業務効率化計画書はどう書く?病院向け記入例と評価基準15項目

受付終了 医療・福祉

申請受付は終了しました。次回公募は未発表です。

まず確認すること

対象

病院(保険医療機関コードが発行され、令和8年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績がある施設)。

医科診療所・歯科診療所等は対象外

本文で確認

もらえる額

税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円

令和8年度中に生じる業務効率化に必要な経費(税抜き)の5分の4(国負担割合2/3・都道府県負担割合1/3)。1施設あたりの補助上限額は8,000万円

上限額は補助の上限で、実際の受給額とは異なります。

本文で確認

手続き

申請方法:オンライン・郵送併用

実施機関:厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)

受付の状況

受付終了

申請受付は終了しました。次回公募は未発表です。

令和8年度分は全国で受付終了(都道府県ごとに令和8年7月3日〜7月31日)

出典:公募要領(公式) (新しいタブで開きます)

補助金の基礎データ 公募期間・実施機関・申請方法・公募要領 — 対象と金額は上の「まず確認すること」を参照

病院(保険医療機関コードが発行され、令和8年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績…

対象地域
全国
対象者
病院(保険医療機関コードが発行され、令和8年4月1日から…
補助上限
税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円
補助率・給付条件
令和8年度中に生じる業務効率化に必要な経費(税抜き)の5分の4(国負担割合2/3・都道府県負担割合1/3)。1施設あたりの補助上限額は8,000万円
公募期間
令和8年度(令和7年度からの繰越分)は都道府県ごとに令和8年6月〜7月に受付。2026年9月5日時点で受付中の都道府県はありません
実施機関
厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)
申請方法
オンライン・郵送併用
必要書類
厚生労働省様式「別紙1 業務効率化計画」(最大3年間…
  • 最大税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円まで補助される制度です
  • 厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン・郵送併用に対応

詳細解説

本記事にはプロモーションを含みます。

業務効率化計画書でつまずくのは、機器の名前を並べたあとです。厚生労働省の様式「別紙1 業務効率化計画」は、(1)申請者の概要から(5)10.補足事項まで欄が決まっており、点数が動くのは「2.現在の課題」「7.年度別の効率化目標(定量)」など定量的に書く欄に集中しています。国が示した評価基準は15項目で、うち取組内容(⑦〜⑨)と効率化目標(⑪)だけで配点の半分を占めます。この記事では様式の全欄を実物どおりに並べ、欄ごとに「何を書くと評価され、何を書くと足りないと見られるか」を、実施要綱・厚生労働省の主なご質問(令和8年7月17日)・国による評価基準の原文と突き合わせて示します。令和8年度(令和7年度からの繰越分)の病院からの提出は全国で終了しており、いまは国の選定・内示から令和9年3月31日までの納品・支払いへ進む段階です。

業務効率化計画書は、何をどう書けば通る?

業務効率化計画書は厚生労働省の様式「別紙1」に沿って、(1)申請者の概要・(2)対象部門と対象業務・(3)導入予定の機器と金額・(4)申請者要件の確認・(5)具体的な取組内容(1〜10)の順で埋め、所在地の都道府県へ提出します。最重要は「7.年度別の効率化目標(定量)」で、国の評価基準では単独30点(A評価)と全15項目中で最大の配点が予定されています。

8,000万円1施設あたり補助上限額(税抜き対象経費の4/5)
15項目国による評価基準の項目数(うち必須要件2項目)
180点評価の合計点(令和8年7月17日時点の予定)

先に押さえる5点

  1. 正式名称は「医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業」。根拠は実施要綱(医政発0213第22号・令和8年2月13日)です。
  2. 対象は病院のみ。医科診療所・歯科診療所は対象外で、令和8年4月1日時点のベースアップ評価料の届出が要件です。
  3. 補助は令和8年度中に生じる経費(税抜き)の5分の4、1施設あたり上限8,000万円。国2/3・都道府県1/3の負担割合です。
  4. 評価配点は「取組内容60点+効率化目標30点」で180点中90点。ここを定量で書けるかが分かれ目です。
  5. 令和8年度分の病院からの提出は全国で終了。国は8月26日頃に選定、8月末〜9月初頭に内示する予定を示しています。

本事業は前身の医療施設等経営強化緊急支援事業と趣旨が重なる部分がありますが、対象経費も報告義務も別物です。医療機関で使える制度を横断で見たい場合は条件を入力して使える制度候補を3分で診断すると、取り違えを減らせます。

厚生労働省の事業ページで様式と要綱を確認する(新しいタブで開きます)

令和8年度の受付は、いまどうなっている?

