募集中 子育て・生活支援

保育所・こども園の事務が2026年度に押さえる補助金と加算

保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業所・家庭的保育事業所・幼稚園などの設置者および事務担当者(園長・主任・事務職員)

申請締切まで あと 247

この記事の結論

対象者保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業所・家庭的保…
補助額・給付額保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)(補助率 処遇改善等加算=区分1は在籍児童数×区分1単価×加算率2〜12%(職員の平均経験年数0〜10年以上に応じて設定)、区分2は加算率6%(平均経験年数11年以上は7%)+職員1人当たり9,000円相当を改善するための率、区分3は副主任保育士等に月額4万円×人数A・職務分野別リーダー等に月額5千円×人数B。保育ICT推進加算=幼稚園・保育所・認定こども園30万円/地域型保育事業18万円を3月初日の利用子ども数で除して単価化。保育士宿舎借り上げ支援事業=国1/2・市区町村1/4・事業者1/4(特別区および財政力指数1.0超で国庫補助額1億円超の自治体は国1/3・市区町村5/12・事業者1/4)。保育環境改善等事業の安全対策事業=国1/2・都道府県等1/4・事業者1/4。)
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保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業所・家庭的保…

対象地域
全国
対象者
保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業…
補助上限
保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)
補助率・給付条件
処遇改善等加算=区分1は在籍児童数×区分1単価×加算率2〜12%(職員の平均経験年数0〜10年以上に応じて設定)、区分2は加算率6%(平均経験年数11年以上は7%)+職員1人当たり9,000円相当を改善するための率、区分3は副主任保育士等に月額4万円×人数A・職務分野別リーダー等に月額5千円×人数B。保育ICT推進加算=幼稚園・保育所・認定こども園30万円/地域型保育事業18万円を3月初日の利用子ども数で除して単価化。保育士宿舎借り上げ支援事業=国1/2・市区町村1/4・事業者1/4(特別区および財政力指数1.0超で国庫補助額1億円超の自治体は国1/3・市区町村5/12・事業者1/4)。保育環境改善等事業の安全対策事業=国1/2・都道府県等1/4・事業者1/4。
公募期間
2027年3月31日締切(予定)
実施機関
こども家庭庁 成育局保育政策課
申請方法
オンライン申請
必要書類
加算率等認定申請書(処遇改善等加算)、キャリアパス要…
  • 最大保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)まで補助される制度です
  • こども家庭庁 成育局保育政策課が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン申請に対応
  • 採択率の実績は約100%

詳細解説

2026年度(令和8年度)の保育所・認定こども園・小規模保育事業所は、事務担当者にとって例年より負担の重い一年になります。こども誰でも通園制度が全国で本格実施され、認可と確認の二段階手続きに加えて毎月の給付費請求が新しく発生しました。処遇改善等加算は令和7年度にⅠ〜Ⅲが一本化された新しい仕組みの2年目に入り、賃金改善実績報告書の考え方も「起点賃金水準との比較」から「支払った実額の比較」へ変わっています。さらに令和8年7月からは、安全計画の策定等をしていない場合と経営情報等の報告を行っていない場合という2つの減算が新設されました。書類を1本出し忘れるだけで公定価格が削られる構造です。

この記事は、園長・主任・事務担当が「今年うちの園は何を、いつまでに、どこへ出すのか」を1本で把握できるように、こども家庭庁の一次資料から年間カレンダー・提出書類・返還リスクを整理したものです。制度の解説ではなく、園の事務机の上で使える手順書として読んでください。

この記事の要点(TL;DR)

保育施設の事務が2026年度に押さえる5点

  1. こども誰でも通園制度は令和8年4月から給付制度として全国実施。施設側は認可・確認の2段階手続きを経て、給付費を毎月5日までに請求する。
  2. 処遇改善等加算は令和7年度にⅠ・Ⅱ・Ⅲが統合され、区分1(基礎分)・区分2(賃金改善分)・区分3(質の向上分)の3区分になった。前年度に適用があれば賃金改善計画書は誓約書で代替できる。
  3. 令和8年7月から安全計画の策定等をしていない場合の減算(1,350円/月)経営情報等の報告を行っていない場合の減算(基本分単価の5%)が始まる。
  4. 保育ICT推進加算(施設型30万円/地域型18万円)が新設。ただし「ここdeサーチ」の情報最新化を9月末までに済ませていない施設は対象外。
  5. 保育士宿舎借り上げ支援の国の補助基準額は月額75,000円が上限。実際の上限額と要件は市区町村ごとに異なる。

