産前産後休業取得者申出書の書き方|変更・終了届の記入例と免除月の計算【2026】
詳細解説
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産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届は、従業員が産前産後休業をとる間の健康保険料・厚生年金保険料を従業員分・会社分とも免除してもらうために、事業主が日本年金機構へ出す書類です。提出は産前産後休業をしている間、または終了日から起算して1か月以内で、添付書類は原則ありません。全2ページのうち書くのは1ページ目で、2ページ目は記入方法の説明です。
従業員は書類を書かず、事業主へ産前産後休業の取得を申し出ます。日本年金機構の記入例(出産前に出す場合・出産後に出す場合)は新規の申出だけなので、この記事では出産日が予定日とずれたときの変更届(A.変更 ⑪〜⑭)と、予定より早く休みを終えたときの終了届(B.終了 ⑮)の記入例を足しました。日付を入れると、⑦⑧の日付と免除される月が分かる道具もあります。
様式ガイド健康保険・厚生年金保険 産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届
- 発行元
- 日本年金機構
- 様式の版
- 様式コード2273・全2ページ(様式ページの2026年5月22日更新時点の現行PDF)
- 提出
- 産前産後休業をしている間、または終了日から起算して1か月以内に事業主が提出。電子申請・郵送・窓口持参(年金事務所のみ)
日本年金機構のこの手続きは「健康保険(協会けんぽ)・厚生年金保険」として案内されています。健康保険組合に加入している事業所は、加入先の組合の案内も確認してください。
出典:日本年金機構「産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届」(新しいタブで開きます)。公式の様式を改変せずに掲載しています。様式が改訂されたときは出典のページの最新版を使ってください。
この記事で分かること
- 新規申出の記入例(様式に赤字で書き込んだ画像)と、提出者記入欄・①〜⑩の書き方
- 公式の記入例にない、出産日が予定日とずれたときの変更届 ⑪〜⑭ と、予定より早く休みを終えたときの終了届 ⑮ の記入例
- 日付を入れると ⑦⑧ の日付と保険料が免除される月が出る道具
- 書き間違えやすい9つのポイントと、提出期限・提出先・添付書類
どの様式を使う?どこでダウンロードする?
使うのは日本年金機構の1種類の様式で、新規の申出・変更・終了のどれも同じ用紙の別の欄に書きます。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 様式名 | 健康保険・厚生年金保険 産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届(様式コード2273・全2ページ) | 様式PDF |
| 入手先 | 日本年金機構「産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届」の様式ページ(PDF・エクセル) | 様式ページ |
| 提出先 | 事務センターまたは管轄の年金事務所 | 制度ページ |
| 記入者 | 事業主(1ページ目)。従業員は事業主へ産前産後休業の取得を申し出る | 制度ページ |
| 提出方法 | 電子申請、郵送、窓口持参(年金事務所のみ) | 制度ページ |
| 添付書類 | なし。ただし期限内に出せなかったときは、理由書と、休業していることが分かる書類(出勤簿・賃金台帳など)が必要 | 詳細説明(ケース6-1) |
産前産後休業期間中の給与が有給か無給かは、申出書の提出に関係しません。事業主等(役員など)であっても、被保険者であれば産前産後休業期間中の保険料免除を受けられます。ただし、育児休業期間中の保険料免除は受けられません。
書き始める前に何を用意する?
- 従業員から聞く日付:出産予定日、単胎か多胎か、産前産後休業の開始日。出産後に出すときは出産日も
- 被保険者整理番号(資格取得時に払い出された番号)
- 個人番号、または基礎年金番号(10桁・左詰め。本人確認のうえで記入)
- 事業所整理記号(新規適用時または名称・所在地変更時に付された記号)
- 変更・終了の届出のとき:最初の申出で書いた⑦⑧の日付
日付は年・月・日を2桁ずつで書きます。様式2ページ目の生年月日の見本は、昭和63年5月3日を「6 3 0 5 0 3」と書いています。
新規・変更・終了のどれを書く?
