鹿児島県薩摩川内市では、次世代の漁業を担う人材を確保・育成するため、新規就業者や後継者を目指す方に対して手厚い支援を行っています。「新規及び後継者漁業就業者支援事業補助金」は、研修期間中の生活費負担を軽減するための月額給付金と、独立・就業時の準備金をセットにした強力な支援制度です。最大で160万円以上の支援を受けられる可能性があり、未経験から漁師を目指す方にとって大きなチャンスとなります。本記事では、この補助金の詳細に加え、移住者が活用できる空き家リフォーム補助金や国の最新経済対策情報もあわせて解説します。
この記事でわかること
- 薩摩川内市での漁業研修中に受け取れる生活支援金の詳細
- 就業準備金20万円の受給条件とタイミング
- 申請に必要な「承認申請」と「交付申請」の2段階フロー
- あわせて活用したい空き家リフォーム補助金や国の経済対策情報
この補助金の概要・ポイント
本制度は、薩摩川内市に住所を有し、漁業への就業を目指す60歳以下の方を対象としています。最大の特徴は、「かごしま漁業学校」での研修期間中を含めた就業初期の経済的負担(光熱水費や生活費など)を軽減するための月額支給がある点です。さらに、研修終了後に実際に就業する際には、準備金としてまとまった資金が支給されます。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 月額最大12万円(研修中)+就業準備金20万円
- 補助率: 定額補助
- 対象者: 薩摩川内市在住の60歳以下の新規・後継者漁業就業者
- 申請期限: 令和8年3月31日まで(承認申請は事前に行う必要あり)
対象者・申請要件の詳細
対象となる人物像
本補助金は、単に漁業に興味があるだけでなく、将来的に薩摩川内市に定住し、漁業を職業として生計を立てる強い意志を持つ方を対象としています。特に「かごしま漁業学校」の研修受講が前提となっている点が重要です。
補助金額・補助率の詳細
支援金は「研修期間中の生活支援」と「就業時の準備金」の2本立てで構成されています。世帯構成によって月額支給額が異なります。
最大受給総額(目安)
約164万円
※月12万円×12ヶ月+20万円の場合
支給額の内訳
-
1. 単身者:月額10万円
中期研修、長期研修中であり、親族等と別居していることが条件です。 -
2. 2人以上世帯者:月額12万円
配偶者や子供と同居している世帯主などが対象となります。 -
3. 就業準備金:20万円
研修終了後に水産業に就業した際、または親方から独立して生計を立てる際に1回限り支給されます。
補助対象経費の詳細
本補助金は、特定の物品購入費を補助するものではなく、研修期間中の生活コスト(光熱水費等)の軽減を目的とした「給付金」の性質を持ちます。そのため、使途の細かい領収書提出よりも、研修の実態や居住実態が重視されます。
受給に関する注意事項
- 国の「次世代人材投資事業(準備型)」など、類似の給付金を受けている場合は対象外となる可能性があります。
- 研修を途中で辞めた場合や、就業後に5年未満で離職・転出した場合、補助金の返還を求められることがあります。
申請から採択までの流れ
この補助金は、いきなり交付申請をするのではなく、まず「承認申請」を行い、対象者として認定を受ける必要があります。その後、実際の研修開始に合わせて交付申請を行います。
1
承認申請(事前)
「新規及び後継者漁業就業者承認申請書」や「研修及び就業計画書」を市に提出し、対象者としての承認を受けます。これが最初の関門です。
2
承認通知の受領
審査に通過すると「承認通知書」が届きます。この通知書は後の交付申請で必要になります。
3
交付申請
研修開始後、承認通知書の写しや身元保証書を添えて、正式に補助金の交付申請を行います。
4
研修実施・月次報告
かごしま漁業学校での研修を受講します。定期的な状況報告が求められる場合があります。
5
補助金交付・就業開始
月額支援金が支給されます。研修終了後に就業または独立する際には、別途「就業準備金」の申請を行います。
採択されるためのポイント・コツ
