岩手県盛岡市では、保育所や幼稚園に通っていないお子様を対象に、保護者の就労要件を問わず時間単位で利用できる『盛岡市こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)』を2025年7月より開始します。1時間あたり300円という安価な料金設定で、すべての子育て世帯の育児負担軽減と、お子様の良質な成育環境の確保を目的としています。本記事では、制度の概要から具体的な利用方法、対象施設の情報までを詳しく解説します。
この記事でわかること
- 盛岡市こども誰でも通園制度の対象者と利用時間の上限
- 1時間300円から利用できる料金体系と世帯所得に応じた減免制度
- とりょう保育園などの実施施設における具体的な利用ルール
- 初回面談から親子通園、実際の利用に至るまでの5つのステップ
盛岡市こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)の概要
『こども誰でも通園制度』は、児童福祉法及び子ども・子育て支援法の改正に基づき、令和7年度(2025年度)から全国で本格的に施行される新しい支援制度です。盛岡市ではこれを『乳児等通園支援事業』として位置づけ、地域の子育て支援を強化しています。
従来の保育制度は、保護者の就労や介護といった『保育を必要とする事由』がなければ利用できませんでした。しかし、本制度では就労要件を問わず、専業主婦・主夫家庭や短時間勤務の方でも、月一定時間までの範囲内で柔軟に保育施設を利用することが可能となります。
事業の目的と背景
本事業の最大の目的は、すべてのこどもの育ちを応援することにあります。家庭内だけで育児を完結させるのではなく、社会全体でこどもを見守り、集団生活の経験を通じてこどもの社会性を養う機会を提供します。また、保護者にとっても『自分自身の時間』を持つことで、精神的なリフレッシュを図り、孤立した育児を防ぐ効果が期待されています。
利用対象者と基本条件
本制度を利用するためには、一定の要件を満たす必要があります。基本的には『現在、認可保育所や幼稚園等に籍を置いていないお子様』が対象となります。
利用上の注意点
- 月10時間を超えての利用はできません。
- 既に認可保育園等に在籍している場合は対象外となります。
- 各施設ごとに受け入れ定員が定められており、希望日に必ず予約できるとは限りません。
実施施設と具体的な利用ルール(とりょう保育園の事例)
盛岡市立とりょう保育園を例に、実際の現場での運用ルールを確認しましょう。他の施設でも概ね同様の運用がなされますが、細かな時間は異なる場合があります。
1. 実施日時と定員
月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)の9時から17時までが基本となります。午前(9:00~13:00)と午後(13:00~17:00)の2部制を採用している場合があり、同日の連続利用が制限されることもあります。定員は施設によりますが、とりょう保育園では同時利用3名、受入上限登録者数25名としています。
2. 給食とおやつの提供
離乳食が完了した満1歳6か月以上のお子様を対象に、指定の曜日に給食(1食300円)やおやつ(1食100円)の提供が行われます。アレルギー対応や安全確保のため、提供開始は初回利用から1か月程度経過し、お子様が園に慣れてからとなります。
3. 親子通園(慣らし保育)
お子様が安心して過ごせるよう、初回利用時や初めて食事を摂る際には必ず『親子通園』が必要です。保護者も一緒に園内で過ごし、お子様の様子を職員と共有します。慣れ具合に応じて複数回実施されることもあります。
利用開始までの5ステップ
制度を利用するには、事前の登録と面談が必須です。以下の流れに沿って手続きを進めてください。
1
書類の準備
市の公式サイト等から『こどもの健康と様子』や『健康状態調査票』をダウンロードし、事前に記入しておきます。
2
初回面談の申請
総合支援システム等を通じて初回面談の申し込みを行います。後日、園から日程調整の連絡が入ります。
3
初回面談の実施
記入済みの書類を持参し、園で面談を受けます。アレルギーの有無や普段の生活リズムについて詳しく共有します。
4
親子通園
実際にお子様と一緒に園へ行き、1時間程度の親子通園を行います。園の雰囲気に慣れることが目的です。
5
予約・利用開始
面談と親子通園が完了したら、システムから希望日を予約し、いよいよ本格的な利用がスタートします。
事業者向けの公募情報と補助金について
盛岡市では、本制度を実施する事業者の公募も行っています。対象は市内で保育所、認定こども園、地域型保育事業所、認可外保育施設等を運営する事業者です。
事業者向けメリットと審査基準
実施事業者には、利用実績に応じた補助金が交付されます。審査では『事業の趣旨への理解』『職員体制の具体性』『要支援家庭や障がい児への対応体制』などが厳格に評価されます。空き定員を活用する『余裕活用型』だけでなく、専用枠を設ける『一般型』での応募も可能です。
成功する補助金活用のためのアドバイス
一般的に、行政が提供する新しい支援制度を最大限に活用するためには、以下のポイントを意識することが重要です。
- 早めの登録: 制度開始直後は申し込みが集中する可能性があります。募集が始まったら速やかに初回面談の予約を入れることが推奨されます。
- 必要書類の正確な記入: アレルギー情報や健康状態の不備は、利用開始の遅れに直結します。母子手帳を確認しながら正確に記入しましょう。
- キャンセルのマナー: 多くの待機者が予想される制度です。キャンセルポリシーを確認し、予定変更の際は早めに連絡することで、地域全体での円滑な運営に寄与できます。
よくある質問(FAQ)
Q誰でも利用できますか?就労証明書は必要ですか?
はい、保育所等に通っていない対象年齢のお子様であれば、どなたでも利用可能です。就労証明書の提出も不要です。
Q利用料金の支払い方法はどうなりますか?
利用の翌月に盛岡市から納付書が郵送されます。指定の金融機関等の窓口にて期限内に納付してください。園での直接支払いはありません。
Qアレルギーがありますが、給食は食べられますか?
初回面談時にアレルギー情報の詳細を共有いただきます。安全が確保できない場合はお弁当の持参をお願いすることもあります。園との相談が必須です。
Q利用時間の単位はどうなっていますか?
1回あたり1時間から利用でき、それを超える場合は30分単位での計算となります。月間合計10時間が上限です。
Q市外に住んでいますが利用できますか?
原則として盛岡市内に住民票がある方を対象とした事業です。詳細な居住地要件については、子育てあんしん課へお問い合わせください。
盛岡市こども誰でも通園制度は、孤立しがちな子育て家庭に新しい『預け先』の選択肢を提供する画期的な制度です。1時間300円という利用しやすい価格設定と、就労を問わない柔軟な仕組みを最大限に活用し、親子ともに健やかな生活を送りましょう。まずは公式サイトから必要書類を確認し、準備を始めることをお勧めします。
盛岡市の子育て支援を今すぐチェック
最新の空き状況や実施施設の詳細は、盛岡市子ども未来部 子育てあんしん課(019-613-8347)へお問い合わせください。
免責事項: 本記事の情報は2025年度の事業計画に基づき作成したものです。制度の具体的な運用や料金、実施施設は変更される場合があります。利用申請の際は必ず盛岡市の公式サイトで最新の情報をご確認ください。