対象となる方

  • お住まいの市区町村に住民登録がある40歳未満の方
  • 医師によりがんと診断され、在宅での療養生活に支援が必要な方
  • 介護保険など、他の公的制度で同様のサービスを受けられない方

申請手順

ステップ内容
STEP 1市区町村の担当窓口へ事前相談・必要書類の準備(申請書、医師の意見書等)
STEP 2窓口または郵送で利用申請書を提出
STEP 3審査(約1~2週間)→ 利用承認通知書の受領
STEP 4サービス利用・事業者へ費用を支払い → 助成金請求 → 指定口座へ振込

助成金額・助成率

項目内容
助成上限額最大 54,000円/月
助成率対象サービス利用料の9割(自己負担1割)
利用上限額1ヶ月あたり60,000円までのサービス利用が対象

計算例: 1ヶ月のサービス利用料が50,000円の場合 → 50,000円 × 90% = 45,000円が助成されます。自己負担は5,000円です。利用料が70,000円の場合、上限60,000円の9割である54,000円が助成され、自己負担は16,000円となります。

対象者・申請要件

対象となる方

  • 申請日およびサービス利用日に、市区町村内に住所を有する方
  • 40歳未満の方(自治体により年齢要件が異なる場合があります)
  • 医師が一般に認められている医学的知見に基づき、回復の見込みがない状態に至ったと判断したがん患者の方(治癒を目的とした治療を行わない方)
  • 在宅での療養生活において、介護や生活支援を必要とする方
  • 介護保険法等の他の制度において、同種のサービスを受けることができない方

対象とならない場合

  • 病院に入院中または介護保険施設等に入所中の方
  • 介護保険制度の第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)に該当する方
  • 他の制度(障害者総合支援法など)で同様のサービスを既に受給している方

助成対象サービス

サービス区分詳細対象可否
訪問介護身体介護(入浴、排せつ、食事介助)、生活援助(掃除、洗濯、調理)、通院等乗降介助
訪問入浴介護自宅の浴槽での入浴が困難な場合に、看護職員と介護職員が訪問し入浴を介助
福祉用具貸与車いす、特殊寝台、床ずれ防止用具、手すり、スロープ、歩行器、移動用リフト等
福祉用具購入腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具部分等
医療費・薬剤費診察料、検査費用、薬剤費、訪問看護費用など×

重要: サービスの利用は、介護保険法に基づき指定を受けた事業者に限られます。また、利用承認の決定前に利用したサービスは助成対象外となるため、必ず事前に申請手続きを行ってください。

必要書類一覧

No.書類名備考
1利用申請書各市区町村の公式サイトよりダウンロードまたは窓口で入手
2医師の意見書主治医等に作成を依頼(文書料は自己負担)
3健康保険証の写し対象者本人のもの
4申請者の本人確認書類の写し運転免許証、マイナンバーカード等
5助成金交付請求書サービス利用後に提出
6領収書およびサービス利用明細書の写し請求時に添付

利用承認のポイント

主な確認項目

  1. 対象者要件の合致: 年齢、居住地、病状などの要件をすべて満たしているか
  2. 医師の意見書の妥当性: 在宅療養の必要性が医学的見地から明確に記載されているか
  3. 他制度との重複の有無: 介護保険や障害者総合支援法など、同様のサービスを給付する他制度の対象となっていないか
  4. 申請書類の不備: 提出書類に記載漏れや添付書類の不足がないか

円滑に手続きを進めるポイント

  • 申請前に必ず市区町村の担当窓口に電話で相談する
  • 主治医やケアマネジャー、ソーシャルワーカー等と連携し、必要なサービス内容を検討する
  • 医師の意見書の作成を早めに依頼する
  • 提出前に申請書類のコピーを保管しておく

本事業は、要件を満たした方を支援する制度であり、予算の範囲内で申請を承認する形式です。競争的な採択審査はないため、採択率という指標は公表されていません。

よくある質問

Q1: 介護保険制度との違いは何ですか?

A: 介護保険制度は原則として40歳以上の方が対象です。本事業は、介護保険の対象とならない40歳未満の若年がん患者の方々が、同様の在宅介護サービスを利用できるよう支援することを目的としています。

Q2: 申請から助成金の振込まで、どのくらいの期間がかかりますか?

A: 自治体や申請状況によりますが、利用申請から承認通知までは1~2週間程度、サービス利用後の助成金請求から振込までは1~2ヶ月程度が一般的です。詳細は申請先の自治体にご確認ください。

Q3: どの介護サービス事業者でも利用できますか?

A: いいえ、利用できるのは介護保険法に基づき都道府県や市区町村から指定を受けた事業者に限られます。利用したい事業者が対象かどうかは、事前に自治体の窓口や事業者に確認することをお勧めします。

Q4: 助成金の請求はいつまでに行えばよいですか?

A: サービスを利用した月の翌月に請求するのが基本ですが、数ヶ月分をまとめて請求することも可能な場合があります。ただし、請求権には時効(通常2年程度)が設けられていることが多いため、早めに手続きを行ってください。

Q5: 家族が代理で申請することは可能ですか?

A: はい、可能です。ご本人の体調等により申請が難しい場合は、ご家族等が代理で申請手続きを行うことができます。助成金の受領に関しても委任状を提出することで代理受領が可能な場合があります。

制度の概要・背景

本事業は、AYA世代(15歳~39歳)を含む40歳未満の若年がん患者が、住み慣れた自宅で自分らしく安心して療養生活を送れるよう支援することを目的としています。若年のがん患者は、介護保険制度の対象外であるため、在宅での介護サービスを利用する際の経済的負担が大きな課題となっていました。

この制度は、そうした制度の谷間を埋め、患者本人とその家族の身体的・精神的・経済的負担を軽減するために、多くの地方自治体で導入が進んでいます。在宅におけるターミナルケア(終末期医療)の質を向上させ、患者の尊厳を守る上で重要な役割を担っています。

まとめ・お問い合わせ先

若年がん患者在宅療養生活支援事業は、40歳未満のがん患者の方とそのご家族にとって、在宅療養を支える非常に心強い制度です。利用を検討される方は、まずはお住まいの市区町村の担当窓口へ相談することから始めてください。

お問い合わせ先

実施機関: お住まいの市区町村
担当部署: 保健福祉センター、健康推進課、健康危機管理課など(自治体により名称が異なります)
電話: 各市区町村の代表電話または公式サイトをご確認ください
公式サイト例: 北九州市 若年がん患者在宅療養生活支援事業