自園がどの加算・補助メニューを取り逃しているか整理しきれていない場合は、条件を選ぶだけで使える補助金を絞り込める無料診断で当たりを付けてから、市町村の担当課に確認するのが早道です。

令和8年度に保育施設の事務が変わる主な見直し

保育施設の補助金・加算とは、施設型給付費(公定価格)に上乗せされる加算と、保育対策総合支援事業費補助金などを財源として市区町村経由で交付される国庫補助事業の総称である。前者は毎月の請求に自動的に反映され、後者は交付申請と実績報告が必要という違いがあります。

1,350円/月安全計画未策定の減算額(令和8年7月〜)
基本分単価×5%経営情報等の未報告による減算
30万円保育ICT推進加算(幼稚園・保育所・認定こども園)

令和8年度の公定価格では、このほかに満3歳以上限定小規模保育事業の創設、過疎地向けの特別地域保育体制確保対応加算(仮称)の創設、定員21〜40人の保育所等の調理体制の充実などが盛り込まれました。3歳児の年齢別配置基準に係る経過措置は令和9年度末までと終期が設定されており、体制づくりの猶予は残り2年です。

加算が増える動きもある

こども誰でも通園制度を実施すると、主任保育士専任加算・事務職員雇上費加算・高齢者等活躍促進加算の「複数事業等実施要件」を満たす選択肢に乳児等通園支援事業が追加されました。誰でも通園制度の実施は請求事務が増える一方で、既存加算の要件を埋める手段にもなります。

保育施設の事務・年間カレンダー(令和8年度)

年度を通じた提出物を時期順に並べると次のとおりです。提出先の「市町村」は、指定都市・中核市・特定市町村が管轄する施設はその長へ、一般市町村が管轄する施設は市町村を経由して都道府県知事へ、という二系統がある点に注意してください。

時期やること提出先
4月処遇改善等加算の認定申請(加算率等認定申請書・キャリアパス要件届出書)。区分3は4月1日時点の研修修了者数で要件を判定市町村(一般市町村管轄は市町村経由で都道府県)
4月こども誰でも通園制度の受入れ開始。つうえんポータルで予約受付・利用時間登録を運用開始市町村/つうえんポータル
毎月5日までこども誰でも通園制度の給付費請求書(参考様式⑪)を発行。市町村審査は6日〜15日、支払いは月末まで市町村
毎月施設型給付費の請求。利用子ども数と加算・減算区分を確定させる市町村
5月〜9月末「ここdeサーチ」の運営状況情報の最新化。9月末までに更新処理を終えないと保育ICT推進加算の対象外になるこども家庭庁/市町村
年度明け早期前年度分の賃金改善実績報告書(別紙様式6)と職員ごとの明細書(別添1)を提出市町村
7月安全計画の策定等をしていない場合・経営情報等の報告を行っていない場合の減算の適用開始毎月の請求に反映
事業年度終了後5か月以内経営情報等の報告。3月末決算なら8月末が期限で、期限から3か月以上経過すると減算対象都道府県・市町村
9月こども誰でも通園制度の生活困窮家庭等負担軽減加算の所得情報を現年度市町村民税所得割課税額へ切替市町村
通年指導監査への対応、安全計画に基づく訓練・研修の実施、保護者への周知、安全計画の見直し市町村
1月〜3月次年度のキャリアパス要件・資質向上の計画の見直し、区分3の研修修了者の確保、職員配置の点検園内(4月1日時点で判定)
減少日の3か月前こども誰でも通園制度の利用定員を減らす場合の変更届(参考様式④-4)市町村
実績報告後5年間賃金改善に係る収入・支出の帳簿と証拠書類を保管し、求められたら提出園内保管

この表を年度当初に印刷して事務室に貼り、担当者名と提出済チェックを書き込む運用にすると、期限徒過による差し戻しがほぼ消えます。給付・加算の全体像を家庭側の視点からも確認したい場合は、子ども・子育て支援金2026の使途と保育現場への影響を併せて読むと、財源がどこから来ているかがつかめます。

