年収の壁2026は結局どうなった?160万円→178万円・106万円撤廃

制度解説 子育て・生活支援

この制度の基本情報

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対象

パート・アルバイトで働く人と、その配偶者・19〜22歳の子を扶養する親(令和8年分の所得税、2027年度分の住民税、2026年10月時点の健康保険・厚生年金)

担当の機関

国税庁・厚生労働省

制度の状況

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制度の基礎データ 担当の機関 — 対象と金額は上の「この制度の基本情報」を参照

パート・アルバイトで働く人と、その配偶者・19〜22歳の子を扶養する親(令和8年分の所得…

対象地域
全国
対象者
パート・アルバイトで働く人と、その配偶者・19〜22歳の…
担当の機関
国税庁・厚生労働省
必要書類
年末調整時に提出する給与所得者の扶養控除等(異動)申…

詳細解説

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2026年(令和8年分)の年収の壁は、所得税がかかり始める年収が給与収入178万円(令和7年分は160万円)、配偶者控除・扶養控除の対象になる年収が136万円(同123万円)に上がりました。社会保険では、106万円の壁と呼ばれた月額8.8万円の賃金要件が2026年10月1日に撤廃され、健康保険の扶養の基準130万円(19〜22歳の子は2025年10月から150万円)はそのままです。たとえば年収135万円のパートの妻なら、夫の合計所得が900万円以下であれば配偶者控除38万円は残る一方で、夫の健康保険の扶養からは外れます。

この記事は、パート・アルバイトで働く本人と、その配偶者・親に向けたものです。国税庁・日本年金機構・厚生労働省・総務省の資料(2026年10月11日確認)をもとに、税と社会保険の基準を同じ年収の帯に並べました。年収は1〜12月の給与の総支給額(税や保険料を引く前)で、健康保険の扶養だけは今後1年間の収入の見込みで判定されます。

160万円の壁は2026年にどうなった?改正前と令和8年分の数字

160万円は令和7年分の所得税の基準です。令和8年度税制改正(令和8年12月1日施行・令和8年分から適用)で、基礎控除が104万円、給与所得控除の最低保障額が74万円になり、104万円+74万円=178万円が令和8年分の所得税の基準になりました。配偶者控除・扶養控除の対象になる年収も、給与収入で123万円から136万円へ13万円上がっています。

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項目改正前(令和7年分の年末調整で使った数字)令和8年分(2026年1〜12月の収入)出どころ
所得税がかかり始める給与収入160万円178万円(令和8・9年分)国税庁「年末調整のしかた」
新しい控除が反映されるとき—2026年12月の年末調整で1年分を精算(11月までの源泉徴収は改正前のまま)同上
基礎控除(合計所得132万円以下)95万円104万円同上
基礎控除(合計所得132万円超489万円以下)88万円・68万円104万円同上
給与所得控除の最低保障額65万円74万円(令和10年分以後は69万円)同上
配偶者控除・扶養控除の対象になる給与収入123万円以下(所得58万円以下)136万円以下(所得62万円以下)同上
特定親族特別控除の対象(19〜22歳)給与123万円超188万円以下給与136万円超197万円以下同上
配偶者特別控除の対象給与123万円超201万5,999円以下給与136万円超207万円以下同上
勤労学生控除の対象給与150万円以下給与163万円以下同上
勤務先の社会保険に入る条件(従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)・週20時間以上)月額8.8万円以上の賃金も条件2026年10月1日に賃金の条件を撤廃日本年金機構
健康保険の扶養に入れる年収130万円未満(19〜22歳の子は2025年10月1日から150万円未満)変わらず。2026年4月1日から労働契約の内容でも判定厚生労働省の通知

