深刻化する介護人材不足への対策として、海外からの優秀な人材確保は多くの介護事業者にとって重要な経営課題です。北海道では、海外現地での採用活動を強力に支援する「外国人介護人材獲得強化事業」を実施しています。本記事では、この補助金の概要から申請方法、さらには採択率を高めるための専門的なポイントまで、プロの視点で徹底的に解説します。
令和7年度 外国人介護人材獲得強化事業とは？
この事業は、外国人介護人材の確保を目指す北海道内の介護サービス事業所や介護福祉士養成施設を対象とした補助金です。海外の教育機関との連携強化や、現地での採用説明会の開催など、海外での積極的なリクルーティング活動にかかる経費を最大50万円、補助率10/10で支援します。国の「厚生労働省国際保健ビジョン」でも示されている通り、外国人介護人材の確保は国家的な重要課題であり、本事業はその流れを汲んだ先進的な取り組みと言えます。
この補助金の目的
外国人介護人材を確保する観点から、海外現地での働きかけを強化し、現地の学校との連携を深めるなど、海外での人材確保に資する先駆的な取り組みを支援することで、道内介護現場の人材基盤を強化することを目的としています。
補助金の概要（早見表）
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助金名 | 令和7年度外国人介護人材獲得強化事業費補助金 |
| 実施機関 | 北海道 |
| 申請期間 | ～ 令和7年（2025年）10月17日（金）当日消印有効 |
| 補助上限額 | 50万円（1法人あたり） |
| 補助率 | 10/10以内 |
| 対象者 | 北海道内で外国人介護人材を受入れる（予定含む）介護サービス事業所等又は介護福祉士養成施設を運営する法人 |
| 採択予定数 | 3法人程度 |
補助対象となる事業内容
以下の外国人介護人材確保のための取り組みが対象となります。
- 送り出し国におけるマーケティング活動等の情報収集
- 海外現地の学校や送り出し機関との関係構築・連携強化
- 海外現地での説明会開催等の採用・広報活動
- その他海外現地における外国人介護人材確保のための取組
⚠️ 重要：注意点
「（１）送り出し国におけるマーケティング活動等の情報収集」のみを実施する場合は、本事業の対象外となります。必ず（２）～（４）のいずれかの取り組みと組み合わせて計画してください。
申請から受給までの流れ【完全ガイド】
-
1
Step1: 交付申請（～2025年10月17日）
申請期限までに、下記の必要書類を揃えて郵送で提出します。事業の「先駆性」や「実現性」をアピールする事業計画書の作成が非常に重要です。
【提出書類一覧】
- 補助金等交付申請書（保福第１号様式）
- 事業計画書（保福第１の２号様式）
- 補助金等交付申請額算出調書（保福第１の16号様式）
- 経費の配分調書（保福第１の18号様式）
- 事業予算書（保福第１の20号様式）
- 資金収支計画書（保福第１の32号様式）
- 外国人介護人材獲得強化事業 事業計画
- 外国人介護人材獲得強化事業 所要額調書
- 口座振替申出書
- 補助金交付決定前着手届（必要な場合）
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2
Step2: 交付決定
提出された事業計画書等を基に審査が行われ、採択事業者が決定されます。予算の範囲内で、事業の目的や実現性、事業効果、他事業所への波及効果などを勘案し、3法人程度が選定されます。
-
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Step3: 事業実施（～2026年2月28日）
交付決定後、計画に沿って事業を実施します。事業実施期間は交付決定の日から令和8年（2026年）2月28日までです。活動内容がわかる資料（写真、会議資料など）や経費の領収書は必ず保管してください。
-
4
Step4: 実績報告
事業完了後30日以内、または令和8年（2026年）2月28日のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。
【提出書類一覧】
- 補助金等実績報告書（保福第１の28号様式）
- 事業実績書（保福第１の２号様式）
- 補助金等精算書（保福第１の30号様式）
- 事業精算書（保福第１の31号様式）
- 外国人介護人材獲得強化事業 実績報告
- 外国人介護人材獲得強化事業 所要額調書
- 収支が分かるもの、支払いを証明する書類（領収書等）
- 活動内容がわかる資料（会議資料、写真等）
【プロが解説】採択率を高める3つの重要ポイント
この補助金は採択数が3法人程度と非常に少なく、競争率が高いことが予想されます。審査では「他事業所等の取組に資する先駆的な取組」であることが重視されます。以下の3つのポイントを押さえた事業計画を作成しましょう。
1. 「先駆性」を具体的に示す
単に既存の送り出し国で説明会を開くだけでなく、例えば「これまで連携実績の少ない国（例：インド、スリランカ等）の優良な教育機関との新たな連携モデルを構築する」「ICTを活用したオンライン説明会と現地訪問を組み合わせたハイブリッド型採用スキームを確立する」など、他の法人がモデルケースとできるような新規性・独創性を盛り込みましょう。
2. 国の方針と連携した事業計画
厚生労働省が推進する外国人材確保の方針（特定技能制度の活用、アジア諸国との連携強化など）を理解し、自社の取り組みがその大きな流れにどう貢献するのかを明確に記述することで、事業の意義と重要性をアピールできます。
3. 実現可能性と事業効果を明確に
なぜその国・地域なのか、なぜその学校・機関なのか、具体的な選定理由を述べましょう。そして、その取り組みによって「何人の人材確保が見込めるのか」「どのような質の高い人材を確保できるのか」といった事業効果を、具体的な数値目標を交えて説得力をもって示すことが重要です。
公募要領・申請書類ダウンロード
申請に必要な書類や詳細な公募要領は、必ず北海道の公式ページで最新情報をご確認ください。各種様式もこちらからダウンロードできます。
提出先・問い合わせ先
北海道 保健福祉部 福祉局 高齢者保健福祉課 介護人材係
- 住所: 〒060-8588 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
- 電話: 011-231-4111（内線：25-677）
- メール: hofuku.kouhuku1@pref.hokkaido.lg.jp
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|---|---|---|---|---|---|
| 補助金額 | 最大50万円 | 最大50万円 | 最大20万円 | 1人あたり18,000円 | 1人あたり3万円 |
| 補助率 | 10/10以内 | 2025/12/10 | 2025/12/10 | — | — |
| 申請締切 | 2025年10月17日 | 令和7年12月26日（金）まで | 令和8年1月30日まで | 令和8年1月23日まで | 令和7年12月31日 |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 20.0% | 30.0% | 30.0% | 100.0% | 100.0% |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
| 詳細 | — | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → |
よくある質問
FAQQ この補助金の対象者は誰ですか？
Q 申請に必要な書類は何ですか？
・事業計画書（保福第１の２号様式）
・補助金等交付申請額算出調書（保福第１の16号様式）
・経費の配分調書（保福第１の18号様式）
・事業予算書（保福第１の20号様式）
・資金収支計画書（保福第１の32号様式）
・外国人介護人材獲得強化事業 事業計画
・外国人介護人材獲得強化事業 所要額調書
・口座振替申出書
・補助金交付決定前着手届