こども誰でも通園制度:施設側でやることは「認可・確認・請求」の3つ

こども誰でも通園制度とは、児童福祉法上の乳児等通園支援事業と子ども・子育て支援法上の乳児等のための支援給付を合わせた呼称であり、0歳6か月から満3歳未満で保育所等に通っていないこどもが、就労要件を問わず月一定時間まで通園できる給付制度である。令和7年度は地域子ども・子育て支援事業として試行的に実施され、令和8年4月1日から給付制度として全国実施に移行しました。

保護者側の申請方法や利用料についてはこども誰でも通園制度2026の対象年齢・利用時間・申込み手順で詳しく扱っています。ここでは施設側の実務だけに絞ります。

① 認可と確認は別の手続き

事業を始めるには、市町村から児童福祉法第34条の15に基づく認可を受けたうえで、子ども・子育て支援法第54条の2に基づく確認を受ける必要があります。認可は「事業を行ってよいか」、確認は「給付の対象事業者として扱ってよいか」の判断で、審査主体も根拠条文も別です。実務上は事前協議を経て、認可申請書(参考様式①)に確認申請書類を同時に添付し、市町村が一体的に処理する流れが想定されています。

手続き様式提出時期
認可の申請(確認申請と同時提出)参考様式①+実施計画書(参考様式②)+誓約書(参考様式③)事前協議の終了後
名称・種類・位置等の変更届参考様式④-1変更のあった日から1か月以内
建物設備・運営規程・幹部職員の変更届参考様式④-2あらかじめ
利用定員の増加参考様式④-3あらかじめ(変更の申請)
利用定員の減少参考様式④-4減少の日の3か月前
利用定員の変更以外の変更届参考様式④-510日以内
確認の辞退参考様式⑤3月以上の予告期間を設けて

② 定員と職員配置は実施方法で変わる

実施方法は、空き定員を使う余裕活用型と、別に定員を設ける一般型に大別されます。一般型はさらに、在園児合同実施・専用室独立実施・独立施設実施の3形態に分かれます。

余裕活用型

  • 設備・職員基準は本体施設の基準に従う
  • 各クラスの保育者が受け入れるのが基本
  • 空き定員の変動に合わせて受入れ枠が増減する
  • 年間を通じて空きが見込める園に向く

一般型

  • 在園児の保育体制とは別に職員を配置
  • 乳児おおむね3人に従事者1人、満1歳以上満3歳未満はおおむね6人に従事者1人
  • 従事者の半数以上が保育士であること
  • 配置する従事者が2人を下回らないこと

余裕活用型の落とし穴

在園児の入所が進んで定員が埋まると、利用中のこどもが制度を使えなくなります。年間を通じて空きが見込まれる事業所で実施する、一般型の認可も同時に受けて安定枠を確保する、他施設への引継ぎを事前に用意する、といった手当てが求められています。保護者への事前周知も忘れないでください。

③ つうえんポータルと毎月の請求

こども誰でも通園制度総合支援システム(つうえんポータル)は、予約管理・データ管理・請求書発行の3機能を持つシステムです。利用者は1時間を最低利用時間として以降30分単位で予約でき、ポータル上の時間枠は毎時0分と30分のみ設定できます。給付費は月ごとに算定し、法定代理受領で市町村から施設へ支払われます。

  1. 月内の利用時間をつうえんポータルに登録する(登録漏れがそのまま減収になる)
  2. 利用実績を集計し、毎月5日までに請求書(参考様式⑪)を発行する
  3. 市町村が6日から15日にかけて審査する(不備があれば差し戻し)
  4. 月末までに市町村から事業所へ給付費が支払われる
  5. 法定代理受領以外に受け取った費用は、運営基準第12条第4項に基づき領収証を発行する
読者

月10時間という上限は、どの自治体でも同じですか。うちの市は「当面は少なめで始める」と説明を受けたのですが。

専門家

給付の上限は月10時間ですが、令和8年度・9年度は経過措置があります。月10時間での実施が難しい市町村は、条例で利用可能時間を3時間以上10時間未満の範囲に設定できます。逆に市町村の判断で10時間を超えて実施する例もあります。園の受入れ枠を決める前に、必ず自治体の条例で設定時間を確認してください。

対象者・対象事業

対象地域(全国)

目的
子育て・生活支援
対象地域
全国
対象者
保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業所・家庭的保育事業所・幼稚園などの設置者および事務担当者(園長・主任・事務職員)
補助上限
保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)
難易度
3

