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従業員が離職・死亡等で雇用保険の被保険者資格を失った事業主(提出義務者)
確認方法:オンライン・郵送併用
確認主体:厚生労働省・公共職業安定所(ハローワーク)
制度の解説(申請の受付はありません)
確認日と一次情報をご確認ください
従業員が離職・死亡等で雇用保険の被保険者資格を失った事業主(提出義務者)
詳細解説
本記事にはプロモーションを含みます。
雇用保険被保険者資格喪失届は、従業員が離職・死亡などの理由で雇用保険の被保険者資格を失ったときに、事業主が管轄のハローワークへ提出する届出です。提出期限は、被保険者でなくなった日(=離職日の翌日)の翌日から10日以内と定められています(雇用保険法施行規則第7条第1項)。社会保険労務士に頼まず自分で出す総務・人事担当者が初めて出す場面でも迷わないよう、様式の欄別記入例、喪失原因1〜3の分岐、離職票の交付が必要になる4つのケース、提出前に確認したいポイントまでを、厚生労働省の手引き【第2編】に基づいてまとめました。移行処理用の様式を使う人向けの注意点や、電子申請でつまずきやすい点もあわせて確認できます。読み終えるころには、届出の期限計算と添付書類の判断に迷わなくなります。
この記事の結論
雇用保険被保険者資格喪失届は、従業員が離職・死亡などで雇用保険の被保険者資格を失ったときに、事業主が管轄のハローワークへ提出する届出です。提出期限は被保険者でなくなった日(=離職日の翌日)の翌日から10日以内で、根拠は雇用保険法施行規則第7条第1項です。
提出先は原則、事業所の所在地を管轄するハローワークですが、同条第2項により年金事務所を経由して提出することも認められています。窓口・郵送のほか電子申請(e-Gov)にも対応していますが、資本金等が1億円を超える法人や相互会社などの「特定法人」は電子申請が義務です(同条第7項、同規則第6条第9項)。退職者本人が受け取れる給付金・補助金は給付金・補助金の診断で個別に確認できます。
提出書類の中心になるのは「雇用保険被保険者離職証明書(様式第五号。以下「離職証明書」)」及び賃金台帳その他の離職の日前の賃金の額を証明できる書類です(同規則第7条第1項第一号)。離職票(様式第六号)の交付を希望しないときはこの離職証明書を添えないことができますが、離職日において59歳以上である被保険者についてはこの限りではありません(同条第3項)。年齢と本人の希望の両方を確認してから添付書類を決める、という順番を忘れないようにしてください。
届出が遅れると離職者に不利益が生じる
手引きp.24は「事業主の皆様からの届出が遅れたり、怠ったりした場合には、そのまま離職された方への離職票の交付が遅れることとなるため、離職者本人が雇用保険を受給するに当たり、極めて不利益な状況が生じることとなります」と注意しています。離職証明書の提出が不要な場合でも、後日離職者から離職証明書の交付を求められた場合は応じる必要があります。必ず期限内に届出してください。

喪失原因の分岐で「出向」が絡む場合は、出向の形態を先に区別する必要があります。手引きでは出向を次の2種類に分類しています。
出向元と出向先のどちらで賃金が支払われているかを確認してから、在籍出向か移籍出向かを判断してください。賃金の負担割合が変わる場合は、生計を維持するために必要な主たる賃金を受ける一の雇用関係だけが被保険者資格の対象になる点も確認しておきましょう。判断に迷うときは、出向の契約書や辞令を突き合わせて、どちらの事業主が主たる賃金を負担しているかで決めるのが実務上の目安になります。
手引きp.24には「『資格喪失届』は以下のような場合でも提出してください」として、退職以外の場面が明記されています。総務担当者が見落としやすいので、退職のタイミング以外にも次のケースがあることを覚えておいてください。
役員就任や出向は「退職」ではないため提出を忘れがちですが、被保険者資格そのものが変わる場面なので資格喪失届の対象になります。人事異動や組織変更のタイミングでは、退職者リストだけでなく役員就任者・出向者のリストもあわせて確認する運用にしておくと、提出漏れを防ぎやすくなります。