このページで扱う関連の手続きは、次の記事で書き方まで説明しています。

基礎控除申告書の書き方【令和8年分】104万円・67万円・62万円のどれになるかを自分の所得で判定
特定親族特別控除申告書の書き方19〜22歳の子のアルバイト収入から、欄に書く控除額を出す
社会保険106万円の壁撤廃【2026年10月】賃金要件がなくなった後の加入の判定と勤務先の対応
健康保険 被扶養者(異動)届の書き方扶養から外れるとき・入るときの届出と収入の判定
扶養控除等申告書の書き方パートの配偶者と大学生の子を書くときの記入例

年収の帯ごとに、どの壁に当たる?令和8年分の早見表

年収の壁は、所得税・住民税・健康保険の扶養・配偶者の控除・子の親の控除と、別々の制度の基準が重なったものです。国税庁の令和8年分の控除額の表と厚生労働省の扶養の基準を、2026年の給与収入の帯ごとに1行へまとめると次のようになります(給与だけの場合・社会保険料控除などほかの控除を引く前)。

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2026年の給与収入本人の所得税本人の住民税(2027年度分・単身者。所得割は全国共通、均等割は市区町村で異なる)健康保険の扶養(配偶者など130万円未満/19〜22歳の子150万円未満)夫・妻が受ける所得税の配偶者控除等(扶養する人の合計所得900万円以下)親が受ける所得税の控除(子が19〜22歳)
119万円以下かからない所得割はかからない(均等割は市区町村による)どちらも扶養に入れる配偶者控除38万円特定扶養控除63万円
119万円超130万円未満かからない所得割の基準を超えるどちらも扶養に入れる配偶者控除38万円特定扶養控除63万円
130万円以上136万円以下かからない所得割の基準を超える配偶者などは外れる/19〜22歳は入れる配偶者控除38万円特定扶養控除63万円
136万円超150万円未満かからない所得割の基準を超える配偶者などは外れる/19〜22歳は入れる配偶者特別控除38万円特定親族特別控除63万円
150万円以上159万円以下かからない所得割の基準を超えるどちらも外れる配偶者特別控除38万円特定親族特別控除63万円
159万円超169万円以下かからない所得割の基準を超えるどちらも外れる配偶者特別控除38万円61万円(164万円まで)、その先51万円
169万円超178万円以下かからない所得割の基準を超えるどちらも外れる36万円(174万円まで)、その先31万円41万円(174万円まで)、その先31万円
178万円超197万円以下178万円を超えた部分にかかる所得割の基準を超えるどちらも外れる31万円から5万円ずつ減り、197万円で11万円31万円・21万円・11万円・6万円・3万円と減る
197万円超207万円以下かかる所得割の基準を超えるどちらも外れる11万円・6万円・3万円と減る0円
207万円超かかる所得割の基準を超えるどちらも外れる0円0円

表の読み方は3つです。1つ目に、所得税の178万円は超えた分にだけ税金がかかる坂で、136万円も配偶者と19〜22歳の子については控除が段階的に続きます。ただし、それ以外の扶養親族(16〜18歳や23歳以上の子、親など)は、給与136万円を超えると扶養控除そのものがなくなります。2つ目に、健康保険の扶養は基準を超えると扶養から外れて自分で保険料を払う崖で、税とは基準の金額も判定の仕方も別です。3つ目に、週20時間以上・従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)の勤務先で働く人(学生を除く)は、年収に関係なく自分が勤務先の健康保険・厚生年金に入るので、健康保険の扶養の列は当てはまりません。

控除額の区切りは、国税庁の表の「合計所得金額」を給与収入に直したものです。令和8年分の給与所得は、給与収入74万1,000円以上219万1,000円未満なら「収入-74万円」なので、合計所得62万円は給与136万円、85万円は159万円、123万円は197万円、133万円は207万円にあたります。住民税の119万円は、2026年の収入にかかる2027年度分の、単身者の所得割がかからない基準です(地方税法で全国共通)。均等割がかからない基準は市区町村の条例で決まり、柏市(2級地)の案内では令和9・10年度の本人のみの場合で給与収入115万5,000円です。