本事業の実施主体は都道府県です。受付期間・提出方法・様式の配布経路がすべて都道府県ごとに違い、2026年9月5日に各県の公式ページを確認した時点で受付中の県はありません。国のスケジュールでも、7月27日頃に都道府県から国へ計画書が提出され、8月26日頃に補助対象病院が選定される予定とされています。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
都道府県病院からの提出期限提出方法受付状況(2026年9月5日確認)根拠資料
東京都令和8年6月4日(木)〜7月3日(金)都から都内病院へメールで案内期限経過(「これ以降の提出は一切認められません」と明記)東京都保健医療局(新しいタブで開きます)
埼玉県令和8年7月13日(月)埼玉県電子申請・届出サービス受付終了(ページに明記)埼玉県(新しいタブで開きます)
千葉県令和8年7月10日(金)必着電子メール(件名の書式指定あり)受付終了(ページに明記)千葉県(新しいタブで開きます)
神奈川県令和8年7月3日(金)〜7月17日(金)17時00分電子申請システム(e-kanagawa)期限経過(「※これ以降の提出は一切認められません。」と明記)神奈川県(新しいタブで開きます)
大阪府令和8年6月12日(金)〜7月10日(金)行政オンラインシステム期限経過(※厳守と明記)大阪府(新しいタブで開きます)
福岡県令和8年7月21日(火)必着電子メール(件名の書式指定あり)期限経過福岡県(新しいタブで開きます)
沖縄県令和8年7月31日(金)17時必着計画はWordを電子メール、加算表はGoogleフォーム受付終了(ページに明記)沖縄県(新しいタブで開きます)

この一覧で見落とせないのが意向調査の扱いの差です。大阪府は「意向調査にご回答いただいていない病院は、対象外となります」として提出対象を意向調査の回答病院に限定しました。一方の福岡県は「意向調査に回答されていない病院におかれましても、本計画を提出することは可能です」としています。同じ国の事業でも、前段の意向調査に答えていたかどうかで参加可否が分かれた県があるということです。次に同種の事業が動くときは、募集開始の告知より前に届く意向調査への回答が実質的な最初の関門になります。

提出できても、大多数は補助対象にならない見込みだった

千葉県は自県のページで「国予算額を大幅に上回る取組意向が示されたことから、本事業の補助対象となる病院数は相当程度限定されることになり、業務効率化計画を提出いただいたとしても大多数の病院は補助の対象とすることができない見込みです。」と明記しました。大阪府も同趣旨の注意喚起を出しています(千葉県(新しいタブで開きます)大阪府(新しいタブで開きます))。提出=採択ではなく、評価基準で差がつく前提で書く必要があります。

病院担当者

締切を過ぎたのに、いま計画書の書き方を調べる意味はありますか。

編集部

あります。内示を受けた病院は、この計画に書いた目標のまま1年目・2年目・3年目の報告と評価を受けます。未提出の病院も、様式と評価基準は次年度以降の類似事業でほぼ踏襲されるため、いまのうちに導入前データを取っておくと着手が早くなります。県内の関連制度は千葉県 職場環境整備等支援事業の申請書の書き方福岡県の医療機関向け支援の現況もあわせて確認してください。

対象になるのはどんな病院?

