福井市内で地域課題の解決やコミュニティの活性化に励んでいる団体の皆さんにとって、活動資金の確保は常に大きな課題ではないでしょうか。福井市が実施する’ふくい市民活動基金’は、そんなボランティアグループやNPO法人の新しい挑戦を強力にバックアップしてくれる制度です。初回であれば事業費の全額を補助してもらえるという、全国的にも珍しい手厚いサポートが魅力ですが、申請には事前のエントリーが必須となるため、早めの準備が欠かせません。
この補助金の要点
福井市内の公益的な活動に対し、最大40万円の助成が行われます。1回目の申請なら補助率は100%となっており、自己負担なしで事業を開始できるのが最大の特徴です。ただし、1月14日から始まる事前エントリーを済ませていないと本申請ができない点には十分注意してください。
ふくい市民活動基金の概要とメリット
この基金は、市民が主役となって進めるまちづくりを財政面から支えるために設置されました。対象となるのは、福井市内で活動するNPO法人やボランティア団体、自治会など、非営利で公益的な活動を行っている組織です。法人格の有無を問わず、一定のルールに基づいて運営されている団体であれば、多くのケースで申請のチャンスがあります。
助成金額はコースにより異なりますが、中心となるコースでは最大40万円を受け取ることができます。ここで注目したいのが、利用回数に応じて変動する補助率の仕組みです。初めてこの助成金を利用する場合、補助率は100%に設定されています。つまり、認められた予算の範囲内であれば、団体側の持ち出しなしでプロジェクトを完遂できるということです。2回目は80%、3回目は60%と段階的に下がっていきますが、これは活動が徐々に自立していくことを促すための設計と言えるでしょう。
補助上限額
40万円
対象となる団体の条件
申請を行うには、いくつかの条件を満たしている必要があります。まず、5人以上の構成員がいること、そして団体の運営に関する規約(定款や会則など)が整備されていることが基本です。また、福井市内に事務所があるか、あるいは主な活動拠点が市内にあることも求められます。特定の政党や宗教の活動、あるいは営利目的の活動は対象外となりますので、あくまで’不特定多数の市民の利益’につながる活動であることが重要です。
どのような事業や経費が対象になるのか
助成の対象となる事業の幅は非常に広く、地域が抱える課題を解決するためのクリエイティブな取り組みが歓迎されます。例えば、子供食堂の運営や不登校支援といった福祉分野から、伝統芸能の継承、放置竹林の整備、防犯パトロールの強化といった環境・安全分野まで、多岐にわたります。福井市の将来を明るくするような新しいアイデアであれば、採択される可能性は十分にあります。
認められる経費の具体例
補助金を使える経費も、活動に直接必要なものであれば柔軟に認められます。代表的なものを挙げると、専門家を招いた際の謝金や、イベント会場の借上料、チラシやポスターを作成するための広告宣伝費などです。また、活動に必要な資材や原材料の購入費も対象に含まれます。ただし、団体の日常的な運営費や、メンバーの飲食代などは対象にならないことが多いため、計画を立てる段階で’これは活動に直接必要か’という視点で精査することが大切です。
| 経費項目 | 具体的な活用シーン |
|---|---|
| 専門家謝金 | 講演会の講師や、技術指導を行う専門家への礼金 |
| 広告費 | イベントの集客チラシ作成や、ホームページの制作費用 |
| 原材料費・資材費 | ワークショップで使用する道具や、修繕に必要な材料の購入 |
| 借料 | イベント会場のレンタル料や、一時的な機材のリース代 |
申請から採択までの流れ
この助成金には独自のプロセスがあります。特に’事前エントリー’というステップを飛ばしてしまうと、どれだけ素晴らしい事業計画があっても申請を受け付けてもらえません。全体のスケジュール感を把握して、余裕を持って動くことが成功の鍵となります。
事前エントリー(1月中旬~2月中旬)
2026年1月14日から2月15日までの間に、活動内容の概要を提出します。これを怠ると本申請に進めません。
書類の作成と本申請(~2月22日)
詳細な事業計画書や収支予算書を作成し、期限までに福井市役所へ提出します。
審査(プレゼンテーション等)
審査委員会において、事業の必要性や公益性が評価されます。熱意を持って自分たちの想いを伝えましょう。
