【2024年最新】シルバーカー購入費助成金完全ガイド|条件・申請方法・選び方を徹底解説
補助金詳細
Details65歳以上で歩行に不安のある方(自治体により異なる)
申請書、領収書、シルバーカーの仕様書(カタログのコピーなど)、本人確認書類、印鑑、通帳など(自治体により異なる)
シルバーカーの購入費用(四輪以上、腰掛けられる、荷物入れがある、ハンドル・フレーム・ストッパーがあるもの)
申請前チェックリスト
補助金概要
Overviewシルバーカー購入費助成金とは?制度の概要と背景
高齢者の外出をサポートし、活動範囲を広げるために欠かせない「シルバーカー」。しかし、機能性が高いモデルは数万円することもあり、年金暮らしの高齢者にとっては決して安くない買い物です。そこで活用したいのが、各自治体が独自に実施している「シルバーカー購入費助成金」です。
この制度は、高齢者がシルバーカーを購入する際に、その費用の一部を自治体が負担してくれるものです。介護保険制度とは異なり、市町村が独自予算で行っている「地域支援事業」や「高齢者福祉サービス」の一環として提供されています。
■ ポイント
シルバーカー購入費助成金は、国の介護保険制度ではなく、各自治体(市区町村)が独自に実施している制度です。そのため、住んでいる地域によって制度の有無や内容が大きく異なります。
シルバーカーと介護保険の関係
多くの方が混同しやすいのが、「介護保険でシルバーカーを安く借りられないのか?」という点です。結論から言うと、一般的な「シルバーカー」は介護保険の対象外となるケースがほとんどです。
| 項目 | シルバーカー | 歩行車(歩行器) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 荷物の運搬、歩行途中の休息、自立歩行者の補助 | 歩行機能の代替、体重を支える、リハビリ |
| 対象者 | 自立歩行が可能な方 | 歩行が困難で体を支える必要がある方 |
| 介護保険 | 原則対象外(全額自己負担) | レンタル対象(1〜3割負担) |
介護保険では、体重を預けて歩行を補助する「歩行車(歩行器)」はレンタルの対象になりますが、あくまで荷物を運びやすくし、休憩するための椅子がついている「シルバーカー」は、自助具とみなされ保険適用外となります。この「隙間」を埋めるために、自治体が独自に助成金を用意しているのです。
助成金額の相場と補助率
助成金額や補助率は自治体によって千差万別ですが、全国的な傾向としては以下のパターンが多く見られます。
一般的な補助内容
- 補助率:購入費用の2分の1 または 3分の1
- 上限額:5,000円 〜 10,000円程度
- 支給方式:償還払い(一度全額支払った後に口座に振り込まれる)または 給付券方式(差額のみを店舗で支払う)
例えば、20,000円のシルバーカーを購入する場合、補助率1/2・上限10,000円の自治体であれば、実質負担額は10,000円で済みます。上限額は決して高額ではありませんが、家計への負担を確実に軽減できる制度です。
自治体ごとの実施例(2024年時点の参考例)
※制度内容は年度ごとに変更される可能性があるため、必ず最新情報を各自治体へご確認ください。
| 自治体名 | 補助内容 | 上限額 |
|---|---|---|
| 千葉県市川市 | 購入費の1/2 | 8,000円 |
| 愛知県豊田市 | 購入費の1/2 | 10,000円 |
| 栃木県上三川町 | 購入費の1/3 | 5,000円 |
| 茨城県稲敷市 | 購入費の1/2 | 5,000円 |
| 東京都江戸川区 | 購入費の1/2(住民税非課税等の条件あり) | 15,000円(基準額30,000円) |
助成金を受けられる対象者の詳細条件
「高齢者なら誰でももらえる」わけではありません。予算の範囲内で本当に必要な人に届けるため、多くの自治体で厳格な要件が設けられています。ご自身やご家族が当てはまるか、以下のチェックポイントを確認してください。
1. 年齢要件
最も一般的なのは「65歳以上」です。一部の自治体では「70歳以上」や「60歳以上」とするケースもあります。
