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無料相談を予約する 鳥取県内の有床診療所・無床診療所(医科・歯科)・訪問看護ステーション…
鳥取県は厚生労働省の令和7年度補正予算を財源に、県内の有床診療所・無床診療所・訪問看護ステーション・保険薬局を対象とした「医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」を実施しています。物価高騰と人材確保競争が同時に進む中、職員の賃金改善と診療に必要な経費の物価上昇分をそれぞれ定額給付でカバーする制度で、病床数や店舗グループ規模に応じて支援単価が細かく分かれているのが特徴です。診療所等物価支援事業はすでに令和8年5月29日で受付を終えていますが、診療所等賃上げ支援事業は令和8年6月1日から7月31日まで申請を受け付けており、これから準備しても間に合います。本記事では対象施設種別ごとの支援単価、上限の考え方、必要書類、よくある不採択・落とし穴、併用できる他制度までを一次情報に基づいて整理します。
忙しい経営者・事務長の方はここだけ読めばOK
近年、光熱費や医薬品・診療材料の価格上昇に加え、他業種との人材獲得競争によって医療・介護分野の賃上げ圧力が強まっています。診療報酬や介護報酬は毎年改定されるものではないため、公定価格の中で経営を続ける医療機関・訪問看護ステーション・薬局は、物価上昇分をそのまま価格に転嫁できません。こうした構造的な課題に対応するため、国は補正予算を通じて医療機関等への一時的な給付金を実施し、都道府県が窓口となって支給事務を行うスキームを繰り返し採用してきました。鳥取県の本事業もその一環であり、令和6年度にも「医療施設等経営強化緊急支援事業」という類似の枠組みが実施されています。単発の給付金であるため、経営の恒久的な改善には別途、生産性向上や業務効率化に向けた投資も並行して検討する必要があります。
この制度は「診療所等賃上げ支援事業」と「診療所等物価支援事業」という2本立てで構成されています。賃上げ支援事業は職員の賃金改善そのものに充てるための給付金で、物価支援事業は診療・調剤に必要な経費(光熱費や医薬品の物価上昇分など)に充当するための給付金です。目的が異なるため、同じ施設が両方を受給できる設計になっており、対象施設が重なっていても申請書類・様式・締切はそれぞれ別に管理されています。鳥取県では厚生労働省の全国スキームに沿って県が申請窓口となり、様式のとりまとめと支給事務を担っています。
県内の医療機関にとっての実務的なメリットは、医療法人の規模を問わず病床数や店舗数に応じた定額給付である点です。競争的な補助金のように事業計画の優劣で採否が決まるわけではなく、対象要件を満たし期限内に正しい様式を提出すれば給付を受けられる可能性が高い制度設計になっています。自分の施設がどの支援区分に該当するかを3分で診断できる無料診断ツールも活用しながら、対象区分を早めに確認しておくとよいでしょう。
| 施設種別 | 賃上げ支援事業(単価) | 物価支援事業(単価) |
|---|---|---|
| 有床診療所(医科・歯科) | 使用許可病床数×7.2万円(2床以下は1施設15万円) | 使用許可病床数×1.3万円(13床以下は1施設17万円) |
| 無床診療所(医科・歯科) | 1施設15万円 | 1施設17万円 |
| 訪問看護ステーション | 1施設22.8万円 | 対象外 |
| 保険薬局(1〜5店舗グループ) | 1施設14.5万円 | 1施設8.5万円 |
| 保険薬局(6〜19店舗グループ) | 1施設10.5万円 | 1施設7.5万円 |
| 保険薬局(20店舗以上グループ) | 1施設7万円 | 1施設5万円 |
いずれも定額給付であり、実際にかかった費用の実費精算ではありません。病床数は使用許可病床数を基準とするため、休床がある場合も許可病床数でカウントされる点に注意してください。県内で複数施設を運営する医療法人は、施設ごとに個別申請が必要です。
支援単価の考え方を整理
賃上げ支援事業と物価支援事業は、同じ施設種別でも単価がまったく異なります。賃上げ支援事業の方が単価が高く設定されているのは、給付金の使途が「継続的な賃金改善」であり、一時的な物価対応よりも重い政策目的が課されているためです。申請時にどちらの事業への申請かを取り違えないよう、様式の表題を必ず確認してください。
全国的に見ても、都道府県ごとの医療機関向け賃上げ・物価対応支援は令和6年度・7年度と連続して実施される傾向にあり、鳥取県も厚生労働省の補正予算スキームに沿って毎回窓口となっています。過去の実施状況を踏まえると、次年度以降も同種の支援策が継続される可能性は十分にあります。経営者・事務長としては、単発の給付を待つだけでなく、生産性向上投資や職場環境整備といった恒久的な対策とあわせて検討することが望ましいでしょう。
訪問看護ステーションを2拠点運営しています。両方申請できますか?