出す場面によって、書く欄が変わります。共通記載欄は、どの場合も書きます。
| 出す場面 | 書く欄 | 根拠 |
|---|---|---|
| 休業中に、はじめて出す(出産前) | 提出者記入欄+共通記載欄①〜⑧(⑨は書かない) | 様式1・2ページ、公式記入例 |
| 出産後に、はじめて出す | 提出者記入欄+共通記載欄①〜⑨(⑨に出産年月日) | 様式2ページ、公式記入例 |
| 出産前に出していて、出産日が予定日と違った | 共通記載欄①〜⑨+A.変更 ⑪〜⑭(⑦⑧は最初の申出で書いた日付) | 様式1・2ページ、変更・終了の手続きページ |
| 出産前に出していて、予定日どおりに出産した | 変更届は不要 | 変更・終了の手続きページ |
| 申出書に書いた終了予定日より早く休みを終えた | 共通記載欄①〜⑨+B.終了 ⑮(⑦⑧は最初の申出で書いた日付) | 様式1・2ページ |
1ページ目(新規申出)の書き方:提出者記入欄と共通記載欄
ここでは、出産予定日が令和8年12月10日の単胎の従業員について、出産前に出す新規申出の記入例で説明します。公式の記入例と同じく、休業が始まったあとの日付を提出日にしています。
(新しいタブで開きます)提出日提出日:届書を提出する日を書く
「令和 年 月 日提出」に、届書を提出する日を書きます。提出期限は、産前産後休業をしている間か、終了日から起算して1か月以内です。
記入例:令和8年11月10日(休業開始日の令和8年10月30日より後)
根拠:日本年金機構の制度ページ、公式記入例(出産前に提出した場合:提出日 令和7年5月23日・開始 令和7年5月20日)
整理記号事業所整理記号:新規適用時などに付された記号を書く
新規適用時または名称・所在地変更時に付された記号を書きます。様式2ページ目の見本は、2桁の数字とカタカナの「01-イロハ」です。公式の記入例は、この欄を必ず書くとしています。
記入例:12-サンプ(架空)
根拠:様式2ページ「提出者記入欄」、公式記入例 ❷
事業所事業所情報:所在地・名称・事業主氏名・電話番号を書く
事業所の郵便番号・所在地・名称・事業主の氏名・電話番号を書きます。事業所所在地の枠の中の最上段にある「届書記入の個人番号に誤りがないことを確認しました。」は印刷済みの文言で、書き込む欄ではありません。
記入例:株式会社サンプル商事/代表取締役 鈴木 一郎(架空)
根拠:様式1ページ、公式記入例 ❸(事業所情報を記入)
(新しいタブで開きます)①被保険者整理番号:資格取得時に払い出された番号を書く
被保険者の資格を取得したときに払い出された被保険者整理番号を、必ず書きます。
記入例:12
根拠:様式2ページ ①、公式記入例 ❹
②個人番号[基礎年金番号]:本人確認のうえ、どちらかを書く
本人確認を行ったうえで、個人番号を書きます。基礎年金番号を書くときは、基礎年金番号通知書などに載っている10桁を左詰めで書きます。
記入例:XXXXXXXXXXXX(架空)
根拠:様式2ページ ②、公式記入例 ❺(マイナンバーカードや基礎年金番号通知書等を確認し、必ず記入)
③被保険者氏名:住民票どおりの氏名、フリガナはカタカナ
氏名は住民票に登録されているものと同じ氏名を書きます。フリガナはカタカナで正確に書きます。
記入例:山田 花子(ヤマダ ハナコ)
根拠:様式2ページ ③
④被保険者生年月日:年号を○で囲み、年月日を書く
年号は該当する番号を○で囲み、年月日を2桁ずつ書きます。
記入例:平成12年4月10日(7.平成に○、「12」「04」「10」)
根拠:様式2ページ ④
⑤出産予定年月日:出産後に出すときも書く
出産予定の年月日を書きます。出産後に提出する場合も、出産予定年月日を書きます。
記入例:令和8年12月10日
根拠:様式2ページ ⑤
⑥出産種別:単胎か多胎かに○を付ける
出生児が1人(予定)なら「0.単胎」、2人以上(予定)なら「1.多胎」を○で囲みます。○を付け忘れると、申出書が返される場合があります。
記入例:0.単胎に○
根拠:様式2ページ ⑥、日本年金機構「不備や誤りの多い事例」2
⑦産前産後休業開始年月日:予定日以前42日(多胎は98日)の範囲の日付
⑥が単胎なら「⑤出産予定年月日」以前42日の範囲内、多胎なら98日の範囲内の日付を書きます。届書には、被保険者が取得した産前産後休業の期間どおりの日付を書きます。
記入例:令和8年10月30日(予定日の令和8年12月10日を含めて42日さかのぼった日)
根拠:様式2ページ ⑦、日本年金機構「不備や誤りの多い事例」1、協会けんぽ「出産手当金」(出産日は出産の日以前の期間に含まれます)
(新しいタブで開きます)出産予定日のちょうど42日前でないといけませんか?