実施要綱(3)は対象を「病院」に限定し、保険医療機関コードが発行されていること、令和8年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績があることを条件にしています。そのうえで①業務効率化計画の作成 ②厚生労働大臣への報告 ③データ提出 ④令和8年4月1日時点でのベースアップ評価料の届出 ⑤都道府県による地域医療への貢献・地域医療構想の推進への協力の確認、の5点をすべて満たす必要があります。

PR

IT導入の前に。最適な開発会社を無料で紹介【発注ナビ】

業務効率化計画は「どのICT機器で、どの業務を、何%減らすか」まで書き切って初めて評価されます。ところが要件が固まっても、院内に開発・導入の発注先を比較する担当がおらず、見積が1社しか集まらないまま止まる病院が少なくありません。

  • 向く人:導入したい業務は決まったが、電子カルテ連携や音声入力の発注先候補を複数比較したい病院
  • 向かない人:すでに既存ベンダーと仕様まで固まっている、または相見積もりを取らない方針の病院
  • 便益:紹介・相談は無料。要望に合う発注先をプロが選定し、最短1日で会社が見つかります

無料で発注先を探す(新しいタブで開きます)

令和8年度・令和7年度繰越分の対象病院条件と対象外施設
対象病院の5要件と、対象外となる施設の整理(出典:実施要綱・医政発0213第22号/2026年9月5日確認)

ベースアップ評価料は「令和8年4月1日時点」の届出

対象となるのは「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)」「歯科外来・在宅ベースアップ評価料」「入院ベースアップ評価料(医科)」「入院ベースアップ評価料(歯科)」「訪問看護ベースアップ評価料」のいずれかです。申請直前に届け出れば足りる要件ではないため、届出受理通知で基準日を確認してください。詳しくはベースアップ評価料の基準日と届出の手順にまとめています。

開設主体でも対象外があります。厚生労働省のQ&A(第2版)は「ハンセン病療養所、防衛医科大学校病院、自衛隊病院、宮内庁病院、医療刑務所、国立障害者リハビリテーションセンター病院は対象外となります。」と明記しています(厚生労働省Q&A第2版・2026年9月5日確認(新しいタブで開きます))。名称の似た生産性向上・職場環境整備等の支援制度とは対象施設も対象経費も異なるため、診療所や訪問看護ステーションを含めて探す場合はそちらを起点にしてください。

様式「別紙1」にはどんな欄がある?

厚生労働省が配布している「業務効率化計画(ひな形)」は下表の構成です。参考資料の添付は「国による選定を公平に行う観点から適切ではない」とされ、補足があれば「10.補足事項」に書くよう案内されています。つまりこの欄の中だけで勝負が決まります

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
書く内容間違えやすい点根拠資料
(1)申請者の概要都道府県名/保険医療機関コード(10桁・半角)/病院名/住所/代表者役職・氏名/病床数(一般・療養・精神・感染症・結核)/職員数(医師・看護職員・薬剤師・その他コメディカル職員・事務職員)/届け出ている主な入院基本料/ホームページURL職員数は常勤換算、病床数は使用許可病床数、いずれも令和8年4月1日時点主なご質問(新しいタブで開きます)
(2)対象部門・対象業務医師部門/調剤部門/看護部門/その他コメディカル部門/事務部門/その他のバックアップ部門の6行に対象業務を記載歯科部門の取組は「医師部門」に書いてよい実施要綱(新しいタブで開きます)
(3)導入予定の機器・サービスの名称と金額補助金を活用する費用の一覧。ネットワーク整備費・訓練費・効果測定費などと切り分けて記載税抜き・概算額でよい。「●●社製」は任意記載主なご質問(新しいタブで開きます)
(4)申請者要件の確認ベースアップ評価料の届出、地域医療への貢献・地域医療構想への協力の2つのチェックこの2項目は評価基準でも「必須」に区分され、点数ではなく可否を分ける国による評価基準(新しいタブで開きます)
(5)1〜101.これまでの取組例/2.現在の課題/3.3年間の全体像/4.業務手順の見直し/5.タスク・シフト/シェア/6.年度別の取り組み内容/7.年度別の効率化目標(定量)/8.実施体制・運用/9.その他(ランニングコスト等)/10.補足事項7が最大配点。8は「業務効率化推進委員会」の体制・運用を書く欄計画ひな形(新しいタブで開きます)