2. 介護認定の状況
ここが非常に重要な分岐点となります。自治体によって方針が真逆になることがあります。
- パターンA(自立支援型): 介護保険の認定(要支援・要介護)を「受けていない」人が対象。これから介護が必要にならないように予防するための助成。
- パターンB(福祉補完型): 介護保険の認定を受けているが、シルバーカーが保険対象外のため助成するケース。または、特定の要介護度以下の人が対象。
3. 所得制限・世帯状況
福祉施策の一環であるため、経済的な困窮度合いが考慮されることがあります。
- 市民税非課税世帯であること
- 生活保護受給世帯であること
- 世帯全員の所得が一定以下であること
4. その他の条件
- 当該市町村に住民票があり、実際に居住していること(施設入所中は対象外となる場合が多い)。
- 過去に同じ助成金を受けていないこと(「1人1回限り」や「5年に1回」などの制限)。
- 市税の滞納がないこと。
- 医師や地域包括支援センター等から、歩行補助具の必要性を認められていること。
補助対象となるシルバーカーの基準
どんなカートでも良いわけではありません。安全性や機能性が確保された「シルバーカー」として認められる製品を選ぶ必要があります。ショッピングカートや、単なる荷物運び用の台車は対象外です。
必須となる機能要件
多くの自治体で共通する要件は以下の通りです。
- 車輪数: 4輪以上であること(安定性確保のため)。
- 座面: 休息するための椅子(座面)が付いていること。
- 収納: 買い物かごや荷物を入れる収納スペースがあること。
- ブレーキ: 手元で操作できるブレーキ(駐車ブレーキ含む)があること。
- 安全性: SGマーク(製品安全協会)またはそれに準ずる安全基準を満たしていること。
対象外になりやすい製品
- シニアカー(電動カート): ハンドル操作で自動で走る電動車いすの一種は、シルバーカーとは全く別の乗り物であり、この助成金の対象外です(介護保険レンタル等の対象)。
- 歩行車(歩行器): 介護保険レンタルの対象となる「歩行車」は、購入助成の対象外となる場合があります。
- 中古品・個人売買: メルカリやヤフオク、リサイクルショップで購入した中古品は、領収書や品質保証の観点から対象外です。
申請から受給までの完全手順フロー
手続きの順番を間違えると、「せっかく買ったのに助成金が出ない」という事態になりかねません。特に重要なのは「購入前の申請が必要かどうか」です。
パターン1:事前申請方式(要注意!)
多くの自治体がこの方式を採用しています。購入前に「買いたい」という意思表示と審査が必要です。
- 相談・選定: ケアマネジャーや福祉用具店で、購入したいシルバーカーを選び、見積書をもらう。
- 申請(購入前): 市役所の窓口へ申請書と見積書を提出する。
- 決定通知: 自治体から「助成決定通知書」が届く。
- 購入: 通知が届いてから、指定された方法で購入する。
- 請求: 領収書を添えて、助成金を請求する。
- 振込: 指定口座に助成金が振り込まれる。
パターン2:事後申請方式
一部の自治体では、購入後の申請を認めています。
- 購入: 対象となるシルバーカーを購入し、領収書(宛名や品名が明記されたもの)をもらう。
- 申請: 領収書、カタログのコピー(仕様がわかるもの)、申請書を窓口へ提出する。
- 審査・振込: 後日、指定口座に振り込まれる。
申請に必要な書類(例)
- 申請書: 窓口やHPで入手。
- 見積書(事前申請の場合): 販売店で作成してもらう。
- 領収書(事後申請の場合): 購入者本人の氏名、品名(「シルバーカー代」等)、金額、発行日が記載されたもの。レシート不可の場合が多い。
- 製品カタログのコピー: 購入する製品が助成対象(SGマーク付き、座面あり等)であることを証明するため。
- 本人確認書類: マイナンバーカード、保険証など。
- 振込先口座がわかるもの: 通帳やキャッシュカード。
- 印鑑: 認印(シャチハタ不可の場合あり)。
失敗しないシルバーカーの選び方
助成金を使うからには、長く快適に使える一台を選びたいものです。使用者の身体状況や生活環境に合わせて選ぶポイントを解説します。