⑦には「出産予定日以前42日の範囲内の日付」を書く決まりで、ちょうど42日前と決まっているわけではありません。届書には、被保険者が取得した産前産後休業の期間どおりに書きます。
⑧産前産後休業終了予定年月日:予定日の翌日以降56日以内の日付
出産前に出すときは、「⑤出産予定年月日」の翌日以降56日以内の日付を書きます。出産後に出すときは、出産日を基準にした日付になります。
記入例:令和9年2月4日(予定日の令和8年12月10日から56日後)
根拠:様式2ページ ⑧、公式記入例(出産日 令和7年6月12日→⑧ 令和7年8月7日)、「不備や誤りの多い事例」1(出産日が予定日より後のとき、出産日から56日後)
出産が予定日より遅れました。出産後にはじめて出すなら、⑧はどう書きますか?
出産日が予定日より後のときは、⑧に出産日から56日後の日付を書きます。予定日から56日後を書くと誤りになります。出産前に出していた場合は、出産後に変更届(A.変更)を出します。
⑨出産年月日:出産後に出すときだけ書く
⑨は、この申出書を出産後に提出する場合のみ書きます。出産前に出すときは空欄のままです。
変更・終了の欄に⑨の書き方の明記はありません。変更・終了の届は出産後に出す届なので、この記事の変更・終了の記入例では⑨に実際の出産年月日を書いています。迷ったときは、管轄の年金事務所に確認してください。
記入例:令和8年12月20日(予定日より10日遅れて出産し、出産後にはじめて出す場合)
根拠:様式1ページ、様式2ページ ⑨、公式記入例(出産前:⑨は記入不要)
(新しいタブで開きます)予定日より早く生まれた場合、出産後に出す⑦はどうなりますか?
出産予定日より前に出産したときは、出産日以前42日の範囲で労務に服していなかった期間が産前休業になります。予定日を基準にした開始日より早まる場合があるので、⑦に注意してください。
⑩備考:記入方法に説明のない欄
様式2ページ目の記入方法に⑩の説明はなく、公式の記入例(出産前に出す場合・出産後に出す場合)でも空欄です。
根拠:様式1ページ・2ページ、公式記入例
1ページ目(新規申出)のポイント
- 共通記載欄は①〜⑧を必ず書き、出産後に出すときは⑨も書く
- ⑦は予定日以前42日(多胎は98日)の範囲、⑧は予定日の翌日以降56日以内。出産後に出すときは出産日を基準にする
- ⑥の○の付け忘れは返戻の原因になる
- 事業所整理記号・被保険者整理番号・個人番号は必ず書く
出産日が予定日とずれたら?変更届(A.変更 ⑪〜⑭)の書き方
出産前に出した申出書の出産予定日と実際の出産日が違ったときは、同じ様式の共通記載欄①〜⑨を記入のうえ、A.変更の⑪〜⑭も記入して出します。⑦⑧には、最初の申出で書いた開始年月日・終了予定年月日を書きます。出産予定日どおりに出産したときと、出産後にはじめて出したときは、変更届は要りません。
(新しいタブで開きます)⑪変更後の出産(予定)年月日:実際の出産年月日、または変更後の出産予定年月日を書く
実際の出産年月日、または変更後の出産予定年月日を書きます。
記入例:令和8年11月20日
根拠:様式2ページ ⑪
⑫変更後の出産種別:変更がなくても必ず書く
単胎か多胎かが変わらなくても、「0.単胎」または「1.多胎」の○を必ず付けます。
記入例:0.単胎に○
根拠:様式2ページ ⑫
⑬産前産後休業開始年月日:出産が予定日より前か後かで変わる
実際の出産日が予定日より前なら、出産日を基準に産前42日(多胎は98日)の範囲内で、休業を開始した日付に変更します。予定日より後なら、当初の開始予定年月日をそのまま書きます。
記入例:令和8年10月30日
根拠:様式2ページ ⑬
