2025年度(令和7年度)、中部地方(新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県)では、脱炭素社会の実現に向けて電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV/PHEV)、燃料電池自動車(FCV)およびV2H充放電設備の導入に対する支援が拡充されています。国のCEV補助金と併用可能な自治体独自の制度も多く、最大で数百万円規模の補助を受けられる可能性があります。本記事では、中部地方の各自治体が実施する最新の補助金情報を網羅的に解説し、申請のポイントや注意点を詳しく紹介します。
この記事でわかること
- 中部9県のEV・V2H・FCV関連補助金の最新情報
- 国・県・市町村の補助金を併用する「3階建て」の仕組み
- 愛知県や静岡県など主要自治体の具体的な補助金額と条件
- 予算上限による早期終了を防ぐための申請テクニック
中部地方の補助金制度の概要・ポイント
中部地方は自動車産業が集積している地域特性もあり、次世代自動車(xEV)や関連インフラ(V2H、充電設備、水素ステーション)への支援が全国的にも手厚いエリアです。特に愛知県や静岡県、長野県などでは、県独自の補助金に加え、市町村単位でも上乗せ補助を実施しているケースが多く見られます。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 車両購入で最大数百万円(車種による)、V2H設置で数十万円規模
- 併用可否: 国のCEV補助金との併用が基本要件となる場合が多い
- 対象エリア: 新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知の各自治体
- 申請期限: 多くの自治体で2026年(令和8年)2月〜3月頃までだが、予算上限に達し次第終了
対象者・申請要件の詳細
対象となる事業者・個人
自治体ごとに要件は異なりますが、基本的にはその地域に居住実態がある個人、または事業所を置く法人が対象です。特にV2Hや充電設備の場合、設置場所がその自治体内にあることが必須条件となります。
補助金額・補助率の詳細
補助金額は自治体や導入する設備・車両によって大きく異なります。例えば愛知県の「先進環境対応自動車導入促進費補助金」では、燃料電池トラックの場合、最大で約689万円の補助が設定されています。一般的なEV乗用車の場合、市町村レベルでは5万円〜20万円程度の上乗せ補助が主流です。
補助対象経費の詳細
対象となる経費
経費に関する注意事項
- 中古品やオークションでの購入は対象外となるケースがほとんどです。
- 国の補助金(CEV補助金など)と併用する場合、補助対象経費から国の補助金額を差し引いた額が基準になることがあります。
【県別】中部地方の主要な補助金情報
中部地方各県の代表的な補助金制度をピックアップして紹介します。多くの自治体で予算枠が決まっており、先着順となるため早めの確認が必要です。
愛知県
自動車産業の中心地である愛知県は、県独自の大型補助金に加え、名古屋市や豊田市など市町村の制度も充実しています。
- 愛知県 先進環境対応自動車導入促進費補助金: トラック・バス・乗用車(FCV等)が対象。FCV小型トラックで最大約689万円。
- 愛知県 充電インフラ整備促進費補助金: 急速充電設備(上限125万円)、普通充電設備(上限17.5万円)。
- 名古屋市 ゼロエミッション車の購入補助金: EV・PHV・FCV対象。
- 豊田市 エコファミリー支援補助金: 蓄電容量に応じて最大15万円。
静岡県
水素エネルギーの活用やV2H普及に力を入れています。
- 静岡県 水素供給設備整備事業費補助金: 水素ステーション設置を支援。
- 浜松市 創エネ・省エネ・蓄エネ型住宅推進事業費補助金: V2H設置に最大8万円(条件あり)。
- 静岡市 グリーン水素供給設備整備事業補助金: 水素供給設備の設置を支援。
- 富士宮市 ゼロカーボン推進設備等導入費補助金: EV・PHV・V2Hに対し最大5万円(一般住宅用)。
長野県
「信州の屋根ソーラー」など、太陽光発電とセットでのV2H導入支援が手厚いのが特徴です。
- 長野県 クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金: 太陽光+V2Hで最大25万円、蓄電池セットなら最大40万円。
- 松本市 住まいのゼロカーボン推進補助金: EV・V2Hに対し最大20万円。
- 長野市 温暖化対策推進補助金: V2H設置等を支援。
その他の県(新潟・富山・石川・福井・山梨・岐阜)
- 新潟県: 新潟市(V2H)、柏崎市(EV・充電設備)、佐渡市(EV・充電器)などで独自の補助あり。
- 富山県: 県のEV導入支援(法人・個人)、充電インフラ補助金など。
- 石川県: 県の電気自動車等購入促進事業(EV10万円、FCV50万円など)。金沢市や七尾市でも上乗せあり。
- 福井県: 次世代自動車普及促進事業(EV・PHV・FCV)、V2H設置支援(定額10万円など)。
- 山梨県: 甲府市(V2H最大10万円)、北杜市(EV等)など。