この補助金は「将来の担い手」への投資です。そのため、単にお金が欲しいというだけでなく、「地域に根付いて漁業を続ける覚悟」を示すことが最大のポイントになります。
審査で高評価を得るポイント
- 具体的かつ実現可能な就業計画
「研修及び就業計画書」には、どのような漁法で、どの海域で、どれくらいの収益を目指すのか、具体的なビジョンを記載しましょう。 - 定住意思の明確化
5年以上の定住要件があるため、住居の確保状況や家族の同意など、生活基盤が安定していることをアピールすると信頼性が高まります。 - 身元保証人の確保
信頼できる身元保証人を用意することは、自治体からの信用を得るために不可欠です。
よくある失敗・注意点
- 承認前の研修開始 → 対策: 必ず研修開始前に「承認申請」を行い、認定を受けてください。事後申請は認められない場合があります。
- 書類の不備・記入漏れ → 対策: 身上調書や誓約書など提出書類が多いため、余裕を持って準備し、提出前に窓口で事前確認を受けることを推奨します。
必要書類チェックリスト
【重要】併用できる可能性のある関連支援制度
漁業就業にあたって移住や住居の確保が必要な場合、薩摩川内市には他にも活用できる強力な補助金制度があります。これらを組み合わせることで、初期費用をさらに抑えることが可能です。
住居確保の支援
地域移定住促進事業補助金
空き家を移住者向けにリフォームする場合、対象経費の1/2、最大50万円が補助されます。漁村部の空き家を活用する際に最適です。
※事業着手前の申請が必須です。
家賃の支援
UIJターン者家賃等補助金
市外から転入し賃貸住宅に住む場合、家賃の一部(月最大2万円×12ヶ月=最大24万円)が補助されます。甑島への移住ならさらに手厚い支援があります。
国の経済対策
物価高騰対策給付金など
政府の経済対策として、低所得世帯向けの給付金や「おこめ券」の配布、電気・ガス代の補助などが実施される場合があります。研修中の収入が少ない時期には、これらの情報もこまめにチェックしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q
現在市外に住んでいますが、申請できますか?
はい、可能です。ただし、研修開始時には薩摩川内市に住所を有している必要があります。また、市外在住の場合は申請時に「確約書」の提出が必要です。
Q
就業準備金はいつ受け取れますか?
研修が終了し、実際に水産業に就業した際、または親方から独立して生計を立てる際に申請を行い、その後支給されます。研修中には支給されませんのでご注意ください。
Q
他の補助金と併用できますか?
国の「次世代人材投資事業」など、性質が重複する給付金を受けている場合は対象外となります。一方で、家賃補助や空き家リフォーム補助金など、使途が異なる補助金とは併用できる可能性があります。詳細は市の担当窓口にご確認ください。
Q
年齢制限はありますか?
はい、研修開始の日において満60歳以下であることが要件です。
Q
申請書類はどこで入手できますか?
薩摩川内市の公式サイトからWord形式でダウンロード可能です。また、本庁耕地林務水産課や各支所の窓口でも入手できます。
まとめ
薩摩川内市の「新規及び後継者漁業就業者支援事業補助金」は、研修中の生活費と就業時の初期費用をダブルで支援する手厚い制度です。特に未経験から漁業に挑戦する方にとって、収入が不安定になりがちな研修期間を支える重要なセーフティネットとなります。空き家リフォーム補助金や家賃補助と組み合わせることで、移住に伴う経済的ハードルをさらに下げることが可能です。
申請期間は令和8年3月31日までですが、まずは「承認申請」が必要です。漁業への就業をお考えの方は、早めに市の担当窓口へ相談し、計画的な準備を進めましょう。
この補助金の申請をお考えの方へ
移住や就業に伴う複雑な手続きは、専門家への相談でスムーズに進められます。まずはお気軽にお問い合わせください。
免責事項: 本記事の情報は作成時点のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。