CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)とは?2025年の最新動向
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、日本政府は「2035年までに乗用車新車販売で電動車100%」という目標を掲げています。この目標達成の中核を担う制度が、経済産業省による「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(通称:CEV補助金)」です。
2025年(令和7年度)においても、この補助金制度は継続される見込みであり、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV/PHEV)、燃料電池自動車(FCV)の購入を検討している個人や法人にとって、極めて重要な支援策となります。本記事では、令和7年度の概算要求や過去の実績に基づき、制度の仕組み、対象車種、申請手続き、そして注意すべき「返納」のリスクや「中古車」の扱いについて、詳細に解説します。
■ ポイント
・最大80万円(車種・条件による)の補助が受けられる国の制度です。
・東京都や埼玉県など、自治体の補助金と併用が可能です。
・新車が対象であり、中古車は原則対象外です。
・購入後、一定期間の保有義務があり、違反すると返納が必要です。
1. CEV補助金の基礎知識と令和7年度・令和8年度の見通し
CEV補助金は、環境負荷の低い自動車の初期導入コストを低減し、普及を加速させることを目的としています。ガソリン車に比べて車両価格が高額になりがちな電動車の購入ハードルを下げるための施策です。
制度の目的と背景
地球温暖化対策は待ったなしの課題であり、運輸部門におけるCO2排出量削減は急務です。また、災害時における「動く蓄電池」としての役割(レジリエンス向上)も期待されています。そのため、単に走行時にCO2を出さないだけでなく、外部給電機能を持つ車両に対して補助額を手厚くするなどの措置が取られています。
令和7年度(2025年)の予算と方針
令和7年度の予算概算要求においても、クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた予算が計上されています。基本的なスキームは前年度を踏襲しつつも、より充電インフラの整備状況や、メーカー側の取り組み(整備拠点の拡充、サイバーセキュリティ対策、ライフサイクル全体でのCO2削減努力)を評価して補助額を決定する仕組みが強化される傾向にあります。これにより、単に車を作るだけでなく、EVを使いやすい環境を整えているメーカーの車種が優遇される仕組みとなっています。
令和8年度以降の展望
「CEV補助金 令和8年度」と検索される方も多いですが、補助金は永続的なものではありません。普及が進めば、段階的に補助額が減額されたり、要件が厳格化されたりする可能性があります。欧米ではすでに補助金の縮小や打ち切りが始まっている国もあり、日本でも「今が最もお得に購入できる時期」である可能性が高いと言えます。長期的な視点で見れば、早めの導入が経済的メリットを最大化する鍵となります。
2. 補助対象となる車両(対象車)の詳細
CEV補助金の対象となるのは、「クリーンエネルギー自動車」として認定された車両です。具体的には以下のカテゴリーが該当します。
| 車種カテゴリー | 主な特徴 |
|---|
| 電気自動車(EV) | バッテリーに蓄えた電気のみで走行する車。走行中のCO2排出はゼロ。日産リーフ、サクラ、テスラ各モデルなど。 |
| プラグインハイブリッド車(PHV/PHEV) | 外部充電が可能で、電気のみでも長距離走行できるハイブリッド車。トヨタ プリウスPHEV、三菱 アウトランダーPHEVなど。 |
| 燃料電池自動車(FCV) | 水素と酸素の化学反応で発電して走行する車。トヨタ MIRAIなど。 |
| 超小型モビリティ | コンパクトな1〜2人乗りの電気自動車。地域の手軽な移動手段として注目。 |
| クリーンディーゼル車(CDV) | ※近年は対象外となる傾向、または補助額が限定的です。最新の公募要領確認が必須。 |
