岩手県滝沢市では、東京圏から市内への移住を促進し、地域の中小企業における人手不足を解消するため、最大100万円(子育て世帯にはさらなる加算あり)を支給する『移住支援補助金』を実施しています。本制度は、東京23区での勤務経験がある方が滝沢市で就業・起業・テレワークを行う場合に、その経済的負担を大幅に軽減するものです。
この記事でわかること
- 滝沢市移住支援金の対象となる移住元の条件と勤務要件
- 世帯100万円、子育て加算を含めた最大支給額の詳細
- 就業・テレワーク・起業・関係人口という4つの選択肢
- 申請から受取までの具体的なステップと必要書類のポイント
滝沢市移住支援補助金の支給金額と加算制度
滝沢市の移住支援補助金は、世帯の構成人数や帯同する子どもの数によって支給額が決定されます。特に令和5年4月1日以降に転入された子育て世帯に対しては、18歳未満の世帯員一人につき多額の加算が行われるため、非常に手厚い支援となっています。
子育て世帯への強力な加算制度
18歳未満の世帯員一人につき:最大100万円加算
例:夫婦と子ども2人で移住した場合、基本額100万円 + 加算200万円(100万×2人)= 合計300万円の支給となる可能性があります。
※令和5年4月1日以降に転入した方が対象となります。
重要:申請対象者の3つの必須要件
本補助金を申請するためには、『移住元』『移住先』『働き方』の3つの観点から全ての要件を満たす必要があります。特に移住前の居住地・通勤履歴については、雇用保険の加入記録や住民票による公的な証明が求められます。
1. 移住元に関する要件(東京圏での実績)
滝沢市に住民票を移す直前の10年間のうち、通算で5年以上、かつ直近1年以上において以下のいずれかに該当する必要があります。
- 東京23区内に在住していたこと。
- 東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)の条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内へ通勤していたこと(雇用保険の被保険者または個人事業主として)。
- 東京23区内の大学等へ通学し、その後東京23区内の企業等へ就職した期間(通学期間も対象期間に加算可能)。
注意:東京圏の条件不利地域とは?
以下の地域に住んでいた場合は、条件不利地域とみなされ、通学・通勤期間のカウントから除外される場合があります。
- 東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村、小笠原村
- 埼玉県:秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町
- 千葉県:館山市、旭市、勝浦市、鴨川市、富津市、いすみ市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市等
- 神奈川県:山北町、真鶴町、清川村
2. 移住先(滝沢市)に関する要件
3. 就業・起業等に関する要件(選べる4つの区分)
補助金の受給には、滝沢市での『仕事』に関する以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
(A) 就業:マッチングサイト求人への応募
岩手県が開設するマッチングサイト『シゴトバクラシバいわて』等に掲載されている、移住支援金対象の求人に応募して採用されることが条件です。
- 週20時間以上の無期雇用契約であること。
- 申請時において当該法人に連続して3ヶ月以上在職していること。
- 3親等以内の親族が代表者を務める企業への就業ではないこと。
(B) テレワーク:現在の仕事を継続
所属先企業からの命令ではなく、自己の意思により移住し、移住先を生活の本拠として移住元の業務を継続する場合が対象です。
- 所属企業から移住に伴う資金提供(地方創生テレワーク交付金等)を受けていないこと。
- 原則として滝沢市内に居住し、オンライン等で業務を完結させていること。
(C) 起業:岩手県の起業支援金を受給
岩手県が実施する『起業支援事業』の交付決定を申請日前1年以内に受けている必要があります。これは「地域課題の解決」を目的とした起業が主に対象となります。
(D) 関係人口:地域との深い繋がり
滝沢市独自の要件として、以下のような「関係人口」に該当する場合も対象となります。
- 岩手県が実施する関係人口創出事業の取組に参加した実績がある者。