⑭産前産後休業終了予定年月日:出産日の翌日以降56日以内に変更する
実際の出産年月日の翌日以降56日以内の日付に変更します。
記入例:令和9年1月15日(令和8年11月20日に出産した場合)
根拠:様式2ページ ⑭
予定日より前に出産した場合の記入例(令和8年11月20日に出産)
共通記載欄の⑦⑧には、最初の申出で書いた開始年月日(令和8年10月30日)と終了予定年月日(令和9年2月4日)を書きます。⑨には実際の出産年月日(令和8年11月20日)を書いた例です。新しい日付は⑪〜⑭に書きます。
(新しいタブで開きます)⑬の範囲は、出産日(令和8年11月20日)を含めて42日さかのぼった令和8年10月10日以降です。その範囲内で労務に従事しなかった期間があれば、その期間の開始日が⑬になります。
予定日より後に出産した場合の記入例(令和8年12月20日に出産)
⑨⑪に実際の出産日、⑬は当初の開始予定年月日のまま、⑭は出産日から56日後の日付にします。
(新しいタブで開きます)変更届と、出産後に出す新規の申出は、何が違いますか?
変更届を出すのは、出産前に申出書を出した人だけです。出産後にはじめて出すときは新規の申出で足り、⑨に出産日を書きます。予定日どおりに出産した場合や出産後に出した場合は、変更(終了)届の提出は不要です。
変更届のポイント
- 共通記載欄①〜⑨を記入のうえ、⑪〜⑭も書く(⑦⑧は最初の申出で書いた日付のままで、新しい日付は⑪〜⑭に書く)
- ⑫は変更の有無にかかわらず必ず書く
- ⑬は、予定日より前の出産なら出産日基準で変更、予定日より後の出産なら当初のまま
- 変更したときは速やかに提出する
予定より早く休みを終えたら?終了届(B.終了 ⑮)の書き方
申出書に書いた終了予定年月日より早く産前産後休業を終えたときは、共通記載欄①〜⑨を記入のうえ、B.終了の⑮に実際に終えた日を書いて出します(⑦⑧は最初の申出で書いた日付)。終了日の翌日が属する月分から保険料が発生するため、免除される月が変わります。
⑮産前産後休業終了年月日:実際に終えた日を書く
実際に産前産後休業を終了した日付を書きます。共通記載欄の①〜⑨も記入し、⑦⑧は最初の申出で書いた日付にします。⑨は、変更・終了の届は出産後に出す届なので実際の出産年月日を書いた例です(書き方の明記はないため、迷ったら管轄の年金事務所へ)。
記入例:令和9年1月20日
根拠:様式2ページ ⑮
(新しいタブで開きます)この例では、最初の申出(終了予定 令和9年2月4日)なら免除は令和9年1月分までです。令和9年1月20日に終えると、終了日の翌日(1月21日)が属する1月の前月、令和8年12月分までになります。
終了後に引き続き育児休業等を始めるときは、産前産後休業終了時報酬月額変更には当たらないので、『育児休業等取得者申出書』のみを提出します。続く育休の書き方は育児休業等取得者申出書の書き方を見てください。
復職の時期について、日本年金機構の手続きページには、労働基準法第65条第2項で事業主は産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないとされ、ただし産後6週間を経過した女性が請求した場合で医師が支障がないと認めたときは業務に就かせることができるとされている、との記載があります。
終了届のポイント
- ⑮には、実際に産前産後休業を終了した日付を書く
- 共通記載欄①〜⑨も記入し、⑦⑧は最初の申出で書いた日付にする
- 終了日の翌日が属する月分から保険料が発生する
出産予定日を入れると、⑦⑧と免除される月が分かる
出産予定日を入れると、⑦に書ける最も早い開始日と⑧に書く終了予定日、保険料が免除される月が出ます。出産日を入れると、変更届の⑪⑬⑭の値も出ます。