メーカー別の対応状況(トヨタ、日産、海外メーカー)
「CEV補助金 トヨタ」などの検索が多いように、各メーカーの車種がどの程度の補助金を受けられるかは購入の決め手となります。例えば、トヨタのbZ4XやプリウスPHEV、日産のサクラやアリアなどは主要な対象車です。また、テスラやBYD、ヒョンデといった海外メーカーのEVも、日本の型式指定を受けていれば対象となりますが、メーカー側の「整備体制」や「充電器設置への貢献度」によって補助額が減額されるケースがあるため注意が必要です。
注意:中古車は対象外です
CEV補助金は「新車の新規登録」が条件です。「CEV補助金 中古車」と調べる方もいますが、中古車を購入しても国からのCEV補助金は受け取れません。ただし、稀に自治体独自で中古EV向けの補助金を出しているケースがあるため、お住まいの地域の制度を確認する価値はあります。
3. 補助金額の決定メカニズムと目安
補助金額は一律ではありません。車両の性能(一充電走行距離など)や機能(外部給電機能の有無)によって細かく設定されています。
主な補助上限額(2024年度実績ベースの目安)
- 電気自動車(EV): 最大85万円(条件未達の場合は65万円など)
- 軽EV(日産サクラなど)は最大55万円程度となるケースが多いですが、性能要件を満たせば高額補助が期待できます。
- プラグインハイブリッド車(PHV): 最大55万円(条件未達の場合は45万円など)
- 燃料電池自動車(FCV): 最大255万円
- FCVは車両価格自体が高額であるため、補助額も大きく設定されています。
※記事タイトルの「最大80万円」は、一般的な乗用EVにおける主要な上限ラインを指しています。正確な金額は、年度ごとの予算成立後の「銘柄ごとの補助金一覧」で確認する必要があります。
補助額を左右する「外部給電機能」
災害時に車から家に電気を送る「V2H(Vehicle to Home)」対応や、1500Wのコンセントを備えている車両は、補助額が高く設定される傾向にあります。これは国が「電動車の社会的価値」として防災機能を重視しているためです。V2H機器自体の導入に対しても別途補助金が存在する場合があるため、セットでの導入を検討すると、より災害に強い自宅環境を構築できます。
4. 対象者と申請条件
補助金を受け取るためには、車両だけでなく申請者自身も条件を満たす必要があります。
申請できる人・法人
- 個人: 日本国内に居住していること。
- 法人: 日本国内で事業を営んでいること(リース会社を含む)。
- 地方公共団体: 公用車として導入する場合。
重要な義務:保有期間と返納規定
補助金を受けて購入した車両には、原則として「3年または4年」の保有義務が発生します(車種や登録時期により異なります)。
「CEV補助金 返納」というキーワードが検索される理由はここにあります。もし、保有義務期間内に車両を売却したり、廃車にしたり、譲渡したりする場合、受け取った補助金の一部(残存期間分)を国に返納しなければなりません。転勤や家族構成の変化で手放す可能性がある場合は、このリスクを十分に考慮してください。
※事故による全損(廃車)や、天災による滅失など、やむを得ない事情がある場合は、手続きを行うことで返納が免除されることがあります。自己都合での売却は返納対象となります。
5. 自治体補助金との併用でさらにお得に
CEV補助金の最大のメリットの一つは、地方自治体が実施している独自の補助金と「併用(二重取り)」が可能である点です。
東京都の事例(ZEV補助金)
「CEV補助金 東京都」は非常に注目度が高い組み合わせです。東京都は「ZEV普及促進事業」として、国の補助金とは別に、個人に対して数十万円(再エネ電力導入などの条件により最大で数十万円以上上乗せ)の助成を行っています。国と都の補助金を合わせると、実質的な値引き額が100万円〜150万円を超えるケースも珍しくありません。東京都在住の方は必ず確認すべき制度です。
埼玉県の事例