詳細条件・対象自治体は公募要領をご確認ください。

受入れの対象には、障害のあるこども・医療的ケアを必要とするこども・要支援家庭のこどもを受け入れた場合の加算が用意されています。障害の確認は身体障害者手帳等の交付の有無を問わず、医師の診断書や巡回支援専門員の意見提出など、障害の事実が把握できる資料で差し支えないとされています。生活困窮家庭等負担軽減加算は、4〜8月分は前年度、9〜3月分は現年度の市町村民税所得割課税額で判定するため、9月に所得情報を切り替える事務が毎年発生します。

処遇改善等加算:Ⅰ〜Ⅲは一本化され「区分1〜3」になった

令和7年度から、処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは1つの加算に統合されました。旧加算Ⅰの基礎分が区分1、旧加算Ⅰの賃金改善要件分と旧加算Ⅲを統合したものが区分2、旧加算Ⅱに当たるものが区分3です。書類の名称も「賃金改善計画書」「賃金改善実績報告書」に統一されています。

区分対象者と加算額主な要件・提出書類
区分1(基礎分)全職員。在籍児童数×区分1単価×加算率。加算率は職員の平均経験年数0〜10年以上に応じて2〜12%キャリアパス要件(職位・職責に応じた賃金体系の整備と周知、資質向上の計画と研修)。加算率等認定申請書、キャリアパス要件届出書、資質向上のための計画
区分2(賃金改善分)全職員。加算率は6%(平均経験年数11年以上は7%)に、職員1人当たり9,000円相当を改善するための率を加算加算額の全額を賃金改善に充当。区分2・3合計の1/2以上を基本給または毎月決まって支払われる手当で改善。賃金改善計画書(前年度に適用があれば賃金改善の誓約書で代替可)
区分3(質の向上分)副主任保育士等に月額4万円×人数A、職務分野別リーダー等に月額5千円×人数B加算当年度4月1日時点の研修修了者で要件判定。全額を基本給・毎月の手当で改善。加算算定対象人数等認定申請書
実績報告(区分2・3)加算当年度の翌年度速やかに賃金改善実績報告書と職員ごとの明細書を市町村へ提出。帳簿・証拠書類は実績報告後5年間保管

人数Aは「基礎職員数×1/3」と副主任保育士等の研修修了者数のうち少ない方、人数Bは「基礎職員数×1/5」と職務分野別リーダー等の人数のうち少ない方です。定員90人・職員17人(園長1・主任1・一般職員15)の保育所なら基礎職員数は15.0となり、人数Aの上限は5人、人数Bの上限は3人になります。研修修了者が足りなければ加算額そのものが減るため、年度をまたぐ前に誰にどの研修を受けさせるかを決めるのが事務の実力差が出るところです。

令和7年度から比較方法が変わった

令和6年度までは「起点賃金水準」との比較でしたが、令和7年度以降は基準年度(原則前年度)に実際に支払った賃金の実額と比較します。住居手当・通勤手当・扶養手当など個人的事情で増減する手当は支払賃金から除き、定期昇給相当額と公定価格における人件費の改定部分は加算年度側から差し引いて比較します。エクセルの前年度シートをそのまま流用すると、この差し引きを落として要件不充足と判定されます。

賃金改善の考え方は介護分野とよく似ています。同じ法人で介護事業も運営している場合は、介護職員等処遇改善加算の臨時改定と配分ルールと突き合わせておくと、法人全体の賃金規程を一度に整えられます。育児休業や短時間勤務の職員が多い園なら、出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金の支給額と申請も職員説明の材料になります。

なお令和8年度の公定価格では、令和7年人事院勧告を踏まえた保育士・幼稚園教諭等の人件費+5.3%の改善が引き続き確保されています。加算当年度の途中で国家公務員の給与改定に伴う増額改定が生じた場合は、それに応じた賃金の追加的な支払いを行うことが要件に含まれている点にも注意してください。

国・自治体の補助金で保育施設が使えるもの

公定価格の加算とは別に、保育対策総合支援事業費補助金などを財源とする国庫補助事業が多数あります。実施するかどうかは市区町村の判断なので、「国のメニューにあるのにうちの市では募集していない」ことが普通に起こります。