- 滝沢市内にある高等教育機関(岩手県立大学など)の卒業生である者。
申請から受取までの5ステップ
1
事前相談
移住前または就業前に、滝沢市役所の担当部署へ要件の確認を行います。特に移住元での勤務日数の計算ミスが多いため、早めの相談を推奨します。
2
滝沢市への転入・住民票作成
実際に滝沢市へ移住し、転入手続きを完了させます。ここから申請可能になるまで3ヶ月待機する必要があります。
3
就業実績の積み上げ
就業区分の場合、対象企業で3ヶ月以上継続して勤務している実績が必要です。会社から「就業証明書」の発行を受けます。
4
本申請(書類提出)
必要書類を全て揃え、滝沢市役所へ提出します。転入から1年以内に申請を完了させる必要がありますので期限に注意してください。
5
審査・交付決定・入金
市による審査が行われ、交付決定通知書が届きます。その後、請求書を提出することで指定口座に補助金が振り込まれます。
失敗しないための申請ノウハウと注意点
採択に向けた重要ポイント
- 書類の整合性: 移住元の「在職証明書」の日付と、住民票の「転入日」に空白期間がないか厳密にチェックされます。
- 退職・転職のタイミング: 東京23区内での最終勤務日から滝沢市での就業開始日までの期間が長すぎると、要件外とされる場合があります。
- 予算の早期終了: 滝沢市の予算枠は非常に限られています(年間数件程度)。移住が決まったら、すぐに「予約」に近い形での相談をお勧めします。
返還規定について(必ずご確認ください)
補助金を受給した後、以下の条件に該当した場合は原則として全額または半額の返還が命じられます。
- 申請日から1年以内に滝沢市から転出した場合(全額返還)
- 申請日から1年以内に補助金の要件を満たす職を辞した場合(全額返還)
- 申請日から3年以上5年以内に滝沢市から転出した場合(半額返還)
- 虚偽の申請や不正な手段により受給したことが判明した場合(全額返還)
よくある質問(FAQ)
Q東京23区内の企業に勤めていましたが、在宅勤務(テレワーク)でした。対象になりますか?
はい、対象になります。東京圏に在住し、東京23区内の企業へ「通勤」していた実績(テレワークを含む)があれば、雇用保険の被保険者記録等で証明することで要件を満たせます。
Q「いわて若者移住支援金(25万円)」と併用できますか?
いいえ、併用はできません。この「滝沢市移住支援補助金」は最大100万円の支援であり、「いわて若者移住支援金」はそれとは別の、主に対象外地域(23区外の東京圏など)からの39歳以下の移住者を対象とした制度です。どちらか一方のみの申請となります。
Q個人事業主でも申請できますか?
可能です。ただし、東京23区内での事業実績(確定申告書Bや開業届、支払調書など)による客観的な証明が必要となります。滝沢市に移住後も引き続き事業を継続する「テレワーク区分」等での申請が一般的です。
Q大学卒業後、そのまま滝沢市へ移住した場合は対象ですか?
大学在学期間が5年以上あり、その間東京23区内に在住または通学していた場合は対象になる可能性があります。ただし、基本的には「就業実績」が重視されるため、新卒の場合は「いわて若者移住支援金(新卒枠)」の方が適している場合があります。
Q申請に必要な書類を失くしてしまいました。どうすればいいですか?
雇用保険の被保険者記録はハローワークで再発行が可能です。住民票の除票などは以前の自治体へ郵送で請求できます。全ての書類を揃えるのに時間がかかるため、余裕を持って準備を開始してください。
滝沢市移住支援補助金は、東京圏でのキャリアを活かしつつ、岩手県での新しい生活をスタートさせるための強力なバックアップとなります。特に子育て世帯には非常に手厚い金額が用意されていますが、予算件数には限りがある点に注意が必要です。まずはご自身が要件に合致しているか、市役所への事前相談から始めてみましょう。専門家のサポートを受けることで、書類不備による不採択リスクを減らすことも可能です。
滝沢市での新しい暮らしを、補助金で賢くスタート!
申請のタイミングや要件の確認など、不明点はすぐに自治体窓口または専門家へご相談ください。
免責事項: 本記事の情報は令和7年度の予算情報および過去の実施要綱に基づき作成されています。補助金の詳細な要件、受付状況、支給額は予算の執行状況や制度改正により変更される場合があります。申請にあたっては、必ず滝沢市の公式サイトをご確認いただくか、担当部署へ直接お問い合わせください。