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この記事の結論
対象者給付金・助成金・補助金を受け取った個人(給与所得者・年金受給者を含む…
確認した金額—
現在の位置づけ確認日と一次情報をご確認ください
まずやること制度年度と一次情報を確認
制度情報の確認 過去制度と現在の状態を分けて確認
給付金・助成金・補助金を受け取った個人(給与所得者・年金受給者を含む…
- 対象地域
- 全国
- 対象者
- 給付金・助成金・補助金を受け取った個人(給与所得者・年金…
- 確認した過去制度の金額
- —
- 現在の位置づけ
- 通年募集 / 詳細は事務局へ
- 情報の確認方法
- 一次情報・公式発表を確認
- 必要書類
- 確定申告書、収支内訳書または青色申告決算書、給付金・…
詳細解説
本記事にはプロモーションを含みます。
給付金や補助金の入金通知が届いたあと、必ずぶつかるのが「これ、税金はかかるのか」という問いだ。答えは制度によって正反対に分かれる。児童手当や失業給付のように法律で非課税と定められているものは、いくら受け取っても申告書に書く必要がない。一方、事業者が受け取った補助金は原則として事業所得の総収入金額に入り、書かなければ申告漏れになる。同じ「給付金」という言葉なのに、扱いは真逆だ。
厄介なのは、この判定が制度名ではなく「その制度の根拠法や実施要綱に非課税の規定があるか」「事業に関連して受け取ったか」で決まる点にある。だから他人の一覧表を眺めても、自分のケースには当てはめられない。
この記事は、2026年8月時点の国税庁タックスアンサー・法令解釈通達・文書回答事例と、e-Gov法令検索の条文原文を実際に確認したうえで、受け取った給付金を非課税/一時所得/雑所得/事業所得の4つに仕分ける判定表と、確定申告が要るかを条件の組合せで判定するチェッカーにまとめたものだ。個人と事業者の両方を、最初の見出しで分岐させて扱う。
この記事の結論(先に5行)
- 法律に「租税その他の公課は課することができない」と書かれた給付は非課税。児童手当・失業給付・傷病手当金・障害年金などが該当する。
- 事業者が受け取る補助金・助成金は、雇用調整助成金を含めて原則すべて事業所得の総収入金額に入る。
- 事業に関係なく個人が受け取り、かつ非課税規定がないものは一時所得。特別控除50万円を引いて残りの2分の1が課税対象。
- 収入に入れる年分は入金日ではなく、給付を受ける権利が確定した日で決まる。交付決定と入金が年をまたぐケースが最大の落とし穴。
- 所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別に残ることがある。
50万円一時所得の特別控除額
20万円給与所得者の申告不要ライン
400万円公的年金等の申告不要ライン
自分の給付金に税金はかかる?まず2つに分かれる
結論から言うと、判定は「事業に関連して受け取ったか」の一問で大きく2つに割れる。事業に関連するなら事業所得の総収入金額に算入し、関連しないなら非課税規定の有無を確認して非課税か一時所得かを決める、という順序だ。
国税庁は事業所得の総収入金額について、売上金額のほか「金銭以外の物や権利その他の経済的利益の価額」も含むとしている(国税庁タックスアンサーNo.1350)。事業者が受け取る補助金はこの経済的利益にあたるため、原則として収入に入る。
① 個人として受け取った人
- 住民税非課税世帯向けの給付金、子育て世帯向けの給付金を受け取った
- 失業給付、傷病手当金、育児休業給付金を受け取った
- 年金・手当を受け取っている
- → 非課税か一時所得か、根拠法で決まる
② 事業者として受け取った人
- 個人事業主・フリーランスとして補助金を申請した
- 従業員に関する助成金を受け取った
- 設備投資に補助金を充てた
- → 原則、事業所得の総収入金額に算入する
住民税非課税世帯10万円給付の真偽個人向け・法律で非課税とされる給付金の代表例。対象条件と支給時期
令和9年度概算要求で補助金はどうなるか事業者向け・事業所得に算入する補助金の来年度の動き
読読者
会社員ですが、去年10万円の給付金を受け取りました。確定申告は必要ですか。
専専門家
その給付金の根拠法に非課税規定があるかで変わります。住民税非課税世帯向けの物価高騰対策給付金は、物価高騰対策給付金に係る差押禁止等に関する法律第4条で非課税とされているので、申告書に書く必要はありません。逆に非課税規定のない給付金は一時所得ですが、他の一時所得と合計しても50万円以下なら課税所得はゼロになります。