補助メニュー補助基準額・内容補助割合
保育士宿舎借り上げ支援事業月額75,000円を上限に市区町村別に1人当たり上限額を設定。対象は採用日から5年以内の常勤保育士(一人1回限り)国1/2・市区町村1/4・事業者1/4(特別区や財政力指数1.0超で国庫補助額1億円超の自治体は国1/3・市区町村5/12・事業者1/4)
保育環境改善等事業(安全対策事業ア)睡眠中の事故防止に必要な午睡センサー等の備品購入。1施設あたり500千円以内国1/2・都道府県等1/4・事業者1/4
保育環境改善等事業(安全対策事業イ)ICTを活用したこどもの見守り機器の購入。1施設あたり200千円以内国1/2・都道府県等1/4・事業者1/4
保育環境改善等事業(熱中症対策・保育環境向上等)冷房設備の設置改修、老朽化した備品や床材の更新など。1施設あたり1,029千円国1/3・都道府県1/3・市区町村1/3
ノンコンタクトタイムスペース設置促進事業こどもから物理的に離れて記録・振り返りを行うスペースの改修。1施設あたり100千円国1/3・都道府県1/3・市区町村1/3
広域的保育所等利用事業(こども送迎センター等)バス購入費15,000千円、バス借上費7,500千円、運転手雇上費5,000千円、保育士雇上費5,000千円ほか国1/2・市区町村1/2
保育ICT推進加算(令和8年度創設)幼稚園・保育所・認定こども園30万円/地域型保育事業18万円を、3月初日の利用子ども数で除して単価化公定価格の加算(補助申請ではなく請求で反映)

安全対策事業は令和8年度に対象が広がった

午睡センサー等の安全対策事業は、令和8年度から乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)・一時預かり事業・病児保育事業も補助対象に追加されました。ただし、すでに安全対策事業の対象となっている保育所等でこれらの事業を行う場合は除かれます。安全対策事業を含む設備整備系のメニューは、補助を受けてから10年経過後に再度申請できる仕組みです。

ICT機器の導入は保育業界だけの話ではありません。法人として業務システムを刷新する構想があるなら、DX・IT導入補助金まとめ2026で使える枠と補助率を先に見て、保育所等におけるICT化推進等事業とどちらが有利かを比べてください。社会福祉法人であれば、社会福祉助成金2026の対象事業と申請時期も併用候補になります。

送迎バスの安全装置:義務は残るが国の導入補助は終了

送迎用バスの置き去り防止安全装置は、令和5年4月1日施行の関係府省令改正により装備が義務付けられ、経過措置は令和6年3月末で終了しました。装置導入経費への国の集中的な補助は緊急対策として実施されたもので、令和8年度の保育関係予算に同じメニューは計上されていません。2026年7月27日時点で新規の国庫補助は受付終了と考え、更新・故障時の費用は自園または自治体独自制度で手当てする前提で予算を組んでください。

給食費に関しては、令和7年度補正予算で公定価格に運営継続支援臨時加算(仮称)が創設されましたが、これは物価高騰を受けた令和7年度限りの措置です。令和8年度に食材料費の高騰分をどう補うかは自治体の物価高騰対策に委ねられており、実施状況に差があります。保護者負担側の動向は学校給食費無償化2026年度の実施自治体と対象範囲で確認できます。

申請でよくある不採択・返還の落とし穴

保育の加算は競争的な補助金と違い、要件を満たせば受けられます。だからこそ差がつくのは「要件を満たしていたのに書類で落とす」ケースです。実際に返還・不支給・差し戻しにつながる典型を整理しました。

落とし穴何が起きるか防ぐための実務
賃金改善実績報告書の期限徒過市町村から差し戻しとなり、加算要件の確認ができないまま監査対象になる年度当初にカレンダーへ記入し、給与データの集計担当と提出担当を分けて二重チェックする
賃金改善額が加算額を下回った差額の全額を一時金等で速やかに支払う義務が生じる。翌年度の実績報告と監査で支払完了が確認される12月と2月に中間集計を行い、不足分を年度内の賞与で調整する
賞与だけで配分した区分2・3合計の1/2以上を基本給・毎月の手当で改善する要件を満たさず、要件不充足と判定される期首に配分設計を固め、月例給与への反映額を先に決める
区分3を園長に配分した園長は配分対象外のため、その分が改善実績として認められない副主任保育士等・職務分野別リーダー等の発令記録と研修修了証を名簿で管理する
研修修了見込みの扱いを誤った要件判定(4月1日時点)に見込者を含めてしまい、加算算定対象人数が過大になる要件判定は修了者のみ、配分は見込者も可、と使い分けを明文化する
安全計画は作ったが運用していない訓練・研修の実施、保護者への周知、定期的な見直しのいずれかが1年欠けると1,350円/月の減算安全計画に実施予定日を書き込み、実施記録と保護者配布物を綴じて保管する
経営情報の報告漏れ・誤報告報告期限から3か月以上経過すると基本分単価の5%が減算。指摘後おおむね1か月以内に修正しない場合も対象決算確定スケジュールから逆算し、事業年度終了後5か月以内に必ず提出する
交付決定前に発注した補助事業では交付決定前の契約・発注は対象外経費となり、全額自己負担になる見積取得までは自由、契約は交付決定通知を受けてから、と社内ルール化する
対象外経費を混ぜた宿舎借り上げで施設長や住居手当受給者を含めるなど、対象外の人件費・経費が混入して返還対象になる自治体の要綱で対象者要件を毎年度確認し、対象者名簿を人事データと突合する