あなたの年収を入れると、どの壁の手前かが出る計算機

早見表の帯の途中にいる人や、家族の誰の控除に響くかをまとめて知りたい人向けです。2026年の給与収入の見込みを万円で入れると、給与所得、所得税がかかる部分、19〜22歳の子のときの親の控除、配偶者のときの夫・妻の控除、健康保険の扶養と住民税の目安までの残りが同時に出ます。

確認対象・制度の位置づけ

対象地域(全国)

目的
子育て・生活支援
対象地域
全国
対象者
パート・アルバイトで働く人と、その配偶者・19〜22歳の子を扶養する親(令和8年分の所得税、2027年度分の住民税、2026年10月時点の健康保険・厚生年金)

対象年度と制度の状態は一次情報をご確認ください。

令和7年分の数字のままだと判断を誤る7つの点

公式資料で読み違えやすい点

  1. 178万円は2年間の特例込みの数字です。基礎控除104万円と給与所得控除74万円は令和8・9年分の金額で、国税庁の表の「令和10年分以後」の欄は基礎控除99万円(合計所得132万円以下)、給与所得控除の最低保障額69万円です。この欄どおりなら令和10年分以後の所得税の基準は168万円になります。
  2. 基礎控除104万円は低所得の人だけの話ではありません。令和8・9年分は合計所得489万円以下(給与だけなら665万5,556円以下)まで104万円で、489万円超655万円以下は67万円、それを超えると62万円です。令和7年分は合計所得132万円以下が95万円で、所得が上がるほど88万円・68万円・63万円と下がっていました。
  3. 2026年1〜11月に引かれる所得税は変わりません。国税庁によると、令和8年11月までの源泉徴収に変更はなく、令和8年12月の年末調整で引上げ後の基礎控除により1年分を計算し直して精算します。月々の源泉徴収税額表が変わるのは令和9年分からです。
  4. 税の扶養が健康保険の扶養より上になりました。配偶者控除は配偶者の給与136万円まで、健康保険の扶養は130万円未満です。給与130万円以上136万円以下の配偶者は、税では配偶者控除の対象のまま、健康保険の扶養からは外れます。改正前は税の基準123万円が130万円より下でした。
  5. 19〜22歳の子は「150万円」と「159万円」がずれています。健康保険の扶養は150万円未満、親の控除が63万円のまま残るのは給与159万円以下です。150万円以上159万円以下では、親の税の控除は減らないのに、子は親の健康保険の扶養から外れます。
  6. 106万円未満に抑えても、社会保険の加入は避けられません。2026年10月1日からは賃金の額を問わず、週の所定労働時間20時間以上・従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)の企業・学生でないことで加入対象です。賃金要件は全国の最低賃金が1,016円以上になるのを見極めて撤廃されたもので、厚生労働省は最低賃金以上で週20時間以上働けば月8.8万円の要件も満たすと説明しています。今の実際の線引きは週20時間です。
  7. 住民税は1年遅れて変わります。給与所得控除74万円と扶養の基準62万円(給与136万円)が使われるのは、2026年の収入にかかる2027年度(令和9年度)分の住民税からです。2026年度分の住民税(2025年の収入)は給与所得控除65万円のままです。

4人の例で見る2026年の壁(パート・大学生・扶養する家族)

早見表の帯に、年齢・働き方・家族の収入を入れた4人を当てはめます。金額は令和8年分の国税庁の表と厚生労働省の基準から出したもので、給与のほかに所得が無い場合です。

パートの妻(45歳)・年収135万円:従業員30人の飲食店で週18時間働いています。妻の給与所得は135万円-74万円=61万円で、扶養の基準62万円以下に収まるため、夫(合計所得500万円)は配偶者控除38万円をそのまま受けられ、妻の所得税もかかりません。一方で年収の見込みが130万円以上なので夫の健康保険の扶養からは外れ、国民年金と国民健康保険の保険料が新たにかかります。改正前の基準(給与123万円以下)なら、同じ135万円は配偶者控除ではなく配偶者特別控除の側でした。