採択通知と事業開始
審査を通過すると交付決定が下ります。ここからようやく補助対象となる活動をスタートできます。
実績報告と助成金の受け取り
活動終了後、領収書などを添えて報告書を提出します。内容の確認後に助成金が振り込まれます。
注意点
事前エントリー期間は実質的に1ヶ月ほどしかありません。この期間に窓口相談を済ませておくことが強く推奨されています。滑り込みでの申請にならないよう、活動目的を早めに言語化しておきましょう。
採択率を高めるための3つのポイント
審査を通過するためには、単に’やりたいこと’を書くだけでは不十分です。審査員は多くの申請書類の中から、税金を投入するにふさわしい事業を選び出します。以下の3点を意識して計画書を作成してみてください。
1. 公益性と福井市への貢献を明確にする
自分たちの仲間内だけで楽しむ活動ではなく、そのプロジェクトが福井市民にどのようなプラスの影響を与えるかを具体的に説明しましょう。例えば’高齢者の孤立を防ぐ’という目標なら、具体的にどこのエリアの、どのような人たちを対象に、何人くらい参加させるつもりなのかを数値で示すと説得力が格段に増します。
2. 事業の継続性と自立性をアピールする
補助金がある1年目だけ活動して終わり、という計画は評価されにくい傾向にあります。2年目以降は補助率が下がることを踏まえ、どのように資金を工面するのか、あるいは参加費を徴収する仕組みを導入するのかなど、助成が終わった後も活動が続いていく見通しを立てておくことが重要です。これが行政側の求める’市民の自立的な活動’の姿だからです。
ポイント
収支計画の具体性が採択を左右します。謝金や備品費の単価をインターネットやカタログで事前に調べ、根拠のある数字を予算書に記載するようにしましょう。’だいたいこれくらい’という大雑把な見積もりは、審査員に不安を感じさせてしまいます。
よくある質問
Q. まだ結成したばかりの団体ですが、申請できますか?
A. はい、可能です。結成からの期間よりも、活動目的が明確であることや、規約・名簿が整っていることなどの体制面が重視されます。新設団体向けのコースが用意されている場合もあるので、窓口で相談してみるのが一番の近道です。
Q. 補助金はいつ振り込まれますか?
A. 基本的には、事業がすべて終了し、実績報告書を提出して審査を受けた後の’後払い’となります。活動期間中の支払いは団体で一時的に立て替える必要があるため、手元の資金繰りには注意してください。ただし、状況によっては概算払(先払い)が認められるケースもあります。
Q. 他の助成金と併用することはできますか?
A. 同一の事業・同一の経費に対して、他の公的な助成金や補助金を二重に受け取ることはできません。別の事業として明確に分かれている場合や、自己負担分を民間財団の助成金で補う場合などは認められることもありますが、事前に確認が必要です。
Q. パソコンやカメラなどの備品を購入してもいいですか?
A. 活動に不可欠なものであれば認められますが、汎用性が高いもの(私的利用が可能なもの)については制限がかかることがあります。また、高額な備品については、なぜレンタルではなく購入が必要なのかという理由を説明する必要があります。
Q. メンバーへの人件費は支払えますか?
A. 団体の役員や構成員に対する謝礼や給与は、基本的に対象外となることが一般的です。あくまで外部の講師や専門家への謝金、あるいはアルバイトなどの直接雇用経費として計上することになります。ボランティア活動の主旨に照らして判断されます。
まとめ
ふくい市民活動基金は、福井市をより良くしたいという情熱を持つ団体にとって、非常に心強い制度です。最大40万円、初年度100%という手厚い支援は、新たな一歩を踏み出すための強力なブースターになるでしょう。申請の成否を分けるのは、1月から始まる事前エントリーと、そこでの担当者との丁寧なコミュニケーションです。書類作成は大変な作業ですが、自分たちの活動を見つめ直す良い機会にもなります。ハピリンにある総合ボランティアセンターなどの相談窓口をフル活用して、ぜひチャレンジしてみてください。
※本記事の情報は2025年時点の公募情報に基づき作成しています。令和8年度(2026年度)の正確な公募要領や条件については、必ず福井市の公式サイトや市民協働・ボランティア推進課にてご確認ください。