東京圏での生活から、地方への移住を検討されている方に朗報です。政府が推進する「地方創生移住支援事業(移住支援金)」は、東京23区在住または通勤者が地方へ移住し、就業・起業等を行う場合に、最大100万円(単身の場合は60万円)を支給する制度です。さらに、18歳未満のお子様がいる世帯には、お子様1人あたり最大100万円の「子育て加算」が上乗せされる場合があります。令和7年度(2025年度)からは、大学生等の地方就職活動支援も拡充される見込みです。本記事では、この制度の詳細や申請要件、最新の変更点について徹底解説します。
この記事でわかること
- 最大100万円+子育て加算がもらえる移住支援金の仕組み
- 令和7年度から拡充される学生向けの支援内容
- 「東京23区在住・通勤」などの詳しい対象要件
- 申請から支給までの具体的なステップと注意点
この補助金(移住支援金)の概要・ポイント
「地方創生移住支援事業」は、東京一極集中の是正と地方の担い手不足解消を目的として、国と地方自治体が共同で実施している制度です。東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)から地方への移住を経済的に後押しするため、移住にかかる初期費用の負担を軽減する支援金が支給されます。
令和7年度(2025年度)の概算要求や施策説明会資料によると、従来の移住支援金に加え、大学生等が地方企業の採用活動に参加するための交通費支援や、実際に移住する際の「移転費」への支援など、若年層の地方還流を促進する施策が強化されています。
この制度の重要ポイント
- 支給額: 世帯100万円以内、単身60万円以内(自治体により異なる)
- 子育て加算: 18歳未満1人につき最大100万円加算
- 対象者: 東京23区在住者または東京圏から23区への通勤者
- 申請期限: 各自治体の予算上限に達し次第終了(早めの確認が必須)
対象者・申請要件の詳細
この支援金を受け取るには、「移住元の要件」「移住先の要件」「就業・起業等の要件」の3つをすべて満たす必要があります。要件は非常に細かく設定されているため、ご自身が該当するかどうか、以下の基準をよく確認してください。
1. 移住元に関する要件(東京23区との関わり)
移住する直前の10年間のうち、通算5年以上、かつ直近の1年以上において、以下のいずれかに該当している必要があります。
- 東京23区内に在住していた方
- 東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)※の条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内へ通勤していた方(雇用者、個人事業主等)
※東京圏の大学等へ通学し、東京23区内の企業等へ就職した方については、通学期間も対象期間として加算できる場合があります。
2. 移住先・就業等に関する要件
移住先の都道府県・市町村が本事業を実施していることが前提です。その上で、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
支給金額の詳細
支給金額は、移住する世帯の人数や子供の有無によって異なります。以下は国の定める標準的な上限額ですが、自治体によっては独自の加算や減額がある場合があります。
👶 子育て加算について
18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、お子様1人につき最大100万円が加算されます。例えば、夫婦と子供2人で移住する場合、基本額100万円+加算200万円=合計300万円が支給される可能性があります。
令和7年度(2025年度)の拡充ポイント
総務省の「地域力創造に関する施策説明会」資料等によると、令和7年度は特に若者・学生の地方還流に向けた支援が強化されます。
地方就職学生支援事業の拡充
これまで、東京圏の大学に通う学生が地方企業の採用面接に参加するための「交通費」が支援対象でしたが、令和7年度からは新たに「移転費(引越し費用等)」も支援対象となる見込みです。
申請から支給までの流れ
移住支援金は、原則として「移住後」に申請を行いますが、就業先のマッチングや起業支援金の申請など、移住前から準備すべきことがあります。
1
情報収集・移住先検討
移住希望先の自治体が移住支援金事業を実施しているか確認します。都道府県のマッチングサイトで対象求人を探すか、起業支援金の公募情報をチェックします。
2
就業・起業の決定