虚偽・不正があった場合の返還措置

虚偽または不正の手段により処遇改善等加算の適用を受けた場合、支給された加算額の全部または一部について返還措置が講じられます。一般市町村が管轄する施設は都道府県知事が市町村長に返還措置を求め、指定都市等が管轄する施設は指定都市等の長が事業者に返還を命じます。意図的な不正でなくても、証拠書類が揃わなければ同じ扱いになりかねません。

職員の育児・介護と両立支援の体制づくりで加算とは別の助成金を狙うなら、両立支援等助成金【有給介護休暇制度支援区分】の支給額と要件が保育法人でも使えます。こちらは厚生労働省系の助成金で、交付決定前の発注という考え方ではなく、制度導入と実際の取得実績が要件になる点が異なります。

関連する補助金・助成金

申請・報告の流れと期限

処遇改善等加算を例に、1年の流れを整理します。区分2・区分3を算定する園は、認定申請と実績報告の2回が山場です。

  1. 3月〜4月:配分設計 加算見込額を試算し、基本給・毎月の手当・賞与への配分比率を決める。区分2・3合計の1/2以上を基本給等に充てる設計にする。
  2. 4月:認定申請 加算率等認定申請書とキャリアパス要件届出書を提出。前年度に区分2・3の適用を受けていれば、賃金改善計画書に代えて賃金改善の誓約書を提出できる(内容を職員に周知していることが条件)。
  3. 年度中:職員への周知 賃金改善の具体的な内容を職員に周知する。周知の事実が要件なので、掲示や配布物の控えを残す。
  4. 年度中:中間確認 人事院勧告に伴う公定価格の人件費改定があった場合は、追加的な賃金の支払いを行う。
  5. 年度末:不足額の精算 改善実績総額が加算額を下回りそうなら、一時金で不足分を支払う。
  6. 翌年度速やかに:実績報告 賃金改善実績報告書と職員ごとの明細書を提出。改善対象者や改善額が偏っていると理由を求められる。
  7. 報告後5年間:保管 賃金改善に係る収入・支出の帳簿と証拠書類を保管する。
読者

今年は退職者が出て人が入れ替わり、支払賃金の総額が前年度より下がりそうです。これだけで要件を満たさなくなるのでしょうか。

専門家

単純な総額比較ではありません。職員の入替わり、超過勤務時間の減少、非常勤職員の勤務時間数の減少、定年後再雇用といった事情は、こども家庭庁のFAQで調整の考え方が示されています。施設全体の超過勤務手当が基準年度より減った場合は、その差額を加算年度側に加える調整をしても差し支えないとされています。経営悪化でやむを得ず賃金水準を引き下げる場合も、労使合意のうえで特別な事情に係る届出書を出せば要件を満たすものとして扱えます。まず自己判断で不充足と決めつけず、FAQの番号を示して市町村に相談してください。

保育士宿舎借り上げ支援は自治体で上限が違う

保育士宿舎借り上げ支援事業は、国が補助基準額の上限を示したうえで、市区町村ごとに1人当たりの月額上限を設定する仕組みです。実施主体は「保育提供体制の確保のための実施計画」の採択自治体に限られるため、そもそも制度がない市町村もあります。

実施主体補助上限(月額)主な要件
国(補助基準額)75,000円を上限に市区町村別に設定保育士として採用された日から起算して5年以内の常勤保育士。本事業を利用して退職した場合は以後対象外(一人1回限り)
横浜市補助基準上限額82,000円の3/4を法人へ支給月120時間以上保育に従事。雇用開始日の属する会計年度から起算して10年目の会計年度末までの者。同一事業者での継続利用が条件
さいたま市1戸あたり月額上限72,000円市内の民間認可保育所等に勤務する常勤保育士で採用から5年以内。住居手当が支給されている職員と施設長は対象外
世田谷区対象経費(上限82,000円)の7/8=上限71,750円1日6時間以上かつ月20日以上の勤務。法人の役員等でないこと。本人および同居者が住宅手当等の支給を受けていないこと