対象者・対象事業

対象地域(全国)

目的
医療・福祉
対象地域
全国
対象者
病院(保険医療機関コードが発行され、令和8年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績がある施設)。医科診療所・歯科診療所等は対象外
補助上限
税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円
申請の手間
4(5段階中3)

詳細条件・対象自治体は公募要領をご確認ください。

同じ「記入例を探している」需要でも、施設種別が違えば様式ごと変わります。介護分野なら介護施設 物価高騰補助金の申請書の書き方が近い構成です。

あわせて確認したい医療機関向けの制度は?

本事業は病院限定・ICT導入限定です。賃上げや物価高騰への対応、AI導入、労働時間短縮など目的が違う支援は別制度になります。同じ請求書を複数の補助事業に計上することはできないため、病院で使える隣接制度――電子カルテ情報共有サービス補助金や、都道府県が独自に持つ介護ロボット・ICT補助金(補助率5分の4)など――と対象経費が重ならないか、金額を固める前に線を引いてください。

医療機関のデジタル・AI導入支援ICT・AI導入を対象にする制度の比較。本事業と対象経費が重なる範囲を確認できます
医療機関向け補助制度の横断ガイド病院・診療所別に使える制度を一覧化。施設種別で対象が変わる制度を整理
デジタル化・AI導入補助金2026医療以外も対象の汎用ICT支援。最大450万円。本事業に落ちた場合の受け皿候補
福岡県 医療機関 賃上げ・物価高騰支援人件費・物価高騰側の支援。ICT導入費とは対象経費が別建て
医療・福祉カテゴリの制度一覧病院・診療所・介護事業所向けの制度をまとめて確認できます

自院が使える制度候補を3分で診断する

「(3)導入予定の機器・サービスと金額」はいくらで書く?

この欄に書くのは、令和8年度中に生じる業務効率化に必要な経費の5分の4(上限8,000万円)です。金額は税抜きで、内示前に書くため見積段階の概算額で構いません。補助対象経費以外の経費は記載不要で、上限を超える部分は「自前財源活用部分」として書いても書かなくても構わない、と厚生労働省の主なご質問(令和8年7月17日)が整理しています。

税抜きの補助対象経費に4/5を掛け上限8,000万円とする計算例
税込見積を税抜きに直してから4/5を掛け、8,000万円で頭打ちにする順序(出典:実施要綱(4)/2026年9月5日確認)

内示後、令和9年3月31日までに何を終える?

本事業は国による内示時点から令和9年3月31日までに生じる経費が補助対象です。厚生労働省の主なご質問は「国による内示前に調達したICT機器等は補助対象外」とし、ここでいう調達は納品や契約を指すと明記しています。内示前に契約書へ押印すると、その分は補助を受けられません。

用意しておく書類(チェックはこの端末にだけ保存されます)

都道府県への計画提出、国の選定・内示、契約可能日確認、契約・納品・導入・支払い、報告の順序
提出から内示、契約、納品・支払い、報告までの順序(出典:厚生労働省の事業ページ「現時点のスケジュール(予定)」/2026年9月5日確認)

リースと利用料は「いつ生じるか」で切られる

リースが購入より廉価なら選べますが、補助対象は内示後から令和8年度中の経費のみで、令和9年度以降のリース料は対象外です。利用料も令和8年4月1日から令和9年3月31日までの最大12か月分に限られます。5年リースの総額をそのまま(3)欄に書くと、対象外分を含んだ過大な申請になります。

支払ってよい経費と、支払っても補助されない経費の線引きは次のとおりです。

対象になるもの

  • 職員間の情報共有用スマートフォン、業務用インカム、患者の見守り支援機器
  • 生成AIを活用した業務支援サービス(AI問診、文書自動作成支援等)
  • 薬剤・検体搬送ロボット、マセレーター、薬剤自動分包機
  • 設置費用、訓練費用、効果測定費用、Wi-Fi環境整備や電子カルテ等のシステム連携を含む関連設備の改修費用
  • 運用に不可欠な利用料(令和8年4月1日〜令和9年3月31日の最大12か月分)

