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保険医療機関コードが発行され、令和8年4月1日から申請時点までに診療…
病院向け業務効率化計画の書き方で最初に行うのは、導入したい機器を並べることではありません。病院内のどの業務に、現在どれだけの時間や超過勤務が生じ、導入後に誰の業務をどの程度減らすのかを、測定できる形にすることです。公式様式の「年度別の効率化目標(定量)」②では、導入前・導入6か月後・1年後の各時点で、それぞれ連続5日間の業務時間を測定します。正式な対象年度は「令和8年度(令和7年度からの繰越分)」です。2026年7月24日時点では、沖縄県のように受付中の地域がある一方、神奈川県と福岡県など受付を終えた地域もあります。補助額は税抜きの補助対象経費の4/5、1施設あたり上限8,000万円です。締切前に書式を埋めるだけでなく、国の選定・内示後の契約、令和9年3月31日までの納品・支払い、効果測定と報告まで逆算して設計してください。
最初に確認する5項目
全国共通事項と地域事項を分けて確認
上限8,000万円、補助率4/5、対象要件、計画の必須要素は国の実施要綱と2026年7月17日一部追記事務連絡で確認できます。一方、受付状態、提出様式、提出経路、交付申請・交付決定の時期は都道府県が案内します。受付中なのは一部地域で、終了地域もあります。他県の締切や提出方法を転用しないでください。
所在地・医療分野から周辺制度も確認する場合は、補助金一覧も併用してください。
第1の要点は、計画の対象を病院全体の抽象的なDXにせず、医師、調剤、看護、コメディカル、事務、バックアップ部門の業務へ分解することです。第2の要点は「忙しい」「手作業が多い」ではなく、現状値、測定期間、分母を記録することです。第3の要点は、ICT導入だけでなく、業務手順の見直しとタスク・シフト/シェアを同じ計画に結び付けることです。
記入の基本形
公式様式の「年度別の効率化目標(定量)」②では、対象業務に要する時間を、導入前・導入6か月後・1年後の各時点でそれぞれ連続5日間測定します。対象職員、部署、業務範囲、曜日条件をそろえ、導入前5日間の実測値から6か月後・1年後の目標を置くのが主軸です。「月平均40時間から32時間」は院内で経過を追う補助ログ例にとどめ、公式欄へ直接転記する主指標にはしません。
本制度だけでなく対象になり得る制度を整理したい場合は、医療機関で使える補助金候補を診断し、医療施設等の経営支援、医療機関のデジタル・AI支援、医療機関向け制度の横断ガイドと対象経費を比較してください。
補助金一覧から所在地と医療分野を絞り、賃金引上げを伴う設備投資は業務改善助成金と対象者・経費・着手時点を分けて検討してください。

国の実施要綱が対象とするのは、保険医療機関コードが発行され、2026年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績がある病院です。さらに、2026年4月1日時点で所定のベースアップ評価料を届け出ていること、業務効率化計画を作成すること、管理者が委員長となる業務効率化推進委員会を設置すること、都道府県が地域医療への貢献や地域医療構想への協力を確認できることなどが求められます。
厚生労働省Q&A第2版は、ハンセン病療養所、防衛医科大学校病院、自衛隊病院、宮内庁病院、医療刑務所、国立障害者リハビリテーションセンター病院を対象外としています。一般の病院でも要件確認と国の選定が必要で、計画提出だけで採択は確定しません。
対象病院の事前確認
診療所や訪問看護ステーションも対象でしょうか。
この令和8年度事業の実施要綱は対象を病院に限定しています。名称が似た別事業と混同せず、診療所等は生産性向上・職場環境整備等の別制度を含めて確認してください。
届出日を「申請時点」に読み替えない
ベースアップ評価料は2026年4月1日時点の届出が要件です。申請直前に届け出れば必ず満たす、という制度ではありません。届出受理通知や院内の提出控えで基準日を確認してください。