- 岐阜県: 県の目的地充電インフラ補助、大垣市(再エネ電力利用EV)、多治見市(V2H 6万円)など。
申請から採択までの流れ
自治体によって「購入前の事前申請」が必要な場合と、「購入・設置後の事後申請」の場合があります。特に事前申請が必要な制度で、先に契約や着工をしてしまうと対象外になるため注意が必要です。
1
情報収集・要件確認
居住地の自治体HPで最新の募集要項を確認。事前申請の有無、予算残額をチェックします。
2
交付申請(事前の場合)
見積書やカタログ等の必要書類を揃えて申請。交付決定通知が届くまで契約・発注を待ちます。
3
契約・導入・設置工事
車両の登録や設備の設置工事を実施。領収書や設置前後の写真など、実績報告に必要な証拠を残します。
4
実績報告・請求
事業完了後、期限内に実績報告書を提出。審査を経て補助金額が確定します。
5
補助金の受領
指定口座に補助金が振り込まれます。取得した財産は一定期間(法定耐用年数等)処分制限がかかります。
採択されるためのポイント・コツ
自治体の補助金は予算枠が限られており、人気のある制度は年度途中で終了することが多々あります。確実に受給するためのポイントをまとめました。
審査で高評価を得る・確実に通すポイント
- 予算状況の頻繁なチェック
自治体HPで「予算残額」や「受付状況」が更新されます。残りわずかのアナウンスが出たら即座に動ける準備をしておきましょう。 - 「国」と「県」と「市」の併用確認
国のCEV補助金、県の補助金、市の補助金は併用できるケースが多いです。それぞれの要件(特に併用時の計算方法)を確認し、満額受給を目指しましょう。 - 再エネ電力の活用
太陽光発電設備との同時設置や、再エネ電力プランの契約が加算要件や必須要件になっている自治体が増えています。 - 税金の完納証明
住民税等の滞納がないことが絶対条件です。完納証明書は早めに取得しておきましょう。 - 専門家や販売店の活用
ディーラーや施工業者が代理申請を行ってくれる場合もあります。実績のある業者を選ぶのが近道です。
よくある失敗・注意点
- [失敗例1] 事前申請忘れ → 対策: 必ず「契約前」「着工前」「登録前」のどのタイミングで申請が必要かを確認してください。
- [失敗例2] 予算終了による受付停止 → 対策: 年度末(2月〜3月)は駆け込みが増えます。夏〜秋頃の申請が比較的安全です。
- [失敗例3] 書類の不備 → 対策: 領収書の宛名(申請者本人であること)や但し書き、型番の記載など、細部までチェックしましょう。
必要書類チェックリスト
活用事例・想定シーン
個人宅(愛知県在住)
総額100万円以上削減
国のCEV補助金(EV+V2H)に加え、愛知県と居住市の補助金をフル活用。太陽光発電との連携で光熱費も削減。
運送事業者(法人)
FCVトラック導入
愛知県の先進環境対応自動車導入促進費補助金を活用し、高額なFCVトラック導入コストを大幅に圧縮。企業の脱炭素PRにも貢献。
商業施設(静岡県)
充電インフラ整備
来客用の急速充電器を設置。国の補助金と県の充電インフラ補助金を併用し、設置コストを最小限に抑えて集客力を強化。
よくある質問(FAQ)
Q
国の補助金と自治体の補助金は併用できますか?
はい、多くの自治体で併用が可能です。ただし、自治体によっては「国補助金を差し引いた額」を補助対象経費とする場合や、併用不可のケースも稀にあります。必ず各自治体の募集要項を確認してください。
Q
リース契約でも補助金は受けられますか?
多くの自治体で対象となりますが、リース会社が申請者となる場合や、リース会社と共同申請が必要な場合があります。また、リース期間中の解約が制限されることや、補助金相当額がリース料から還元される仕組みになっていることが一般的です。
Q
中古車や新古車は対象になりますか?
原則として「新車」の新規登録が対象です。中古車や新古車(登録済み未使用車)は対象外となる自治体がほとんどですのでご注意ください。
Q
V2Hのみの設置でも補助金は出ますか?
自治体によります。V2H単独で補助対象となる場合もあれば、EVの購入とセット、あるいは太陽光発電設備との連携が必須条件となる場合もあります。長野県のように「屋根ソーラー」とのセットを推奨している地域もあります。
Q
申請期限はいつまでですか?
多くの自治体で年度末(2月〜3月)までを設定していますが、予算上限に達した時点で早期終了します。特に人気の高い補助金は秋頃に終了することもあるため、早めの申請をおすすめします。
まとめ
中部地方はEV・V2H導入に対する支援が非常に充実しています。国・県・市の補助金をうまく組み合わせることで、導入コストを大幅に抑えることが可能です。ただし、各制度で要件や締切が異なるため、事前の入念な確認が不可欠です。
特に「事前申請」が必要な自治体では、順序を間違えると受給できなくなります。まずは居住地の最新情報をチェックし、専門家や販売店に相談しながら手続きを進めましょう。
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免責事項: 本記事の情報は作成時点のものです。補助金の内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。