対象となる方
- 鎌倉市内の対象区域で、がけ崩れの危険がある土地の防災工事を検討している個人の方
- 人家(居住用の建物)を守るための防災工事または樹木伐採工事を計画している方
- 市の担当者による現地確認を受け、助成対象である旨の通知を受けた方
- 防災工事の場合、対象家屋が新築・建替後10年を経過していること
申請手順
重要: 本制度の利用には、必ず工事着手前に市への事前相談と申請、そして交付決定通知の受領が必要です。事前着手した工事は一切補助対象外となりますのでご注意ください。
補助金額・補助率
本制度では、工事の種類に応じて補助限度額が設定されています。防災工事と伐採工事の補助金を同時に受けることはできません。
計算例(防災工事): 対象工事費が1,200万円の場合
1,200万円 × 補助率1/2 = 600万円
補助上限額が500万円のため、交付額は500万円となります。
防災工事の利子補給制度
防災工事を行う方が、工事費から補助金等を差し引いた額を金融機関から借り入れた場合、支払った利子の一部を助成する利子補給制度も利用できます。詳細は市の担当窓口へお問い合わせください。
対象者・申請要件
助成対象となる方
- 県知事から擁壁等の設置・改造に関する勧告・改善命令を受けた方、または市長からがけ崩れ等の予防に関する通知を受けた方。
- 改善命令を受けた日から6ヶ月以内、または勧告・通知を受けた日から1年以内に申請する方。
助成対象となる場所・建物
- 対象区域: 宅地造成工事規制区域、急傾斜地崩壊危険区域、およびこれらと同程度の区域内。
- がけの条件: 高さが概ね2m以上、勾配30°以上の斜面の崩壊により人家等に被害が生じる恐れのある箇所。
- 防災工事対象建物: 被災が予想される人家が新築・建替してから10年を経過していること。
- 伐採工事対象建物: 被災が予想される人家が新築・建替してから5年を経過していること。
助成対象外となる場合
- 公共団体、公共企業体、宅地造成を業とする事業者。
- 人家を新築・建替する目的で行う工事。
- 市税等を滞納している場合。
- 鎌倉市暴力団排除条例に規定する暴力団員等に該当する場合。
補助対象経費
重要: 補助金の交付決定前に発注・契約・着手した工事に係る経費は、すべて補助対象外となります。必ず交付決定通知書の日付以降に契約・着手してください。
必要書類一覧
申請には以下の書類が必要です。様式は鎌倉市の公式サイトからダウンロードできます。工事内容によって追加書類が必要となる場合がありますので、事前相談の際にご確認ください。
審査基準・採択のポイント
主な審査項目
本制度の審査では、以下の点が総合的に評価されます。
- 緊急性・危険性: がけ崩れ等による人家への被害の危険性が客観的に高いか。
- 計画の妥当性: 計画されている防災工事が、危険を除去・軽減するために適切かつ効果的か。
- 費用の妥当性: 見積金額が、工事内容に対して社会通念上妥当な範囲であるか。
- 法令遵守: 関連する法令(建築基準法、都市計画法等)の手続きが適切に行われているか。
採択率を高めるポイント
- 事前相談の徹底: 申請前に必ず市の担当者と十分に協議し、計画の方向性や必要書類について確認する。
- 危険性の明確化: 現況写真や専門家(設計士等)の所見を添付し、工事の必要性を具体的に示す。
- 複数見積の取得: 複数の施工業者から見積もりを取得し、費用の妥当性を担保する。
- 書類の不備をなくす: 申請書類の記入漏れや添付書類の不足がないよう、提出前に複数回確認する。
よくある質問
Q1: 相談すれば必ず補助金を受けられますか?
A: いいえ、必ず受けられるわけではありません。市の担当者による現地確認の結果、がけの高さや勾配、人家への危険性などの要件を満たさない場合は対象外となります。
Q2: 申請から交付決定までどのくらいかかりますか?
A: 審査会が月1回開催されるため、申請のタイミングによりますが、通常1〜2ヶ月程度かかります。工期を考慮し、余裕を持った申請が必要です。
Q3: 新築住宅の建設と同時に、裏山の防災工事を行いたいのですが対象になりますか?
A: いいえ、対象外です。人家を新築・建替する目的の工事は助成の対象から除外されます。また、防災工事の対象となるには、被災が予想される人家が新築・建替後10年を経過している必要があります。
Q4: 自分の土地ではなく、隣地のがけが危険な場合も対象になりますか?
A: 申請者は工事を行う方(通常は土地の所有者)となります。隣地のがけが危険な場合は、まずその土地の所有者に対応を求めることが基本となります。ただし、状況によっては土地所有者の承諾を得て工事を行うことで対象となる場合もありますので、市の担当者にご相談ください。
制度の概要・背景
鎌倉市 既成宅地等防災工事資金助成制度は、がけ崩れによる災害を未然に防ぎ、市民の生命及び財産を保護することを目的として設けられています。鎌倉市は地理的特性からがけ地が多く、豪雨や地震による土砂災害のリスクを抱えています。本制度は、個人が実施する防災対策工事にかかる経済的負担を軽減することで、自主的な防災対策を促進し、安全なまちづくりを推進するための重要な施策です。
平成24年には災害発生後の拡大防止工事も対象に含め、令和3年には助成限度額を引き上げるなど、社会情勢や市民のニーズに応じて制度改正が行われています。
まとめ・お問い合わせ先
本制度は、鎌倉市内のがけ地に面した家屋の安全性を高めるために非常に有効な支援策です。工事費用が高額になりがちな防災工事において、最大500万円の助成は大きな助けとなります。申請には事前相談が必須であり、手続きに時間を要するため、工事を検討されている方は、できるだけ早期に市の担当窓口へ相談を開始することをお勧めします。