令和8年度は補助割合の見直しが入った

行政事業レビューの指摘を踏まえ、①特別区および財政力指数が1.0を超える自治体で、②原則の補助率で算出した国庫補助額が1億円を超える自治体については、国1/2・市区町村1/4から国1/3・市区町村5/12へ見直されました。事業者負担1/4は変わりませんが、自治体の持ち出しが増えるため、上限額や対象年数を絞る自治体が出る可能性があります。次年度の採用計画を立てる前に、必ず自治体の最新要綱を確認してください。

同じ「保育に関するお金」でも、保護者向けの補助は自治体独自制度が中心です。園として保護者に案内する場面が多い都内の例として、大田区の認証保育所保育料補助金【令和8年度】の上限額品川区の認証保育所保育料補助金【令和8年度】の申請時期を押さえておくと、入園相談での説明が具体的になります。

必要書類チェックリスト

処遇改善等加算とこども誰でも通園制度の年度当初に必要な書類を並べました。自園の状況に合わせてチェックしてください。

保管期間に注意

賃金改善に係る収入・支出を明らかにした帳簿と証拠書類は、実績報告後5年間の保管義務があります。市町村から提供を求められたときに出せないと、支払った事実そのものを立証できません。年度ごとにファイルを分け、給与台帳・振込データ・職員への周知資料をセットで綴じる運用が確実です。

併用できる制度・関連する支援

保育施設の運営に直接関わるもの、職員の処遇に関わるもの、保護者への案内に使えるものを整理しました。

こども誰でも通園制度2026(保護者向け)0歳6か月〜満3歳未満・月10時間まで/保護者への案内文づくりに使える
子ども・子育て支援金2026保育政策の財源と拠出の仕組み/職員説明会の資料に
介護職員等処遇改善加算 臨時改定ガイド介護事業を併営する法人の賃金規程整備に/配分ルールの比較
DX・IT導入補助金まとめ2026保育ICT以外の業務システム刷新に使える枠と補助率
社会福祉助成金2026社会福祉法人が使える民間助成の公募時期と対象事業
両立支援等助成金【有給介護休暇制度支援区分】職員の介護離職を防ぐ制度導入で受給/保育法人も対象
出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金育休・時短の職員向け/人員配置計画と合わせて説明できる
学校給食費無償化2026年度実施自治体と対象範囲/卒園後の保護者相談への備えに
大田区 認証保育所 保育料補助金【令和8年度】認証保育所を運営する園の入園相談で使える補助額の目安
品川区 認証保育所 保育料補助金【令和8年度】申請時期と上限額/区をまたぐ利用者への説明に

制度をまたいで探すなら補助金・助成金の一覧から業種と地域で絞り込むのが早く、実務の解説記事はコラム一覧にまとまっています。

よくある質問

Q. 処遇改善等加算Ⅱの申請書はもう使えないのですか。

A. 令和7年度から加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは統合され、旧加算Ⅱに相当するものは「区分3(質の向上分)」になりました。様式も新しい通知の別紙様式に置き換わっています。旧様式のまま提出すると差し戻しになるため、市町村が配布する最新様式を毎年度取り直してください。

Q. こども誰でも通園制度を実施すると、在園児の保育に影響しませんか。

A. 一般型(在園児合同実施)では、在園児の保育体制とは別に職員を配置します。乳児おおむね3人に従事者1人、満1歳以上満3歳未満はおおむね6人に従事者1人で、従事者の半数以上が保育士、かつ2人を下回らないことが必要です。設備は在園児と合わせた受入れ人数に対して必要面積を満たしていれば兼用できます。