マッチングサイト掲載求人への応募・採用、または起業支援金の交付決定を受けます。テレワークの場合は、所属企業から「命令ではなく自己の意思での移住」である証明等の準備を進めます。
3
移住(住民票の異動)
実際に移住し、住民票を移します。この際、転入届の日付が重要になります。
4
移住支援金の申請
転入後、原則として3ヶ月以上1年以内(自治体により異なる)に、移住先の市町村へ申請書を提出します。
5
審査・支給
審査を経て、指定口座に支援金が振り込まれます。なお、5年未満で転出した場合などは返還義務が生じるため注意が必要です。
確実に受給するためのポイント・注意点
移住支援金は「要件を満たせばもらえる」ものですが、要件が複雑で、タイミングを間違えると対象外になるケースがあります。
よくある失敗・注意点
- 求人の確認漏れ → 対策: 必ず都道府県の「マッチングサイト」に掲載されている「移住支援金対象」の求人に応募してください。一般的な求人サイト経由では対象外になることが多いです。
- 移住タイミングのミス → 対策: 就業・起業の時期と住民票異動の順序や期間制限(例:就業後3ヶ月以上経過など)を自治体の要綱で確認してください。
- 予算終了 → 対策: 人気のある自治体では年度途中で予算が尽きることがあります。移住前に必ず担当課へ残予算を確認しましょう。
- 早期転出による返還 → 対策: 移住後5年以内に転出すると全額または半額の返還を求められます。定住の意思を固めてから申請しましょう。
必要書類チェックリスト
活用事例・想定シーン
事例1: 諏訪市へのUIJターン
最大40万円+α
長野県諏訪市では「UIJターン就業・創業移住支援補助金」として実施。東京圏だけでなく愛知県・大阪府からの移住も対象とするなど、独自に要件を緩和・拡大しているケースもあります。
事例2: 地域課題解決イベントへの参加
ネットワーク構築
移住後の定着には地域との繋がりが重要です。例えば経済産業省主催の「福島★復興グランプリ」のようなアイデアソンに参加し、地域のキーマンと繋がることで、移住後のキャリアや起業の成功率を高めることができます。
事例3: テレワーク移住
転職なしで受給
東京の企業に在籍したまま、地方へ移住して完全テレワークを行うケース。転職のリスクを負わずに移住支援金を受給できるため、ITエンジニアやクリエイターを中心に利用が増えています。
よくある質問(FAQ)
Q
フリーランス(個人事業主)も対象になりますか?
はい、対象になる場合があります。「テレワーク枠」で移住する場合や、都道府県の「起業支援金」の交付決定を受けて「起業枠」で移住する場合などが考えられます。ただし、単に場所を変えて事業を継続するだけでは対象外となる自治体もあるため、事前の確認が必要です。
Q
東京圏以外からの移住は対象外ですか?
国の制度としては「東京圏から」が基本ですが、自治体によっては大阪圏や名古屋圏からの移住、あるいは独自の「Uターン補助金」などを設けている場合があります(例:諏訪市の制度など)。移住先の自治体HPを確認することをお勧めします。
Q
申請のタイミングはいつですか?
一般的には「転入後3ヶ月以上1年以内」かつ「就業後3ヶ月以上経過」などの期間に申請を受け付ける自治体が多いです。転入後すぐに申請できるわけではない点、また1年を過ぎると申請できなくなる点に注意してください。
Q
支援金は課税対象になりますか?
はい、原則として一時所得として課税対象になります。確定申告が必要になる場合があるため、税務署等にご確認ください。
Q
学生も対象になりますか?
「地方就職学生支援事業」として、東京圏のキャンパスに通う学生が地方企業の選考活動に参加するための交通費支援があります。さらに令和7年度からは、卒業後の移住にかかる移転費も支援対象となる予定です。
まとめ
地方創生移住支援事業は、最大100万円+子育て加算という手厚い支援が魅力です。令和7年度からは学生向けの支援も拡充され、より幅広い層が利用しやすくなります。ただし、要件は複雑で自治体ごとに異なるため、事前の入念な確認が不可欠です。
移住を検討中の方は、まずは希望する自治体の担当窓口に相談し、ご自身が対象になるか確認することから始めましょう。
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免責事項: 本記事の情報は作成時点(令和7年度概算要求等の資料に基づく)のものです。補助金・支援金の内容は自治体により大きく異なり、変更される場合があります。申請前に必ず各自治体の公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。