■ ポイント
通販で安易に決めるのではなく、福祉用具専門相談員がいる店舗で実際に試乗することをおすすめします。ハンドルの高さやブレーキの利き具合は、現物で確認しないと分かりません。
タイプ別の特徴
| タイプ | 特徴 | おすすめの方 |
|---|---|---|
| コンパクトタイプ | 軽量で小回りが利く。持ち運びしやすいが、座面や収納は小さめ。 | バスや電車で移動する方、自立度が高い方 |
| ミドルタイプ | コンパクトとスタンダードの中間。収納力と軽量さのバランスが良い。 | 近所の散歩や買い物がメインの方 |
| スタンダードタイプ | 座面が広く安定感抜群。収納量も多いが、本体が大きく重い。 | しっかり休憩したい方、まとめ買いをする方 |
チェックすべき機能
- ハンドルの高さ: 「身長÷2 + 5〜10cm」が目安です。高さ調節機能がついているものを選びましょう。
- ブレーキの形状: 握るタイプか、バーを下げるタイプか。握力が弱くても操作できるか確認が必要です。
- キャスターの動き: 360度回転するか、直進固定か。回転すると小回りが利きますが、慣れないとふらつく原因にもなります。
よくある質問(FAQ)
助成金がない場合の対処法
残念ながら、お住まいの自治体にシルバーカー購入費助成制度がない場合もあります。その場合の選択肢についても触れておきます。
1. 社会福祉協議会のリサイクル事業
各地域の社会福祉協議会では、不要になった福祉用具の寄付を受け、必要な人に安価(または無料)で譲渡・貸出する事業を行っていることがあります。「善意銀行」や「福祉用具リサイクル」などの名称で実施されていないか問い合わせてみましょう。
2. 介護保険での歩行器レンタルを検討
足腰が弱ってきてシルバーカーを検討している場合、実はシルバーカーではなく「歩行車(歩行器)」の方が身体に適している可能性があります。この場合、要介護認定を受けていれば月額数百円程度でレンタルが可能です。担当のケアマネジャーに「シルバーカーを買おうか迷っている」と相談することで、より安く、より安全な選択肢(レンタル)が見つかるかもしれません。
まとめ
シルバーカー購入費助成金は、高齢者の自立と社会参加を応援する貴重な制度です。最大1万円程度の補助とはいえ、年金生活においては大きな助けとなります。
重要なのは、「買う前に調べる」「買う前に相談する」ことです。自己判断で購入してしまうと、対象外になったり、身体に合わない製品を選んでしまったりするリスクがあります。まずは、お住まいの市役所の「高齢福祉課」や、お近くの「地域包括支援センター」に、制度の有無と利用条件を確認することから始めてください。
適切なシルバーカーを手に入れ、安全で快適な外出を楽しみましょう。
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|---|---|---|---|---|---|
| 補助金額 | 最大1万円 | 最大50万円 | 最大2000円/人 | 最大2,500円 | 最大1万円 |
| 補助率 | — | 対象経費の2分の1以内(千円未満切り捨て) | 敬老祝い品贈呈:祝い品等を贈呈した高齢者の人数 × 500円 敬老のつどい:参加高齢者数 × 2,000円 + 地域団体区域の高齢者数 × 200円 | 購入費の半額助成(年度内上限2,500円) | 100円券と300円券を25枚ずつ交付(合計1万円相当) |
| 申請締切 | 自治体により異なる(購入後6ヶ月以内など) | 令和7年12月26日まで | 令和7年12月19日まで | 令和8年3月31日まで | 令和8年3月31日まで |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 90.0% | 30.0% | 30.0% | 30.0% | 95.0% |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
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