大学2年の長女(20歳)・年収155万円:長女の給与所得は81万円で、62万円超85万円以下にあたるため、親は特定親族特別控除63万円を受けられます。控除額は特定扶養控除と同じ63万円で、長女自身の所得税もかかりません。ただし健康保険の扶養は19〜22歳でも150万円未満が基準なので、155万円の見込みなら親の健康保険の扶養からは外れます。親の控除は満額なのに健康保険だけ外れる、150万〜159万円の帯にいる例です。

大学4年の長男(22歳)・年収190万円:内定後にアルバイトを増やした例です。給与所得は116万円で、基礎控除104万円を引いた12万円に長男自身の所得税がかかります(国民健康保険料などの社会保険料控除があれば、その分小さくなります)。親の控除は115万円超120万円以下の特定親族特別控除6万円まで下がり、給与が197万円を超えると0円です。健康保険の扶養(150万円未満)からも外れます。

パートの母親(52歳)・週20時間・時給1,100円:勤務先は厚生年金保険の被保険者(短時間労働者を除く)が80人のスーパーで、月の給与は約9.5万円、年収は約114万円です。2026年10月1日からは賃金の額に関係なく、週20時間以上・従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)・学生でないことで勤務先の健康保険・厚生年金の加入対象になります(月9.5万円は以前の8.8万円も超えていました)。勤務先の健康保険に入るので夫の健康保険の扶養ではなくなりますが、税は別の物差しで、母親の給与所得は約40万円なので、夫の合計所得が900万円以下なら配偶者控除38万円を受けられます。

4人とも、年収だけでは結論が出ず、「誰の何の扶養か」と「勤務先の規模と週の時間」で答えが変わります。家族の年収が動いた年は、税・保険とあわせて世帯の所得で決まる給付の対象も変わるので、3分の無料診断で今の世帯が申請できる給付金を一覧にすると判断材料がそろいます。

パートの106万円・130万円の壁は2026年10月時点でどうなった?

106万円の壁は、2026年10月1日になくなりました。日本年金機構のお知らせ(2026年10月1日更新)では、短時間労働者が健康保険・厚生年金に入る要件のうち「賃金要件(所定内賃金が月額8.8万円以上)」が、令和7年の年金制度改正法に基づいて撤廃されています。残る要件は、週の所定労働時間が20時間以上、勤め先が従業員数51人以上の企業、学生ではないことで、厚生労働省の特設サイトでは2か月を超えて雇用される見込みがあることも必要とされています。従業員数は厚生年金保険の被保険者数(短時間労働者を除く)で数えます。国・地方公共団体に属する事業所は人数に関係なく対象で、50人以下の企業でも労使の合意に基づく申し出で短時間労働者が加入できます。

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時期勤め先の規模(厚生年金保険の被保険者数・短時間労働者を除く)賃金(月額8.8万円以上)週の所定労働時間
2026年9月まで51人以上必要20時間以上
2026年10月〜2027年9月51人以上不要(撤廃)20時間以上
2027年10月から36人以上不要20時間以上
2029年10月から21人以上不要20時間以上
2032年10月から11人以上不要20時間以上
2035年10月から10人以下の企業も対象不要20時間以上

学生は原則として対象外ですが、厚生労働省の特設サイトでは休学中・定時制・通信制の人などは加入対象とされています。最低賃金の減額の特例許可を受けていて所定内賃金が月額8.8万円未満の人(特定減額特例対象者)は原則として対象外で、本人の申し出で加入できます。従業員50人以下の企業などで規模の要件の見直しにより新たに加入する人(標準報酬月額12.6万円以下)には、3年間、事業主が負担割合を増やして本人の保険料を軽くできる措置が実施されることになっています。勤め先がいつ対象になるかは社会保険適用拡大2026の給与担当者向け判定ガイドで確かめられます。