非課税・一時所得・雑所得の分かれ目はどこにあるか
個人が受け取った給付金は、次の3段階で仕分ける。第1段階は非課税規定の有無だ。法律に「租税その他の公課は、○○として支給を受けた金銭を標準として、課することができない」という条文があれば、それだけで課税関係は終わる。
| 段階 | 確認すること | あてはまる場合の扱い | 根拠資料 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 根拠法や実施要綱に非課税(公課の禁止)の規定があるか | 非課税。申告書に書かない | 国税庁No.2011 |
| 第2段階 | 事業や副業に関連して受け取ったか | 事業所得または業務に係る雑所得の総収入金額 | 国税庁No.1350 |
| 第3段階 | 継続的でなく、労務や資産譲渡の対価でもないか | 一時所得。特別控除50万円を差し引く | 国税庁No.1490 |
| 例外 | 公的年金等として支給されるものか | 雑所得(公的年金等)。公的年金等控除を差し引く | 国税庁No.1500 |
一時所得になった場合の計算式は決まっている。総収入金額 − 収入を得るために支出した金額 − 特別控除50万円で所得金額を出し、さらにその2分の1を他の所得と合算する(国税庁タックスアンサーNo.1490)。つまり一時所得にあたる給付金を年間50万円以下しか受け取っていなければ、課税される金額は発生しない。ここが「結局ほとんどの人は申告不要」と言われる理由だ。
一時所得の50万円枠は給付金だけのものではない
生命保険の満期一時金、懸賞金、競馬の払戻金、マイナポイントも同じ50万円枠を共有する。給付金が30万円でも、同じ年に保険の満期金が40万円あれば合計70万円となり、50万円を超えた20万円の2分の1、つまり10万円が課税対象になる。単独で50万円を切っていることだけを見て安心するのが典型的な失敗パターンだ。
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受け取った給付金・補助金を、申告で計上し忘れないために
向いている人
- 補助金・助成金の入金を、自分で事業所得の雑収入として帳簿に立てる個人事業主
- 交付決定が今年・入金が翌年というように、年をまたぐ補助金を未収入金で管理したい人
- 開業1〜2年目で、青色申告決算書のどの欄に補助金を書くかが分からない人
向いていない人
- 給与所得者で、年末調整だけで課税関係が完結する人
- 受け取ったのが児童手当や失業給付など、非課税のものだけの人
- すでに顧問税理士が記帳と申告を代行している人
事業者が受け取る補助金・助成金は、所得税法上、事業所得の総収入金額に算入するのが原則だ。そして収入に入れる年分は入金日ではなく、給付を受ける権利が確定した日で決まる(国税庁タックスアンサーNo.2200)。交付決定通知と入金が年をまたぐと、帳簿上は先に未収入金を立てる処理が必要になるため、補助金専用の科目を作って記帳しておくと申告時に期ずれを追いやすい。
制度別の課税区分一覧:自分が受け取ったものを探す
当サイトが記事を持っている制度を中心に、課税区分と根拠を並べた。「非課税」と書いた行は、すべて条文または国税庁の公表資料で非課税の根拠を確認したものだけだ。根拠を確認できなかったものは正直に「要確認」と書いている。
| 制度 | 受け取る人 | 所得区分 | 申告要否の目安 | 根拠資料 |
|---|---|---|---|---|
| 非課税世帯給付金2026・物価高騰対策給付金 | 個人・世帯 | 非課税 | 不要 | 物価高騰対策給付金に係る差押禁止等に関する法律第4条 |
| 住民税非課税世帯10万円給付(法律で指定されたもの) | 個人・世帯 | 非課税 | 不要 | 同法第2条・第4条 |
| 児童手当 | 養育者 | 非課税 | 不要 | 児童手当法第16条(公課の禁止) |
| 児童扶養手当2026 | ひとり親等 | 非課税 | 不要 | 児童扶養手当法第25条(公課の禁止) |
| 特別児童扶養手当2026・障害児福祉手当 | 養育者・本人 | 非課税 | 不要 | 特別児童扶養手当等の支給に関する法律第16条による児童扶養手当法第25条の準用 |
