。この助成金は『事業の実施経費』に対する支援ですので、特定の機材が必要な場合は『借料』としてレンタル費用を計上することをお勧めします。
Q. 2つのプロジェクトを同時に申請することはできますか?
A. 原則として1団体1つの事業となります。複数のアイデアがある場合は、最も地域への波及効果が高く、優先順位の高いものに絞って申請を検討しましょう。
Q. 事業計画の途中で内容が変わった場合はどうなりますか?
A. 大きな変更がある場合は、事前承認が必要になります。軽微な変更であれば実績報告時に説明することになりますが、勝手な判断で予算を大きく流用することはできません。
Q. 他の補助金と組み合わせて使うことはできますか?
A. 三重県や三重県文化振興事業団から別の補助金、委託金を受けている事業は対象外となります。全く別のプロジェクトであれば問題ありませんが、同じ活動内容で複数の公的資金を受けることはできない仕組みです。
まとめ
三重県の『男女共同参画の視点で進めるまちづくり支援事業助成金』は、地域のつながりを深め、誰もが輝けるまちを作るための貴重な財源です。最大30万円という金額は、小規模なワークショップや啓発冊子の作成には十分な規模と言えるでしょう。申請期間は2026年の年始からとまだ余裕がありますが、企画を練り上げ、周囲の協力を取り付けるには今から動き出すのがベストです。皆さんの熱意あるプロジェクトが採択され、三重県の各地で素敵なまちづくりが進むことを心から応援しています。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報や詳細な要件については、必ず三重県男女共同参画センター『フレンテみえ』の公式サイトをご確認ください。