Q. 賃金改善計画書は毎年出さなければいけませんか。

A. 加算当年度の前年度に区分2(令和6年度なら旧加算Ⅰまたは旧加算Ⅲ)の適用を受けている施設は、賃金改善の誓約書を提出し、その内容を職員に周知していれば、賃金改善計画書と明細書の提出は不要です。ただし実績報告は毎年必要です。

Q. 保育ICT推進加算はシステムを入れればもらえますか。

A. ICT活用の責任者を置いたうえで、登降園管理・保護者との連絡・保育に関する計画記録・キャッシュレス決済の4機能を持つICTの活用、保育業務施設管理プラットフォームの活用、保活情報連携基盤の活用をすべて行うことが条件です。「ここdeサーチ」の情報最新化を行っていない施設は対象外で、保育所等におけるICT化推進等事業の補助を受けてシステムを導入した年度も算定できません。

Q. 安全計画はどこまでやれば減算されませんか。

A. 保育所と地域型保育事業所では、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第6条の3に定める訓練・研修の実施、保護者等への周知、安全計画の見直しについて、それぞれ実施の有無が判断されます。策定しただけでは足りず、計画に定めた内容が実施されていない状況が1年続くと、その翌月から解消した月まで1,350円/月の減算が適用されます。

令和8年度にやるべき次のアクション

読み終えたらすぐ着手できる順に並べました。特に7月から始まる2つの減算は、今から動けば十分に間に合います。

  1. 安全計画を出して、訓練・研修の実施記録と保護者への周知資料が揃っているか確認する。欠けている項目があれば年度内の実施日を決めて計画に書き込む。
  2. 決算スケジュールを確認し、経営情報等の報告を事業年度終了後5か月以内に出す段取りを組む。
  3. 「ここdeサーチ」の運営状況情報を9月末までに更新する。保育ICT推進加算を狙うならこれが入口になる。
  4. 区分3の研修修了者数と基礎職員数を数え、来年度4月1日時点で人数A・人数Bの枠を使い切れるか試算する。
  5. 自治体の宿舎借り上げ支援の要綱を取り寄せ、対象者名簿を人事データと突合する。

取りこぼしを1回で洗い出す

自園が該当しそうな制度を条件から一覧化したい場合は、下の診断で当たりを付けてから市町村の担当課に確認するのが最短です。法人形態・地域・目的を選ぶだけで、対象になりうる制度が絞り込めます。

出典

本記事は、こども家庭庁が公表する通知・手引・予算資料および各自治体の公表情報にもとづき、補助金図鑑 編集部が作成しました。制度は令和8年(2026年)4月1日施行の内容を基準としており、加算率・上限額・提出期限は市町村の運用により異なる場合があります。申請前に必ず所管の市町村へ確認してください。

最終更新:2026年7月27日

補助金の概要

要点

対象・申請情報まとめ

詳細条件は公募要領で確認してください。

対象地域
全国
対象者
保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業…
補助上限
保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)
公募期間
2027年3月31日締切(予定) 締切まで 247日
実施機関
こども家庭庁 成育局保育政策課
主要スケジュール
締切日 2027年3月31日 全スケジュール ›
申請方法
オンライン申請 公式申請ページへ
必要書類
加算率等認定申請書(処遇改善等加算)… 詳細を見る ›
  • 最大保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)まで補助される制度です
  • こども家庭庁 成育局保育政策課が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン申請に対応
  • 採択率の実績は約100%
POINT!

この補助金のポイント

  • 最大保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)まで補助される制度です
  • こども家庭庁 成育局保育政策課が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン申請に対応
  • 採択率の実績は約100%
補助対象経費 処遇改善等加算は加算額の全額を職員の賃金改善(と法定福利費等の事業主負担分)に充当。区分2・区分3の… 詳細を見る ›
公募期間 2027年3月31日締切(予定) 締切まで 247日
実施機関こども家庭庁 成育局保育政策課
採択率100% ※過去公募実績
主要スケジュール
  1. 締切日2027年3月31日
全スケジュール ›
申請方法 オンライン申請 公式申請ページへ
必要書類 加算率等認定申請書(処遇改善等加算)、キャリアパス要件届出書と資質向上のための計… 詳細を見る ›
公募要領
SUMMARY

この補助金のまとめ

  • 最大保育士1人あたり月額75,000円(宿舎借り上げ支援の国庫補助基準額の上限)まで補助される制度です
  • こども家庭庁 成育局保育政策課が公募する公的支援制度
  • 申請方法はオンライン申請に対応
  • 採択率の実績は約100%
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編集:

中小企業診断士・社会保険労務士 監修体制

公開日: 最終更新日: 出典: こども家庭庁 成育局保育政策課

本記事は一般的な情報提供を目的としています。補助額・対象要件・募集状況は変更される場合があるため、申請前に必ず各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。