| 雇用保険の基本手当(失業給付) | 離職者 | 非課税 | 不要 | 雇用保険法第12条/国税庁質疑応答事例 |
| 育児休業給付金・出生後休業支援給付金 | 被保険者 | 非課税 | 不要 | 雇用保険法第61条の9等による第12条の準用 |
| 高年齢求職者給付金・高年齢雇用継続給付・介護休業給付金 | 被保険者 | 非課税 | 不要 | 雇用保険法第12条(失業等給付) |
| 傷病手当金・出産手当金・出産育児一時金 | 健保の被保険者 | 非課税 | 不要 | 健康保険法第62条(租税その他の公課の禁止) |
| 高額療養費(支給申請書の書き方) | 被保険者 | 非課税 | 不要。ただし医療費控除では差し引く | 健康保険法第62条/国税庁No.1120 |
| 障害年金・遺族年金 | 受給権者 | 非課税 | 不要 | 国民年金法第25条・厚生年金保険法第41条第2項/国税庁No.1605 |
| 老齢基礎年金・老齢厚生年金 | 受給権者 | 雑所得(公的年金等) | 収入400万円以下かつ他の所得20万円以下なら不要 | 国民年金法第25条ただし書/国税庁No.1600 |
| 年金生活者支援給付金 | 受給権者 | 非課税 | 不要 | 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第33条(公課の禁止) |
| 労災の休業補償給付 | 被災労働者 | 非課税 | 不要 | 労働者災害補償保険法第12条の6 |
| 生活保護の保護金品 | 被保護者 | 非課税 | 不要 | 生活保護法第57条(公課禁止) |
| 自治体の保育・子育て支援助成(保育料・ベビーシッター等) | 個人 | 非課税 | 不要 | 所得税法第9条第1項第16号/所基通9-16の2 |
| すまい給付金など住宅取得系の給付金 | 個人 | 一時所得 | 他の一時所得と合わせ50万円超なら申告 | 国税庁No.1490 Q&A |
| マイナポイント | 個人 | 一時所得 | 同上 | 国税庁No.1490 Q&A |
| 小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金等 | 個人事業主 | 事業所得 | 必要 | 国税庁No.1350/No.2200 |
| 雇用調整助成金・キャリアアップ助成金等の雇用関係助成金 | 事業主 | 事業所得 | 必要 | 同上 |
| 固定資産の取得・改良に充てた国庫補助金等 | 事業者 | 事業所得(総収入金額不算入の特例あり) | 明細書を添付して申告 | 所得税法第42条・43条/国税庁No.2202 |
| 自治体独自の見舞金・応援給付金(国の法律で指定がないもの) | 個人 | 制度の要綱で要確認 | 要確認 | 各自治体の実施要綱 |
「たぶん非課税」で処理しないこと
物価高騰対策給付金が非課税なのは、制度の性格からではなく、物価高騰対策給付金に係る差押禁止等に関する法律という個別法が置かれ、その第4条に非課税規定があるからだ。同法は第2条第2号で、内閣府令・総務省令・財務省令で定める後続の給付金も対象に取り込む仕組みになっている。裏を返せば、この指定を受けていない自治体単独の給付金は自動的には非課税にならない。要綱に非課税の記載がなければ、担当課に確認するのが唯一の正解だ。
確認対象・制度の位置づけ
対象地域(全国)
- 目的
- 税金関連
- 対象地域
- 全国
- 対象者
- 給付金・助成金・補助金を受け取った個人(給与所得者・年金受給者を含む)および個人事業主・フリーランス・小規模事業者
- 確認した過去制度の金額
- —
対象年度と制度の状態は一次情報をご確認ください。
受け取った制度の中身そのものを確認したい場合は、子育て・生活支援カテゴリと医療・福祉カテゴリに制度別の解説をまとめている。自分が使える制度を先に洗い出したいなら、補助金診断で該当しそうな制度を絞り込むところから始めるほうが早い。

個人事業主が受け取った補助金は、いつの年の収入になるか
ここが事業者側の最大の論点だ。答えは入金日ではなく、給付を受ける権利が確定した日の属する年分。国税庁は「その年において収入すべき金額は、年末までに現実に金銭等を受領していなくとも、収入すべき権利の確定した金額になります」と明示している(国税庁タックスアンサーNo.2200)。
| ケース | 交付決定 | 入金 | 計上する年分 | 根拠資料 |
|---|---|---|---|---|