委員会は新設に限られない
実施要綱は、趣旨に沿う既存委員会の活用も認めています。重要なのは名称ではなく、院長や副院長などの管理者が委員長となり、経営層がPDCAを主導し、体制と運用を書面で提出できることです。構成人数や開催頻度は国Q&Aで一律指定されていません。
対象者・対象事業
対象地域(全国)
詳細条件・対象自治体は公募要領をご確認ください。
院内のベースアップ評価料の確認方法は医療機関のベースアップ評価料届出ガイドも参照してください。契約前のリスクは本記事の申請順序と都道府県案内を照合し、制度ごとの着手時点を混同しないことが重要です。
公式様式②は3時点の「連続5日間」を主軸にする
厚生労働省の作成Q&Aは、導入前・導入6か月後・1年後の各時点で、それぞれ連続5日間を測定する考え方を示しています。測定週は病院が設定できますが、対象職員、部署、業務範囲、曜日条件をそろえて比較します。下表の数値は書き方の例であり、国の必達水準ではありません。
| 部門・課題 | 施策 | 公式様式②の記入例 | 測定条件・証拠データ |
|---|---|---|---|
| 医師・退院時サマリ作成 | 文書作成支援とテンプレート整理 | 導入前の連続5日間500分→6か月後の連続5日間400分→1年後の連続5日間360分 | 同じ診療科・業務範囲。開始・完了時刻、退院件数 |
| 看護・看護記録 | 音声入力と重複項目削減 | 導入前の連続5日間100時間→6か月後の連続5日間80時間→1年後の連続5日間70時間 | 同じ病棟・対象職員。勤務記録、記録システムログ |
| 調剤・薬剤搬送 | 搬送ロボットと搬送時間帯見直し | 導入前の連続5日間20時間→6か月後の連続5日間12時間→1年後の連続5日間10時間 | 同じ担当範囲。搬送台帳、ロボット稼働ログ |
| リハビリ・記録 | モバイル入力と入力場所変更 | 導入前の連続5日間50時間→6か月後の連続5日間35時間→1年後の連続5日間30時間 | 同じ職員・業務範囲。対象件数、入力ログ |
| 事務・レセプト点検 | 自動点検と例外処理の標準化 | 導入前の連続5日間40時間→6か月後の連続5日間32時間→1年後の連続5日間28時間 | 同じ担当者範囲。工数記録、エラー件数 |
評価基準では、課題を具体的かつ定量的に把握できているか、取組が課題解決に十分か、院内への波及効果があるか、KPIが意欲的かつ達成可能な合理的根拠を持つかが確認されます。公式様式②には3時点の各連続5日間を主指標として記載し、月次ログ、類似部署での試行、ベンダー検証は目標値の根拠や途中経過を示す補助資料として院内で保存します。
医療機関のデジタル・AI導入支援を比較本事業と他のAI・デジタル支援を分け、対象経費の重複を避けて検討します。

2026年7月17日一部追記の厚生労働省事務連絡は、業務効率化計画の機器・サービス欄を税抜きで記載し、補助対象経費と上限8,000万円も税抜きと明記しています。実施要綱で例示される対象は、スマートフォン、業務用インカム、見守り支援機器、生成AIを使うAI問診や文書作成支援、薬剤・検体搬送ロボット、マセレーター、薬剤自動分包機などです。設置、訓練、効果測定、Wi-Fi環境整備、電子カルテ等とのシステム連携といった附随費用も対象になり得ます。
原則として補助対象は国の内示後から2027年3月31日までに生じ、同日までに納品と支払いを終える経費です。2年目以降のICT機器等は補助対象外です。利用料は、支払わなければサービスを利用できない運用不可欠な費用に限られ、原則は内示後分です。ただし契約の性質上、2026年4月から支払いが必須の場合は、令和8年度中の最大12か月分が限定的に対象となり得ます。
一方、電子カルテの導入・更新そのもの、単なるPCの入替え、運用・保守等のランニングコスト、休憩室や院内保育所などの施設整備は対象外です。同一設備について複数の国庫補助を重ねて受けることもできません。見積書の項目を「対象」「要個別確認」「対象外」に分け、対象外を試算へ混ぜないでください。
税抜き対象経費から補助額の概算を計算