対象にならないもの

  • 電子カルテの更新費用、単なるPCの入れ替え費用
  • 運用・保守費用等のランニングコスト(電気代・通信料・修理代・点検費用など)
  • 施設整備費用(休憩室、レクリエーション関連施設、院内保育所等)
  • 令和9年度以降に生じる利用料・リース料
  • 他の国庫補助事業で同一設備に補助を受ける部分

労働時間の短縮そのものに使える制度としては業務改善助成金もあります。設備投資と賃金引上げをセットで進める場合は、こちらの要件も並べて確認してください。

「(5)1〜6」の記述欄はどう書き分ける?

1〜6は文章欄ですが、評価基準では「課題把握(⑥)」「取組内容(⑦⑧⑨)」「業務手順の見直し・タスク・シフト(⑫⑬)」に対応します。⑦⑧⑨だけで60点と配点が厚いため、ここを抽象的に書くと取り返しがつきません。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
書くべき内容(様式の注記より)記入例の骨格
1.これまで実施してきた業務効率化・勤務環境改善に関する取組例過去に実施してきた業務改善の取組例やそれによる成果「令和6年度に看護補助者を2名増員し、A病棟の看護職員の月平均超過勤務を18時間から14時間へ短縮。ただし記録業務は削減できず残課題」
2.現在の課題現在の業務における課題や、今回の取組で解決を図る課題「A病棟看護職員30名の看護サマリ作成に、連続5日間の実測で1人あたり平均42分/日を要している。うち転記作業が約6割」
3.本事業で取り組む内容(3年間の計画の全体像)3年間の取組の全体像を簡潔に「1年目にA・B病棟へ音声入力を導入、2年目に全病棟へ展開、3年目に外来へ拡大」。2年目以降のICT機器は補助対象外だが記載してよい
4.業務手順の見直し見直し前後でどう業務手順を変えるか、ビフォーアフターがわかるように「見直し前:紙メモ→端末で転記。見直し後:ベッドサイドで音声入力し転記工程を廃止」と工程単位で対比
5.タスク・シフト/シェアの内容どのように行うかをビフォーアフターで。導入機器と関連する業務・職種でなくてよい。すでに実施している内容でもよい「入院時の説明業務を看護師から入退院支援センターの事務職へ移管し、看護師1人あたり週2時間を確保」
6.年度別の具体的な取り組み内容(初年度〜3年目)年度ごとの取り組み内容2年目・3年目に新たな取組は必須ではなく、「1年目の取組を2年目以降に定着させる」でもよい

1年目の起点は「ICT導入時点」にできる

ICT機器等の導入が令和8年度の途中になるため、1年目の取組開始時期を導入時点として最大3年間の目標を設定してよい、と厚生労働省の主なご質問が明示しています。年度で区切ると6か月後の測定が繁忙期に重なる場合、導入時点起点にそろえたほうが測りやすくなります。

この制度の代わりに今もらえるもの(募集中)

横にスクロールできます。

欄ごとに記入例を確認したい人には、同じ「書き方型」で構成した福岡県の医療機関向け支援金の申請書の書き方も参考になります。

「7.年度別の効率化目標(定量)」の記入例は?

この欄は「目標」「測定方法」「目標の算定根拠(計算式等)」の3列を、1年目・2年目・3年目それぞれについて①②③の3行で埋める構成です。①と②は必須、③は任意です。様式には次の記載例が印刷されています。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
測定の決まり様式に印刷された記載例
①職員の超過勤務時間の削減(必須)導入前の1か月間と、導入後6か月後・1年後のそれぞれ1か月間の関係職員の平均超過勤務時間で比較「A病棟看護職員30名の月平均超過勤務時間 10%減又は月平均超過勤務時間10時間以下」
②業務に要する時間の削減(必須)導入前の連続5日間と、導入後6か月・1年経過後のそれぞれ連続5日間で計測「A病棟 看護職員による看護サマリ作成に要する時間 25%減」
③その他業務効率化目標(任意)「職員の年次有給休暇取得日数の20%増、患者満足度の維持・向上 等」