| 決定も入金も同じ年 | 2026年11月 | 2026年12月 | 2026年分 | 権利確定主義(No.2200) |
| 決定が先・入金が翌年 | 2026年12月 | 2027年3月 | 原則2026年分(未収入金で計上) | 権利確定主義(No.2200) |
| 概算払で入金が先・精算が翌年 | 2027年に額の確定 | 2026年に概算入金 | 額が確定した年分で精算(先に受け取った分は前受処理) | 権利確定主義(No.2200) |
| 固定資産の改良が先・交付決定が翌年 | 2027年 | 2027年 | 交付を受けた2027年分に算入し、所得税法第43条第2項に準じて減価償却を調整 | 東京国税局 文書回答事例 |
| 年末までに返還不要が未確定 | 2026年 | 2026年 | 総収入金額に算入しない(確定した年に調整) | 所得税法第43条第1項/国税庁No.2202 |
4行目のケースは実務で本当によく起きる。東京国税局の文書回答事例では、耐震補強工事を平成20年中に終え、東京都の現地確認を経て補助金の交付決定通知を受けたのが翌年の平成21年3月、実際の入金が同年5月というスケジュールだった。この事案では、交付を受けた年に所得税法第42条を適用し、改良した年に計上済みの減価償却を第43条第2項および施行令第91条に準じて調整するという整理が示されている。工事の年と補助金の年がずれても、あとから調整できるということだ。
読読者
12月に交付決定の通知が来て、入金は翌年3月でした。決算書には何も書かなくていいですよね。
専専門家
逆です。通知で金額が確定しているなら、その年に未収入金として総収入金額に入れるのが原則です。通帳に入金がないから書かなかった、というのは税務調査で最も指摘されやすい形の申告漏れになります。交付決定通知書は必ず日付ごと保管してください。
圧縮記帳(総収入金額不算入)が使えるのはどんなときか
設備や店舗の改修に補助金を充てた場合、その年にまとめて課税されると税額の分だけ資産の取得資金が不足する。これを避けるための調整が、所得税法第42条の国庫補助金等の総収入金額不算入だ。適用要件は3つある。
- 国または地方公共団体から、固定資産の取得または改良に充てるための補助金・給付金の交付を受けていること
- その補助金でその目的に適合した固定資産を取得または改良していること
- 確定申告書に「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を添付し、一定の事項を記載すること
不算入となるのは補助金のうち固定資産の取得や改良に充てた部分に相当する金額で、その固定資産の取得費は、実際に要した金額から不算入とした補助金の額を控除した残額になる(国税庁タックスアンサーNo.2202)。根拠条文は所得税法第42条・第43条、同施行令第89条から第91条、同施行規則第20条・第21条だ。
明細書の添付漏れは救済されない
第42条の適用は「確定申告書に一定の事項を記載することを条件として」認められる。決算書上で補助金を控除したのに明細書を付けていない申告は、形式要件を満たさないため差し戻しや修正の対象になりうる。人件費や広告費に充てた補助金はそもそも対象外で、この場合は普通に総収入金額へ算入する。ここを取り違えるのがよくあるNG事例だ。

申告でよくある差し戻し・申告漏れの落とし穴
ここまでの判定を正しくやっても、書き方の段階でつまずくケースがある。実際に起きやすい順に並べた。
| 落とし穴 | 何が起きるか | 回避策 |
|---|---|---|
| 入金日で年分を決める | 交付決定の年に計上すべき補助金を翌年に回し、申告漏れを指摘される | 交付決定通知書の日付で年分を判定する |
| 非課税の給付金を収入に入れる | 本来払わなくてよい所得税・住民税を払う。還付には更正の請求が必要 | 根拠法の公課の禁止規定を確認してから記載する |
| 一時所得を単独で50万円判定する | 保険の満期金や懸賞金と合算すると50万円を超え、申告漏れになる | その年の一時所得をすべて足してから特別控除を引く |
| 高額療養費を医療費控除で差し引かない | 控除額が過大になり、税務署から内容の照会や差し戻しを受ける | 給付の目的となった医療費から、その範囲で差し引く |
| 圧縮記帳の明細書を付けない | 形式要件を満たさず、不算入が否認される | 明細書を確定申告書に添付する |