産前産後休業は、出産の日(予定日後の出産は出産予定日)を含めて42日(多胎は98日)前から、出産日の後56日までの間で、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間です。免除は、休業を開始した月から、終了日の翌日が属する月の前月までです(終了日が月の末日なら終了月まで)。
出産予定日ごとの早見表(単胎・出産前に出すとき)を開く
| 出産予定日 | ⑦ に書ける最も早い開始年月日 | ⑧ に書く終了予定年月日 |
|---|---|---|
| 令和8年11月1日 | 令和8年9月21日 | 令和8年12月27日 |
| 令和8年12月1日 | 令和8年10月21日 | 令和9年1月26日 |
| 令和9年1月1日 | 令和8年11月21日 | 令和9年2月26日 |
| 令和9年2月1日 | 令和8年12月22日 | 令和9年3月29日 |
| 令和9年3月1日 | 令和9年1月19日 | 令和9年4月26日 |
| 令和9年4月1日 | 令和9年2月19日 | 令和9年5月27日 |
終了日が月末かどうかで、免除の最後の月が変わります。出産予定日が令和8年12月10日(休業開始 令和8年10月30日)の例です。
| 休みの最後の日 | 免除される月 | 理由 |
|---|---|---|
| 令和9年2月4日(予定日の56日後) | 令和8年10月分〜令和9年1月分(4か月) | 終了日の翌日(2月5日)が属する2月の前月が1月 |
| 令和9年1月31日(月の末日) | 令和8年10月分〜令和9年1月分(4か月) | 終了日が月の末日なので終了月(1月)まで |
| 令和9年1月20日 | 令和8年10月分〜令和8年12月分(3か月) | 終了日の翌日(1月21日)が属する1月の前月が12月 |
休みの最後の日が月末だと、何が変わりますか?
終了日が月の末日なら、その月分まで免除されます。末日でなければ、終了日の翌日が属する月の前月分までです。免除の期間中に払った賞与は保険料が徴収されず、標準賞与額として決定されます。
書き間違えやすい9つのポイント
日本年金機構が公表している不備事例、様式2ページ目の記入方法、公式記入例から、返戻や再提出につながる書き方を集めました。
| やりがちな書き方 | 正しい書き方 | 根拠 |
|---|---|---|
| NG出産が予定日より遅れたのに、出産後に出す申出書の⑧に予定日から56日後の日付を書く | OK⑧は出産日から56日後の日付を書く | 日本年金機構「不備や誤りの多い事例」1 |
| NG取得した休業期間と違う日付を⑦⑧に書く | OK被保険者が取得した産前産後休業期間どおりに書く | 日本年金機構「不備や誤りの多い事例」1 |
| NG⑥の出産種別に○を付け忘れる | OK単胎なら「0.単胎」、多胎なら「1.多胎」に○を付ける | 日本年金機構「不備や誤りの多い事例」2、様式2ページ ⑥ |
| NG出産前に出す申出書の⑨に何か書く | OK⑨は出産後に提出する場合だけ書く(出産前は空欄) | 様式1ページ、公式記入例 |
| NG変更届で、⑦⑧を新しい日付に書き換える | OK⑦⑧には最初の申出で書いた日付を写し、新しい日付は⑪〜⑭に書く | 様式2ページ ⑦⑧ |
| NG⑫を「変更がないから」と空欄にする | OK変更の有無にかかわらず必ず書く | 様式2ページ ⑫ |
| NG予定日より後に出産したのに、⑬を出産日から数え直して書く | OK⑬は当初の開始予定年月日をそのまま書く | 様式2ページ ⑬ |