「連続5日間」の時期は病院の任意で設定できます。曜日ごとに患者数や業務内容が異なる影響を減らすため、月曜から金曜の連続5日間で計測する例が示されています。計測対象職員数の目安はなく、対象部門の実態を的確に表せる範囲で柔軟に設定して差し支えないとされています。

3列そろえた記入例(看護部門・1年目②)

目標:A病棟 看護職員30名の看護サマリ作成に要する時間 25%減(1人あたり42分/日 → 31.5分/日)
測定方法:電子カルテのサマリ作成画面の起動から確定までのログを、導入前と導入6か月後・1年後の各月曜〜金曜の連続5日間で集計し、対象30名の1日平均を算出
目標の算定根拠:導入前実測42分/日のうち転記工程が25.4分(60.5%)。音声入力の試行で転記工程が約45%短縮(25.4分×0.45=11.4分)。安全率を見て10.5分減=25.0%減を目標値とする

実施要綱は部門ごとに目標例を列挙しています。自院の対象部門に合う軸を選び、①②の測定単位に落とし込んでください。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
対象部門実施要綱が挙げる目標例
医師部門診療情報提供書・退院時サマリ等の文書作成に要する時間の減/がん登録等のデータ入力作業に要する時間の減/医師の超過勤務時間の減/医師事務作業補助者の効率的配置
調剤部門薬剤師の調剤業務時間の減/薬歴・退院時服薬指導等の文書作成に要する時間の減/医薬品情報業務時間の減/薬剤師の超過勤務時間の減
看護部門患者情報収集・看護記録の作成・医師からの指示待ち等に要する時間の減/夜勤帯看護職員による患者訪室頻度の減/看護職員の超過勤務時間の減/看護補助者の効率的配置
その他コメディカル部門リハ職種の記録作成等の時間の減/その他医療関係職種の超過勤務時間の減/リハ職種による入院後早期リハ介入率の増/臨床工学技士が中央管理するME機器割合の増
事務部門職員の勤怠管理業務に要する時間の減/レセプト点検業務に要する時間の減/外来患者の待ち時間の減/事務職員の超過勤務時間の減
その他のバックアップ部門給食部門のクックチル方式導入による早朝・深夜勤務の減

出典:実施要綱(3)①「具体的かつ定量的な効率化目標」(厚生労働省・2026年9月5日確認(新しいタブで開きます))。この6部門の区分は、様式(2)の対象部門欄と同じ並びです。

「8〜10」の委員会・ランニングコスト欄には何を書く?

ここは配点上も無視できません。⑩業務効率化委員会と⑭ランニングコストの確保策、⑮データ提出体制で計30点が動きます。とくに9.は「補助が終わっても運用を続けられるか」を問う欄で、金額の裏づけを書かずに決意表明で埋めると弱くなります。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
様式が求めている内容記入例の骨格
8.実施体制・運用(業務効率化推進委員会の設置・役割)院長・副院長等の管理者が委員長となる委員会について、委員会の構成(各職種代表の参画)、開催頻度(例:○か月に○回)、検討内容など実施体制が分かるように記載。組織図等の添付も可能。PDCAのうち特に評価と見直しの仕組みに触れることが望ましい。既存の委員会の活用も可「委員長:院長。委員:副院長、看護部長、薬剤部長、リハビリテーション技術科長、医事課長、情報システム室長の6名。隔月開催(年6回)。各回で①前回目標に対する実測値の報告 ②未達要因の分析 ③翌期の是正策の決定を行い、議事録を院内共有」
9.その他(ランニングコストの確保策・データ測定/提出体制等)運用・保守費用等のランニングコストは補助対象外で、業務効率化によって賄うことが求められるため、確保方針を含めた計画を具体的に。データの測定および集計・提出の担当部署(責任者)も明記「年間の保守・利用料は約○○万円。看護記録時間の短縮で見込まれる時間外手当の減(月○○万円)を原資として医事課予算に計上。データ測定は情報システム室(責任者:室長)が電子カルテのログを月次で集計し、医事課が都道府県へ提出」
10.補足事項補足する事項がある場合に適宜記載参考資料の添付は認められていないため、図表で説明したい内容もこの欄に文章で要約する。院内の試行結果や既存委員会との関係など、他の欄に収まらない前提条件を書く