| 所得税の申告不要=住民税も不要と考える | 住民税の申告漏れとなり、課税・非課税の判定や各種証明に影響する | 市区町村の税務担当課で申告の要否を確認する |
4行目は特に見落としが多い。医療費控除の計算では、保険金などで補填される金額を差し引くことになっており、健康保険の高額療養費や出産育児一時金はここに含まれる。しかも「その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引く」ため、引ききれない分を他の医療費から差し引くことはできない(国税庁タックスアンサーNo.1120)。大人用紙おむつの助成と医療費控除のように、助成を受けた分を控除対象から外す必要がある支出も同じ考え方になる。
非課税でも「収入」として扱われる場面はある
所得税が非課税でも、他制度の所得判定では収入として数える場合がある。逆に児童手当のように、多くの制度で所得に算入しない扱いが定着しているものもある。税の非課税と、各制度の所得制限で使う「所得」は別物だという前提で確認したい。給付付き税額控除の導入時期のように、税と給付をまたぐ制度ではこの区別がさらに重要になる。
あなたに確定申告が必要かを判定する
下のチェッカーは、所得税の確定申告をしなくてよいと言える条件を並べたものだ。5つすべてに当てはまって初めて「申告不要の可能性が高い」と判定される。1つでも外れるなら、申告書の作成に進む必要がある。
4番目の20万円は、給与所得者について「各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人」は申告が必要、という国税庁の基準に対応している(国税庁タックスアンサーNo.1900)。2か所以上から給与を受けている場合は、年末調整されなかった給与の収入金額も合算して20万円で判定する。年金受給者は別枠で、公的年金等の収入金額が400万円以下かつ年金以外の所得が20万円以下であれば申告不要とされている。
読読者
副業でハンドメイドを売っています。自治体の創業支援の補助金を10万円もらったら、20万円以下だから申告不要ですか。
専専門家
その補助金は副業に関連しているので、一時所得ではなく業務に係る雑所得または事業所得の総収入金額です。20万円の判定は「補助金だけ」ではなく、副業の売上から必要経費を引いた所得に補助金を足した合計で行います。売上の利益が15万円あれば合計25万円となり、申告が必要になります。

所得税の申告が要らなくても住民税の申告は残る
所得税の20万円ルールで申告不要になっても、それは所得税の話にすぎない。住民税は前年の所得に基づいて課税され、1月1日に住所のある市町村が課税する仕組みで、賦課期日も課税の根拠も所得税とは別だ(総務省 地方税制度)。住民税には均等割と所得割があり、低所得層の負担に配慮した非課税限度額制度が置かれている。
1月1日住民税の賦課期日
前年所得住民税の課税対象年
2種類均等割と所得割
この違いが効いてくるのが、住民税非課税世帯向けの給付金だ。所得税の申告をしなかった結果、市区町村が所得を把握できず、非課税世帯の判定や給付の対象者リストに載らないという事態が起きる。非課税世帯給付金の対象条件を確認したうえで、住民税の申告が必要かどうかを住所地の窓口に確認しておきたい。
申告までの手順と、いま揃えておく書類
所得税の確定申告は、原則として翌年の2月16日から3月15日までに行う。2026年(令和8年)に受け取った給付金であれば、2027年の申告期間が対象になる。
- 受け取った給付金・補助金を全部書き出す。通帳の入金だけでなく、交付決定通知書の日付と金額も控える
- 制度ごとに、根拠法・要綱に非課税の規定があるかを確認する。書いていなければ実施主体に問い合わせる
- 非課税でないものを、事業関連(事業所得・雑所得)と事業無関係(一時所得)に振り分ける
- 一時所得はその年の分をすべて合計し、支出と特別控除50万円を引いて2分の1にする
- 事業所得は交付決定日で年分を判定し、固定資産に充てた分は圧縮記帳の適用可否を検討する
- 医療費控除を使うなら、高額療養費や出産育児一時金を対象医療費から差し引く
- 申告書を作成し、圧縮記帳を使う場合は明細書を添付して提出する
- 所得税の申告をしない場合は、住民税の申告が必要かを市区町村に確認する
先に集めておくと詰まらない書類