130万円の壁は、2026年10月時点でも130万円のままです。厚生労働省の通知では、健康保険の扶養に入れるのは年間収入が130万円未満(60歳以上や一定の障害がある人は180万円未満)で、同じ世帯なら原則として被保険者の年収の2分の1未満の人です。2分の1以上でも被保険者の年収を上回らず、被保険者が世帯の生計の中心と認められれば扶養に入れる場合があります。2025年10月1日からは、19歳以上23歳未満の人(被保険者の配偶者を除く)は150万円未満に引き上げられました。

判定の仕方も2026年4月1日から変わりました。給与収入だけの人は、労働条件通知書などの労働契約で決まった賃金から見込まれる年間収入が130万円未満なら、原則として扶養に入れます。この賃金には諸手当と賞与も含まれます。契約時に想定していなかった臨時収入で結果的に130万円以上になっても、社会通念上妥当な範囲なら扶養の扱いは変えないとされています。人手不足による残業などで一時的に130万円以上になった場合は、事業主の証明を付ければ原則として連続2回まで扶養にとどまれ、この扱いは2025年10月から恒久的なものになりました。労働時間を延ばして保険に加入させる事業主にはキャリアアップ助成金の短時間労働者労働時間延長支援コースがあります。

所得税178万円の中身は?基礎控除104万円は合計所得489万円(給与だけなら665万5,556円)まで

令和8年分の基礎控除は、合計所得によって次のように決まります。国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の表を、給与だけの場合の収入とあわせて並べました。

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合計所得金額給与だけの場合の収入令和8・9年分令和10年分以後改正前(令和8年分)
132万円以下206万円以下104万円99万円95万円
132万円超336万円以下206万円超475万1,999円以下104万円62万円88万円
336万円超489万円以下475万1,999円超665万5,556円以下104万円62万円68万円
489万円超655万円以下665万5,556円超850万円以下67万円62万円63万円
655万円超2,350万円以下850万円超2,545万円以下62万円62万円58万円

基礎控除の本則は58万円から62万円に上がり、令和8・9年分は合計所得489万円以下なら42万円、489万円超655万円以下なら5万円が上乗せされます。給与所得控除の最低保障額は、本則の69万円に令和8・9年分だけ5万円を足した74万円です。令和8・9年分の給与所得は、給与収入69万1,000円以上74万1,000円未満なら0円、74万1,000円以上219万1,000円未満なら「収入-74万円」になります。

令和8年度税制改正の大綱には、今後は直近2年間の消費者物価指数の上昇率に合わせて基礎控除の本則と給与所得控除の最低保障額を見直す考え方が書かれています。178万円や168万円も、次の改正で動く前提で見ておくのが安全です。

住民税の壁はいつ動く?2027年度分から所得割は単身119万円

住民税は前の年の収入にかかるため、令和8年度改正が反映されるのは、2026年1〜12月の収入にかかる2027年度(令和9年度)分からです。横浜市の案内(2026年4月27日更新)では、給与収入190万円以下の給与所得控除が65万円から74万円に、同一生計配偶者と扶養親族の合計所得の要件が58万円から62万円(給与収入123万円から136万円)に、勤労学生の要件が85万円から89万円(150万円から163万円)に上がります。

総務省の資料(令和8年5月)では、単身者の非課税限度額は給与所得控除が9万円増えることで給与収入110万円から119万円になります。ただし、所得割の非課税限度額は地方税法で全国一律なのに対し、均等割の非課税限度額は市区町村の条例で決まり、市区町村で異なります。柏市(2級地)の案内(2026年10月8日更新)では、令和9・10年度の本人のみの場合、所得割がかからないのは給与収入119万円まで、均等割もかからないのは115万5,000円までです。給与所得控除の引上げ9万円のうち5万円は2年間の時限措置です。住民税の基礎控除や非課税限度額そのものは今回の改正に入っておらず、総務省は地方公共団体の意見を聞きながら検討するとしています。2026年度分の非課税の基準は住民税非課税世帯の年収【令和8年度】にまとめています。

2026年12月の年末調整で何を出せば差額が戻る?