資格喪失届は単独で完結しないことが多く、離職票・離職証明書・退職後の社会保険関連の書類とセットで動きます。関連する記事もあわせて確認してください。
確認対象・制度の位置づけ
対象地域(全国)
対象年度と制度の状態は一次情報をご確認ください。
雇用保険被保険者資格取得届の書き方2026新しく人を雇ったときに出す、資格喪失届と対になる届出離職証明書の書き方2026|会社が書く欄と離職理由の選び方喪失届とあわせて出す3枚複写の書類。⑦欄と⑮⑯欄の違いを確認離職票1の書き方2026|口座欄とマイナンバー本人に交付される離職票のうち1枚目の見方離職票2の書き方2026|異議ありの記入例と給付日数の分岐離職理由に異議がある場合の記入方法健康保険 被扶養者異動届の書き方2026|130万円の壁退職者を扶養に入れる・外すときの手続き退職所得の受給に関する申告書は出すべき?退職金を受け取る前に提出しておきたい申告書特定理由離職者とは?給付制限なしで失業手当を早く受け取る条件喪失原因の判定と関係する退職区分失業認定申告書、バイトはどう書く?離職者本人が失業給付を受け取る際に提出する書類再就職手当 支給申請書の書き方2026早期に再就職した場合に受け取れる手当の申請書
離職票の交付が必要になるかどうかは「本人の希望」と「離職日の年齢(59歳)」の組み合わせで決まります。原則は本人の希望どおりですが、59歳以上は希望の有無を問わず必須になる点に注意してください。
| 本人の希望 | 離職日の年齢 | 必要な書類 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 希望しない | 59歳未満 | 喪失届単体(労働者名簿・賃金台帳・出勤簿等を持参) | 手引きp.24 |
| 希望する | 59歳未満 | 喪失届+離職証明書(3枚1組)を同時提出 | 手引きp.24 |
| 希望しない | 59歳以上 | 喪失届+離職証明書(本人の希望にかかわらず必須) | 雇用保険法施行規則第7条第3項 |
| 希望する | 59歳以上 | 喪失届+離職証明書(3枚1組)を同時提出 | 手引きp.24 |
なお、離職者が妊娠・出産・育児・疾病・負傷などの理由で一定期間職業に就くことができず、その後に失業給付を受けようとする場合は、喪失原因欄に「1」を記載します。長期療養等で受給を先送りしたいときは受給期間延長申請書の提出もあわせて検討してください。

様式第4号(第7条関係)雇用保険被保険者資格喪失届の主要な欄を、厚生労働省の手引きの記入例に沿って整理しました。「根拠」列には手引きの該当ページを示しています。
| 欄番号 | 項目名 | 記入する内容 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 2 | 被保険者番号 | 雇用保険被保険者証の番号を「0」も省略せず記入。通常11桁、昭和56年7月6日以前交付は下段10桁のみ | 手引きp.20 |
| 4 | 離職等年月日 | 事業所に籍があった最後の日を「0」も省略せず6桁で記入 | 手引きp.25 |
| 5 | 喪失原因 | 次章の分岐表に沿って1〜3のいずれかを記入 | 手引きp.25〜26 |
| 6 | 離職票交付希望の有無 | 前章の4ケースに沿って有・無を記入。59歳以上は必須 | 手引きp.24〜25 |
| 7 | 1週間の所定労働時間 | 離職等年月日現在の時間を記入 | 手引きp.25 |
| 8 | 補充採用予定の有無 | 該当する方を記入 | 手引きp.25 |
| 10 | 個人番号 | 被保険者のマイナンバーを記入 | 手引きp.25 |
| (自由記述) | 被保険者でなくなったことの原因 | 具体的な事情を記入(記入例「夫の転勤に伴い、転居するため」) | 手引きp.25 |
| (自由記述) | 被保険者の住所又は居所 | 離職後の連絡先として記入 | 手引きp.25 |
| (自由記述) | 事業主の住所・氏名・電話番号 | 届出者である事業主の情報を記入 | 手引きp.25 |
昭和56年7月以前から被保険者の人は欄番号が違う
昭和56年7月以前から被保険者になっている人が資格を失うときは、通常の様式ではなく「雇用保険被保険者資格喪失届(移行処理用)」を使います(手引きp.45)。この様式は今も使われている現行の様式ですが、欄番号が通常の様式とはずれています。通常の様式で個人番号は10欄ですが、移行処理用では1欄です。「4欄」「5欄」のように欄番号だけで覚えていると、この様式では別の項目を指してしまうので、実際の様式で欄名を確認しながら記入してください。
喪失原因は「離職以外の理由」「3以外の離職」「事業主の都合による離職」の3区分です。文字だけを読むと直感と逆の分類になる項目があるので、手引きp.25〜26の一覧で確認してください。
| 区分 | 番号 | 該当する理由 |
|---|---|---|
| 離職以外の理由 | 1 | 被保険者の死亡/在籍出向(出向先で被保険者となる場合)/出向元への復帰 |
| 「3」以外の離職 | 2 | 任意退職(転職、結婚退職等)/重責解雇/契約期間満了/60歳以上の定年退職(継続雇用制度あり)/移籍出向/週の所定労働時間が20時間未満/取締役への就任 |
| 事業主の都合による離職 | 3 | 事業主都合による解雇/事業主からの勧奨等による退職/65歳未満の定年退職(継続雇用制度なし) |
「移籍出向だから1でいいですよね」という質問をよく受けますが、これは間違いやすい落とし穴です。移籍出向は原則「2」に区分されます。「1」になるのは、退職金またはこれに準じた一時金の支給が行われていない出向だけです。
逆に覚えていました。「一時金が出ないものが1」ということですね。取締役への就任や週20時間未満への変更も、感覚的には「1」に見えるのに「2」なんですね。
再就職までのつなぎとして再就職手当を検討している離職者もいるため、喪失原因の記載ミスは本人の申請にも影響します。慎重に確認しましょう。