| NG事業所整理記号・被保険者整理番号・個人番号の記入を省く | OK3つとも必ず書く | 公式記入例 ❷❹❺ |
| NG提出が終了日から1か月を過ぎてから | OK期限内に出す。出せなかったときは理由書と、休業を確認できる書類(出勤簿・賃金台帳など)を添える | 詳細説明(ケース6-1) |
欄ごとの書き方一覧
全18欄の一覧表を開く(欄・記入者・書く内容・根拠)
| 欄 | 記入者 | 書く内容 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 提出日 | 事業主 | 届書を提出する日 | 公式記入例 ❶ |
| 整理記号 事業所整理記号 | 事業主 | 新規適用時または名称・所在地変更時に付された記号 | 様式2ページ |
| 事業所 事業所情報 | 事業主 | 所在地・名称・事業主氏名・電話番号 | 公式記入例 ❸ |
| ① 被保険者整理番号 | 事業主 | 資格取得時に払い出された番号 | 様式2ページ |
| ② 個人番号[基礎年金番号] | 事業主 | 本人確認のうえ個人番号、または10桁・左詰めの基礎年金番号 | 様式2ページ |
| ③ 被保険者氏名 | 事業主 | 住民票どおりの氏名、フリガナはカタカナ | 様式2ページ |
| ④ 被保険者生年月日 | 事業主 | 年号を○で囲み、年月日 | 様式2ページ |
| ⑤ 出産予定年月日 | 事業主 | 出産後に出すときも書く | 様式2ページ |
| ⑥ 出産種別 | 事業主 | 0.単胎/1.多胎に○ | 様式2ページ |
| ⑦ 産前産後休業開始年月日 | 事業主 | 予定日以前42日(多胎98日)の範囲。変更・終了では最初の申出の日付 | 様式2ページ |
| ⑧ 産前産後休業終了予定年月日 | 事業主 | 予定日の翌日以降56日以内。変更・終了では最初の申出の日付 | 様式2ページ |
| ⑨ 出産年月日 | 事業主 | 出産後に提出する場合のみ | 様式1・2ページ |
| ⑩ 備考 | 事業主 | 記入方法に説明なし | 様式1ページ |
| ⑪ 変更後の出産(予定)年月日 | 事業主 | 実際の出産年月日、または変更後の出産予定年月日 | 様式2ページ |
| ⑫ 変更後の出産種別 | 事業主 | 変更の有無にかかわらず必ず書く | 様式2ページ |
| ⑬ 産前産後休業開始年月日 | 事業主 | 予定日より前の出産は出産日基準で変更、後なら当初のまま | 様式2ページ |
| ⑭ 産前産後休業終了予定年月日 | 事業主 | 出産日の翌日以降56日以内に変更 | 様式2ページ |
| ⑮ 産前産後休業終了年月日 | 事業主 | 実際に終了した日付 | 様式2ページ |
何を添えて、どこへ出す?
添付書類は原則ありません。産前産後休業をしている間、または終了日から起算して1か月以内に出せなかったときだけ、理由書と、休業していることが分かる書類(出勤簿・賃金台帳など)を添えます。提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所で、電子申請・郵送・窓口持参(年金事務所のみ)で出せます。
- 従業員から、産前産後休業の取得の申し出を受ける
- 出産予定日・単胎か多胎か・休業の期間を確かめる(上の道具で⑦⑧の日付を確認できる)
- 様式の1ページ目を書く(出産後に出すなら⑨も)
- 休業中か、終了日から1か月以内に提出する
- 出産日が予定日とずれたとき、予定より早く終えたときは、速やかに変更(終了)届を出す
提出前に確認すること
用意しておく書類(チェックはこの端末にだけ保存されます)
出したあとはどうなる?