交付決定通知書、支払通知書、入金のわかる通帳の写し、補助事業の収支簿と領収書、健康保険の支給決定通知書、年金の源泉徴収票。特に補助事業の収支簿と支出内容を証する書類は、補助金交付要綱で完了年度の終了後5年間の保存を求められることがある。捨ててしまうと後から証明できない。

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よくある質問
給付金を受け取ったら、金額にかかわらず税務署に連絡が必要ですか。
不要です。非課税の給付金は申告書に書く欄すらありません。課税対象になるものだけを、確定申告の際に該当する所得区分の欄に記載します。
一時所得が50万円以下なら、確定申告書に書かなくてよいのですか。
一時所得の金額がゼロになるため、その分については記載する所得が生じません。ただし他に申告が必要な所得がある場合は、その申告自体は必要です。
雇用調整助成金を受け取りました。従業員に払った給与の補填なので、収入に入れなくてよいですか。
収入に入れます。事業所得の総収入金額には、売上のほか経済的利益の価額が含まれるためです。対応する給与は必要経費に入るので、両建てで計上すれば所得が過大になることはありません。
補助金を返還することになった場合、いったん計上した収入はどうなりますか。
返還が確定した時点で調整します。年末までに返還を要しないことが確定していない国庫補助金等は、そもそも総収入金額に算入しない取扱いが所得税法第43条第1項に置かれています。
個人事業主が受け取った持続化系の給付金は、事業所得と一時所得のどちらですか。
事業に関連して受け取ったものは事業所得の総収入金額です。事業と無関係に個人として受け取り、かつ非課税規定がないものだけが一時所得になります。
扶養に入っています。給付金を受け取ると扶養から外れますか。
非課税の給付金は合計所得金額に含まれないため、扶養の判定に影響しません。一時所得や事業所得になるものは合計所得金額に加わるので、判定基準を超えないか確認してください。
次にやること
まず手元の通知書を並べ、制度ごとに非課税かどうかを確定させる。そのうえで課税対象が残るなら、一時所得か事業所得かを決めて金額を計算する。判断がつかない制度が1つでもあれば、実施主体と税務署の両方に確認するのが最短だ。
最終更新:2026年8月26日
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.2011 課税される所得と非課税所得
- 国税庁 タックスアンサー No.1490 一時所得
- 国税庁 タックスアンサー No.1490 一時所得 Q&A
- 国税庁 タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ
- 国税庁 タックスアンサー No.2200 収入金額とその計算
- 国税庁 タックスアンサー No.2202 国庫補助金等を受け取ったとき
- 国税庁 タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
- 国税庁 タックスアンサー No.1600 公的年金等の課税関係
- 国税庁 タックスアンサー No.1605 遺族の方に支給される公的年金等
- 国税庁 タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき
- 国税庁 質疑応答事例 条例に基づき支給する「失業者の退職手当」の取扱い(雇用保険法第12条)
- 国税庁 所得税基本通達 法第9条《非課税所得》関係(学資金・子育て支援等の助成・失業保険金に相当する退職手当等)
- 国税庁 所得税基本通達 傷病者の恩給等(第3号関係)
- 東京国税局 文書回答事例 個人事業者が固定資産を取得した後で国庫補助金等の交付を受ける場合の課税上の取扱いについて
- 国税庁 暮らしの税情報「障害者と税」
- e-Gov法令検索 物価高騰対策給付金に係る差押禁止等に関する法律(令和5年法律第81号)
- e-Gov法令検索 雇用保険法(第12条 公課の禁止)
- e-Gov法令検索 健康保険法(第62条 租税その他の公課の禁止)
- e-Gov法令検索 所得税法(第9条 非課税所得、第42条・第43条 国庫補助金等)
- 総務省 地方税制度 個人住民税
制度情報の確認
要点
制度の事実確認まとめ
過去制度と現在の状態を分けて確認してください。
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