はい、支援単価は「1施設あたり」の定額なので、指定訪問看護の事業所指定を受けている拠点ごとにそれぞれ申請できます。ただし様式は拠点単位で分けて作成し、令和7年4月1日から申請時点までの診療報酬(訪問看護療養費)請求実績があることが条件です。
審査落ちしやすいNG事例
この制度は競争的審査ではなく要件確認型ですが、様式不備による差し戻しや不採択に近い扱いは実際に発生しています。よくある落とし穴を確認しておきましょう。
| 落とし穴・注意点 | 結果 | 対策 |
|---|---|---|
| 訪問看護ステーションが物価支援事業に応募 | 対象外で不採択 | 賃上げ支援事業のみ対象と確認 |
| 病床数の記載を実稼働病床数で記入 | 使用許可病床数と不一致で差し戻し | 許可病床数(行政への届出値)で記入 |
| 診療報酬請求実績の証憑を添付しない | 審査保留・差し戻し | レセプト実績が分かる資料を添付 |
| 薬局のグループ店舗数区分を誤記 | 支援単価の算定誤りで再提出 | 提出前に本部でグループ店舗数を確認 |
| 期限直前に様式不備が発覚 | 期限徒過で受付不可=実質不採択 | 締切1週間前までに一次提出を済ませる |
対象者・対象事業
対象地域(鳥取県)
詳細条件・対象自治体は公募要領をご確認ください。
特に注意点として多いのが、診療所等物価支援事業と診療所等賃上げ支援事業の様式・提出先を混同するケースです。問い合わせ先も診療所・訪問看護ステーションと薬局で担当課が異なるため、宛先を間違えると受理までに時間がかかり、実質的に審査落ちと同じ結果になりかねません。失敗事例の多くは「制度を正しく理解していない」ことに起因するため、本記事の一覧表で自施設の該当区分を必ず確認してください。NG事例を避けるには、提出前に担当窓口へ電話やメールで様式の記入例を確認するのが最も確実な対策です。
有床診療所ですが、休床している病床があります。支援単価の計算はどうなりますか?
支援単価の算定基準は「使用許可病床数」です。実際に稼働しているかどうか(実稼働病床数)ではなく、都道府県への届出上の許可病床数で計算されるため、休床中の病床があっても許可病床数のまま計算して差し支えありません。記入時に実稼働病床数と取り違えないよう注意してください。
| 比較項目 | 診療所等賃上げ支援事業 | 診療所等物価支援事業 |
|---|---|---|
| 目的 | 職員の賃金改善 | 物価上昇分の経費対応 |
| 対象施設 | 有床・無床診療所、訪問看護ステーション、薬局 | 有床・無床診療所、薬局(訪問看護は対象外) |
| 申請期間 | 令和8年6月1日〜7月31日 | 令和8年5月29日で受付終了 |
| 事後手続き | 賃金改善の実績報告が必要 | 原則不要 |
申請前に以下の書類・情報がそろっているかを確認してください。不足があると差し戻しの原因になります。
賃上げ支援事業の実績報告は具体的に何を報告するのですか?
給付を受けた金額をどのように職員の賃金改善(ベースアップや手当)に充てたかを、県が指定する様式で報告する仕組みです。使途が不明確なまま報告すると、返還を求められるケースもあるため、給付決定後は早めに賃金改善計画を書面化しておくことをおすすめします。
鳥取県内の医療機関・介護事業所は、本制度に加えて以下のような支援策も対象になる可能性があります。対象になりそうな補助金・助成金を無料で診断することで、併用できる制度を効率よく洗い出せます。
地域医療介護総合確保基金(全国)最大数千万円・医療機関の設備投資や人材確保を支援
東京都医療機関物価高騰支援金7.8万円〜・物価高騰対応の他都県版事例として参考
山梨県医療機関向け生産性向上支援事業病床数×最大4万円・ICT導入等で生産性を底上げ
山口県医療機関の業務効率化支援最大8000万円・ICT導入等による業務効率化を支援する類似制度
福井県社会福祉施設・医療機関省エネ設備補助金物価高騰対策としての省エネ設備投資支援の参考事例
大阪府電子処方箋普及促進事業最大100万円・薬局のデジタル化投資を後押し
鳥取県の補助金・助成金一覧県内の他の補助金・助成金をまとめて確認できる
特に地域医療介護総合確保基金は病院・診療所双方に活用実績が多く、賃上げ・物価支援事業と目的が重ならない範囲であれば併用の余地があります。制度ごとに交付要綱が異なるため、併用の可否は必ず所管窓口に確認してください。
病院(有床20床以上の一般病院)は対象になりますか?
本記事で扱う診療所等賃上げ・物価支援事業は診療所・訪問看護ステーション・薬局が対象です。病院はベースアップ評価料の届出状況に応じた別スキーム(病院賃上げ支援事業・病院物価支援事業)が用意されているため、厚生労働省の案内を確認してください。
介護保険のみで運営する訪問看護事業所は対象ですか?