「業務効率化推進委員会」と「業務効率化委員会」

実施要綱と様式は「業務効率化推進委員会」、国による評価基準の⑩は「業務効率化委員会」と表記しています。院内規程を作るときは、実施要綱側の「業務効率化推進委員会」に名称をそろえておくと、後の報告書と食い違いません。

減点や返還を招くのはどんな書き方?

国による評価基準は15項目です。厚生労働省の主なご質問(令和8年7月17日)は、⑦⑧⑨をA20点・B10点・C5点・D0点、⑪をA30点・B20点・C10点・D0点、その他をA10点・B6点・C4点・D0点とし、合計180点とする予定と示しました。④⑤は点数ではなく必須要件です。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして確認できます。
区分評価項目A評価の配点(予定)根拠資料
基本的事項①背景・目的の理解/②十分な体制/③これまでの独自の取組実績各10点評価基準(新しいタブで開きます)
基本的事項(必須)④ベースアップ評価料の届出/⑤地域医療への貢献・地域医療構想への協力必須要件(点数なし)評価基準(新しいタブで開きます)
課題把握⑥課題や非効率な点を具体的かつ定量的に把握できているか10点主なご質問(新しいタブで開きます)
取組内容⑦課題解決に的確かつ十分/⑧定着・拡大の方針/⑨病院全体への波及効果各20点(合計60点)主なご質問(新しいタブで開きます)
業務効率化委員会⑩PDCAで取り組むと認められる具体的かつ妥当な体制・運営10点評価基準(新しいタブで開きます)
効率化目標⑪意欲的かつ達成可能とする合理的根拠のある定量目標30点(単独最大)主なご質問(新しいタブで開きます)
業務手順・タスクシフト⑫業務手順の見直しの具体性/⑬ICT導入と関連づけたタスク・シフト各10点評価基準(新しいタブで開きます)
その他⑭ランニングコストの確保策/⑮データ提出体制各10点評価基準(新しいタブで開きます)

配点を足すと、取組内容60点と効率化目標30点で180点中90点、ちょうど半分になります。逆に(1)(3)の記載精度は点数に直結しません。書く時間の配分は、この比率に合わせるのが合理的です。

病院担当者

返還が怖いので、目標を低めに置いたほうが安全でしょうか。

編集部

逆効果です。⑪は「意欲的であり、かつ、達成可能とするだけの合理的な根拠があると認められるか」を見るため、低すぎる目標は意欲の面で評価されません。実施要綱は成果が認められなかった場合に返還を求める「場合がある」とし、災害の発生等やむを得ない場合は除くとしています。一方、申請内容を偽った場合は補助金の全部の返還と明記されています。

他分野の設備投資型制度と迷う場合は、新事業進出補助金のように評価軸が異なる制度と並べて比較すると、本事業が「定量目標と報告義務の重さ」で選ばれていることが分かります。制度全体を横断で探すなら補助金・助成金の一覧から条件で絞り込むのが早道です。

よくある質問

Q1.同一法人で複数の病院を運営している場合、計画は1本にまとめられますか。

まとめられません。本事業は病院ごとの取組を評価するため、病院ごとに計画を作成・提出します。(3)の金額や「7.年度別の効率化目標(定量)」も病院ごとの値にし、法人本部が一括調達する費用は当該病院に生じる分のみを按分して算出します。

Q2.計画書を補足する参考資料を添付してもよいですか。

厚生労働省は「国による選定を公平に行う観点から、業務効率化計画以外の資料を添付することは適切ではない」としています。補足すべき事項は「10.補足事項」欄に記載してください。