税抜き対象経費:0円
補助額の概算:0円
自前財源の概算:0円
税抜き対象経費の4/5、上限8,000万円の単純試算です。消費税と対象外経費を入力しないでください。最終的な対象経費と交付額は都道府県案内と審査結果で確認します。
調達は国の内示後が原則
厚生労働省の作成Q&Aでは、国の内示前に行った納品や契約は補助対象外です。見積取得と契約を同じ工程にしないでください。都道府県からの連絡を待ち、契約可能日を文書で確認します。
医療機関向けの周辺支援は医療施設等経営強化緊急支援事業や医療機関向け補助制度の横断ガイドもあります。同じ請求書を複数制度へ計上しない前提で比較してください。
全国共通で準備の中心となるのは、最大3年間の業務効率化計画と、管理者が委員長となる業務効率化推進委員会の体制・運用を記した書面です。厚生労働省の全国スケジュール説明では、病院から都道府県へ出す申請書の作成・提出を求めるかは都道府県の任意とされています。見積書、仕様書、届出控え、地域医療への貢献資料なども、所在地の案内に記載がある場合に追加します。
| 地域・確認日 | 病院向け期限 | 提出方法 | 2026年7月24日時点 |
|---|---|---|---|
| 神奈川県 | 7月17日17時 | e-kanagawa | 受付終了 |
| 福岡県 | 7月21日必着 | 電子メール | 受付終了 |
| 沖縄県 | 7月31日17時必着 | Wordを電子メール、送信後に電話確認 | 受付中 |
| その他の都道府県 | 所在地の現行ページで確認 | 各都道府県が指定 | 受付中・終了を個別確認 |
一部都道府県のみ受付中です
沖縄県の7月31日は全国締切ではありません。神奈川県と福岡県の例のように既に終了した地域があります。全国共通のカウントダウンは誤認を招くため使用せず、所在地の公式ページにある絶対日時と受付状態を確認してください。

交付申請・交付決定の順序は都道府県案内を優先
福岡県は「選定・内示以降、交付申請受付、交付決定」と案内していますが、全国の病院へ一律に同じ順序を断定しません。所在地の都道府県が示す交付申請、交付決定、契約可能日の関係を確認してください。
内示前の契約・納品は補助対象外
計画を提出しても自動採択ではありません。国の選定・内示後、都道府県へ契約可能日を確認してから契約・納品・導入へ進みます。院内稟議にも「補助金が不採択でも導入するか」を明記し、採択を前提にした先行契約を防いでください。
国の評価基準は、事業目的の理解、実施体制、過去の業務効率化実績、課題の定量把握、取組の的確性、院内への波及効果、委員会のPDCA、意欲的かつ合理的な目標、業務手順の見直し、タスク・シフト、ランニングコスト確保策、データ提出体制などを確認します。計画書の各記述がどの評価項目へ対応するか、院内レビュー表を作ると漏れを減らせます。
目標を1項目でも達成できなければ、必ず全額返還ですか。
実施要綱は、厚生労働大臣の評価で成果が認められなかった場合に返還を求める「場合がある」としています。未達が直ちに一律全額返還とは書かれていません。一方、不正な手段で支給を受けた場合は全部返還と明記されています。
返還を避けるために目標を低くするのは逆効果
評価基準は目標が意欲的で、かつ達成可能な合理的根拠を持つかを見ます。過度に低い目標や根拠のない高い目標ではなく、導入前データ、試行結果、要員配置、稼働率から説明できる値を設定してください。
継続費用は補助対象外となる運用・保守費も含め、病院の運営費や効率化による経費節減で持続可能に確保できる方針を示します。計画は最大3年間でも、2年目以降のICT機器等は本事業の補助対象外です。補助なしでも継続する範囲と追加投資の条件を分けて記載します。
例:看護記録支援を導入する場合