資格喪失届は月に数件程度しか扱わない事業所も多く、細かい注意点を見落として差し戻しになりがちです。様式番号や様式名を思い込みで書いてしまうミスも見られるため、実物の様式で確認する習慣をつけてください。特に次の点に注意してください。
これらの注意点を踏まえたうえで、次の提出前チェックを使って最終確認してください。
提出前に、次の項目を確認してください。ひとつでも未確認があると、窓口で差し戻しになる可能性があります。提出後に気づいて訂正するよりも、提出前にまとめて確認するほうが手間がかかりません。
チェック項目は「年齢を確認した」としています。59歳未満に限定した聞き方にすると、60歳以上の離職者の届出で最後まで進めなくなるためです。
たしかに、59歳以上の退職者ほど離職証明書の添付が必須になるので、年齢の確認自体はどの届出でも必要ですね。

被保険者でなくなった日(=離職日の翌日)の翌日から10日以内です。例えば3月31日に離職した場合、資格喪失日は4月1日、起算日は4月2日となり、期限は4月11日です。「退職日の翌日から10日以内」(4月10日)と数えると1日早い誤りになるため、起算日を必ず確認してください。
行政機関の休日に関する法律第2条により、期限の最終日が行政機関の休日にあたる場合は、その翌日が期限になります。
窓口・郵送・電子申請(e-Gov)のいずれでも提出できます。ただし資本金等が1億円を超える法人などの「特定法人」は電子申請が義務です。
離職日に59歳未満で本人が交付を希望しない場合は、離職証明書を添えずに資格喪失届のみを提出できます。ただし、後日離職者から交付を求められた場合は応じる必要があります。
雇用保険被保険者氏名変更届は令和2年1月に廃止されました。氏名変更は、資格喪失届など各種届出の氏名変更記載欄(喪失届の欄9「新氏名」など)で行います。
「雇用保険被保険者資格喪失届(移行処理用)」という様式を使います。今も使われている現行の様式ですが、欄番号が通常の様式とは異なります。
通常は「0」も省略しない11桁です。昭和56年7月6日以前に交付された被保険者証の場合のみ、下段の10桁を記入します。
離職証明書の⑦欄(離職理由)は離職者本人に⑯欄で確認してもらい、氏名を記載してもらいます。本人の確認が取れないときは、その理由を記載して事業主氏名を記載します(電子申請の場合は疎明書を添付します)。異議がある場合は、離職者が離職票2の書き方に沿って手続きします。
資格喪失届を提出したら、離職者本人が行う手続きのサポートも忘れないようにしましょう。求職活動を行う離職者は求職活動実績の書き方も確認しておくと、失業認定の際にスムーズです。離職証明書を提出した場合は、内容に誤りがないか複写の控えを事業所側にも保管しておくと、後日の照会にも対応しやすくなります。
最終更新:2026年9月21日
オンラインで申請できます。必要な電子証明書・アカウントは公式案内をご確認ください。
申請書を郵送で提出します。宛先・締切(必着/消印有効)は公式案内をご確認ください。
※ 制度の所管:厚生労働省・公共職業安定所(ハローワーク)。提出先(窓口)と最新の受付方法は公式資料でご確認ください。
制度の事実確認まとめ
過去制度と現在の状態を分けて確認してください。
この補助金のポイント
| 確認する時期 | 提出先:厚生労働省・公共職業安定所(ハローワーク) |
|---|---|
| 確認主体 | 厚生労働省・公共職業安定所(ハローワーク) |
| 情報の確認方法 | オンライン・郵送併用 |
| 必要書類 | 雇用保険被保険者資格喪失届(様式第4号)。59歳以上または本人が交付を希望する場… 詳細を見る › |
| 根拠資料 |
編集・監修: 中澤圭志(中小企業診断士)
一次情報を確認する編集体制(編集方針・検証方法 | 掲載情報について連絡する)
本記事は公表資料の確認結果を整理したものです。新制度の決定を示すものではないため、最新の一次情報をご確認ください。