「CEV補助金 埼玉県」も同様です。埼玉県でもEV導入に対する補助制度を設けている年度があります。ただし、自治体の補助金は予算上限に達するのが早い傾向があるため、年度初めのチェックが欠かせません。その他、神奈川県や愛知県など、自動車産業が盛んな地域や環境対策に熱心な自治体でも独自の補助金制度が存在します。
■ ポイント:トータルコストを計算しよう
購入を検討する際は、以下の計算式で実質負担額をシミュレーションしましょう。
車両本体価格 - (国のCEV補助金 + 自治体の補助金 + エコカー減税などの税制優遇) = 実質購入価格
6. 申請方法・手順と必要書類
CEV補助金の申請は、原則としてオンラインシステム(jGrantsなど指定のシステム)を通じて行います。紙の申請書での受付は縮小・廃止の傾向にあります。
申請の大まかな流れ
- 車両の注文・契約: 新車ディーラーで対象車を注文します。
- 車両の登録・納車: ナンバープレートが付き、車検証が発行されます。車両代金の全額支払いを完了させます。
- 申請書類の準備: 車検証、領収書、振込証明書、住民票(個人の場合)などをスキャンまたは撮影します。
- オンライン申請: 一般社団法人次世代自動車振興センター(NeV)の申請ページからデータをアップロードします。
- 審査・交付決定: 審査には通常1〜2ヶ月程度かかります。不備があれば修正を求められます。
- 補助金の振込: 指定した口座に補助金が入金されます。
注意点:申請期限
補助金には「予算枠」があります。申請期間内であっても、予算がなくなり次第終了となります。特に人気車種の発売が重なると、年度の途中で受付終了となることもあるため、早めの行動が鉄則です。例年、秋から冬にかけて予算消化が進み、受付終了がアナウンスされることがあります。
7. よくある質問(FAQ)
CEV補助金に関して、ユーザーから寄せられる頻出の質問をまとめました。
Q. 補助金はいつ振り込まれますか?
A. 申請が受理されてから審査完了まで通常1〜2ヶ月、その後振込手続きに数週間かかります。申請件数が多い時期は3〜4ヶ月かかる場合もあります。余裕を持った資金計画を立てましょう。
Q. ローンやリースで購入した場合も対象ですか?
A. はい、対象です。ただし、所有権留保付きローンやリースの場合は、申請者が「使用者」となり、所有者(ローン会社やリース会社)からの承諾書など追加書類が必要になるケースがあります。リースの場合は、リース料の一部として補助金相当額が還元される仕組み(月々の支払いが安くなる)が一般的です。
Q. 申請を代行してもらうことはできますか?
A. ディーラーが申請手続きの一部をサポートしてくれる場合が多いですが、最終的な申請責任は購入者にあります。オンライン申請のアカウント作成などは本人が行う必要があります。
Q. 4年経たずに事故で廃車になりました。補助金は返納ですか?
A. 事故や天災など「本人の責によらない理由」で車両を使用できなくなった場合は、所定の手続き(罹災証明書や事故証明書の提出など)を行うことで、返納が免除される制度があります。勝手に廃車手続きをする前に、必ず次世代自動車振興センターへ相談してください。
8. まとめ:2025年はCEV導入の好機
2025年(令和7年度)のCEV補助金は、最大80万円規模の支援が期待できる非常に魅力的な制度です。ガソリン価格の高騰が続く中、ランニングコストの安い電気自動車への乗り換えは経済的なメリットも大きいです。
しかし、補助金制度は複雑で、予算上限による早期終了のリスクや、保有義務などのルールも存在します。東京都や埼玉県などの自治体補助金との併用を含め、最新の情報をしっかりと収集し、ディーラーとも相談しながら計画的に購入を進めることが成功の鍵です。
次のアクション:
- 一般社団法人次世代自動車振興センター(CEV)の公式サイトで最新の公募要領をチェック
- お住まいの自治体(都道府県・市区町村)の独自補助金の有無を確認
- 購入希望車種が補助金対象か、いくら補助が出るかをディーラーで確認
- 必要書類(住民票や印鑑証明など)を早めに準備
問い合わせ先情報(参考):
制度の詳細や最新の車種別補助額については、実施団体である一般社団法人次世代自動車振興センターの公式ウェブサイトをご確認ください。
一般社団法人次世代自動車振興センター(NeV)公式サイト