Q3.単なるPCの買い換えは対象外ですが、更新で機能が大幅に向上する機器も対象外ですか。

明確に対象外とされているのは、電子カルテの更新費用、単なるPCの入れ替え費用、運用・保守費用等のランニングコストです。機能が大幅に向上する更新はこれに含まれませんが、効果の確認や既存の財政支援との関係整理などの精査が必要で、個別具体的に判断されます。

Q4.既存のICT機器に機能を追加する費用は対象になりますか。

定量的な業務効率化等の効果が出せるのであれば対象になり得ます。既存のICT機器等と既存の電子カルテを連携させるシステムの導入費用も同様です。

Q5.令和9年度に同じ事業の募集はありますか。

2026年9月5日時点で、厚生労働省の事業ページに次回募集の告知はありません。計画は最大3年間を対象に作りますが、実施要綱は2年目・3年目の取組に関する対象経費の補助が保証されるものではないと明記しています。

自院の条件を入力して使える制度を診断する

最終更新:2026年9月5日(受付状況は各都道府県の公式ページで同日に再確認しています)

出典

提出方法を選ぶ

オンラインで申請できます。必要な電子証明書・アカウントは公式案内をご確認ください。

※ 提出先は厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)です。最新の受付方法は公式資料でご確認ください。

補助金の概要

要点

対象・申請情報まとめ

詳細条件は公募要領で確認してください。

対象地域
全国
対象者
病院(保険医療機関コードが発行され、令和8年…
補助上限
税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円
公募期間
令和8年度(令和7年度からの繰越分)は都道府県ごとに令和8年6月〜7月に受付。2026年9月5日時点で受付中の都道府県はありません
実施機関
厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)
主要スケジュール
申請期間 令和8年度(令和7年度からの繰越分)は都道府県ごとに令和8年6月〜7月に受付。2026年9月5日時点で受付中の都道府県はありません 全スケジュール ›
申請方法
オンライン・郵送併用
必要書類
厚生労働省様式「別紙1 業務効率化計… 詳細を見る ›
  • 最大税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円まで補助される制度です
  • 厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン・郵送併用に対応
POINT!

この補助金のポイント

  • 最大税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円まで補助される制度です
  • 厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン・郵送併用に対応
補助対象経費 業務効率化に資するICT機器等の導入費用と、それに附随する費用。職員間の情報共有用スマートフォン、業… 詳細を見る ›
公募期間 令和8年度(令和7年度からの繰越分)は都道府県ごとに令和8年6月〜7月に受付。2026年9月5日時点で受付中の都道府県はありません
実施機関厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)
主要スケジュール
  1. 申請期間令和8年度(令和7年度からの繰越分)は都道府県ごとに令和8年6月〜7月に受付。2026年9月5日時点で受付中の都道府県はありません
  2. 締切令和8年度分は全国で受付終了(都道府県ごとに令和8年7月3日〜7月31日)
全スケジュール ›
申請方法 オンライン・郵送併用
必要書類 厚生労働省様式「別紙1 業務効率化計画」(最大3年間を対象)と、院長・副院長等の… 詳細を見る ›
公募要領

後継制度・次回公募

現時点で後継制度は確認できていません。

同じ目的で使える制度を探す ›

SUMMARY

この補助金のまとめ

  • 最大税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円まで補助される制度です
  • 厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県)が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン・郵送併用に対応
申請前に、公式サイトの公募要領と最新の受付状況をご確認ください。 公式ページで最新情報を確認 (新しいタブで開きます) 掲載情報について連絡する

編集・監修: (中小企業診断士)

一次情報を確認する編集体制(編集方針・検証方法掲載情報について連絡する

公開日: 記事更新日: 出典: 厚生労働省医政局医療経営支援課(実施主体は都道府県) (新しいタブで開きます)

本記事は一般的な情報提供を目的としています。補助額・対象要件・募集状況は変更される場合があるため、申請前に必ず各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。