課題は「導入前の特定週に、一般病棟看護師30人の看護記録業務を月曜日から金曜日まで連続5日間、同じ定義で測定した結果、合計100時間だった」とします。施策は「音声入力機能を導入し、重複する観察項目を整理し、申し送り後30分を記録集中時間へ変更する」です。KPIは「導入6か月後の連続5日間で80時間、1年後の連続5日間で70時間」とし、同じ病棟、対象職員、業務範囲、曜日条件で記録システムのログと勤務記録を集計します。月平均40時間から32時間という値を院内の月次モニタリングに使う場合も、公式様式②の3時点測定とは分けて補助ログとして管理します。
| 欄 | 弱い書き方 | 改善した書き方 |
|---|---|---|
| 課題 | 看護記録に時間がかかる | 一般病棟30人の導入前の連続5日間で、看護記録業務が合計100時間 |
| 取組 | AIを導入する | 音声入力、重複項目削減、記録集中時間の設定を同時実施 |
| 目標 | 20%削減する | 導入6か月後の連続5日間で80時間、1年後の連続5日間で70時間 |
| 測定 | 導入後に確認する | 導入前・6か月後・1年後の各連続5日間を、同じ病棟・対象職員・業務範囲・曜日条件で集計 |
| 補助ログ | 公式欄と月次集計を混同する | 月平均40時間から32時間は院内モニタリング用と明記し、公式様式②の主指標と分離 |
| 未達対応 | 改善する | 入力認識率、利用率、重複項目数を分解し、研修と手順を改定 |
数字は例を写さず、自院の実測値へ置換
100時間、80時間、70時間、20%はいずれも記入例で、国が指定する必達値ではありません。月平均40時間・32時間は院内モニタリング用の補助ログ例に限ります。公式様式②で主軸となるのは、導入前・6か月後・1年後の各時点でそれぞれ連続5日間を測ることです。元データの保存場所と集計担当者まで決めてください。
業務改善助成金、新事業進出補助金など別制度を併用検討する場合は、対象者、対象経費、契約時点、重複受給の可否を制度ごとに分離します。医療機関の関連支援は生産性向上・職場環境整備等支援でも確認できます。
制度確認
対象年度、病院要件、所在地の受付状態、締切、提出方法、様式の更新日を確認します。
内容確認
課題、施策、導入前・6か月後・1年後の各連続5日間で測るKPI、委員会、手順見直し、継続費用がつながっているか確認します。
証拠確認
届出控え、導入前データ、見積内訳、会議体資料、提出完了記録を同じ案件フォルダへ保存します。
本制度の入口は計画提出ですが、採択後もデータ提出と評価が続きます。担当者だけで作成せず、経営層、現場責任者、経理、情報システム、調達を早い段階で集めてください。計画書の表現を整える前に、現状データが再現できるか、内示前契約を防げるか、翌年度以降のランニングコストを賄えるかを確認することが、実行可能性を高めます。
補助金図鑑の最新情報へ戻る — 申請前に制度の更新状況と自治体の最新案内を確認します。
確認日:2026年7月24日
主要な金額、率、対象病院、対象外施設、税抜き条件、対象期間、利用料の限定例外、2年目以降の扱い、評価、返還は厚生労働省の令和8年度資料と7月17日一部追記事務連絡で確認しました。地域別の受付状態は神奈川県、福岡県、沖縄県の現行ページで確認しました。
対象・申請情報まとめ
詳細条件は公募要領で確認してください。
この補助金のポイント
| 公募期間 | 一部都道府県のみ受付中で終了地域あり。2026年7月24日時点で神奈川県は7月17日17時終了、福岡県は7月21日必着で終了、沖縄県は7月31日17時必着で受付中 常時受付 / 要確認 |
|---|---|
| 実施機関 | 厚生労働省(実施主体・申請受付は都道府県) |
| 主要スケジュール |
|
| 必要書類 | 税抜き金額で記載する業務効率化計画。年度別の効率化目標(定量)②は、導入前・導入… 詳細を見る › |
| 公募要領 |
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編集: 補助金図鑑 編集部
中小企業診断士・社会保険労務士 監修体制
本記事は一般的な情報提供を目的としています。補助額・対象要件・募集状況は変更される場合があるため、申請前に必ず各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。