対象は医療保険の訪問看護ステーション指定を受け、診療報酬(訪問看護療養費)の請求実績がある施設です。介護保険のみの事業所は対象外となる可能性が高いため、事前に医療政策課へ確認してください。
診療所等物価支援事業(5月29日締切)に間に合いませんでした。再募集はありますか?
令和8年7月時点で再募集の公式発表はありません。物価支援事業は締切後のため、今後は診療所等賃上げ支援事業(7月31日締切)への申請準備を優先し、次年度以降の同種事業の公募情報を鳥取県公式サイトで定期的に確認することをおすすめします。
申請様式はどこで入手できますか?
鳥取県公式サイトのページ内からダウンロードできます。施設種別ごとに様式が異なるため、有床診療所用・無床診療所用・訪問看護ステーション用・薬局用のうち該当する様式を選んでダウンロードし、記入例も併せて確認してください。
給付金は課税対象になりますか?
給付金の税務上の扱いは個別の会計処理によって異なります。確定的な判断は顧問税理士または所轄税務署に確認してください。
賃上げ支援事業の給付金を、賞与ではなく手当として支給しても問題ないですか?
給付金の使途は「職員の賃金改善」であることが条件で、ベースアップ・手当・賞与のいずれで還元するかは各施設の判断に委ねられています。ただし実績報告で使途を明確に説明できるよう、支給前に賃金改善計画を書面化し、対象職員・改善方法・改善額を整理しておくことをおすすめします。
同一法人が複数の診療所を県内で運営している場合、まとめて1件で申請できますか?
支援単価は施設単位(開設許可単位)で設定されているため、法人単位ではなく施設ごとに個別の様式を作成して申請する必要があります。複数施設分をまとめて1つの様式に記入すると差し戻しの原因になるため、施設数分の様式を用意してください。
制度に関する疑問は、施設の種類によって担当窓口が異なります。診療所・訪問看護ステーションに関する問い合わせと、薬局に関する問い合わせでは連絡先が別になっているため、宛先を間違えないようにしてください。
| 対象 | 担当課 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 診療所・訪問看護ステーション | 鳥取県福祉保健部医療政策課 医療政策担当 | 電話 0857-26-7182/メール iryouseisaku@pref.tottori.lg.jp |
| 薬局 | 鳥取県福祉保健部医療・保険課 医薬担当 | 電話 0857-26-7226/メール iryou-hoken@pref.tottori.lg.jp |
電話での問い合わせは平日の日中に限られるため、様式の記入方法など込み入った質問はメールで概要をまとめて送ると回答をもらいやすくなります。特に薬局のグループ店舗数の区分判定や、有床診療所の使用許可病床数の確認は、書類作成前に一度問い合わせておくと差し戻しのリスクを減らせます。
この記事を読んでいる時点で診療所等賃上げ支援事業(令和8年7月31日締切)も過ぎてしまっている場合は、次回以降の公募を待つ間にできる準備を進めておきましょう。鳥取県は厚生労働省の補正予算に連動してこの種の支援事業を実施する傾向があるため、次年度以降も同様のスキームが立ち上がる可能性があります。準備アクションとしては、使用許可病床数・訪問看護の指定情報・薬局のグループ店舗数といった基礎データを整理しておくこと、賃金改善計画のたたき台を作っておくことが有効です。鳥取県外の医療機関の方は、東京都医療機関物価高騰支援金など各都道府県が実施する同種の物価高騰対策も合わせて確認してください。次回公募の情報は鳥取県公式サイトのお知らせ欄や、厚生労働省の関連ページで随時更新される見込みですので、担当者をブックマーク代わりに定期チェックする体制を作っておくことをおすすめします。
最終更新:2026年7月18日。本記事は令和8年(2026年)7月時点の鳥取県公式サイト・厚生労働省公表情報に基づき作成しています。制度内容は年度・補正予算の状況により変更される場合があるため、申請前に必ず鳥取県公式サイトおよび厚生労働省の公表資料で最新の公募要領・支援単価をご確認のうえ、余裕を持ったスケジュールで準備を進めてください。
対象・申請情報まとめ
詳細条件は公募要領で確認してください。
この補助金のポイント
| 補助対象経費 | 診療所等賃上げ支援事業は給付金を職員の賃金改善(ベースアップ・手当・賞与等)に充当。診療所等物価支援… 詳細を見る › |
|---|---|
| 公募期間 | 2026年7月31日締切(予定) 締切まで 13日 |
| 実施機関 | 鳥取県福祉保健部医療政策課 |
| 採択率 | 100% ※過去公募実績 |
| 主要スケジュール |
|
| 申請方法 | オンライン申請 公式申請ページへ |
| 必要書類 | 所定申請様式(Excel)、医療機関等の指定通知書または開設許可証の写し、使用許… 詳細を見る › |
| 公募要領 |
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編集: 補助金図鑑 編集部
中小企業診断士・社会保険労務士 監修体制
本記事は一般的な情報提供を目的としています。補助額・対象要件・募集状況は変更される場合があるため、申請前に必ず各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。