2026年の所得税は、12月の年末調整で新しい基礎控除と給与所得控除により計算し直され、1〜11月に改正前の税額表で引かれていた分との差額が精算されます。勤務先に出すのは、基礎控除の額を判定する「基礎控除申告書」、19〜22歳の子がいる人の「特定親族特別控除申告書」、配偶者がいる人の「配偶者控除等申告書」で、令和8年分はこれに「所得金額調整控除申告書」を加えた4つが1枚の様式にまとまっています。所得要件が62万円に上がったことで新たに扶養親族になる家族がいる場合は、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出も必要だと国税庁は書いています。どの申告書が自分に要るかは年末調整の申告書の出し分け2026で整理しています。

よくある質問

Q1.2026年に扶養内で働くパートは、年収いくらまでですか。

「何の扶養か」で上限が違います。扶養する夫・妻の合計所得が900万円以下なら、配偶者控除38万円は給与136万円まで、配偶者特別控除38万円は169万円まで受けられ、207万円を超えると0円です。健康保険の扶養は年収の見込み130万円未満です。ただし週20時間以上・従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)の勤務先なら、年収に関係なく自分が勤務先の健康保険・厚生年金に入ります。

Q2.160万円の壁はなくなったのですか。

令和8年分と令和9年分は、所得税がかかり始める給与収入が178万円になりました。国税庁の表の令和10年分以後の欄は基礎控除99万円・給与所得控除の最低保障額69万円で、この欄どおりなら168万円です。基礎控除104万円は合計所得489万円以下(給与だけなら665万5,556円以下)の人に使われます。

Q3.2026年は扶養控除の103万円に変更がありますか。

103万円は令和6年分までの基準で、令和7年分は給与123万円以下(合計所得58万円以下)でした。令和8年分の扶養控除・配偶者控除の対象は、合計所得62万円以下(給与だけなら136万円以下)です。19〜22歳の子は、136万円を超えても197万円以下なら特定親族特別控除の対象で、159万円までは控除額が63万円のままです。

Q4.2026年10月の撤廃で、週20時間未満でも社会保険に入ることになりますか。

原則としてなりません。撤廃されたのは月額8.8万円以上という賃金の要件だけで、週の所定労働時間20時間以上・従業員51人以上(厚生年金保険の被保険者・短時間労働者を除く)の企業・学生でないことの要件は残っています。所定労働時間に残業は原則として含みませんが、常に残業がある場合などは含めて数えることがあります。従業員数の要件は2027年10月から36人以上に広がります。

Q5.住民税も2026年から変わりますか。

住民税は前の年の収入にかかるので、給与所得控除74万円と扶養の基準62万円が使われるのは、2026年の収入にかかる2027年度分からです。単身者の所得割がかからない基準は全国共通で110万円から119万円になります。均等割の基準は市区町村で異なり、柏市(2級地)では115万5,000円です。

最終更新:2026年10月11日(令和8年度税制改正・令和8年12月1日施行の内容と、2026年10月1日の社会保険の賃金要件の撤廃を反映)

出典

制度情報の確認

対象・条件 該当なし(所得控除および社会保険の適用要件に関する制度のため経費対象は設定されていない) 詳細を見る ›
担当の機関国税庁・厚生労働省
必要書類 年末調整時に提出する給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、給与所得者の基礎控除申… 詳細を見る ›

編集・監修: (中小企業診断士)

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公開日: 記事更新日:

本記事は公表資料の確認結果を整理したものです。新制度の決定を示すものではないため、最新の一次情報をご確認ください。