申出が受け付けられると、産前産後休業を開始した月から、終了日の翌日が属する月の前月までの健康保険料・厚生年金保険料が、被保険者分・事業主分とも免除されます。免除の期間中も被保険者資格は続き、将来の年金額を計算するときは保険料を納めた期間として扱われます。
産前産後休業のあとは、従業員の状況に合わせて次の手続きが続きます。同じ産休の期間について、本人が協会けんぽへ出す出産手当金の申請書もあります。
育児休業等取得者申出書の書き方産休のあと育休に入るときの新規・延長・終了の記入例
協会けんぽ 出産手当金支給申請書の書き方産前・産後に分けて出すときの申請期間の数え方
出産の手続き一覧いつどこへ何の書類を出すかの早見表
養育期間標準報酬月額特例申出書の書き方復帰後に標準報酬月額が下がったときの手続き
従業員が育児休業に入るときは、育児休業給付金 支給申請書の書き方や、出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金の仕組みも確認しておくと、本人への案内がしやすくなります。
ほかに使える給付がないか、補助金・給付金の診断でも確かめられます。
よくある質問
Q1.産前産後休業取得者申出書は、誰がいつまでに出しますか?
従業員から産前産後休業の取得の申し出を受けた事業主が、産前産後休業をしている間、または終了日から起算して1か月以内に、事務センターか管轄の年金事務所へ出します。従業員が自分で出すのではなく、被保険者の申し出を受けて事業主が行う手続きで、産前産後休業を取るたびに必要です。
Q2.出産が予定日とずれたら、変更届は必要ですか?
出産前に申出書を出していた場合は、出産後にA.変更の⑪〜⑭を書いた変更届を出します。予定日どおりに出産した場合と、出産後にはじめて申出書を出した場合は、変更(終了)届は要りません。
Q3.出産後に出すとき、⑦⑧⑨はどう書きますか?
⑨に出産年月日を書き、⑧は出産日を基準にした日付にします。予定日より後の出産なら、⑧は出産日から56日後です。予定日より前の出産のときは、⑦が予定日基準の日付より早まる場合があります。
Q4.予定より早く復職したら、何を出しますか?
共通記載欄①〜⑨を記入のうえ、B.終了の⑮に実際に産前産後休業を終えた日を書いて出します。終了日の翌日が属する月分から保険料が発生します。
Q5.産休中に賞与を支払ったら、保険料はどうなりますか?
産前産後休業による保険料免除の期間内に支払われた賞与等は、保険料は徴収されません。標準賞与額として決定され、将来の年金額の計算に使われ、健康保険の年度累計額にも算入されます。
Q6.育児休業中に産前産後休業を取ったら、免除はどうなりますか?
育児休業の保険料免除の期間と産前産後休業の保険料免除の期間が重なるときは、産前産後休業の免除が優先されます。育児休業の終了届などの提出は不要と、様式2ページ目に書かれています。
Q7.給与を払わない休みでも、役員でも免除されますか?
産前産後休業期間中の給与が有給か無給かは問われません。事業主等(役員など)であっても、被保険者であれば産前産後休業期間中の保険料免除を受けられます。ただし、育児休業期間中の保険料免除は受けられません。
Q8.流産や死産でも、この申出書は出せますか?
出せます。出産とは妊娠85日(4か月)以上の分娩をいい、早産・死産・流産・人工妊娠中絶を含むと、日本年金機構の制度ページに書かれています。
最終更新:2026年10月4日(令和8年。日本年金機構の様式ページ 2026年5月22日更新時点の様式に基づく)
出典
- 日本年金機構「産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届」(新しいタブで開きます)
- 日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」(新しいタブで開きます)
- 日本年金機構「産前産後休業を変更・終了したときなどの手続き」(新しいタブで開きます)
- 日本年金機構「産前産後休業取得者申出書の申し出不備や誤りの多い事例」(新しいタブで開きます)
- 全国健康保険協会「出産手当金」(新しいタブで開きます)
次にすること
- 産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届をダウンロードする(様式カードのボタン)
- 1ページ目の欄を書く(画像の「欄ごとに解説を見る」で1欄ずつ確認できます)
- 提出前に確認する
編集・監修: 中澤圭志(中小企業診断士)
一次情報を確認する編集体制(編集方針・検証方法 | 掲載情報について連絡する)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。補助額・対象要件・募集状況は変更される場合があるため、申請前に必ず各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。
